東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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銀座で呑む酒と浅草で呑む酒、どちらが好きかナ。

先日、仕事を兼ねて、古い仲間たちと食事をした。
有楽町駅から銀座1丁目方面に向かうと斬新な窓デザインのミキモトギンザビルがそびえ立つ。
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この夜の会食はレストラン『DAZZLE』だ。エレベーターが8階で開くと、先ず正面のオープンな厨房が目に飛び込むのだ。いきなりキッチンを見せるとは、初めての人は面食らうだろうネ。で、そこがレセプションルームとなっており、奥のウェイティングバーへと案内される。既に到着していた旧友はシックなスーツを身に纏い、赤いヴェルヴェットのソファでベルモットを呑んで居た。

こんな大不況時代でも、銀座はゴージャスな設えのインテリアに人が集まるのだネ。ディズニーシーのアトラクションの様なエレベーターで、上の階に上がると今度は巨大なダイヤモンドを模したワインセラーが出迎える。天高9mの広々とした空間は圧巻だが、さすがに野郎三人の食事にはいささか場違いだったかナ。

先ずは、久しぶりの再会に乾杯だ。冷えたビールで喉の乾きを潤した。
前菜はアスパラガスのムース。旬のアスパラの味がしっかりと詰まっており、スターターに打ってつけの一品だった。

お次ぎは、愛知産あさりと生ウニの冷製カペリーニだ。岩海苔をクリームソースに仕立て、和えており初夏の訪れを感じる味わい。

そして、僕の大好きなズワイ蟹のクラブケーキ。海外に出張に出掛けても、メニューにクラブケーキを見つけると必ず頼んでしまう程、大好物な料理なのだ。ボストン辺りじゃ、何処のレストランでも定番のように用意してあるので、毎日食べちゃう事もあった。カニ、カニ、カニの蟹の身がギッシリと詰まったハンバーグの様な食べ物だナ。今回は上品にアヴォカド・サワークリームなんてのがかかっていたが、余計だったかもしれない。

函館産の水蛸が今が食べ時と云う事で、スパゲティにしてもらう。刺身でも美味い水ダコがパスタの余熱でほんのり火が通り、とても美味かった。パスタは二品取ったのだが、三人でシェアすればペロリだった。

この辺で、酒をワインに変えた。赤ワインは、ニュージーランド出身のソムリエが薦めてくれたマウントフォード・ピノ・ノワールの2004年を戴いた。そんなに重くなく、香りの高い赤で、食事を邪魔しないワインだったかな。

で、赤ワインにとてもよく合った和牛リブロースの網焼きを戴いた。オーダーをする際に、肉は何がオススメかを問うたのだが、「クィーンズランド産の和牛」が本日のオススメです、との事だった。ハテ、と一瞬思ったが、「和牛」って品種だったっけ。どうも国産牛が脳にインプットされているので、コンフューズするんだよナ。こちらは、結構なボリュームで大変満足した。

最後の肉の量で、デザートは諦めた。僕らの後ろの方では男女8人で合コンらしき食事会で盛り上がっていた。なるほど、此処のエンターテインメント性は、そんな使い方にも打ってつけなのかもしれない。

銀座8丁目辺りまで戻り、『Bar いのうえ』へ。
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ん。この文字は作家の伊集院さんの手書きだ。味のある字だね。

この晩は、アードベッグの10年をオン・ザ・ロックで戴いた。アイレイ島特有のスモーキーなピート臭を嗅ぎ、ゆっくりと口に含むのだ。目を閉じれば、海岸沿いの波の音が聞こえた様な気がしたな。
       ◇       ◇       ◇

    目に青葉山ホトトギス初がつお(松魚)

ご存知、山口素堂の有名な句だネ。

先日、浅草雷門の酒房『簑笠庵』にて、カツオの宴が催された。俳人、一平さんの粋な計らいにより、気仙沼で穫れた上がりガツオを2匹送ってもらったのだ。それを丸々全部余す事無く戴いたのだった。今が旬のカツオをアテに無類の酒呑みたちが集まった。

仕事の都合で、ちょいとばかし出遅れたのだが、カウンターも奥座敷も既に皆良い良い心地。料理人の山本さんも口数少なくカツオと向き合っていた。
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先ずは、「カツオの叩き」から。ノッケから、酒に合う料理が登場だ。
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で、酒は「〆張鶴」から戴いた。キリっとした味がカツオに合うなぁ。ニンニクが効いて、食欲増進だ。
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皆、思わず笑顔になってるネ。

続いて、「カツオのユッケ」である。
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良い具合に味が滲みており、酒がどんどん進むなぁ。で、次から次と皿が出る。今度は、「カツオの血合い」だ。
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これこそ、正に酒呑みの為の逸品だ。時間が経てば経つ程、生臭さが増すのだが、魚は釣り立てよりも時間を置いて、熟成させたほうが美味い事が多い。その絶妙な頃合いを見計らって料理するのが、腕の立つ板前さんなんだよネ。

いやぁ、今回も山本さんに脱帽でアル。酒は酒友キクさんが用意した土佐の「酔鯨」だ。
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もう、皆さん、お猪口じゃなくて、コップ酒なんだから、一升瓶がスグ空になる。

お次ぎは、「カツオのヅケ丼」の登場だ。
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あぁ、たまらん美味しさ。このまま食べても十分美味いのだが、半分残し、お茶をかけてもらった。
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一杯で二度美味しいなんて、まるでグリコだネ。

ここらで、ちょいと箸休めって感じのホヤを戴いた。
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ただ、刺身にしただけだって云うのに、何でこんなに美味いんだろう。これまた酒がススム一品だった。

酒は岐阜の純米にごり酒「白川郷」に変えてみた。
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これは僕が持参した酒だ。トロっと濃厚な舌触りが、妙に病みつく酒なのだ。”にコり”じゃなくて”にごり”だよ。

座敷からカウンターへと席を移り、箸休めにトマトと玉葱のサラダを戴いた。
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これがサッパリとして酔いをリフレッシュさせてくれたネ。山本さんはカツオの骨をじっくりと炙っている。これは後のお愉しみ。そして、カツオの頭や内蔵を炒め出した。本当に二尾の鰹を全部使い切ったのだ。
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この炒め物がビールに最高にマッチした。この日はずっと日本酒で攻めようと思いつつ、料理の味に後ろ髪惹かれビールも呑んでしまった。
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そして、〆は先ほど炙った鰹の骨で出汁をとったスープを戴いて、この日の宴の終了だ。

いやぁ、どの料理も大満足だった。旬の料理を味わうってのは最高の贅沢だ。そして、集った全員が気心しれた酒の朋友ってのが嬉しい限り。

さぁ、次回の宴は何を戴けるんだろうか。今から、愉しみだネ。
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by cafegent | 2009-06-15 18:44 | 食べる