東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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今年最後の目黒の寿司屋は相変わらず準備中の札が出てたナ。

水曜日はギックリ腰が痛いまま、今年最後の目黒の住宅地に佇む寿司屋へとお邪魔した。
夏に集中して伺ったので、実に3ヶ月ぶり位の訪問でアル。外はあいにくの雨降りだったが、心ウキウキと戸を開ける前から胸の高まりを抑えられずスキップしてしまうのだ。

この日は、年末と云うこともあり、お馴染みさんから初訪問の方々までカウンターはビッシリと埋まっていた。で、僕は奥のお座敷席へ。親方の休む場所を占領してしまって申し訳ない。
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先ずはサッポロ赤星で喉を潤したところで、「茶ぶりなまこと一年物のこのわた添え」からスタートだ。
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お茶に含まれるカテキンがなまこを美味い味にしてくれるそうだ。こんな肉厚でプリプリのナマコは初めて食べたかナ。

続いて、三河の「焼き蝦蛄」だ。
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シンプルに焼いただけなのだが、香ばしくて蝦蛄の味を愉しめた。

おっ、此処でお馴染みの和芥子とすりおろした玉葱が出て来たって事は刺身の登場だナ。
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デーンと大きなお皿に乗って出て来たのは、石川県は能登半島の富来港で水揚げされた12キロの寒ブリと17キロの寒メジマグロだ。
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こいつを和芥子とおろし玉葱で戴くって寸法だ。

ビールから酒は佐賀県の「鍋島」を戴いた。
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これは初めて呑む酒だ。薄濁り無濾過で、まるでシャンパンの様な泡がシュワシュワに活性している日本酒だ。
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炙った寒ブリの腸が良いアテになるのだナ。

そして、あん肝の登場。
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これも国内で捕れたあんこうの肝で酒に合うのだ。

続けて、先ほどの鮪の皮を炙って戴く。
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むふふな肴だネ。

ここで冬の名物、「気仙沼の天然真牡蛎と信州のりんご焼き」信州味噌と茸を土手に焼いた絶品だ。
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但し、ここでりんごを全部食べてしまうと腹が膨れるので、もったいないが贅沢に残すことにする。

酒は宮内庁御用達の純米吟醸「惣花」を戴いた。灘の酒で、明治天皇がこよなく愛した酒だそうだ。なるほど、良い香りの酒だ。
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そして、先程りんごと食べた天然の真牡蛎を何も付けずに食す。気仙沼は大船渡で採れた真牡蛎は、海そのものの味を堪能する事が出来て最高に幸せな気分を味わえるのでアル。

「いずみ」の親方は今年相当奄美にハマったそうだ。
その、奄美の海んちゅうの紹介で分けてもらったと云う「モズクガニ」を食べる事が出来た。
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地元じゃ「マーガン」と呼ばれている蟹なんだとか。マーは「本当の」と云う意味で、ガンは蟹で本当に美味いカニの意なんだネ。
山の中でどんぐりとシイの実を食べて育つカニなんて、まるでイベリコ豚のようだナ。

モズクガニは、奄美のオバァが作るソテツの味噌を塗り、紹興酒で蒸したそうだ。これをバルサミコ酢とレモンで味付けするのだが、いやはや絶品の味だった。子持ちのカニで、子も実に旨い。
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ペロリと食べた後は女将さんが甲羅に日本酒を入れて、蟹甲羅酒にしてくれた。いや、もうたまりませんナぁ。

続いて、今年の正月にも戴いた「子持ち鮎の茶炊き浸し」の登場。
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四万十川で採れた鮎を五日間かけて、じっくりとお茶で煮た一品だ。鮎が食べている天然の川海苔を乗せて戴くのだが、この香りが素晴らしく茶浸しとマッチするのだ。
酒は静岡県藤枝の「杉錦」に変わる。

ここで料理は揚げ物に。今年の一月に此処でクエづくしを堪能したのだが、その時の揚げ出しを今度はゲンゲンボウで味わった。
ゲンゲンボウは深海に居る魚だが、金沢に行くといろんな処で食べさせてくれる魚だネ。
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ザーサイと蔵王クリームチーズを中に入れ、衣はスライスアーモンド。
香ばしさとクリームチーズの仄かな酸味が素晴らしい味のハーモニーを奏でてるのだナ。むふふ。

そして、また酒のアテ登場。二、三日物のこのわたのヅケだ。酒が一気に進むのだ。この夜は、相当忙しかったらしく、何組も予約を断っていたそうだ。それなのに、僕は無理を言って座敷に入れてもらった訳で大変恐縮してるのでアル。

そんな訳で、キンちゃんもまだまだカウンターのお客さんたちの握りでてんてこマイらしく、僕の握りまで辿りつかない。こんな時、呑んべえは酒のアテが有れば満足するのでイイネ。「水芭蕉」を呑んでいると、親方が自家製からすみの盛り合わせを持って来てくれた。
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味噌漬けと塩漬けのからすみ二種とスズキの卵巣、イサキの卵巣、鯖の卵巣、子うるかと贅沢な盛り合わせだ。目指せ痛風まっしぐらッ!ってな感じだネ、こりゃぁ。
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ここで親方から酒をご馳走して戴いた。
今年66本仕入れた「明鏡止水」の内の三本を自分で「ひやおろし」した酒だそうだ。生原酒の五月搾りの酒を一夏越えさせたのが、「ひやおろし」であるが、これがまたスゴク濃い味に仕上がっていた。うーん、旨い。美味いからすみにベストマッチだナ。

さて、ようやく店も一段落し、カウンターも空いたので移動した。ここから握りのいずみ劇場スタートだ。

先ずは淡路の鯛から。
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むふふなお味。
此処は、「鮨は握ったらすぐ食べてもらいたい」と云う想いから寿司屋にお馴染みのゲタがない。握った鮨は手の上に置いてくれるので、そのまま口に運ぶって訳だ。

続いて「青鱚」の握り。
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うーん、モチモチして美味い。普通の鱚は何処でも味わえるが青ギスとなると滅多にはお目にかかれない魚だ。北九州の豊前海でほんの僅かしか揚がらないので、漁師さんたちのまかないになっていた魚だったのを親方が知って分けて貰っているそうだ。関東では昭和28年頃には絶滅した鱚が青ギスだそうだ。

さぁ、お馴染み小肌三連発。
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赤酢握り、白酢握り、そして柚子酢の握りだ。
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親方曰く、お酢と云うもんは基本的に三種類しか無いのだそうだ。醸造の酢、穀物の酢、それに果物の酢だ。それでこの三種の酢で〆めた小肌を味わえるのだナ。

お吸い物で箸休め。
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もずくと玉葱の汁に赤酢を添えて、とても上品なお椀だった。
これで、また美味しく酒が吞めるって訳だネ。

今度の酒は越後の吟醸「越の魂」に。
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いつも戴いている酒だが、これはかなりスッキリした味でアル。握りに合う酒だ。
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青鱚と同じ豊前海で捕れた赤貝とワタリガニ。
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ワタリガニはそのまま素蒸しにしてあり、何もつけずそのまま食す。ガザミ本来の甘みが口一杯に広がり、もう最高だ。

お次は少し前に仕込んで貰った金目鯛のヅケの登場だ。
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うぁっ、トロっとして美味い。至福の味だナ、これは。
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ヅケ続きで、寒ブリのヅケを戴いた。たまらんネ。

お腹も大分満腹になってきたので、そろそろ最後にしよう。
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いずみの名刺代わり、玉子焼きを戴き、貝ヒモきゅうりで終了。
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あぁ、幸せな師走の夜を過ごしたナ。

正月用のお節料理も頼んだし、また来年一年此の目黒の住宅地のお寿司屋さんのお世話になるとしようかナ。
by cafegent | 2008-12-19 14:47 | 食べる