東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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自由人日記号外/阿佐ヶ谷『可否茶館』が今日で幕を下ろす。

今朝の東京は、雲が街全体を覆う様に薄青色の空だった。
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駅のホームに立つと、蒸し暑さに汗が出て来たが、時折吹き込む風は、そこはかとなく秋の気配が感じ取れなくもない。

今日は、久しぶりに朝の阿佐ヶ谷駅を降りた。
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改札を抜けて、そのまま真っ直ぐ駅ビルの路地を抜け信号を渡ると、ゴールド街に出る。
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表に面した階段を上がると、其処がハンドドリップで珈琲を煎れてくれる『可否茶館』だ。
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ガラス戸を開け、真っ直ぐ新聞スタンドに向かって進み、朝刊を引き抜き、席に座る。

もう二十数年前、阿佐ヶ谷に住む友人の家で夜更けまで酒を吞み、語り明かした朝は、決まって此処のモーニングセットで眼を覚ました。
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内風呂が無い友人と一緒に浸かった銭湯は、まだ在るのだろうか。確か『玉の湯』だったっけかなぁ。
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当時は、シナモントーストにゆでタマゴのセットを良く頼んだナ。
厚めのトーストにたっぷりとシナモンシュガーがかかっており、ふわふわのホイップクリームが付いていた。珈琲の香りとシナモンの甘い香りがいつも店内に漂っていた記憶が残る。

今朝は、迷った挙げ句にホットドック&ゆでタマゴのモーニングセットにした。

実は、今日を以て『可否茶館』は44年続いた歴史に幕を下ろすのだ。
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中央線高架下の「阿佐ヶ谷ゴールド街」の建て替えに伴い閉店する。

新しい場所に移転することも検討したそうだが、中々条件に合う場所が無かったみたい。

此処は昭和42年、中野・荻窪駅間の高架化に伴って誕生したゴールド街に開店した珈琲専門店でアル。

入口の看板には「日本最初の喫茶店」と銘打ってある。
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元は、明治21年に台東区上野で珈琲専門店『可否茶館』(かひさかん)が始まりだ。上野の可否茶館の創業者のお孫さんが、この阿佐ヶ谷の店の共同経営者だったのだそうだ。

故に、此処が「日本最初の喫茶店」の名を引き継いで来た訳だ。

一杯毎丁寧にその都度煎れてくれるドリップコーヒーは、実に美味い。
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ブレンドコーヒーも少し深煎りでコクがあり、必ずお替わりしたくなるのだナ。
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このホットドックも素朴な味わいで好きだったのだナ。

此処最近は、阿佐ヶ谷と云えば『川名』に吞みに来るぐらいしか無かったから、『可否茶館』は本当に久しぶりだった。
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昭和の香りを色濃く残す店内は、清潔感に溢れ、ゆったりと寛ぐことが出来る。
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あぁ、此処で朝刊を読む事ももう出来ないのだネ。

二杯目の珈琲を、何故かゆっくりと飲んでいる自分が居た。
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それでも、最後の日の朝にモーニングセットと珈琲を二杯飲むことが出来て良かったナ。
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『可否茶館』の皆さん、永い間お疲れさまでした。そして、美味しい珈琲をありがとうございました。

新しい場所を見つけて、必ずや再建される日を心待ちにしております。

      珈琲の香りの向こう 秋の空    八十八
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Commented by たっつん at 2011-09-02 10:50 x
起業前に営業さんと商談した喫茶店の一つでした
何の知識も無く、元阿佐ヶ谷住民だったのに、利用したのは鷺ノ宮に移ってから、、、
またなんの変哲もない商業施設に変わってしまうのでしょうね。。。
Commented by cafegent at 2011-09-02 12:34
たっつん、こんにちは!

極々普通の喫茶店だったのだが、モーニングセットが充実しておりました。

ゴールド街、どうなるんでしょうネ!
by cafegent | 2011-08-31 15:33 | ひとりごと | Trackback | Comments(2)