東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30

山の上ホテルのてんぷらと兵六の温もりに、ジンと来た。

昨日は明け方に地震が有り、今朝はしんしんと雪が降り続いていた。
b0019140_14433872.jpg
梅が咲いたかと思うと雪が降る。
体が戸惑うこの時期を「残寒」とか「余寒」というのだそう。カオル嬢のブログ「東京耳袋」を読んで知る。なるほど、良い響きの言葉だネ。

植木鉢に雪がかからない様に屋根の下へ移動させると、其処にメジロがやって来た。そうか、我が家にも来るのか。可愛いかったナ。

夕べは誕生日のお祝いにと、食事をご馳走になった。
先ずは一人で神保町へ向かう。
b0019140_14472569.jpg
『兵六』の縄暖簾の奥にはお馴染みの顔が集う。薩摩無双が、この日の酒始め。後から来たQちゃんに誕生日&ヴァレンタインのチョコレートを戴いた。ありがとうネ。

そう云えば、J-WAVEや雑誌「dancyu」でお馴染みのマッキー牧元さんも僕と同じ誕生日だ。一日遅れましたが、おめでとうございます。

正一合の徳利が丁度空いたので、店を出た。三省堂書店前の交差点を渡り、錦華公園の坂を上がると『山の上ホテル』が見える。
b0019140_14393144.jpg
路上では明治大学の学生達が寒さも忘れ立ち話に華を咲かせていたが、ホテルのドアを開けた途端時が止まった様に静かな世界になった。僕は立派な構えの正面よりもこちらの裏側の入口が好きでアル。ベルボーイに気を使う事もなく、そしてまたスーッとBARに行けるのが良い。

此処は僕の大好きなホテルだ。ヴォーリズが設計したアールデコ様式も素晴らしいし、作家の池波正太郎や山口瞳が此所を愛したからでアル。また、常盤新平さんの「山の上ホテル物語」を読んで、増々好きになったものだ。ロビーに備え付けられたビューローの上には、三月書房の小さな本のシリーズが所蔵されているのが嬉しい限り。ホラ、文庫本より小さいのだヨ。
b0019140_145979.jpg
人を待つ時間も愉しく過ごせるって訳だ。

仕事の都合で待ち合わせに30分遅れると云うので、バー『ノンノン』で軽く一杯。
b0019140_1448518.jpg
あぁ、食前のウィスキーは美味い。これから始まる至福の時へのプロローグだナ。

『てんぷら山の上』は、予定より遅く時間を変更したお陰で、カウンターの一番右端の席に着く事が出来た。この席は、大好きな池波正太郎定席だった席なのだ。ビールで乾杯し、しみじみと我が半世紀を憶う。

お通しに出るじゃこの粒山椒和えが絶品でアル。
b0019140_14592992.jpg
これだけで、ご飯が三杯は喰える程の美味さなのだ。此処出身の「てんぷら 深町」でもお馴染みだネ。

先附けは、生湯葉だ。程よく山葵が効いてこれまた結構。
b0019140_1502938.jpg
刺身は鮪と脂の乗ったハマチだ。どちらも肉厚に切ってあるので食べ応え十分だった。ここからは、酒だろう。刺身に合わせ、純米酒「神亀」を熱燗で戴いた。むふふ。
b0019140_1504998.jpg
この錫製のチロリも素敵だネ。

さぁ、天ぷらのスタートだ。
b0019140_150515.jpg
先ずは、活巻海老から揚がる。
b0019140_1515481.jpg
活巻とは活きた車海老の事だ。すなわち食べる直前に水槽から出した車海老だから鮮度が違うし、味が良いのだ。

此処は何と云っても、この氷で冷やす木製冷蔵庫が圧巻だナ。
b0019140_1535864.jpg
この冷蔵庫と白木のカウンターが此の店の魅力なのだ。

揚げたて熱々の天ぷらには山形の辛口純米「上喜元」を冷酒で貰う。
b0019140_1544028.jpg
春の山菜は、こごみ、ふきのとう、たらの芽などが揚がる。
b0019140_1525647.jpg
牡蛎はプリプリで塩が美味い。
此処の塩は天ぷらに良く合うのだ。沖縄産の「粟国(アグニ)の塩」だそうだが、素材を際立たせる旨味なのだ。
b0019140_1533025.jpg
ほぅ、肉厚のレンコンも天ぷらに合うネ。

揚げ場に立つ彼は、若いのだが此処でもう18年間も修行しているベテランだそうだ。
b0019140_155411.jpg
15歳からこの世界に入ったのだから恐れ入る。料理人の世界ならば普通の事だろうが、天ぷら一筋を貫いてるって凄いなぁ。彼が将来独立するのが愉しみだナ。

きす、めごち、穴子とお馴染みの魚が次々と揚がる。
b0019140_1564985.jpg
ぐふふ。酒がどんどん進むのだ。もう五合も呑んだのネ。
b0019140_1584792.jpg
今が美味い時期のふぐ白子と蛤の天ぷらを追加した。
b0019140_1561399.jpg
本当は丸十(薩摩芋)を頼みたかったのだが、ナント40分かかるとの事だった。丸十は此処の名物なだけに最初に頼んでおくべきだった。
残念。でも、ふぐ白子が素晴らしく美味かった。
b0019140_155338.jpg
嬉しいなぁ、たまらんなぁ。
b0019140_1527714.jpg
蛤も素晴らしい味。
b0019140_1575170.jpg
〆は天茶か天丼で悩んだが、天丼にした。
b0019140_157126.jpg
天バラもイイね。
b0019140_157286.jpg
赤出しが胃をギュッと引き締めてくれた。
b0019140_1581086.jpg
最後は抹茶アイスクリームで満腹だ。
b0019140_1582889.jpg
いやぁ、素晴らしいご馳走をありがとう。感謝!

坂を下り、再び『兵六』へ。メンバーは入れ替わったが、お馴染みの面々が揃う。なんだか、ホっとするなぁ。

十年前、40歳の誕生日は渋谷の友人の店を借り切って大々的なバースディ・パーティを開いたっけ。100人の予定が180人も集まり、しかも全員を僕が招待したので、散財をした。
それにしても、十年でこんなにも変わるものなんだネ。今は、兵六の盃で皆に乾杯してもらうのがたまらなく嬉しい。

人の温もりが家路に着くまで、僕を暖かくしてくれた。再び、感謝!
トラックバックURL : http://cafegent.exblog.jp/tb/12862138
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by ティコティコ at 2010-02-18 17:19 x
『てんぷら山の上』のカウンターで飲んでいるのはいいものですね

外が雪なら尚のことでしょうね~

山の上ホテルの『モンカーヴ』も好きです、昔、学生の頃からアテネフランセの帰りに仏人の先生と一緒によく寄りました、
ここで軽く飲んでから『兵六』へ行きました、親爺さんが元気な頃で懐かしむ思い出します。
Commented by cafegent at 2010-02-18 18:50
ワイン好きには「モンカーヴ」は、たまらないですよネ。
値段が手頃で、店内の雰囲気も抜群!

それにしても流石、酒場巡りの年季が違いますね。
恐れ入ります。
Commented by ga.co at 2010-02-18 22:43 x
1日遅れてしまいましたが, お誕生日おめでとうございます。
目的に向かって先ばかりを急ぐ生き方も充実感があると思いますが
落ち着いて食事をしたり, 無目的に散歩を楽しんだり・・・そういう穏やかなゆとりの時間をもとうとする心の姿勢って周りにいる人も幸せな気分にしますね。 とても素敵な生き方だと思います。 さらに心温かな10年になさってください。
by cafegent | 2010-02-18 15:42 | 食べる | Trackback | Comments(3)