東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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日々呑んだくれ日記/切り絵で和み、酎ハイ街道を行く。

暦の上では今日から大寒だネ。でも、今日は空気も澄み、降り注ぐ陽射しも目に眩しい。
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仕事場の近くでは鳩が長閑に水浴びをしていた。

八広と四つ木を結ぶ荒川の新四つ木橋からは、富士山とスカイツリーが並んで見えるらしい。と『二毛作』の店主が呟いていたナ。

七十二候では、「款冬華」(ふきのはなさく)と云う。ふきのとうの蕾が土の中から頭を出す時季が来た。大寒が終われば、もう立春だネ。
ふきのとうの天ぷらが恋しくなる季節も近い。

       大寒や北斗七星まさかさま

高崎の俳人村上鬼城が詠んだ大寒の句だが、強烈なインパクトなので、この季節になると必ず思い出す。寒い冬の夜空を見上げると、北斗七星が真っ逆さまに見えた様が眼に浮かぶ。空気が澄む冬の夜空は、星もさぞかし大きく映るのだろうナ。
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       紅梅の膨らむ蕾に願を掛け

友人の息子が大学入試センター試験を受けて来た。僕らの時代には無かった制度だが、苦しかった受験も後々また楽しい思い出となる。

希望する大学に合格することを願って梅の蕾に願を掛けてみた。
        ◇       ◇       ◇
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さて、昨日は夕方から門前仲町まで出掛けて来た。
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と云っても酒場を目指す訳じゃない。
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『魚三』や『浅七』の路地を抜けて、地元の有名企業「前川製作所」の本社ロビーへと向かうのだナ。
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21日まで開催中の切り絵作家の馬場哲弥さんの個展を拝見するためだ。
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馬場さんの切り絵作品は、木場の酒場『河本』に沢山飾られている。
白と黒のコントラストが絶妙で、一度目にしたら忘れられなくなる。

先日開催された『江東シネマフェスティバル』の会場でも、馬場さんの作品が飾られた。「下町&映画作品展」では、小津安二郎監督も切り絵で登場した。
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馬場さんが切り絵を始めたのは、定年退職後でまだ6年程と伺った。

独学で切り絵を学び、マイペースで作品作りを続けているそうだ。
ウォーキングも毎日欠かさず、定年後も日々何かと忙しいからその合間を縫って切り絵を楽しんでいるとのこと。
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今回は、息子さんが巴里を旅して撮影してきた数々の場面を切り絵に仕上げてる。
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「パリの交差点」や「二つの扉」などの作品を眺めていると、何処からかジプシーの奏でるバンドネオンが聴こえてくるようだ。
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黒は観る者のイメージを無限に膨らませる事が出来るので、作品作りの要だそうだ。

会場となった前川製作所の本社ビルから見える富岡八幡宮の切り絵も見事だった。
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さすが、地元江東区在住の馬場さんならではの力作に脱帽だ。

最後は作品と一緒に記念撮影。
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僕も便乗してパチリ。
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墨田川から門前仲町の南に流れる大島川南側は江戸時代、幕府の石置き場だった。遊女の数より石の数の方が多かったそうだ。
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日が暮れて来たので、木場か仲町の酒場でも覗こうかと思ったが、足が立石へと向いてしまう。そんな訳で、清澄白河経由で京成立石駅へと移動した。

押上駅で偶然、酒朋高橋さんと遭う。なんでも、ノー残業デイとの事。ビジネスマンには、そう云う手があったのネ。そして同じ電車にビリー隊長も乗っていた。

目指す先は皆同じ、『宇ち多゛』の赤い暖簾を潜るのだナ。
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大瓶に梅割りを戴いて、この日も愉しい酔い始めとなった。

立石を一軒で切り上げて、八広へと向かう。
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『丸好酒場』の戸を引くとタイミング良く席が空いていた。
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ボールをゴクリと呑み、冬の名物蝦夷鹿刺しを戴いた。
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毎年帯広から届くのだが、抜群に美味い。

ビリー隊長は翌日の仕事の事も考えず、にんにく醤油漬けを頼んでしまう。
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コレ、3日は匂いが消えないと思うヨ。
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そして根強い人気のじゃがカレーをアテにボールがススんだネ。

『丸好酒場』を後にして、鐘ケ淵駅方面へ酎ハイ街道まっしぐら。

踏切を超えて、鐘ケ淵陸橋の手前の路地を曲がるとひっそりと佇む酒場が在る。
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縄のれんを潜ると寡黙な店主の作る美味い酎ハイが待っているのだナ。
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この日は地元の方々が多く集っており、僕らは小上がりへ。
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壁には我らが酒王、吉田類さんのポスターが貼ってあったネ。
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昆布ダシの効いた湯豆腐をアテに酎ハイをグビリ。
そして、此処の名物「キャベツ炒め」をお願いするのだ。
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このキャベツ炒めとは、優しい女将さんの作る焼そばなのでアル。
なんともホっとする味で泪が出る美味さ。
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昭和6年創業の居酒屋は、その佇まいといい、美味さと安さといい、まさに昭和の酒場遺産だナ。
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ビリー隊長も酔っ払って来たみたいだし、このへんで終了としようか。

馬場哲弥さんの「きりえ百景」
by cafegent | 2011-01-20 13:59 | 飲み歩き