東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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年末に出た「佐野繁次郎装幀集成」は晩酌の友に良いナ。

昨日は節分だった。一年を四つの季節に分けた初めの季節が節分だネ。ひとつ違いの我が兄貴は節分生まれだ。そうか、兄ももう五十歳になったのか。と、携帯に誕生日を祝ってメイルを入れてみたのだが、アドレスが変わっていたらしく送信出来なかった。まぁ、兄弟なんてこんなものか。頼りが無いのは元気な証拠って言うものナ。
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3日の東京は晴天だった。西東京市、五日市街道と千川上水の交わる辺り、もう早咲きの梅が咲いていた。
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季節を目で感じるってのも素敵だね。

今日は立春だ。七十二候では「東風解凍」、東から吹く風が氷を解かす季節。でも、朝からロケだと言うのに曇り空で寒かったなぁ。

夕べ、週刊誌の「アエラ」をめくっていたら、先日久しぶりにお会いした松浦弥太郎さんがデーンと誌面に登場していた。
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古書店の主人から随筆家となり、今や「暮らしの手帖」の編集長となった人だが、彼の生い立ちや経歴を改めて知る事となったが、本人から受ける印象と随分違う人生を歩んで来たのだナぁと驚いた。

今でも僕が「暮らしの手帖」をめくるのは、松浦君の編集後記を読むのを愉しみにしているからだけど、編集者としてのセンスもスバラシイと思った。雑誌なのにずっととって置きたいのって、少ないよね。「銀座百点」と「東京人」、そして「暮らしの手帖」くらいかな、最近は。これからも彼の随筆や編集本は、要チェックしておこう。

さて、僕はレコード屋で知らない盤を見つけた時に手に取るのは、先ずジャケットの図案に惹かれてでアル。そして、概ねハズレた事がない。良いジャケットは中身も良いのだ。要するにアーティストのセンスが良いってコトなのだろうケドね。

このジャケ買いは本も同様だと思っている。古本屋などで知らない作家の本や未だ読んでいなかったモノを見つけた時も大概がこのジャケ買いをすればアタリだ。
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ここに有る「好食一代」も表紙に惹かれ買って、後から狩野近雄と云う作家を好きになったし、「二丁目の角の物語」はジャケ買いしてから表紙のデザインが伊丹十三だと云うことを知ってムフフとなったものだ。
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こっちの串田孫一の「旅の絵本」は表紙のセンスも良いし、中身もスバラシイ。「酒の風俗誌」はタイトルとイラストに惹かれてすぐ手に取った。

池田弥三郎の「枝豆は生意気だ」は何と云ってもこのタイトルがイイ。そして、装幀は戸板康二ときてるのだからハズれっこ無いのだナ。
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深沢七郎の「言わなければよかったのに日記」もそうだ。先ず、タイトルに惹かれ、このヘタウマなタイポのデザインに惹かれたのだ。そして、当然ながら中身も大変面白かった。

そんな本の装幀だが、昨年末に僕が大好きな装幀作家の佐野繁次郎の作品集「佐野繁次郎装幀集成 西村コレクションを中心として」が発売された。この「言わなければよかったのに日記」の装幀デザインが佐野繁次郎の仕事である。
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西村義孝さんと言う収集家が集めた膨大なコレクションを画家で装幀家の林哲夫さんが一冊にまとめたモノだが、僕も見た事のない装幀本が多数納められていた。西村さんは勝手に「佐野本」と命名しているが、イイネ。
きっかけは林さんが、2000年に或る雑誌で佐野繁次郎を特集したのを読んで、惹かれたのが収集の始まりだそうだ。

2000年に佐野繁次郎と云う装幀作家を知り、それから全国各地の古書店を巡り、出会った佐野本を買い集めているそうだが、10年も経たない短期間に良くぞこれだけの収集が出来たと驚くばかりだ。
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佐野繁次郎の作風のひとつでもあるヘタウマ文字は見ただけで強烈に惹かれるインパクトを持っているね。

小説や随筆以外でも、僕の大好きな料理人、「辻留」の辻嘉一の本も多数手掛けている。佐野繁次郎の作品集を眺めていて、久しぶりに書棚から辻留の本を読み直してみた。
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茶会席料理の天才料理人が、日々の食卓に上がる素朴な家庭料理の味をしっかりと丁寧に伝えてくれるのだが、その合間合間に語る話につい頷いてしまうのでアル。
「現代豆腐百珍」を読み返したら、湯豆腐で一杯やりたくなってきた。

さて、古書巡りの帰りに「兵六」の湯豆腐で無双を呑むとするか。
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コレコレ、これですがナ。

そう云えば、先ほど目黒アトレの本屋さんで立ち読みをしていたら「ハニマグ」なる若者向け雑誌の中に、昨日五十歳を迎えた我が兄貴が登場していた。今、読みたい本の特集だったかな、偶然にもこの佐野繁次郎作品集を紹介していたのだ。そして、他にも何冊か紹介していたが僕が好きな本も入っていた。串田孫一の「ひとり旅」や東郷青児の本が出ていたが、兄弟ってこんなトコロでも重なるのだナ。

さぁ、書を捨て酒場に出よう、かナ。
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by cafegent | 2009-02-04 19:31 | ひとりごと