東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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ての字、マネ展、戸越銀座、落語会に米山で、どーだ。

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    夕立を眺めて桶に酒冷やし

ここ数日猛暑が続いているネ。今日も最低気温が28度だそうだ。
午前中に外を歩いていて可成り汗をかいた。こんな時は無性に冷やし中華が食べたくなるのだが、いざ中華料理屋に入ると冷房が効き過ぎていて、とてもじゃないが冷やし中華など食べる気にならないのだナ。
そんな訳で、冷やし中華もビールも余り冷えた所だと欲しないのだ。

で、今日も鰻にした。慈恵医大近くに在る『ての字 本丸』にて、うなぎづくし重にした。
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うなぎの蒲焼き、肝とヒレ焼き、鶏のつくね、温泉たまご、おしたし、漬け物、それに肝吸いだ。前は肝とヒレ焼きが2本乗っていたが、つくねに変わっちゃったのだよネ。

いつもうな重だと芸が無いので、たまには変化球で攻めてみた。うん、やっぱり此処は安くて美味いから好きだなぁ。

懐具合を気にしつつ、ハレの日は南千住『尾花』、仕事場の近くでスタミナ付けたい時は目黒不動前の『八ツ目や にしむら』、そして気軽に安く美味い鰻を食べたくなったら、此処『ての字 本丸』がイイ。
       ◇       ◇       ◇
海の日の月曜日、丸の内に在る三菱一号館美術館にて『マネとモダン・パリ』展を観て来た。
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4月の美術館こけら落としからロングランでの展示となったが、いよいよ今度の日曜で閉幕となるので、慌てて出掛けて来たのだ。
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会場まで来ると外に物凄い行列が出来ていた。
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約40分程待って入る事が出来た。
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此処は表通りよりもブリックスクェアの中庭側で並んだ方が、緑も多く抜ける風が心地良いので待つのも苦じゃなかったナ。
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壁面緑化の技術も凄いネ。

マネの作品は過去に数回パリのオルセー美術館で観ていたが、変貌を遂げたパリの風景写真や建築素描なども併せて展示され、マネが生きた当時のパリの街にタイムスリップ出来た感じがして、とても見応え十分の展覧会だった。
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ただ、代表作の此の「オランピア」や「笛を吹く少年」、「フォリー・ベルジェールのバー」が観られなかったのだけが、残念だった。
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先日、NHK「日曜美術館」にて「フォリー・ベルジェールのバー」の創作プロセスを再現して見せてくれたので、この目で作品を観てみたかったなぁ。

ところで、この絵の右端に描かれたビール瓶、判るかナ?僕の大好きなバス・ペールエールなのだネ。むふふ。

ジョサイア・コンドルが設計し、竣工当時「一丁倫敦」とまで呼ばれた丸の内の三菱一号館は、現代の技術の粋を集めて完璧に再現された。
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風格と趣の在る歴史的建造物の中で観る印象派の先駆けとなったマネの展覧会は本当に素晴らしかった。

マントルピースの上に飾られた作品は、あたかもずっと以前から其処に掛けられていたかの様に、見事に調和していた。

そして、いつのまにかベルト・モリゾの眼差しに引き込まれて、白日夢の中を彷徨っていたのであった。
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この展覧会についてのとても丁寧なレビューは、僕がいつも拝読しているdesireさんの『desire_photo & art』を是非参考にして欲しい。

展覧会を観終わると外は日が暮れ始めていた。
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五反田駅経由で戸越銀座まで出て、商店街に在る焼き鳥屋で一杯引っかけることにした。
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此処は地元の有名人ギタリスト、Charさんを良くお見かけする『焼き鳥えびす』だ。ライブポスターも貼ってあるネ。
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う〜ん、生ビールが心地良い。
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買い物帰りの主婦やサッカー帰りの小学生等、地元に愛されている街の焼き鳥屋さんでアル。
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オジサンもノンビリと夕暮れのひと時を過ごすのだナ。
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先程も書いたが、矢張りビールは外で飲むのが一番美味い。
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バーベキューの時のビールが美味いように、冷房がギンギンに効いた所よりも夏の風が通り抜けるこんな場所で飲むのが最高なのだ。
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そして少しづつ変わっていく七夜月の空の色を眺めていると、改めて祭日を実感するのだナ。
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自然に勝る絵の具は無いネ。
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家路に着くとすっかり空が茜色に染まっていた。
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       ◇       ◇       ◇
さて、昨日は王子に在る「北とぴあ」にて『柳家小三治独演会』を観に行って来た。
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南北線が出来たお陰で、王子駅は目黒の仕事場から一本で来られる様になったので、とても便利になった。
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そして、「北とぴあ」は駅直結だから更に便利なのだヨ。
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18時半から始まった独演会は、先ずは弟子の柳家一琴師匠が一席。演じたのは「真田小僧」だった。一琴師も真打ちになってもう10年近く経つので、ベテランの粋に入った感じだナ。

そして、待ってました!と小三治師匠が登場だ。今回は「東京やなぎ句会」の宗匠でもある噺家入船亭扇橋師匠の話から句会のメンバー小沢昭一さんの話題へと移り、小沢さんの最新著作『日々談笑』の宣伝を愉しく可笑しく語ってくれた。

句会の話がとっても面白かったなぁ。
「昼寝」が兼題の時のハナシ。師匠の詠んだ句は、コレ。

       手をかざし昼寝とわかる安堵かな

あぁ、息してて良かったな、なんて実感させられるのだヨ。
コレ、まさに正岡子規の客観写生的な俳句だネ。

で、もっと凄いのが、小沢昭一さんの一句だ。

       おーい皆昼寝のババアが死んでるぞ

凄いとしか言いようがない。もう、云う事無しの一句だナ。

散々、芭蕉の「古池や蛙飛び込む水の音」をネタにくすぐった後、噺は「粗忽の釘」だった。師匠は何度聴いても面白いなぁ。

一時間以上もマクラで笑わせてくれるのが、独演会の醍醐味だネ。寄席じゃ、こうは行かないヨ。

仲入り後、すっと入った噺は「金明竹」だ。先程、散々芭蕉の句で盛り上がっただけに、この噺に落とすとはサスガ!小三治師匠だったナ。
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大満足の二時間半だった。
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日々談笑 小沢昭一対談集 (ちくま文庫)

そして、赤羽岩渕駅に出て腹ごしらえだ。久しぶりに『米山』へ。
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時間も遅かったので、スンナリと座る事が出来た。
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シャリ金ホッピーで喉を潤し、串が焼き上がるまでは、マカロニサラダが良いアテだ。

そして、半焼きレバ、半焼きハツ、半焼きタンを戴いた。
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シャリ金をお代わりし、アブラとつくねを追加。
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やっぱり此処は美味しいナ。ぐふふ。

赤羽『伊藤』で〆ラーしようと思ったが、グっと我慢して南北線に乗ったのであった。
by cafegent | 2010-07-21 16:28 | 飲み歩き