東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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日々雑文雑多日記/『小谷元彦展 幽体の知覚』を観る。

まだまだ寒いが、流れる雲が少しづつ春を運んでいるのだろうか。
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友人の着物スタイリスト如月まみさんは昨日がお誕生日だったそうだ。今までなんとも思わなかったが、二月は「如月」だものネ。今気がついた自分がなんとも恥ずかしい。

如月(きさらぎ)とは元々中国の二月の意味だが、「春寒」の肌寒さ故ゆえに着物に衣(きぬ)を更に着る月と云う意味を重ねて、衣更着(きさらぎ)に当てたとの説も有る。

まみさんの着物姿も一段と映えるお誕生月なのだナ。改めて、誕生日おめでとう!
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また庭の草木が芽吹き張り出す時季でもあり、「草木張月」とも云う。

いつもブログを拝読している広島のみぃさんの家では、一足早く子どもたちの為に素敵なひな人形を飾っていた。

ふっくらとまぁるい顔の雛人形は着物の布地を胴体の木に彫った溝に木目(きめ)込んで仕上げるので「木目込み人形」と云われる。
京都の上加茂神社に仕えていた方が最初に作ったのが「木目込み雛」の始まりと聞く。
そう、二月は「木目月」(このめつき)という呼び名もあったのだナ。
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明日、節分の2月3日は我が兄の誕生日だ。そしてその二週間後は僕の誕生日でアル。偶然だが、タベアルキストの異名を持つマッキー牧元さんと同じ日なのだナ。

そんな訳で、二月は個人的に大好きな月なのでアル。
        ◇        ◇        ◇
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さて、東京の空に粉雪が舞った先月30日、六本木ヒルズに在る森美術館にて『小谷元彦展 幽体の知覚』を観た。
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小谷(おだに)元彦氏は、東京藝大彫刻科の大学院を卒業後、海外のビエンナーレ等での活躍が目立つ作家だ。
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以前観た足を拘束帯でアンドロイドの様になったバンビや狼の毛皮のドレスがずっと印象に残っているが、いつもドコか狂気に満ちている様な作品を発表するアーティストだと思う。
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そう云えば、美術コレクターの精神科医高橋龍太郎氏は、彼の作品を見るといつも「羊たちの沈黙」の世界を思い出すと云っていたナ。

「Phantom Limb」と題された作品は、今から14年程前に友人のタカちゃんが運営していた恵比寿のカフェ&ギャラリー『P-HOUSE』で最初に観た事を思い出した。
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ラズベリーを手の中で潰す少女の姿が、まるで手に杭を打ち込まれた血まみれのキリストの姿に重なり、観ている自分が痛々しく感じた。

あの当時は、自分の血を作品に用いたり、25歳の若いエネルギー、パッション(古いか、この表現)を感じたが、アーティストって凄いなぁと思うのは、そのまま今もそれが作品から滲み出ている事だネ。

そう云えばP-HOUSEには大きなレトリバー犬が飼われていたので、毎晩誰かしら寝泊まりしていたナ。今じゃ世界的に売れている村上某氏だって、いつも此処でタカちゃん達に酒を呑ませて貰っていたっけ。
P-HOUSEから世に出たアーティストも多かったので、あの場所が無くなったのは惜しかったナ。

今回の展覧会では、過去の作品も数多く展示されていたが、「ホロウ」と題された真っ白な作品群で構成された展示室は、展覧会のタイトル通りまさに「幽体」(ファントム)を感じた。かつて観たティム・バートン監督の映画「スリーピー・ホロウ」を思い出した。

今回の展覧会で一番興味を抱いたの作品が「インフェルノ」だ。
ヴィデオ・インスタレーションの作品だが、8面体の部屋の中に入ると天井と床が鏡張りで、8面の壁全体に激しく流れる滝の映像が映し出されている。其処に立って上を見上げれば、無限の滝が空から流れ落ち、足元を見下ろせばまるで真っ逆さまに奈落の底の地獄に落ちて行く様な体験を味わえるのだ。

4.1chサラウンドから鳴り響く轟音に麻痺されて、自分の軀がまさに浮遊する感覚になり、不思議な気分になるのだナ。
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『六本木経済新聞』の記事で、〈ダンテの「神曲」の「地獄篇(インフェルノ)」さながらの底なし地獄を体験することができる〉と書いてあったが、まさにその通りの5分間を体験した。

2月27日までなので、是非見て欲しい展覧会だ。
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毎回、六本木ヒルズを訪れて思うのだが、案内表示が不親切で迷う。
森タワーの53階に着いてからも、美術館に案内されず、展望フロアはこちらと違う方へ手招きされる。

そして、下に降りても地下鉄の方に行くまで何度も迷ってしまった。
本当に此処はボクと相性の悪いビルだナ。

「小谷元彦展 幽体の知覚」

みぃさんのブログ「晴れ 時々 雷 Ⅱ」

如月まみさんオフィシャルブログ
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by cafegent | 2011-02-02 15:57 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)