東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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日々雑文雑多日記/野又穫の空想建築で残暑を涼しく過ごす。

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      ひぐらしの鳴くその向こう母の声

子供の頃は、日が暮れるまで外に出て遊んでた。昭和30年代の終わりから万博の頃までは、まだ何処の家も玄関先でくさやの干物や秋刀魚等を焼いていた。

魚が焼き終わると夕餉の支度が完了だ。
「ご飯出来たから戻っておいで〜!」と云う声が、そのうち「今スグ帰って来ないと家の鍵締めるからネッ!」とキビシイ声に変わるのだ。
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最近、この辺りでヒグラシの声を聴かなくなった様な気がするナ。
秋はもう近くまで来てると云うのに。

今日は俳句の日だそうだ。8月19日の語呂合わせなのだナ。でも、オートバイ好きにとってはバイクの日でもある。まーどーでもいーか。

先日、家に遊びに来てくれた酒朋Qちゃんが高円寺の和菓子屋『利休』の銘菓「きんかん餅」を持って来てくれた。僕が甘い物に目が無い事を知っていたので、嬉しい手土産だ。
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甘露煮の金柑が丸ごと黄色い餡で覆い、それを柔らかい羽二重餅で包んである。金柑特有の苦みと甘酸っぱさが、餡と絶妙に絡み合うのだナ。
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今朝は、深煎りの珈琲に合わせてみたが、大正解だった。
Qちゃん、素敵なお土産どうもありがとうネ。
       ◇        ◇        ◇
昨日も茹だる様な暑さだったネ。とても外に出る気は起きなかったのだが、所用が出来たので仕方ない。仕事場から目黒駅までは登り坂だ。

駅に着くまでにもう汗ダク。新橋までのJRの中の冷房で汗まみれのTシャツが車内の冷気で冷たくなりすぎて風邪引くかと思ったヨ。

駅を出たら、また茹だる様な暑さでSL広場は陽炎の様にゆらゆらと揺れて見えた。所用を済ませ、昼飯は『うなぎのお宿』へ。
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此処は静岡の鰻問屋が営んでいる鰻屋なので、良心的な値段で十分美味い鰻を食べる事が出来るのだ。

以前、愛宕に事務所を構えていた時は、此処か『ての字本丸』のどちらかに来ていた。

でも、暫く来ない間に昼時の安い980円うな重が無くなっていた。そして当時、1350円だった鰻一尾のうな重が1,500円に値上がりしていた。それでも、まぁこの値段ならば許せるか。
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炭火じゃないが、目の前で丁寧に焼いてくれるのが嬉しい。
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それにしても近頃の養殖鰻って本当に美味しいネ。此処でも夜は鹿児島産のブランド養殖『天乃川』も食べる事が出来る。利根川の「坂東太郎」と同様に限りなく天然に近いと評判の国内産の養殖物だ。

この『天乃川』が1,000円程高いだけで味わえるのだから、ゆっくり酒でも呑みながら食べに来たいものだナ。
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以前、新橋の古書まつりで『うなぎ風物詩』と云う本を手に入れた。
江戸から続く老舗鰻屋だが、今はもう無き日本橋の『おやじ橋大和田』の四男である川口昇氏の著書だ。
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江戸時代に人気を博した狂歌人、蜀山人(しょくさんじん)は土用の丑の日を作った人と云われている。そして、こんな狂歌も残している。

    あな鰻いづこの里の妹の背を
           裂かれて後に身を焦がすとは

いいネ、無理有り別れさせられたコの思いを蒲焼きに掛けるとはネ。

詠み人知らずだが、こんな句も良い。

      包丁で鰻よりつつ夕涼み

こんな鰻にまつわる話や鰻屋の歴史などが、面白く書かれており鰻好きにはたまらない一冊だ。

スタミナ補給も出来て、なんとか仕事場に戻る事が出来た。
それにしても暑かった。3本目のタオルがぐしょぐしょになったヨ。
       ◇        ◇        ◇
さて、僕もまだ観ていないのだが、どうしても行きたい展覧会が有るので是非紹介したい。

今年、画業25周年を迎えた画家の野又穫(のまたみのる)氏の個展『もうひとつの場所ー野又穫のランドスケープ』が群馬県高崎市の県立美術館にて開かれている。
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野又穫の描く絵画は、「空想建築」画だ。現実と非現実の狭間であたかも其所に存在しうるような錯覚を覚える空想の世界の建造物だ。
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天空まで高く伸びる気球に吊るされているテントの様な家、大地ごと風の吹く方向へ進み出そうとする帆を張った家、等、野又作品は何れも実際には何処にも存在しない風景だ。
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初期の一部の作品を除き、人物は登場しない。
時代背景も国も特定せず、観る者に自由な感覚でその風景を眺めてもらいたいと意図して描かれている。

朝日新聞に掲載された記事の中で、野又氏は「絵は逃避的な世界ではあるけれど、留まるところではなくて、元気になって戻ってくる、そういうものでありたい」と語っていた。
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眺めていると不思議な気持ちになる。緻密で、建築構造もしっかりと押さえ、空の描写に至る細部までリアリティ溢れる筆技で描かれているのだが、異次元の世界の建築画なのだナ。

展覧会では、現在の作風に至る前の初期作品から新作まで100点以上が展示されているらしい。

今月29日までなので、時間を作って観に行かなくては。

また、展覧会の会期に併せて青幻舎より「ALTERNATIVE SIGHTSーもうひとつの場所 野又穫作品集」が出版されている。
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ALTERNATIVE SIGHTS―もうひとつの場所 野又穫作品集
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Commented by at 2010-08-19 21:30 x
連日のスーパー猛暑でバテバテ~。
コニタンが元気なのは、鰻をたくさん食べているからかな!?

お菓子、喜んでいただけたようで良かったです!
街の小さな和菓子屋さんで、話には聞いていたのですが、今回初めて行ってきました。
なかなか良い感じのお店でしたよ!
Commented by cafegent at 2010-08-20 15:25
Qちゃん、コメントありがとうございます!

きんかん餅、とっても美味しかったデス。
小さな店の名物って素敵ですよね。

次回またオウチ居酒屋やりましょう!
by cafegent | 2010-08-19 13:01 | ひとりごと | Trackback | Comments(2)