東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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日々是日記/酒呑みの背中を見て、我が躯を労る。

あぁ、バレンタインデーなど、何処吹く風だったなぁ。
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先週末の伯父の死から数日が過ぎ、少し家の中も落ち着いた。

月曜日に不動前の桐ヶ谷斎場にて火葬した際には、母方の墓が在る天現寺の御住職が舎利礼文(しゃりらいもん)を唱えてくれて、伯父も無事に荼毘(だび)に付すことが出来た。

従兄弟たちが遠方から来ていたこともあり、昨日の内に葬儀を行い納骨を行った。本来ならば四十九日を過ぎてから行うのが一般的だが、昨日初七日の法要も済ませた。余り経験がなかったが、和尚さんに聞けば、別に構わないとのことだった。

三日で総てのことが終わり、いつもの日常の朝を迎えた。同居中の叔母は最愛の兄の死を現実のこととして実感し疲れが出たのか、朝から寝込んでいる。

僕の母は五人兄弟姉妹の長女だ。長男、次女に続き、今回次男が旅立ったことになる。これで母方の性を名乗る者は、二人の従兄弟たちだけとなったのだナ。

母は札幌、もう一人の叔母は新潟だ。我が家に居る末っ子の叔母は、しょっちゅう札幌と新潟を交互に電話で長話をしている。まぁ、他に愉しみも無い様子なので、電話代は気にしていない。叔母ちゃんも風邪をこじらせないと良いがなぁ。
      ◇          ◇          ◇
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     手折(お)らるる 人にも香る 梅の花    

深酒が祟って早死にした宝井其角(たからいきかく)の詠んだ早春の句でアル。
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庭に咲く梅の枝を折ってしまう人は梅の木にとっては仇(かたき)だ。だが、その枝も床の間に生けて飾られれば、折ったその人にもいい香りを漂わせるのだネ。うーん、深いのだナ。

仕事場近くの五百羅漢様の前を通ったら、法語としてこの句が掲げられていた。   

其角は酒のせいで47歳で亡くなったが、76歳で去った伯父も今じゃまだまだ若い死だなぁと思う。

先日、アートディレクターでイラストレーターの長友啓典(けいすけ)さんの上梓した本が送られてきた。

その名もズバリ「死なない練習」だ。
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長友さんは現在73歳、今も現役で黒田征太郎さんと共に「K2」を率いて仕事を続けている。伊集院静さんのエッセイは、殆ど長友さんの挿絵が描かれているので、見ている人も多いだろうネ。

その御仁が二年前、食道がんを患った。無類の美食家で、お酒好き、ギャンブル好きの氏が71歳の春に入院した。がんの摘出手術は奇跡的になんとか無事に成功し、三週間後に退院した。
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この本は、入院中の自分観察の日々から退院後1年が経ち、漸くお酒も少し飲め美味しい食事を楽しむことが出来るようになった今までのことを綴っている。


また、長友さんがデザインを志し、黒田征太郎さんと出会い、デザイン事務所を始めた頃のエピソードもその時代のことが判り面白い。なにより、二人で一年間に二億円も飲み代の使ったってのは、もう業界の伝説なのだナ。長友さんは銀座からスタート。黒田さんは青山や新宿ゴールデン街から始め、夜中に合流し多いときは十五軒もハシゴして、夜明けまで飲んでいたのだネ。

最後の章「三つの呪文」は、この先ボクにも起こりうるかもしれない突然の病気に対する心構えとして、大きな力となった。

  1.「まあ、ええやないか」
  2.「やってやろうやないの」
  3.「なんとかなるわ」

この意味は、是非皆さん御自身で読んでもらいたいナァ。
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さて、自分の躯をいたわりつつ、今宵も酒場へ繰り出そうか。
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by cafegent | 2012-02-15 13:04 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)