東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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増子博子のペンが紡ぐ日常の中の冒険に、谷中で出会う。

今日は朝から暑い。仕事場まで歩いていると頭から背中から汗が吹き出してくる。梅雨明けももう間近って雰囲気だね。
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ランタナの花に紋白蝶が停まっていた。
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そのすぐ横では、暑さは勘弁ってな感じで、柴犬がヘバッていたヨ。

束芋、佐伯洋江、木村了子、増子博子、大河原愛と最近の女性美術作家が気になっている。

確かヴァレンタインの日だっただろうか、本郷のトーキョーワンダーサイトにて、初めて増子博子の作品を観た。野間和宏、真坂亮平との三人展で、彼女の展示は「行為の庭」と題されていた。

離れて眺めれば盆栽の絵なのかと思うが、良く見れば細い製図ペンを使って緻密なモティーフが幾つにも重なり、存在の深みを強く表現しており、その細かさに驚いた。また、アメーバの様な何か物体が真っ白なキャンバスからウネウネと生まれているかの様な作品も印象に残った。

その増子博子の個展『盆栽剣伝説』が今月、谷中のGalleryJinにて開催されている。
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盆栽から伸びた剣が不思議な雰囲気を醸し出ていたり、ダイナミックな作品も僕の足を止めた。彼女の作品には緻密に描かれたモティーフを繰り返し重ねてひとつのカタチを形成しているが、どこかしらにユーモアのエッセンスも見受けられ、目に映る以上の空想が広がる。

彼女は1982年生まれで、2004年から個展を開いて来たそうだが、トーキョーワンダーウォール賞を受賞しアート界でも知られるようになった若手作家だ。

「盆栽剣」とは何ぞや、と思うだろうネ。盆栽が剣の様に真っ直ぐに伸びている。
新聞に掲載された告知によれば、「盆栽から伸びる剣には、日常の中にも冒険は潜んでいるというメッセージが込められる」と記されていた。
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真っ白な小さな箱のギャラリーで観る作品は、本郷の広い空間で観た時とはまるで違う印象だった。緻密な盆栽画の世界との距離感がとても近く、彼女の云うところの「日常の中に潜んでいる冒険」にふわっと引き込まれて行く感覚を体験した。

さて、谷中根津の街には、ペン画が似合うのだろうか。
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藍染大通りに住む杉山八郎さんは下町界隈を細かく丁寧なペン画で描き続けているのだ。木造の家屋や路地、手押し井戸など遠い昔の記憶を切り取ったような風景をモノクロームの世界で表現している。藍染大通りを少し入った路地に杉山八郎さんのアトリエ『スギヤマ・アートルーム』が在るので、一度訪れてみてはいかがだろうか。
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絵はがきも沢山有るので、暑中見舞いの葉書にも良いだろうナ。

昨年、NHKハイビジョン放送で『心の東京画の十年』と云う番組を拝見し、その中で杉山さんのペン画を初めて知った。その時は、根津に住み地区会長か何かをしている一般の方だとばかり思っていたのだが、或る時谷中界隈を散歩していて、『スギヤマ・アートルーム』の幟を発見して、本職の画家だと云う事を知ったのだった。

杉山さんのペン画は、増子博子の作品とはまるで対照的だが、ペンが生み出す細い線が遠い日の記憶を紡いでいる様に、観る者の心に深く残ると云う点では一緒かもしれない。
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強い日射しの向こう側では、陽炎がゆらゆらと揺らいでいるようだ。
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藍染大通りの名物猫ちゃんは、いつもの場所で日がな一日のんびりと寝ており、往来の人々の足を止めていた。
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夏の午後の谷中根津界隈は、まるで白昼夢の中を彷徨っているみたいになってしまったナ。

根津駅に近い路地裏を歩いていたら、「番犬注意」の札が出ていたのだが、本人全くその気が無く、のーんびりと高いびきで寝ていたヨ。
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まぁ、この辺りに番犬など必要ないかもしれないネ。
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八月九日は、またこの辺りに来る。谷中全生庵にて、毎年恒例の落語協会『圓朝まつり』が催されるからだ。圓朝師匠の墓詣りをして、幽霊画で涼をとるのが愉しみなのだ。
新しい浴衣も仕立て上がるし、贔屓の師匠に沢山会えると良いのだナ。

増子博子展覧会「盆栽剣伝説」は、谷中Gallery Jinにて7月25日(土)まで開催中。
詳しくはギャラリーのHPへ。
「Gallery Jinのサイト」

お中元の季節がやってきた。大抵はビールが多いのだが、僕が大の甘いもの好きと知っている方は時々菓子を贈ってくれる。そして、昨日はデッカい箱がクール便で届いた。開けてみると近江八幡の老舗和菓子屋『たねや』の洋菓子部門『クラブハリエ』のバームクーヘンだった。
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どうすか、コレ。それにしてもデッカいねぇ。
縦にカットしてもまだ分厚いので、横にも切らなくちゃナ。
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何だか当分の間バームクーヘンが続きそうなボリュームだナ。
by cafegent | 2009-07-13 15:34 | ひとりごと