東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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日々是日記/紅葉忌を前に、馴染み酒場で秋を呑む。

昨日の月は光琳の屏風絵に出て来そうな見事な上弦の月だった。
つい数日前は、矢を射る弓の様な三日月だったナ。
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    新蕎麦に酒酌むほどの月細し   尾崎紅葉

今月30日は、「紅葉忌」だ。小説家尾崎紅葉の忌日でアル。胃癌を患い明治36年36歳の若さでこの世を去った。

小説「金色夜叉」が余りにも有名だが、俳人としても正岡子規に対抗し新派俳壇の旗手として数多くの句を残した。
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明治40年に出版された「紅葉句帳」には、四季に分けて尾崎紅葉の句が掲載されている。

    茶碗酒といふものうまし小夜千鳥(さよちどり)

    やや寒き飯のうまさを語りけり

    秋風の袂(たもと)をさぐる酒銭かな

    古酒盃中の秋に堪えすや泣上戸(なきじょうご)

この人も結構酒を嗜んでいたのだろうネ。

    啄木鳥(きつつき)の纔(わずか)に木霊の耳を澄ます
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10月に入ってからの朝の公園を歩いていると、キツツキが訪れる木に精霊が宿っている様な気がするときがあるのだナ。

それにしても、今は本当に便利な世の中になった。国立国会図書館の近代デジタルライブラリーで検索すれば全ページがデジタルアーカイブとして閲覧出来るのだからネ。

    モルヒネも利かで悲しき秋の夜や

胃癌で苦しんでいた紅葉は、この句を詠んだ時には既に筆が持てず、すべて口述筆記で小説や俳句を生んでいたそうだ。
この句が駄句かどうかは問わないが、ここまで病に伏しているにもかかわらず句を詠み続けた熱意は凄いとしか言いようが無い。この辺りも、子規への対抗意識に重なるのだナ。
     ◇         ◇         ◇
閑話休題。

月曜日は銀座で用を済ませた後、地下鉄で木場に出た。

久しぶりの『河本』の口開けだ。
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大横川の水面に映る夕陽を眺めていたら買い物袋を持った真寿美さんに遭遇。
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一緒に『河本』まで歩き、暖簾を出した。
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誰も居ない酒場のホッピー瓶の横では、長閑にモコが昼寝の真っ最中。
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店の明かりを灯しても暫く寝ていたナ。
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真寿美さんの注ぐ金宮焼酎は、実に旨い。河本ならではの酒だナ。

早いもので、もう来月は酉の市なのだネ。
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冷たい奴さんが終わり、湯豆腐に変る。そして、冬の名物おでんも始まる。

店の奥では、いつの間にか移動したモコとキジオが居た。
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此処にはあと5匹の猫ちゃんが居るのだが、下に降りて来るのはモコとキジオだけだそうだ。
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キジトラ猫のわんぱくキジオも可愛いネ。

看板猫のおシマが亡くなって久しいが、時々思い出す。
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(写真提供:呑んだフル氏)

『河本』の猫たちは、人の好みがハッキリしているそうだが、僕は何故か気に入られているみたいだ。近くに寄っても逃げないものネ。

暮れ泥む夕暮れの酒場で、長閑に酒を愉しんだ。
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真寿美さん、あんちゃん、ご馳走様でした。
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木場駅から大手町経由で神保町に出た。
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『兵六』の提灯が秋風に揺れていた。
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さつま無双の白湯割りを戴いて、この日は帰路に着いた。
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    酒を酌む暖簾の向こう宵寒し   八十八
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by cafegent | 2012-10-24 15:05 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)