東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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書き忘れ日記/目黒のお寿司屋訪問記。

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今朝は雨上がりの青空が広がったが、顔に当たる風はもう冬暦みを運んでいるかの様に冷たかったナ。
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スズメ達は寒さなんか気にしないと云う様子で元気に飛んでいた。
毎日仕事場までを30分近く歩いているのだが、今日に限っては躯は暖まるが、手のひらはずっと冷たいままだった。そろそろ手袋を出す季節の到来だネ。

そう云えば、書いたままアップする事を忘れていた原稿があった。
数ヶ月前に食べた目黒のいつものお寿司屋さん訪問記の内容だ。
       ◇       ◇       ◇
毎年、美味い寿司が食べたくなると決まって此処にやって来る。

目黒駅からも遠く、油面の交差点から武蔵小山の方面に進むと住宅地の真ん中にひっそりと佇む寿司屋が『いずみ』だ。
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此処は四季に合わせて旬の魚介を全国各地から集め、江戸前のひと仕事を施した料理を食べさせてくれるのだ。

創業35年を迎えたが、開店以来一度も「営業中」の札が出ない。
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小体の店であり、いつも予約が入っている為、常に「準備中」になっているのだナ。

前回伺った時から少しご無沙汰していたのだが、今年のウニが間に合う間に来れて良かった。

先ずは、サッポロ赤星で昼間の汗を拭う。
(すると、ここで我が愛機のデジカメが動かなくなってしまった。)

ご主人、衛司さんの舌も相変わらず達者で、この晩もダジャレの連発と江戸前のウンチクを愉しく聞かせて頂いた。

40キロのマンボウが入ったとの事で、楽しみに待つ。そして、鯵の「水なます バルサミコ添え」から。普通、水なますと云えば、味噌と生姜で味を整えるが、此処はまるで違うのだ。生のブルーベリーが程よい酸味を効かせ、そこにバルサミコ酢を好みで加えながら食すのだ。
氷で冷えているから、残暑に嬉しいご馳走だった。

酒は、秋田の「山本」吟醸酒を戴く。酒造会社も山本合名会社、杜氏も山本さんでアル。で、作った酒も山本なのだナ。全国の山本姓の方に人気の酒らしいネ。

マンボウは柚子味噌で。これも日本酒に合うのだナ。

続いて、う玉だ。珍しい赤山椒をつけて頂いた。鰻を真ん中にして玉子で包むのが「う巻き」、鰻をまぶして焼くのが「う玉」と教わった。赤山椒は実が真っ赤になるまで樹の上で完熟させた山椒の実だ。これを手で丁寧に種を取り、果皮だけを石臼で挽いたのが、京都下鴨『フレンドフーズ』の「完熟赤山椒」なのだ。
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余りに「美味しい!」を連発したら、衛司さんから一箱プレゼントして貰っちゃいました。ありがたき、幸せ!

刺身は気仙沼のカツオと胡麻鯖だ。アイヌネギと淡路の新玉葱を擦りおろした醤油に京都の和芥子を添えて。いつもながら、文句無しの美味しさに感謝。

酒のアテに四万十川の稚鮎の頭を香ばしく焼いて頂いた。コレ、抜群に美味し。
お次ぎは、蛸の卵、真子の登場。日本酒好きにはたまらない珍味だナ。

酒は広島安芸『梅田酒造場』の吟醸「本州一」を戴いた。

蓋物料理は「イチジクの蒸し物」、奄美大島の白髭ウニを入れて包み蒸しだ。パルミジャーノ・レッジャーノが隠し味に効いている。

そして、水分の少ない三河の天狗茄子の焼き浸しだ。煮浸しが一般的だが、焼いて美味さを封じ込め、八方出汁に浸す。白髭ウニ醤油で、コレがバカウマなのネ。

酒のお替わりは、福島南会津『国権酒造』の「てふ」純米大吟醸だ。
二日火入れの中取りは、親方が無理を言って手に入れた酒だそうだ。
むふふ、の味わい。

この酒には「飛竜頭」を合わせる。飛竜頭も「いずみ」ならではの一工夫。奄美大島の東北端、喜界島で採れた野性の真蕗(ふき)と枝豆、それに巨峰葡萄が入っているのだナ。

夏はパッションフルーツを使った逸品も有るが、巨峰もイイネ。

握りの前に、酒をもう少し楽しみたいので、塩辛系珍味で攻めてみる。

仕込んで8年目の鮎の内臓の塩辛「苦うるか」と卵巣を漬けた2年目の「子うるか」でアル。これを混ぜると「変わりうるか」と呼ぶそうだ。鮎の塩辛だけ何故「うるか」と呼ぶのだろうか。

お次ぎは「カツオの酒盗」だ。鰹の胃と腸で作った塩辛だネ。
それに、イサキと鯛の塩辛も戴いた。もう、これだけで何杯でも酒が呑めるのだナ。

酒は海老名『泉橋酒造』の「夏やご」だ。海老名産山田錦を使用して、喉越しすっきりの夏に相応しい日本酒だ。この酒、ヤゴの次は秋の辛口「赤とんぼ」に変わる処が洒落ていて面白い。

箸休めの椀は、奄美の天然もづくを青森産の江戸冬瓜と一緒に利尻の昆布出汁をくずひき餡で戴いた。葛仕立ては本来、冬の仕事だそうだ。黒胡椒が効いてとても美味しいお汁だった。

カブのたまり漬けで、口をさっぱりと。

さて、ここから握りに突入だ。

酒は越後村上市の地酒「越乃松露」だ。やや辛口で寿司に合うのだナ。

先ずはシンコから。二枚付けで美味。

そして、待望のウニ三連発だ。
利尻のキタムラサキウニ、続いて同じく利尻のエゾバフンウニだ。今シーズン最後と云っていたので、間に合って良かったヨ。ミネラル豊富な海藻をたっぷりと食べて育った利尻のウニは甘さの中に海の味が広がって素晴らしい味わいだ。

三貫目は、奄美のシラヒゲウニだ。ムラサキやバフンウニと違って、ねっとりとしているが味は甘くて最高だ。

続いて、四万十川の鮎を握ってもらう。鮎とシャリの間には鮎が餌として食べる四万十の川藻海苔を挟んでおり、まるで四万十川を食べているような気分になるのだナ。

鯵の赤酢〆を戴き、酒をお替わり。新潟『大洋酒造』の「越の魂」純米吟醸のスッキリとした味わいが握りを邪魔しないのだネ。

墨イカの子供、新イカは、塩と酢橘で戴いた。5、6センチの小さなイカは柔らかくて美味しい。足は炙って戴いた。

仕込んで貰っていた伊東の金目鯛と本マグロのヅケが出来上がった。
いやぁ、本当に美味い。金目のヅケ、もう一貫お願いしておけば良かったかナ。

そして、北寄貝の炙り。北海道生まれのボクはホッキに目が無いのだ。
桑名の煮蛤を握ってもらい、結構満腹になってきたゾ。

鯵の叩きを細巻きでお願いし、ちょっとブレイク。

煮穴子を戴いて、最後は勝浦の鮑を肝乗せで握って〆にした。
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デジカメがウンともスンとも云わなくなったので、今回は一枚も写せなかったのだが、他のお客も帰った後だったので、最後の最後、鮑だけ携帯のカメラで写す事が出来た。
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いつも以上に美味しい寿司とお酒で至福の時を過ごす事が出来たが、最後に親方達から素敵なサプライズ、『寿司いずみ』自慢の極太巻きをお土産に戴いたのだった。
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これは、翌日も味が沁みて美味かったナ。

極々私的な祝い事で美味い寿司を味わおうと訪問したのだが、こんなにして戴いて恐縮至極なり。

正月のおせち料理も頼みたいので、近々訪れようかナ。
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by cafegent | 2010-12-08 15:18 | 食べる | Trackback | Comments(0)