東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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日々雑文雑多日記/平塚市美術館の長谷川潾二郎展は必見!

近所のツバメはまだ卵を温めているみたいだ。オスはせっせと餌を探しに飛んでいる。
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メスは巣から顔と尾だけ出していた。水道管工事の振動が心配だが、野性の鳥はタフだろうからきっと大丈夫だナ。

プロ野球のセパ交流戦は上位6球団がパ・リーグが占めたそうだ。
こんな事って有るのだネ。ダントツに強いと思ってたジャイアンツがパ・リーグ相手だとどうにも歯が立たない。コテンパンでアル。宇ち多゛のご常連、ロッテさんはさぞやご機嫌だろうナ。

プロ野球のテレビ中継は、昭和26年の6月3日に放送が開始されたのだそうだ。
僕が一番夢中になってプロ野球を観ていたのは、昭和40年代頃だ。
「ミユキ野球教室」なんて番組を観ながら、テレビの前でバットを振ろうとして怒られたっけ。

高田選手に憧れて小学生の時のユニフォームは、背番号8番だったナ。

ヤクルト高田監督の辞任をニュースで聞いた時は、あの頃の活躍ぶりが頭に浮かんでちょっとセンチメンタルになっちまった。
「監督を辞めたら一日中庭いじりをしていたい」なんてコメントが新聞に出ていたが、ゴルフも酒もやらない高田監督から野球を取ったら、蝉の抜け殻状態になってしまうんじゃなかろうか。

皆がなんと言おうとも、僕は高田繁監督に「お疲れさまでした」と云う言葉を贈りたい。
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        ◇       ◇        ◇
昨日はジムで思い切り躯を虐めて来た。
肩と腕(上腕二頭筋と三頭筋)を中心にダンベル、バーベルを使ってメニューをこなし、最後にマシンで思い切りイジメた。

腕は余りやり過ぎると暫くすると上に上げるのが辛くなるのだナ。
シャワールームで頭を洗おうとしても腕が重くて頭まで手を上げるのが必至なのだ。筋トレをやっていると判ると思うが、この適度の筋肉痛が快感なのだネ。
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ジム通いをしている連中は、皆大抵自分々々で独自のメニューを組んでいるので、肩や腕の日、足の日、胸と背中の日と云うように日を変えてトレーニングに励むのだ。
そんな訳で、いつも何処かが筋肉痛で何処かの筋肉がパンプアップしているのだ。まーどーでもイーか。

思い切り筋トレしたから、ガッツりと飯が喰いたくなった。
夕べは酒を抜いてみたので、『Non』ではグレープフルーツジュースで過ごした。
ライター森一起さんのブログ「今日のアテ」の最新記事を読んで、無性に男の定食『こづち』の肉生姜定食が喰いたくなった。そんな訳で恵比寿へと出掛けた。

此処は恵比寿駅前がまだ再開発前で下町の臭いが漂っていた頃から暖簾を出している定食屋だ。僕は長い間恵比寿界隈に住んで居たので、此処は僕の台所的な役割を果たしていた。

顔だけみれば強面(コワモテ)なオヤジさん達がフライパンを振り、飯を盛る。でも、此処のカウンターに座れば、ホっとした憩いを感じられるのだナ。

給料日前だと200円の肉豆腐にご飯で済ませ、懐が温っかくなると牛バラ定食にハムエッグや豚汁なんぞと贅沢をしてみるのだ。

でも、一番大好きなのは肉生姜定食だ。
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これは決して生姜焼きでは無いのだ。
焼いてないのだからサ。分厚い豚ロース肉を特製生姜汁で煮込むのだ。
サラリーマン時代、どれだけこの豚肉で暑い夏を乗り切っただろうか。

夕べも相変わらず厨房の中には、『こづち』の司令塔ジダンが居た。
久しぶりに訪れたが、強面がニヤっと笑ってくれた。
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肉生姜でドンブリ飯をかき込んでると、黙って肉豆腐を差し入れてくれた。嬉しいなぁ、ありがたいなぁ。

こんなさり気ない優しさに、ボクはホロリ目頭が濡れてくるんだよナ。クソ爺ぃ、最近涙腺がユルいのだ。
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また来るネと、外に出ると夜風が浜を凪る様に肌に当たり心地良かったなぁ。そう云えば、六月は『風待月』って言うのだっけ。
        ◇       ◇        ◇
前衛芸術の研究を続けた美術評論家、針生(はりう)一郎さんが先月26日に他界した。
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84歳だったそうだが、最後に針生さんを拝見したのは、亡くなった二日後のNHK「日曜美術館」での長谷川潾二郎(はせがわりんじろう)特集の中での評論だった。小山田二郎など優れた画家を世の中に紹介したり、素晴らしい美術評論家だったナ。謹んでご冥福をお祈りします。

さて、その長谷川潾二郎の展覧会が今平塚市美術館で開催されている。
今の美術界の中ですっかり忘れ去られた洋画家だ。それでも、1966年に発表した「猫」を観れば記憶が蘇って来る人も居るだろう。
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長谷川潾二郎は函館生まれの洋画家で1988年にこの世を去った。
独特な写実表現で、不思議で神秘的な空気感を放つ風景画や後期の静物画など独自の画境を極めた画家だ。

ちなみに、「丹下左膳」シリーズで人気を博した作家の林不全は実兄であり、潾二郎自らも地味井平造のペンネームで探偵小説を出している。

日曜美術館では、画業の傍ら日々絵に対する探究や志を克明に綴ったノートを公開していた。

その文章力も絵に負けないくらい素晴らしく本展覧会に併せて出版された『長谷川潾二郎画文集 静かなる奇譚』では、そのタイトル通り絵と文章で構成された素晴らしい作品集だ。
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長谷川〓二郎画文集 静かな奇譚

愛猫の事を綴った「タローの思い出」などとても素晴らしい文章力で、美術家の森村泰昌氏は、先月30日の朝日新聞の書評で〈「これは志賀直哉以上だ」と感心した〉と記していた。いや、それほどに良いのだナ。

森村泰昌氏もこの画家の事を知ったのは、この画文集を観たからだそうだ。
商業アートに興味を示さず、ひたむきに自分の画業に取り組んだ画家は長い間日本の美術史から忘れ去られていた。
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画文集の表紙を飾っている「猫」は、繰り返し観察をし描くのに五年を費やしたそうだ。そして絵が完成する前に愛猫が死んでしまった為に、顔の右側のヒゲが描かれてないと云うエピソードが有る。

晩年に描いた「乾魚」では、朝食の食卓の静物画なのだが、飯椀に映り込んだ窓の光を眺めているうちにその向こうの世界に自分が入り込んで行ってしまいそうになるのだナ。
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徹底的に観察し尽くしていくと写実を通り越して、幻想的だと評されている画家長谷川潾二郎に改めて光を当てた平塚市美術館の学芸員の方達に感謝したい。

    現実は精巧に出来た夢である。

長谷川潾二郎は、実に素敵な言葉を残した人だネ。

展覧会は今月13日(日)まで開催しているので、是非多くの方に観て貰いたいものだナ。
「平塚市美術館」のサイト

森さんの珠玉の食エッセイ
「今日のアテby森一起」も是非!!
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Commented by WrittenbyKaoruF at 2010-06-10 09:37
「猫」「乾魚」ともに惹きつけられる作品です。
久々に本気で美術館へ行きたくなりました…
Commented by cafegent at 2010-06-10 10:54
カオルさま、こんにちは!
コメントありがとうございます。

長谷川画伯を知っただけでも、とても価値があると思います。
是非、お時間を作って観られたらと思います。

では、また酒場にて!
Commented by ろしひ at 2010-06-11 10:20 x
いつも楽しく拝見しています。長谷川潾二郎、知らなかったのですが、猫の一瞬を描くのに、季節や太陽光線を何年も待ち続けるなんて、一日中軍鶏を見続けていた、伊藤若冲みたいですね。
利行とか 槐多とか、天才なのに知られていない画家はたくさんいますね。ぜひ、またいろいろ紹介してください。
Commented by cafegent at 2010-06-11 11:11
ろしひサマ、コメントありがとうございます!

伊藤若沖とは、恐れ入りました。
そうですね、観察をし続けてそこから画家の境地が開けて行く。

他にも埋もれた天才を見つけてみたいものデス。
by cafegent | 2010-06-04 12:59 | ひとりごと | Trackback | Comments(4)