東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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日々是日記/映画「探偵はBARにいる」でススキノに酔う。

武類飛び切りの甘い物好きでアル。故に、手土産も菓子が多くなる。

当然、先ず自分が食べたいから買い求める訳で、独りで食べちゃイカンだろうと手土産も買う訳だナ。

日比谷シャンテ脇、有楽町ガード下、ドイツ居酒屋やスープ炒飯が有名な『慶楽』が並ぶ石畳の雑居ビルの一階に僅か一坪の和菓子屋が在る。
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元祖ピザトーストで知られる『珈琲館 紅鹿舎』の入っているビルの奥に『銀座かずや』の暖簾が下がる。
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ビルの入口に小さく「菓子」と書かれた看板が置かれているが、まず気付かないだろう。

まだ陽射しが眩しい8月の終わり、ヒンヤリと冷えた此処の練り菓子が無性に食べたくなった。電話を架けても話し中が多く、じれったくなった僕は電車に乗って日比谷に向かっていた。
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『銀座かずや』は、店主の古関一哉さんが独りで菓子を作っている。
元々、日本料理の職人として修行をした方で、ふぐ調理の免許も持っている異色の菓子職人なのだ。

6年前の開店以来、此処の練り菓子は根強い人気を保っている。僕も数年前に頂き物として食べて以来、魅了されてしまった。

店に行けば、練りあめや葛きり等その場で買える菓子もあるのだが、やはり「かずやの練」が欲しくなるのだネ。

和風のババロアといった感じだが、その口当たりは一度味わったら忘れられなくなる。
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抹茶の風味と控えめな甘さも素晴らしい。そして何より、素材が良い。牛乳、砂糖、葛粉、澱粉、本蕨粉、小麦粉、塩、そして抹茶でアル。
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こちらは予約のみとなり、昨日やっと買いに行けたのだナ。約一ヶ月とは待ち遠しいのだが、それだけ嬉しさも倍増するってもんだ。

自分用と手土産用を持って、世話になっている先に廻って歩いた。
小雨が降り続いていたが、こんな時は足取りも軽くなるのだナ。
        ◇        ◇        ◇
閑話休題。
映画「探偵はBARにいる」を観た。
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札幌のススキノを舞台にした映画なので、随所に知っている場所が登場して、ニヤリとさせられた。

僕が生まれたのが1960年のススキノだ。市電の通る大通りから一本脇に入った辺りで、今は巨大なシャンゼリゼビルになっている。
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当時は、ススキノで小さな印刷業を営んでおり、一階が仕事場で二階が住いだった。我が家のお隣のラーメン屋さん『七五三』は、今もシャンゼリゼビルの一階で営業している。
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主人公の探偵が電話を待つバー『ケラーオオハタ』は、ススキノの「おふく会館」脇の中小路に在る有馬ビルを使っていたナ。当時の実家から歩いて数分の処でアル。
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エロい女のコがマズいナポリタンを給仕する喫茶店『モンデ』は、ススキノ市場の脇、ゼロ番地のコーヒーの店『トップ』がロケに使われた。
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此処もススキノじゃ古い喫茶店だ。
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他にも美松ビルや第4グリーンビルなど、帰省する度に夜な夜な繰り出していたソシアルビルも沢山登場していたネ。

我が家は僕が小学校6年の時にススキノから越してしまったが、街に出る時は市電を使う。
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この路面電車も映画に登場しており、映画全体に昭和の時代に撮った様な雰囲気を醸し出していた。

そう云えば、ススキノに住んで居た頃、家の前で干からびたソーセージの様なモンを拾った事がある。爪が付いていたので、指だと判り交番に持って行ったっけ。当時のススキノは、そんな町だった。
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松田優作主演の“遊戯”シリーズや「探偵物語」を彷彿させるカメラ廻しや脇役(地場のやくざやソープの客引き、モンデの峰子ちゃん等ネ)、それに音楽もそうだ。随所に松田優作オマージュといった趣きだ。探偵の相棒に松田龍平を起用した辺りもニクい演出だナ。

新聞記者役の田口トモロヲもハマり役だ。また松重豊やマギーは、往年の成田三樹夫や榎木兵衛を彷彿させる。

実は、これまで大泉洋と云う役者には、それほど興味がなかった。
変にアクが強いのとあの風貌が苦手だったのだが、この映画で一変したのだヨ。小雪に関しては、色っぽいとしか言いようがない。

原作は、札幌在住の作家・東直己氏の「ススキノ探偵シリーズ」だ。

僕より4歳年上だが、一番ススキノがスリリングで、エキサイティングな不夜城だった時代を上手く描いている。
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映画は二作目の「バーにかかってきた電話 (ハヤカワ文庫JA)」をベースにしている。
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一作目の「探偵はバーにいる (ハヤカワ文庫JA)」と併せて読むと映画も更に面白く観ることが出来るネ。

テンポも良く、最後まで楽しませてもらった。もっと観たいなぁ、と思ったら早速続編の製作が決まったそうだ。久しぶりに“遊戯”シリーズと並ぶカッコ良いエンターテインメント映画が登場したのだナ。
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東さん自身もかなり酒が好きらしいネ。僕も以前、手稲の焼き鳥屋だったかで見掛けた事がある。いや、『エルフィンランド』だったかナ。
北海道の熊みたいな風貌だから、一度見たら忘れないのだよネ。

あぁ、ススキノの事を書いていたら、久しぶりに『Jim Crow』のドアを開けたくなってきた。
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此処もススキノじゃ外せないバーだよナ。
        ◇        ◇        ◇
もうひとつ、北海道のハナシ。

北海道の浦河町に在る映画館『大黒座』のドキュメンタリー映画が上映されている。

今朝の朝日新聞で取り上げていたので、紹介したい。
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「小さな町の小さな映画館」は、1918年創業の座席数48の小さな映画館の物語だ。「地方から映画の観客が育つのも大切」と4代目になる現館長は語る。

映画を制作したのは、映像作家の森田恵子さん。浦河町に在る精神障害者の生活拠点の活動記録などを手掛けてきたと云う。

本作は、「必死の思いで存続している映画館が各地にある。そういうところへのエールにもなるよう、映画館が存在する町のコミュニティーの豊かさを伝える映画にしたかった」と森田さんは語る。

下高井戸シネマで今月30日(金)まで公開。川越スカラ座は、来月6日(木)まで。
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Commented by akira at 2011-09-28 01:34 x
さっき丁度、ススキノがある札幌から東京に帰ってきました。Nikkaのシャンゼリゼ近辺は小綺麗なお店が沢山ありますね。今回の旅行でも10件程足を運びました。
多分この冬から数年身を寄せる街なので時々札幌に来たら声掛けて下さい。ヨロシクです(^_^)
by cafegent | 2011-09-27 13:17 | ひとりごと | Trackback | Comments(1)