東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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蒼空の下で大きく深呼吸。そして美味しい珈琲を一杯。

札幌は桜と梅がほぼ同時期に開花する。
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今は蝦夷山桜や八重桜が満開だ。そしてちょうど今ライラックまつりの時期だ。街中に紫色の花が咲き誇る。そう、札幌の木だね。

春の北海道は空気が美味い。東京に住んでいても時々思い切り深呼吸がしたくなり、緑溢れる自然教育園や林試の森公園などを訪れる。それでも、ほんの気休め程度の森林浴なのだが。

札幌の繁華街から丘珠空港を抜けて郊外へ出るとイサム・ノグチ設計の「モエレ沼公園」が在る。
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緑広がる大地と蒼く抜けるような空が目に飛び込んでくるのだ。廻りを取り囲む沼がモエレ沼。サギが時折飛び立っている。

この公園にはすり鉢を逆さにしたような大きな山が二つ在る。
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ゆっくりと頂上まで登り、その上で寝転ぶのが好きだ。そこで、久しぶりにヒバリの声を聴いた。高い空を独り占めにでもしたかの如く、楽しそうに啼いていたナ。此処は何もない。ただ緑の中を歩き、寝転んで空を仰ぎ、深呼吸をする。それだけの為に来る価値のある処なのだ。目を閉じると鳥のさえずりと共に風の音も聞こえるのだ。そのまま眠りこけたっていい。予定の無い気ままな時間を過ごせるなんて、贅沢なひとときなのだ。暫くすると近くの野球場で試合が始まったみたいだ。大きな歓声の中でバットの金属音が空に響き渡っていた。

札幌市内は大通り公園に近い四丁目駅から僕の実家の方を通りグルリとススキノまで市電が走っている。時折鳴るチンッて音から「チンチン電車」と呼ばれ、永く市民の足として親しまれている。

チンチン電車に乗って藻岩山ロープウェイ入口まで出掛けてみた。
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此処で降りるのはハテ何年ぶりだろうか。札幌には珈琲の文化が根付いており、『可否茶館』、『北地蔵』、『宮越屋珈琲』等々、実に沢山の珈琲店が在る。皆、独自の焙煎を売りにしているのだが、それぞれに皆味わいが深くて美味しい。
僕は幼い頃から両親が珈琲好きだったせいもあり、今だに朝から晩まで飲んでいる。ニューヨークでも、パリでもカフェ文化が有るから、何度も訪れたくなるのだろうナ、と思っている。そんな訳で札幌は街中いたる処に喫茶店が在るので、ハシゴも楽しい。

この日は、飛行機の中で読んでいた山本一力の文庫本がもう少しで読み終えるので、『ろいず珈琲館』の窓辺の席に腰を落ち着けた。
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どうですか、この佇まい。

此処は元北大農学部の教授だった小熊博士邸として1927年に建てられた家を「景観重要建築物」として修復保存され1998年、藻岩山の麓に移築された。そして、市の行政、企業、市民が一体となり、喫茶店事業として再生を遂げたのだ。札幌や小樽で珈琲店を経営するロイズコーヒーユニオン社が運営を受託されている。珈琲が美味しいのは言わずもがなでアル。
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旧小熊邸は田上(たのうえ)義也の設計による建物だが、フランク・ロイド・ライトの弟子として有名な建築家だ。この人は建築のみならず、クラシック音楽にも情熱を捧げていた。ライトの事務所では帝国ホテルの建築設計に携わり、ホテル竣工後、関東大震災により北海道に渡ったそうだ。そこで、なんと北大のオーケストラの指揮者となったのだ。そして、札幌交響楽団を創設し、初代の指揮者となった。オーケストラを率いながら、この小熊邸を建てたんだネ。素敵な人生を歩んでいるナ。

建物は随所にライト建築を彷彿させ、歴史ロマンを感じるネ。
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こんな素敵な邸宅でのんびり珈琲を飲み、読書出きるなんて幸せだネ。
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夕方、実家から歩いて旧友オリヴィエの住む家を訪ねてみた。行く途中には、子供の頃に遊んだなかよし公園が在る。
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向かいの『カフェ・アンジュ』で手土産にアップルパイを購入した。
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東京で出会って、かれこれ30年以上になるが、ひょんな事から東京を離れ、札幌に住み出したのが3年程前だったかナ。
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オリヴィエに会うのも久しぶりだったが、顔も体型もどんどんと父親に似てきたね。
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円山動物園に行く途中の入口付近の古い家を現在改装しているそうだ。フランス人ってのは、何でも自分でこなしてしまうから凄いネ。渋谷に住んでいた時も床壁天井と自分で改装していたが、今回も同様だ。
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ただ、家の大きさが違うから、可成り大掛かりの改築作業のご様子だ。
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珈琲をご馳走になり、彼のお気に入りのソフトクリーム屋さんにお邪魔してみた。
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『BARNES』は大きなガラス窓の中で、皆のんびりとソフトクリームを舐めていた。
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これで本当に商売が成り立つのかナ、なんて思ってしまう程お店の方ものんびりしているのだが、これも札幌のカフェ文化なのかもしれない。
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まるで、映画「カモメ食堂」に出てくる店のようだった。場所は北海道神宮の裏手、円山テニスコートの向かい側である。
此処のソフトクリームは濃厚で美味い。年配の方々も来ていたが、大人度が高いのも判る気がする。
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オリヴィエがお気に入りなのも頷ける。うん、病みつく味だった。
いや、まてよ。ひょっとして彼がお気に入りなのはソフトクリームじゃなくて、あの可愛い店主だったのかな?なんちて。
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さぁ、どうだ。僕だって酒を呑まない時だってあるのさ。むふふ。
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by cafegent | 2009-05-22 14:53 | ひとりごと