祝!決勝T進出。そして、灯りを消した屋根裏の酒場に乾杯。
2010年 06月 25日
それにしても、会2連覇を目指したイタリアが初出場のスロバキアに2-3で敗れるとは誰も予想しなかった展開になったネ。なんとか引き分けに持ち込もうと必至の反撃をするイタリアチームだったが、スロバキアの猛攻に阻まれ完敗を喫した。
なんだか、今回のワールドカップは新しい風が吹くかの如く、不動の強豪チームに善戦する新たなパワーを身に付けた代表国が増えたネ。
そして、午前3時半、我が日本代表の試合開始だ。
窓の外では、カラスたちが目覚めたのだろう。呑気に鳴くカラスの声を掻き消すように画面からブブセラの音が響き渡って来た。
そして前半30分、またしても日本チームにフリーキックだ。また本田が蹴ると思いきや、遠藤が力強くダイレクトにゴールを狙った。相手選手の壁を見事にかわし、グィンと右隅から曲がってゴールに突っ込んだ。
長身の選手相手に中沢や闘莉王が空を飛び回りボールを渡さない。
長友のディフェンスは今回どの試合でも冴えていたネ。直接狙ったシュートは残念ながらゴールを決められなかったが、攻守共に素晴らしく世界のチームが長友に注目した事だろうナ。
長谷部のファール(とも思えないが)で得たPKをトマソンが決めて1点を返した。この時の川島も凄かったネ。あのこぼれ球は仕方ないか。
それでも、後半残り少なくなった頃、松井から交代した岡崎が果敢に攻め込んだ。
本田が見事な技で相手をかわす。またシュートを狙うのかと思ったら、後ろの岡崎に絶妙なパスが通り、ゴールを決めてくれた。
一体誰がこんな素晴らしい展開を予想しただろうか。空けた空に向かった誰かが大声で「日本が勝った〜ッ!」と叫んでる。
渋谷の街も凄い事になっていると誰かが呟いていた。そうだろうネ。
試合後の本田選手のインタビューを聞いたが、〈試合前は勝ったら嬉しいだろうと思っていたが、実際に勝ってみれば思ったほど喜べない。目標ははるか先ですから満足できないですね。「優勝」を公言してますから、不可能なことはないってことを証明したいです〉と非常にクールな発言だった。
さぁ、29日の決勝トーナメント、パラグアイ戦ではどんな好戦を見せてくれるだろうか。この日は休肝日にせず、思いっきり酒を片手に応援しようじゃないか。
これなら今日も良い天気だナと思いつつ、またサッカー応援にと戻ったのであった。
◇ ◇ ◇
さて、今月18日、東京の粋客に惜しまれつつ、渋谷桜丘の酒場『田神バー』の灯りが消えた。
雑居ビルの最上階に在るバーは、都会の夜を徘徊する我々の最後の砦の様な存在だった。
女の子が多く来ていたのも此処の特徴だったっけ。
此処で、どれだけの野郎どもと激論を交わし、どれだけの女性を口説いただろうか。総てが今は懐かしい想い出となったナ。
不夜城渋谷の街は、僕等の酔える酒場がどんどん無くなっている。
ボーイさんが居た『GATTACA』も店を閉めた。
そして、『田神バー』の斜向いに在ったバー『ARK』も時を同じくして閉店してしまった。
僕が以前、コラムで紹介した東京の酒場が次々と無くなっているが、他の店は頑張って続けてもらいたいと願うばかりだ。
田神さん三郎太クンももゲンちゃんも長い間お疲れさまでした。三人のこれからに乾杯!
こちらの森一起サンのコラム「今日のアテ」にも泣けた。