週末の雑文日記 ~よく呑んだ篇~
2009年 04月 20日
川越の小江戸と呼ばれる風情ある街の老舗の和菓子家が舞台である。
このドラマ、ハテどっかで観たような気がするナ、と思っていたら、まるで映画『男はつらいよ』なのだ。加乃子はまるでフーテンの寅、主人公のつばさはさくらだ。それに隣近所の連中が絡み合う。そのうち、川越、小江戸が葛飾の帝釈天に見えてくるから面白いねぇ。
さらに、もう一つ昔の名ドラマのエッセンスも加わっているのだ。久世光彦演出の名作ホームドラマ『寺内貫太郎一家』を彷彿させてくれるのだ。突然舞い戻ってきた母親に戸惑い、ちゃぶ台を御見事!ってな具合に真っ逆さまにひっくり返す弟の姿は、まさに寺内貫太郎一家の西城秀樹を思い出させるのでアル。
そして、なんとこのドラマには、その西城秀樹が妙ちきりんな不動産屋として登場するのだ。
茶の間に突然、サンバカーニバルが現れたり、天井からミラーボールが現れたりと往年のハチャメチャなドラマが蘇るのだナ。また、この家に有る古ラジオがつばさの心の声として登場するのだが、これがドラマの語りを担当するイッセー尾形で、ハマり役だ。
◇ ◇ ◇
バテ気味の体にゲキを飛ばそうと、大門『味芳斎』の麻婆丼を食べてきた。此処で強烈な辛さを誇るのは「重慶牛肉飯」通称「牛丼」だが、麻婆丼も十分に辛い。持参した手ぬぐいが汗でグチョグチョになる程だからネ。
ホントに体に良いのかなぁって思う程辛すぎるのだ。
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ここのところ、終電過ぎまで打ち合わせや作業と云った日が続いていたので、週末は思いっ切り酒浸りとなった。
金曜の夜7時。立石『宇ち多”』の暖簾はまだ下がっていた。
最初のうちは、もつ焼きを頼むタイミングも判らず、廻りに圧倒されていたが、いつの間にか、奥の席で呑むようになっていた。
今度は表に廻って並んでみようかナ。風が心地よい季節、煮込みの鍋前の席はさぞかし居心地も良いことだろうネ。
立石を出て神保町へ。『兵六』の窓からは賑やかな声が聞こえていた。此処は土日が休みだから、金曜の夜は大変な混み具合だ。それでも、タイミングよく入れ替えが有って卓席へ座る事が出来た。
冷えたビールで梅割りの酔いを冷まし、薩摩無双をお湯で呑む。ふぅ、落ち着くのだナ。
ひとみ姉さんと息子が恵比寿で呑んでいると云うので、移動した。
時計を見れば、まだ11時過ぎだ。ちょいと小腹も空いたので、電車に乗り込み武蔵小山へ。
ムサコの深夜食堂では、ママが忙しそうにフライパンを揺すってた。芋焼酎を呑みながら、一日を振り返る。立石、神保町、恵比寿、武蔵小山か。この「東京縦断呑み」をすると妙に力が湧いてくるのだヨナ。
ママのお手製サンドウィッチを喰って、土曜の朝に備えよう。
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土曜日は朝から『宇ち多”』へ。土曜日仕事が続いていたので、今月最初のホネにありつけるって訳だ。
いつもと同じ時間に着いたのだが、表も裏ももう殆ど一杯の行列が出来ていた。雑誌「Danchyu」に紹介されたって事もあってか、混むのは良いことだ。ただ、並ぶの早過ぎってのはちょいと困りモンだネ。
少し前なら、10時半に行っても、早過ぎって云われていたのに、今じゃ半に行っても入れないのだからネ。この日も5人組が9時40分から並んだと云っていた。いやはや参ったネ。
12時前に店を出て、立石仲店にて大判焼きをひとつ。
夜は田原町の『簑笠庵』にて旨い魚で呑んだ。先ずは出来立ての卯の花でビールを戴いた。そして、ホウボウの煮付けだ。
美味しい煮付けで食欲が倍増してしまったらしく、ガッツリと腹に溜まるモンが喰いたくなった。田原町から地下鉄を乗り継いで、いつもの深夜食堂へ。
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日曜日、五反田を歩くと川沿いの桜が見事に咲いていた。
此処のすぐ脇に『海喜館』と云う、旅館が在る。