日々是日記/今日11月11日は「立ち飲みの日」だネ!
2011年 11月 11日
舶来盲信の時代は去れり、醉(よ)はずや人
吾(われ)に國産至高の美酒
大正13年の11月11日に完成したサントリー山崎工場で作られたウィスキーが、初めて発売された時の新聞広告のコピーだそうだ。
サントリーは昔から名コピーが多く、そのコトバの持つ力で僕もついついバーやスナックに入っても角やオールドなどを頼んでしまうのだナ。
「人間」らしくやりたいナ
トリスを飲んで「人間」らしくやりたいナ
「人間」なんだからナ
これは、今は亡き開高健さんがサントリー(旧・壽屋)の社員時代に作った名コピーだ。もっとも、僕がまだ赤ん坊の頃の作品なので、随分後になって広告業を手掛けるようになってから知ったコピーなのだ。
恋は、遠い日の花火ではない
今もそんなトキメキを求めて、酒場のドアを開けるのでアル。
◇ ◇ ◇
さて、今日は2011年11月11日だネ。午前11時11分11秒には、一斉にツイッターのTLが1並びのつぶやきだった。
つい、僕も数分前から妙にソワソワとして、携帯の画面に映る時計の時刻を心待ちにしてパチリと写してしまったものナ。
一年前は京成立石の立ち飲み屋さんが協力して、立ち飲みハシゴ酒のイベントで盛り上がった。
仕事が終わったら、近くの立ち飲み屋をハシゴしてみるのも面白い。
◇ ◇ ◇
閑話休題。
昨日は早めに仕事が一段落したので、日が暮れる前に仕事場を出た。
目黒から地下鉄に乗り、大手町経由で木場へ出た。地下鉄東西線の改札を出て階段を昇ると四角い空が見える。東京に出て来たばかりの頃、地下鉄の階段から見上げる風景に「都会の殺伐さ」を感じたっけ。
地上に出ると沢山のクルマが行き交う永代通りだ。
永代通りを西へ歩き、コンビニエンスストアとガソリンスタンドの間を左へ折れる。
毎年、一の酉が終わるとおでんが始まるが、今年はまだまだ寒くならないので様子を見ているそうだ。だが、昨日から湯豆腐が始まった。
此処は毎日午後4時に暖簾が出て、8時丁度には締まる。四時間しか営業をしていないのだナ。お客達が帰り出すと同時に猫たちが現れる。
さて、そんな下町の酒場『河本』が漫画になって紹介された。
我が酒朋であり、句会でもお世話になっている伊勢幸祐さんが原作を書き、井土えもんさん作画の漫画「酒場徘徊録 日和散樽」だ。
日和散樽(ひよりさんだる)とは、また良いタイトルを付けたネ。
一年中、素足にサンダルの伊勢さんは、大の永井荷風好きでアル。
もうタイトル見ただけで、頬が緩んだナ。やったね、伊勢さん!
毎回、名酒場とその土地に縁のある小説が紹介されるみたいだネ。一回目は、山本周五郎の小説「なんの花か薫る」に触れていた。
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