東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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青春18切符で、春の日帰り旅行に出た。

週末の三連休は春の嵐が吹き荒れた。我が家の植木鉢も強風で吹き飛んで割れた。ベランダの鉢は以前倒れぬ様に紐で固定したのだが、椅子の上に置いた鉢だけそのままにしてあったのだ。それが風で落ちたのだ。

昨日は暖かく目黒川沿いの桜も咲き始めたが、今日はまた冬に逆戻りの様に寒い。

月曜の朝日新聞「天声人語」では、〈三月は気分屋でもある。どっと南風が吹き込んだかと思うと、返す刀で北風が荒(すさ)び、大雪を降らせたりする。そんな気まぐれを対馬あたりでは「手のひら返し」と呼ぶそうだ。〉とあった。

春の嵐は、他にも春突風、春疾風(はやて)、彼岸荒れ、などとも呼ばれている。今日の雨で、また桜の蕾みが縮こまってしまうのだろうか。

寒い日と暖かい日が繰り返される今の時季を「三寒四温」と云う。寒い日が三日続くと暖かい日が四日続く。この7日周期の寒暖を繰り返すと春が来る。

blog『東京耳袋』のカオル嬢は、三寒四温の響き「san kan shion」のリズムが何と云っても良いと綴っていた。何となく判る。素敵だネ。
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“サン・カン・シオン”と呟いきながら歩いていたら、雨の合間を抜けてハクモクレンの香りがしてきた。
        ◇       ◇       ◇
さて、振替休日の月曜日は、朝から日帰りの旅に出た。
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駅に向かう途中、雪ヤナギの白い花が見事に咲いていた。

青春18切符を手に品川駅から東海道線に乗る。
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750円を支払いグリーン車でちょっと贅沢。のんびりと車窓を眺め、缶ビールで旅気分に浸る。
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茅ヶ崎を抜け真鶴や湯河原の海岸線を走る列車は、午前11時に熱海駅に到着。

駅前をブラリと散策し、11時半開店の食事処『海蔵(みくら)』へ。
此処は駅前の平和通りに在り、地魚が美味い店として大評判なので、いつも階段下に長い行列が出来ている。
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この日も開店と同時に満席だ。こんな時気楽な一人旅は都合が良い。スンナリとカウンター席に落ち着いた。

刺身にしようか迷ったが、キンメの煮付け定食にした。
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それにビールも忘れない。ふぅ、休日昼酒はたまらないナ。煮付けの味も良いし昼から満腹だ。

食後は熱海の海岸を歩き、また電車に乗った。
三島の桜が咲き出したと聞いたので、三島駅を降りて、歩く。この街は夏になると蛍も見られる程、水の多い所なのだ。
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菰池公園から水上の小道を歩く。
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水辺の文学碑には牧水、太宰など三島ゆかりの文学者の碑が並ぶ。此処を抜けると三嶋大社が現れる。
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石垣の上では長閑に猫が昼寝中だ。
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神池の枝垂れ桜が開花しており、沢山の見物客で賑わっていた。
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三島桜やソメイヨシノももう咲いていた。
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この日はタイミング良く、三島市の鳥であるカワセミが現れた。
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桜の枝から水中の小魚めがけて飛翔する姿に釘付けになって見た。
だが、携帯の写真じゃ全然判らないネ。
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コバルトブルーのなんと美しい事。あぁ、全然見えない。

お日柄も良かったのか、挙式も多かった。
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こんなクルマで出掛けるのだナ。素敵だネ。

三嶋大社を出て暦門の道を抜けると大場川に出る。そこに架かる下神川橋の上から眺める富士山は絶景だ。
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この日は左に大きな雲が出ていたので雪富士は半分しか望めなかった。それでも素晴らしい眺めだ。

途中に在る「河合家」は、仮名文字で印刷された日本最古の暦を作った「三嶋暦師の館」として登録有形文化財に指定されている。
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入館無料なので、是非訪れてみて欲しいネ。

三嶋大社裏手の「神鹿園」では、沢山の神鹿たちがエサを貰っていた。
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長閑な春の午後を満喫し、三島を後にした。のんびりと各駅停車に揺られ、静岡駅へ。途中、富士宮で焼そば喰おうかと思ったが、酒に惹かれ真っ直ぐ静岡へ向かった。夕方4時半、ちょうど日も暮れ始める絶好の酒時間だ。なんて、終日呑んでるくせに!!こりゃ失礼。

目指すは「青葉横丁」だ。駅から歩いて5、6分でおでん横丁の密集するエリアに着く。
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此処ら辺りには、青葉横丁の他にちゃっきり横丁や青葉小道横丁、青葉おでん街と集まっている。
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その中でも青葉横丁に在る「おおむら」が好きなのだナ。お母さんが独りで切り盛りしており、おでんも自分で好きに取る。

冷蔵庫から勝手にビールを取り出し栓を抜く。あぁ、至福の時来たり。ぐふふ。

静岡おでんと云えば牛スジに黒はんぺんが有名だが、その黒はんぺんはフライにして揚げても美味でアル。
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居心地が良過ぎて、何軒かハシゴ酒しようと思ったのだがずっと此処で呑んでしまったヨ。薩摩白波のお湯割りが効いてきたので、東京に戻ることにした。

品川駅に着くと、丁度良い時間。都会の夜へ彷徨う時刻でアル。
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こうやって夜がまた更けて行くのだナ。むふふ。

よかったら、「東京耳袋」も見てね。
by cafegent | 2010-03-24 13:52 | 飲み歩き