東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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古書が紡ぐ人の糸。素敵な古書店のオハナシをちょいと。

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先日、探していた本を見つける事が出来た。今はネットが普及したお陰で、全国の古書店を検索して永年欲しかった本を探し出す事が可能になったのだ。普段は酒場通いのついでに散歩がてら神田神保町の古書街や阿佐ヶ谷の古本屋などを廻って、出会った本を買っているが、時にどうしても読みたくなって探したい本などは、こうやってコンピュータの力に頼るのである。

今年の一月に探していた本が葛飾区堀切の古書店「青木書店」にて見つかり、送って頂いた。此処も古い店で、堀切菖蒲園の「のんき」にもつ焼きを食べに行く前などに立ち寄れる古本屋さんだ。

何日かして手元に届いた包みを開けると、本と一緒に手書きで一筆記されていた。「本を通じて再びお目にかかることができてうれしいです  また本を間に出会いがございますように 青木書店」と。店主の青木正一さんは二代目である。
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初代の青木正美さんは古書業界では知らぬ者が居ないほどの著名人だ。青木さんが書いた『古書屋奇人伝』や『古本屋五十年』など本当に面白く読める内容であり、古書店の目を通して見た昭和史とでも言えるだろう。

言葉少なくとも、手書きの返事とは大変嬉しいものだ。パソコンにワープロの時代、こんなちょっとした心遣いひとつで、僕などはこの古本屋さんの虜になってしまうのでアル。古書を売る側と買う側のどちらもが「本が大好き」と云う共通の糸で繋がっているのだナ。嬉しい限りだ。

さて、その青木書店の初代が、新しく出した『古本屋群雄伝』がとにかく面白い。先ほど紹介した本と併せて読んでも良いが、明治・大正・昭和を生きた古書業界の多くの方々を実に丁寧に、様々なエピソードを交えながら綴っている。時には紹介する相手を「端的に言えば、嫌いだった」などと云ってみたり、下町の古書店屋ならではの、若かりし頃の千住界隈での遊びの事など、様々な古書店店主の想い出を語りながら、青木さんの歩いて来た昭和が鮮明に浮かんでくるのである。そして、古書のセリ市の事や作家と古書屋の深い関係等々、知らない世界の事を垣間みる事が出来るのも楽しい。
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それにしても古本屋店主は皆、個性派ぞろいだったナ。

最近、久しぶりに面白く読めた本だったので、是非紹介しようかナ、なんて思っていたら朝日新聞に青木正美さんが出ており驚いた。タイミングが良い、と言うか、皆さんも同じ様にこの本を多くの方々に読んでもらいたいのだろうナ。これまた、実に嬉しい限りでアル。

こうやって、本を通じて人に出会えるって、なんて素敵な事だろう。
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by cafegent | 2009-03-09 14:27 | ひとりごと