東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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日々是日記/旬の味覚とひやおろしで秋を食(は)む。

朝の東京は、耳を澄ますと案外色々な音が聞こえて来る。
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新聞を配る原付バイクの音、ガラス瓶回収の瓶がトラックに投げ込まれる音、四十雀やヒヨドリの啼く声、などなど。キッチンでは、珈琲を淹れるために湧かした薬缶が鳴り出す。

そして、ラジオからは何故かビートルズの「Get Back」が流れてきた。これで目を覚ませと云うことか。

NHKの連続テレビ小説を観ながら、同時に新聞に目を通す。珈琲の深い香りに脳が覚醒される。

朝に甘いものを食べると更に頭が冴える。
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伊勢土産の赤福が珈琲にも合うのだナ。

腕時計をつけて、眼鏡をかける。さぁ、出掛けよう。靴ひもを結び、今日の一日を無事に過ごせる様に小さな気合いを入れるのだ。

今朝の東京は昨日と打って変わって涼しい風が吹いている。
こんな日は、燗酒がさぞかし美味い事だろう。

     熱燗やかがめたる背にすがる老い

     湯豆腐やいのちのはてのうすあかり

久保田万太郎が詠んだ句だネ。東京の下町や酒場を愛した人らしい句を多く残している。若い頃はピンと来なかった句も、人生半世紀を過ぎた今では、万太郎が老いの中にも素晴らしい枯れ具合をはなっているのが伺えて、しみじみ良い句だなぁと感じるのだナ。

     飲めるだけのめたるころのおでんかな

いづれも季語は冬だが、もうすぐ酉の市でアル。
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木場の酒場『河本』では、毎年ご常連たちで大きな熊手を店に納める。
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また一年、此処で長閑にホッピーを愉しむためにネ。
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そして、酉の市を境に冷や奴が湯豆腐に変わり、おでんが始まる。
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季節を感じながら、吞む酒は実に美味いのだナ。
        ◇         ◇         ◇
さて、夕べは地元の組合の方々と打ち合わせがあったので、酒場に寄れなかった。近所のお酒屋サンに僕の足を止める貼り紙が出ていた。
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「ひやおろし、入荷しました」、もうスグに中に入って酒を選んでた。

夕べは軽井沢出張から戻ってきたカミサンが戸越銀座商店街の馴染みの魚屋で鯛の兜を仕入れて来た。
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創業73年を迎える鮮魚店『魚慶』は、本当に美味い魚を仕入れてる。
そして安いのだネ。但し、安いが故に捌いちゃくれない。

最近の若い主婦は魚を三枚におろせない人が多いと聞く。スーパーマーケットだと、丁寧におろしてくれるものネ。
此処で魚を買い続けると、必然的に魚の捌き方が上手くなるのだナ。

酒を手に入れて家に戻ると、出汁の良い香りが部屋いっぱい溢れてた。
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この鰆(さわら)は、岡山から届いた味噌漬けだ。
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こちらも岡山の義父が育てた茄子と小松菜を煮浸しにした。最近、野菜を殆ど買わないナ。

さぁ、鯛の兜の酒蒸しが完成だ。
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豆腐としめじを一緒に添えた。茗荷と大葉を薬味にしたが、鯛のダシがとても良く出て酒もススんだ。

身を食べ終えた後、骨を残し再度火にかけた。今度は更にダシが出る。
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これで鯛スープが出来るのだナ。酒の一休みに丁度良い。

旬の舞茸が手に入ったので、炊き込み御飯も作った。
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岡山日生(ひなせ)で穫れた海老を浜日干しにしたものも戴いたので、殻とワタを取り、一緒に炊いた。これが、最高に美味いダシが出て、海老の歯ごたえも良いアクセントになった。

舞茸の香りは、食欲をソソる。

一昨年の秋の事だが、日光金谷ホテルに泊まった際に近くのレストラン『みはし』に伺った。其処で薦められた舞茸のソテーは最高だった。
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香ばしい香りと鉄皿の上で音を立てて躍る舞茸は、目にも舌にも素晴らしい一品だったっけ。
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そんな事を想い出しながら、二人してペロリと平らげた。

夫婦二人だと、これでもう満腹だ。残りの酒をまたチビリチビリと呑み続けるのだナ。

     新米を研ぐ妻の背に「ただいま」と   八十八
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Commented by miyanocchi2 at 2011-10-18 13:00
鯛の出汁はいい~!!鯛出汁で鍋をしたよ、この前( ´艸`)ムププ
酒蒸しのあとのスープもいいな~。
鰆の味噌漬け、舞茸炒め!
さっそくさっそく~!
Commented by oto(東スポの「ちょ」) at 2011-10-23 03:03 x
河本のおでん、楽しみですね!一番好きな具があるのですが、ココで言うと売り切れになっちゃうので言いません^^;)
また今度お会いできましたらぜひアメリカンコミックスの話をしましょう。
Commented by cafegent at 2011-10-24 12:41
otoさん、こんにちは!

酉の市が来たらおでんですが、今年は震災の影響でおでん種が入らないかもと云っておりましたネ。

ちょいと心配ですが、湯豆腐で吞みましょう!
by cafegent | 2011-10-18 13:04 | 食べる | Trackback | Comments(3)