東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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パチもんとバッタもん...

芝大門に夕方になると煙りモクモクで大にぎわいのモツ焼き屋がある。その名も「秋田屋」と云うのだが、先週そこで待ち合わせをしてライブに出かけたのだ。それにしても、この店午後3時半から営業開始なんだけどすぐに満席になるんだよね。b0019140_19171186.jpgこの日も友だちが先に入ってたから良かったけど、外に数十人溢れていた。ここの焼きトンは全部大振りである。だから、数本食べてビール飲んで、さっと出ると云うのが粋な使い方かもしれん。この店で、廻りのみんなが必ず頼むのが『たたき』と云う代物。これは豚ののど肉をニラと一緒にタタいた、いわゆるツクネなんだけど、これは一人1串限定である。なんでも豚一頭から2串しかとれないらしい。
僕はここのハツやレバが旨くて気に入っているが、煮込みも美味しい。普通、モツ煮込みって味噌仕立てなんだけど、ここのは塩で煮込んでいるのだ。夕方5時を過ぎると、女性客も増えてくる。安くて、旨くて、目の保養もできるなんて、幸せな限りだなぁ。ここって、ビールと日本酒がメインで焼酎をおいていないのだ。なのに女性客が多いせいか、ワインあります、のはり紙が貼ってあった。さて、ほろ酔いになった頃遅れてJがやって来た。ブラジルから来たJがモツ焼き食べながら変な質問をしてきた。「パチもんとバッタもんは、どう違うの?」...。実に煙りモクモクの店にぴったしの質問だった。そんなもんばかり売っているような連中が商売早く終ってその日の上がりで一杯やっている風情のやからが目立つのだ。
簡単に云えば、「パチもん」はにせもの、「バッタもん」はB級品かな?秋田屋から浜松町の駅方面に行く途中の路上で本物そっくりのシャネルのバッグやブランド時計を売っているが、あれはパチもんね。錦糸町あたりの衣料品店で売っているアディダスに似ているがロゴがadiosとかになっているのがバッタもんだね。これって説明になっているかなぁ。
そんなこんなで、時間が過ぎて、ライブの時間が近付いたから、浜松町からタクシーに乗り込みお台場のZepp Tokyoというライブハウスに向かった。
この日のライブというのがPファンクだったのだ。昨年末に年明けにPファンク来るから行こうよと誘われて久しぶりに来るのなら見てみようかと思ったのだ。あのバンドは元気一杯のヘンタイ集団だから、4、5時間ぶっ通しで演奏しまくるのだ。会場には案の定、見たことある顔ばかりが来ていた。東京中のソウルバーに出入りしているソウルマニアやバ−のオーナー達だ。大抵のソウルのライブに来ると見かける顔である。僕の後ろの席にソウル評論家の吉岡さんが居た。随分と可愛い女の子を連れているなぁと思って声をかけたら、ソウルバンドでコーラスをしているというコだった。ソウル・サーチャーの吉岡さんは、今度映画になったレイ・チャールズの伝記本の翻訳をしたらしい。みんな、読んでみて欲しい。

さて、ちょうど開演した頃だったが、「The Fifth Element」というラップグループが出ていた。ちょっとヘビーなラップだったけど、まぁ、前座だからすぐ終るだろうと思っていたら、なんと一時間もパフォーマンスしやがって、よくよく聞いたら前座ではなくて彼等もメインだと云う事だったらしい。休憩をはさみ、次に出て来たのが「ZAPP」だった。あの超有名でゴキゲンなファンクバンドのZAPPである。しかし、リーダーでボーカルのロジャーって数年前に亡くなったんじゃなかったけ?という不安が頭をよぎったが、懐かしいサウンドが蘇ってきた。ロジャ−無き後のバックバンドのZAPPオンステージであった。"Dance Floor"、"I Can Make You Dance "、"I Want To Be Your Man"、"Computer Love"そして"California Love"まで懐かしいヒット曲を大連発してくれたから、それはそれなりに楽しめたライブショーだった。ビールで心地良く酔いしてながら踊っているうちにZAPPのステージは幕を閉じた。さて2回目の休憩の時に誰かが云った。「スペシャルゲストのジョージ・クリントン、来日していないんだってさ!」、「えっ来て無いの!!」って時既に遅し。ジョージ・クリントンが来ないって、それじゃPファンクじゃないじゃん。ここで初めてコンサ−トチケットを良く見返してみたら、GEORGE CLINTON & THE P-FUNK ALL STARSなんてどこにも書いておらず、Original P Funkというバンドの名が記されていたのだ。あぁ、呼び屋に騙された、と云うか最初に確認するべきだった。そしてステージ再開。白人の若いお兄ちゃんがキーボードを弾いている。この時点でもうあのファンカデリック、パ−ラメントではない事は直感できた。そして、聞き慣れた楽曲のリズムにのって訳のわかんない変なオジサンたちが登場してきたのだ。それにしても、ジョージ・クリントンもバニー・ウォーレルもブーツィー・コリンズもかなり変な連中だが、違う意味で十分変なそっくりさんたちだった。あのホーンセクションはどこに居るのだ。ホーンがいないのだ。でも、名曲の数々を演奏している。そう、あの"MAGGOT BRAIN"、"FLASH LIGHT"、"ONE NATION UNDER A GROOVE"なんかも見事に演奏しているのだ。ようするに、赤坂、六本木でビートルズの演奏をするそっくりさんバンドのようなものなのだ。きっと、全米中のライブハウスや飲み屋などを巡業しているPファンクそっくりバンドなんだろう。ZAPPから引き続きでこのバンドを見ていて、昨年見た井筒監督の映画「ゲロッパ!」を思い出した。なんだか自分が熱海とか岐阜の下呂温泉あたりのホテルのそっくりショーにでも来ている錯覚を覚えた。すげぇキワモノを見たって感じかな。このバンド、一応、初期のP-Funkのメンバー達らしいのだが、すぐに二分して他のメンバーがP-Funk Allstersになったらしい。知らない訳だよね。Fazzy Hanskins、Grady Thomas等何人かが初期メンバーらしいが、あの若いキーボード奏者は絶対に違うだろうな。

そう、俺はこれが見たかったのだ。このふんどし姿を!!
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いやぁ、なんかモノ凄いもの食っちゃったなぁって云う感じの後味だった。帰りにみんなで何か食べようか、っていう気にもならんかった。レッドシューズのトシくんは結構楽しんでいたみたいだったが、僕はダメだった。一人くらいメンバーがいなくちゃおかしい。絶対におかしいのだ。『オイッ、金返せ!!』っていう位許せん感じだった。一緒に見たJにも思いきりイヤミを云ってしまった。スマンって思った時に頭にある言葉がよぎったのだ。「J、ようするにあれこそが、正真正銘のパチもんやねん!!」...。

      絶対、次回は来てくれ、ジョージ・クリントンよ!!
by cafegent | 2005-02-03 19:18 | 食べる