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by cafegent
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日々雑文雑多日記/風の盆と孤高の画家、田中一村のオハナシ

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      ぼんぼりの灯りに踊る風の盆

昨日から富山県の八尾(やつお)で初秋の風物詩『おわら風の盆』が始まった。

二百十日の大風が吹く頃、五穀豊穣と永世の繁栄を祈願する夏の終わりの祭りが「おわら風の盆」だ。

初秋の風に乗り、浴衣に編笠姿を深く冠り顔を隠しながら踊り続ける光景は幻想的である。格子戸の家や土蔵造りの古民家を夕日が赤く染め出した頃からが、一層優美な光景となる。

家並みに灯る灯籠の淡い光が人々を誘い、いつしか歌と踊りの世界に引き込まれてしまうのだ。踊り手たちは情緒豊かに、かつ艶やかに三日三晩昼夜を通し踊り続ける。胡弓や三味線、お囃子の哀愁漂う音色に合わせ聴こえてくる「越中おわら節」は郷愁を誘うのだナ。
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Copyright(C) おわら風の盆行事運営委員会 All rights reserved.

明日まで続くおわら風の盆。
これを観ないと夏がOh! What a Night!(オーワラナイ!)のだナ。
なんちて。
       ◇       ◇       ◇
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今月の26日まで、千葉市美術館にて開催している『田中一村 新たなる全貌』を観に行きたい。
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田中一村画伯は、栃木出身だが、千葉市に20年間住んだそうだ。長年に渡り、奄美大島の亜熱帯植物や野鳥を描いた日本画家でアル。
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「日本のゴーギャン」と称される田中一村だが、僕がこの画家を知ったのは、没後である。’80年代にテレビや美術雑誌等で多く取り上げられ一気にその名を知られるようになった。日本画の大家、東山魁夷と同窓でありながら、生前はその名を知られる事無く、奄美大島で観た自然を描いて来た孤高の画家だ。

その大胆な構図や緻密で鮮やかな色彩表現は、初めて目にした時にはゴーギャンよりも伊藤若中を想起したものだ。

今回は新たに発見された資料等も展示されるらしく、出品作品250余点と云う大規模な回顧展だ。是非、直にこの眼で「アダンの海辺」や「不喰芋と蘇鐵」を観たいのだナ。
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田中一村作品集

「千葉市美術館」のサイト
by cafegent | 2010-09-02 12:28 | ひとりごと