東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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造り酒屋の温かさに感激し、増々日光が好きになった。

金谷ホテルの新しいコンセプトルーム「オレンジスイート」は、放送作家の小山薫堂が細部に渡り徹底して考え抜いたと云うスイートルームだそうだ。

奇を衒わないインテリアは窓の外に広がる緑と相まって、確かに寛げる空間だった。靴を脱いで過ごせるなど、確かに旅館の良い所も随所にちりばめられている。
その中でも、木製のスプリングマット成る物がとても気持ち良く眠れ、僕はとても気に入ったナ。
今までも随分といろんな処に泊まって来たが、寝床が気持ち良いと云うのが一番大事だネ。修善寺『あさば』の掛け布団の心地良さが僕のお気に入りなのだが、此のスイス製のウッドスプリングマットには感動だ。
バスローブとコレは、自宅でも欲しいくらいだったヨ。
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ホテルも時代と共に歩み寄り、進化するべきだ。人々の趣向も変わり、満足の在り方も百年も経てば当然変化している。老舗ホテルが、時代の流行りの作り手でもある方に生き残りの術(すべ)を求め、従業員の名刺一枚から刷新したのだ。

永く歩んで来たからこそ持てる歴史の財産と新しいホスピタリティ・マインドの融合が上手く調和し、以前に増して更に居心地の良いホテルになったのだと感じた。

前日の夜のバーで過ごした至福の時間も朝の朝食の時も、スタッフの方々の心遣いや笑顔に元気を貰った。

何でも自分で体験しなくちゃ、語れないしネ。
次回は秋が深まる紅葉の頃に泊まりに来よう。今度は、従来の部屋で良いだろう。
部屋は変わらないが、働く人たちの心構えが違うのだから、きっとまた素敵な時間を過ごせる事だろうナ。

そう云う意味では、この放送作家も中々素晴らしい仕事をしているのだと、思ったネ。
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31種類の中から選んだ歯磨き粉で歯を磨き、本館二階の食堂で朝食を戴いた。
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珈琲とオレンジジュースで目を覚まし、卵をたっぷりと使ったオムレツを戴いた。窓の外では鳥の啼く声が聞こえてる。
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此処のオムレツは本当に美味い。トロリとした卵をトーストに乗せて食べると朝から幸せがやって来たと感じる程だ。
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旅行にでも来ない限り、こんなにたっぷりと時間をかけて朝ごはんなど食べられないからなぁ。
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食後はホテル内を散策だ。ちょうど、「金谷ホテル蔵出し写真展」を催していた。
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130年前の創業当時が今に蘇っていた。写真の復元技術の成せる技に驚いてしまった。

ホテルを後にして、「日光東照宮」へ。
新橋を左に眺め、長い石段を昇って二荒山神社、東照宮へと進むのだ。
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此処は世界遺産に相応しく素晴らしい建造物を拝見する事が出来る。境内に入るとすぐ左手に「神厩舎(かみうまごや)」が在る。午前中に来れたので、純白の馬を拝むことが出来た。此の建物の廻りをグルリと囲むのが「見ざる・言わざる・聞かざる」でお馴染みの猿の彫刻装飾だ。
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この猿達が神の馬を病から守っていると聞いた。

「陽明門」をくぐると、すぐ左甚五郎作の「眠り猫」が見られるのだ。
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これを見る度に落語の「ねずみ」を思い出す。落語には他にも「竹の水仙」「三井の大黒」などに左甚五郎をモティーフにした噺が多い。

此処までは良いのだが、「眠り猫」を抜けると家康が眠る「銅宝塔」までの石段が可成りキツいのだ。高尾山の男坂、四国の金比羅様と同じくらいの長い石段が続く。しかし、毎日徒歩通勤をしているだけあって、ヒョイヒョイと登れたナ。
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『日光金谷ホテル』の中にも東照宮を想起させるものが数多くあるが、想像上の像もしかり。
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狩野探幽が想像で描いた像を元に柱飾りとして彫られた霊獣だそうだ。
東照宮には、象の他、麒麟、龍、唐獅子など沢山の霊獣の彫り物を見つける事が出来る。これも此処を訪れる愉しみのひとつだ。

日光山輪王寺「薬師堂」の内天井に描かれている「鳴き竜」の鳴き声も聴き、たっぷりと歩くことが出来た。
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駅までのバスを待つ間、ひと休みに立ち寄った茶店でビールを戴いた。此処の壁一面に飾られている風景画は全てジグソーパズルでアル。
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なるほど、ジグソーパズルってこんな使い方がベストなのだろうネ。
ちょっとした新発見なのだった。

東武日光駅から電車で下今市駅まで移動した。駅を出て、今市駅方面に歩くと国道119号線に出る。右に曲がり少し歩くと、楽しみにしていた酒蔵の『渡邊左平商店』が見えて来た。
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普段は10人以上からじゃないと酒蔵見学は出来ないのだが、電話でお願いをすると快く引き受けてくれたのだ。嬉しいじゃないか、ねぇ。
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此処『渡邊左平商店』は日光山麓の造り酒屋でアル。そして、こよなく純米酒を愛する酒蔵なのだ。標高400メートルに位置し、夏も涼しく冬の寒さはとても厳しい。この寒さが美味い酒を造るのに適しているのだネ。仕込み水もまた華厳の滝から流れ落ちる良質の地下水が使われ、遠く遠方からも水を汲みに来る方が大勢いると伺った。

良質な水で仕込むのは地元を中心とした栃木の米であり、とことん純米酒にこだわっているのだ。
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最初に「時間は有りますか」と言われたので、「大丈夫」と答えたら、たっぷりと案内して戴き、いろんな質問にも丁寧に答えて貰ったのだ。いやぁ、ご主人の優しさと人当たりの良さに感激してしまったナ。

丁寧に酒の材料の事から造り方を教わり、酒蔵内を案内して戴いた。
奈良の平城京時代には酒は氷を入れたオン・ザ・ロックで呑んでいたとか、燗酒は平安時代からだったとか、初めて知るウンチクを沢山教えて戴いた。

そして、最後はお待ちかねの「利き酒」だ。吟醸酒、大吟醸、純米、純米吟醸、本醸造酒などを順番に呑まして頂いたのだが、どれもがそれぞれに美味く試飲なのについ沢山戴いてしまったヨ。
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中でも僕が気に入ったのは、定番である「自然醸清開」と今が旬の「ひやおろし」だ。冬仕込んだ酒を一度しか火入れせず、ひと夏寝かせて生詰めした酒が「ひやおろし」だ。

先日、酒朋キクさんから戴いた「清開」のひやおろしが忘れられず、今回の酒蔵訪問となった訳だから、これは買わずにはいられないのだナ。むふふ。
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最近はネットでも買えるようになったが、『渡邊左平商店』の様な小さな地元の造り酒屋は是非訪れて欲しいものだナ。
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たっぷりと日光の旅を堪能したので、帰路に向かう事にした。

浅草に着いたのが夕方だったので、そのまま立石へと向かい『宇ち多”』の梅割りと『栄寿司』の握りを戴いた。
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そのまま神保町『兵六』に立寄り、いつもの日常へと舞い戻って来たのであった。
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いつもの顔に逢い、いつもの酒を呑む。ホッとするひとときだ。
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最後は兵六の焼きそばでトドメだ。あぁ、楽しい小旅行だった。
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by cafegent | 2009-09-25 16:13 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)