ての字、マネ展、戸越銀座、落語会に米山で、どーだ。
2010年 07月 21日
ここ数日猛暑が続いているネ。今日も最低気温が28度だそうだ。
午前中に外を歩いていて可成り汗をかいた。こんな時は無性に冷やし中華が食べたくなるのだが、いざ中華料理屋に入ると冷房が効き過ぎていて、とてもじゃないが冷やし中華など食べる気にならないのだナ。
そんな訳で、冷やし中華もビールも余り冷えた所だと欲しないのだ。
で、今日も鰻にした。慈恵医大近くに在る『ての字 本丸』にて、うなぎづくし重にした。
いつもうな重だと芸が無いので、たまには変化球で攻めてみた。うん、やっぱり此処は安くて美味いから好きだなぁ。
懐具合を気にしつつ、ハレの日は南千住『尾花』、仕事場の近くでスタミナ付けたい時は目黒不動前の『八ツ目や にしむら』、そして気軽に安く美味い鰻を食べたくなったら、此処『ての字 本丸』がイイ。
◇ ◇ ◇
海の日の月曜日、丸の内に在る三菱一号館美術館にて『マネとモダン・パリ』展を観て来た。
マネの作品は過去に数回パリのオルセー美術館で観ていたが、変貌を遂げたパリの風景写真や建築素描なども併せて展示され、マネが生きた当時のパリの街にタイムスリップ出来た感じがして、とても見応え十分の展覧会だった。
ところで、この絵の右端に描かれたビール瓶、判るかナ?僕の大好きなバス・ペールエールなのだネ。むふふ。
ジョサイア・コンドルが設計し、竣工当時「一丁倫敦」とまで呼ばれた丸の内の三菱一号館は、現代の技術の粋を集めて完璧に再現された。
マントルピースの上に飾られた作品は、あたかもずっと以前から其処に掛けられていたかの様に、見事に調和していた。
そして、いつのまにかベルト・モリゾの眼差しに引き込まれて、白日夢の中を彷徨っていたのであった。
展覧会を観終わると外は日が暮れ始めていた。
さて、昨日は王子に在る「北とぴあ」にて『柳家小三治独演会』を観に行って来た。
そして、待ってました!と小三治師匠が登場だ。今回は「東京やなぎ句会」の宗匠でもある噺家入船亭扇橋師匠の話から句会のメンバー小沢昭一さんの話題へと移り、小沢さんの最新著作『日々談笑』の宣伝を愉しく可笑しく語ってくれた。
句会の話がとっても面白かったなぁ。
「昼寝」が兼題の時のハナシ。師匠の詠んだ句は、コレ。
手をかざし昼寝とわかる安堵かな
あぁ、息してて良かったな、なんて実感させられるのだヨ。
コレ、まさに正岡子規の客観写生的な俳句だネ。
で、もっと凄いのが、小沢昭一さんの一句だ。
おーい皆昼寝のババアが死んでるぞ
凄いとしか言いようがない。もう、云う事無しの一句だナ。
散々、芭蕉の「古池や蛙飛び込む水の音」をネタにくすぐった後、噺は「粗忽の釘」だった。師匠は何度聴いても面白いなぁ。
一時間以上もマクラで笑わせてくれるのが、独演会の醍醐味だネ。寄席じゃ、こうは行かないヨ。
仲入り後、すっと入った噺は「金明竹」だ。先程、散々芭蕉の句で盛り上がっただけに、この噺に落とすとはサスガ!小三治師匠だったナ。
そして、赤羽岩渕駅に出て腹ごしらえだ。久しぶりに『米山』へ。
そして、半焼きレバ、半焼きハツ、半焼きタンを戴いた。
赤羽『伊藤』で〆ラーしようと思ったが、グっと我慢して南北線に乗ったのであった。