東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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夏の京都、赤垣屋、割烹やました、祇園サンボアで過ごす。

先月まで、「今年は震災と原発のお陰で、蝉が出て来ないナ」などと思っていたのだが、八月に入ってからと云うもの、朝から晩まで蝉しぐれが激しくなっている。
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あれだけ、蝉の声を聴かないと盛夏になった気がしないなぁ、とブツブツとカミサンにボヤいていたのに、今は朝から陽射しの強さに追い打ちをかける様に鳴く蝉にイライラしたりする。

まったく人間って奴は勝手なモンだナ。

夏真っ盛りの陽射しを受け、なるべく日影を歩こうと思うのだが、昼が近づくにつれお天道様は上から直撃してくるのだネ。
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大きな羽根を広げ空を舞う蝶について行くと日影の路地を見つけた。

    黒揚羽 揺蕩(たゆた)う先に知らぬ街    八十八

       ◇        ◇        ◇
さて、京都旅行に話を戻そうか。
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貴船の川床から戻り、夕暮れ前に鴨川周辺を散策し、手拭などを買う。
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此処『永楽屋細辻伊兵衛商店』は、京都でも古い老舗の手拭い屋だ。
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現在は、十四代目の細辻伊兵衛氏が当主となり、新作柄の手拭いも随時出している。今回は、朝顔の手拭いを購入し、早速家に飾っている。
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陽射しが強いので、新京極や錦市場を歩く。
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錦市場に在る老舗の八百屋『かね松』は、今でこそスタイリッシュでモダンな雰囲気を醸し出す高級な八百屋だが、昔は渋い作りの古い佇まいだった。
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創業明治15年と云うから、京の台所を担っていたのだネ。鴨川沿いの高い料亭辺りが御用達でアル。

実は、カミサンが大学生の頃、此処でアルバイトをしていたのだナ。

此処、八百屋の二階に野菜料理屋も在るのだ。『やお屋の二かい』と云うのだが、自慢の京野菜を実に美味く料理して提供している。

昼のみの営業で、一汁五菜のランチ一種類でアル。若者にはチト物足りない量かもしれないが、オジサンには丁度良い。

昔ながらのおばんざい料理『山ふく』がボリューム満点の家庭料理ならば、こちらは京の風雅を堪能しながら味わう昼飯と云ったところか。

酒屋さんで伏見の地ビールをゴクリ!
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買い喰いならぬ、買い飲み!
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履物屋で新しい草履を仕入れて、いざ酒場へ。
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黄昏時を前に、ネオン管が灯る前の居酒屋『赤垣屋』の縄暖簾を潜る。
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先ずはビールの大瓶で、カミサンを労う。
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いつもイナセな佇まいでお燗番をする樹藤さんと見事な包丁さばきの大将の間に座る事が出来た。
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自慢のしめさばには、矢張り日本酒だネ。
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おでん鍋の脇に設えた燗酒器で絶妙なぬる燗をお願いした。
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樹藤さんの燗さばきは根岸『鍵屋』の健太郎さんに匹敵する素晴らしさなのだナ。
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親方も実に粋なんだよナ。

京都伏見の地酒「名誉冠」は、此処の料理にとても合う。
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冷やを溢れんばかりの枡にも注いでくれるのだが、燗酒が良い。この日のぬる燗も本当に美味しかったなぁ。
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満願寺をアテに酒もススんだヨ。
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本当はゆっくり、じっくりと此処で盃を重ねたいのだが、いつも食事の合間になってしまうのだネ。この日もこの後、別の割烹に行く事になっていたので、これにて終了。
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『赤垣屋』のネオンもすっかり赤く染まってた。
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外に出るとマジックアワーの群青色の空が鴨川を蒼く染めていた。
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『赤垣屋』から歩いて鴨川を渡り、数分の処に位置する木屋町通りの割烹『やました』へ。
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予約時間丁度に伺ったのだが、まだ空いてなく二階の個室で待つ事に。
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と云ってもビールは戴くのだがネ。

ビールを呑み干す頃、カウンターに席が用意出来た。前回と同様の一番奥席へと座る。
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目の前には、前回同様に矢張り松岡さんが立っていた。

突き出しに出たマスカットのマリネが美味しかったナ。
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卵黄の醤油漬けも定番だネ。貝の酢の物は、何貝だったか、失念。
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続いて、サザエのお造り。磯の風味で吞む酒も美味い。
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酒は地元の酒「桃の滴」を冷やで。

カウンターの真ん中では、山下さんが鱧の骨切りをしてくれる。
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鱧と云う魚は、この骨切りの音も愉しみのひとつなのでアル。
このサクサクと心地良く響く音に京都の盛夏の訪れを感じるのだナ。

「鱧は梅雨の水を飲んで旨くなる」と云われる通り梅雨の季節が旬の食材が、今は徐々に脂が増してくる時季なのだナ。

さぁ、目の前にカンテキがやって来た。
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火入れをした熱々のカンテキの上で、鱧の焼き霜を作って戴くのだナ。
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鱧の身を網に乗せた時の音もまた良い。

耳で楽しんだ鱧は、こんどは目で愉しむ。
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両面を炙り、表面を良い塩梅に仕上げてく。花が開く様に身が広がっていくのだ。

さぁ、焼き上がった鱧を戴くのだネ。
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酢味噌と二杯酢を好みでつける。
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こんがりと香ばしく焼かれた身の中は、絶妙なレアだ。あぁ、京都の夏を食べる幸せ。むふふ。

続いて、鮎の背越しを食べたかったが、小ぶりの鮎しか残ってなかったので、親方のオススメで「洗い」にした。
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琵琶湖の鮎は美味いネ。
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小ぶりだが身が締まっていて実に美味い。
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酒は灘の「大神力」純米酒を冷酒で戴いた。
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野菜の煮浸しを戴いていると、先程の鮎の残りを揚げてくれた。
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レモンをギュッと搾り、頭からパクリ。口の中が琵琶湖になった。

そして、親方から作り立ての鯖寿司をお裾分け。
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前回、土産にして翌日の朝飯にしたが、此処の鯖寿司は実に美味い。
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ウルカなどの珍味を戴いたので、酒がススんだ。

常連さんにお裾分け戴いた「600-K」と云う宮城の大吟醸酒も可成り美味かった。
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兵庫県特A地区産山田錦を600キロ使って仕込んだ酒とのことだ。

大いに吞んで、美味い料理も堪能出来た。
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いやぁ、今回もご馳走さまでした、大将。また、次回が楽しみだネ。

木屋町通りを散歩しながら、祇園へと出る。『祇園サンボア』から数人のお客さんが出て来て、マスターの中川さんも外で見送りをしていた。

入れ替わりに席に着く。

木屋町から祇園まで歩いたら、すっかり汗をかいた。
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キリリと冷えたハイボールを作って戴いた。あぁ、祇園の夜でアル。
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カウンターの端に座る素敵なご婦人とも話が弾んだし、酒が美味しい。
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ギムレットを戴き、最後にもう一杯クレイモアのスコッチウィスキーでハイボールをお願いした。
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うーん、とびきりのハイボールは美味い。
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祇園の夜を極上の酒で過ごしたのであった。

京都の一日目は、これにて終了。
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by cafegent | 2011-08-18 14:32 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)