東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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日々是日記/突然の酒仲間の訃報に驚き、献杯!

今朝は登りゆく朝日が眩しかった。
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暦の二十四節気では、今日から「大雪」となった。七十二候では「閉寒成冬」(そらさむくて、ふゆとなる)の時季。いよいよ、寒い冬の到来となった。

今週は18代目中村勘三郎さんの訃報に驚いていたのだが、同じ日に我が酒仲間のシンゴちゃんが自宅で亡くなったとの知らせを受けた。

もう随分と前から京成立石で酒を呑む時は、いつもシンゴちゃんも一緒だった。初めて出逢ったのも『宇ち多゛』だった。
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シンゴちゃんはいつもの奥席で重鎮イシさんや古参常連の大島さん達と一緒に居た。当時の僕はまだ鏡下で大人しく呑んで居た頃だった。

宇ち多゛では別々の席だったが、その後の二軒目からは皆で一緒にハシゴ酒となった。『ゑびすや食堂』や『倉井ストアー』で呑み、当時、鳥房の向かい側のイタリアンの二階に在ったカラオケスナックで昼から歌ったりしていたっけ。

僕と干支が一緒のシンゴちゃんは、今年64歳だった。今は亡きひとみ姐さんと一緒に堀切菖蒲園のもつ焼き『のんき』なんかでも呑んだナ。
独身生活を謳歌していた彼は、いつも自由気ままだった。

定年退職した後は自転車でお花茶屋から立石界隈を廻り、会う人会う人と笑顔で挨拶を交わすような、ちょっとした街の人気者だった。

僕も散々キツいジョークでイジられたし、自転車野郎ホッシーは名字を上下に分けて「日生(ひなま)クン」と呼ばれていたものなぁ。

一時体調を崩して酒を控えていた時期が有ったが、また少しづつ飲み始めたばかりだったのに、まさかこんなにも突然に僕らの前から消えるなんて、本当に信じられない。
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この似顔絵は今年の2月、我が酒朋コカ爺ぃが描いてくれたシンゴちゃんだ。
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なんだか、マンガ「浮浪雲」の雲さんみたいで、ちょっと格好良過ぎるが雰囲気出ていたネ。
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毎週土曜日の朝『宇ち多゛』の口開けを外で待っていると、必ずの様にひやかしにやって来た。最近は、朝早くから家で飲んで来ちゃうから、宇ち入りはせず二軒目で合流する機会が増えた。

皆でシンゴちゃんの他愛ないジョークに笑いながら酒を酌み交した。
バッカスの神は我々呑んべいには優しい筈じゃなかったっけ。

詳しい死因は聞いていないが、水曜日に自宅で息を引き取っていたらしい。酔っ払って階段から落ちて亡くなったひとみ姐さんのことを思い出したが、残った僕らは彼等の分まで長く生きたいものだ。

立石の酒仲間が集う時、シンゴちゃんを忍んで献杯しよう。
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しかし、あの大きな体型で三途の川を無事に渡れるのだろうか。それだけが心配だ。

ある日突然天国の階段から立石仲見世の天井を突き破って落ちて来るかもしれないネ。シンゴちゃん、どうか安らかに召されますように。合掌
     ◇          ◇          ◇
時々、顔を出す酒場が在る。

目黒から山手線に乗り、最初は恵比寿で降りて『さいき』に行こうかと考えた。だが、悩んでいる内にドアが閉まった。渋谷の『富士屋本店』もイイナと思いつつ、新宿駅で降りた。

歌舞伎町の雑踏を抜け、区役所通り裏路地へと歩く。
廻りのビル群とは裏腹に都市の廃墟となりそうな一角に新宿センター街の黄色いゲートが見える。
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失われた昭和の匂いを漂わせている路地には幾つかの酒場が軒を連ねている。目当ての酒場は『三日月』だ。
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ガラリと戸を開けると、ご夫婦のいつもの笑顔が迎えてくれた。年季の入った木のカウンター席へ座る。先ずは瓶ビールを戴いた。サッポロ黒ラベルが気持ち良く喉を通る。此処は小さなL字のカウンターと4人卓が一つの小体の酒場でアル。
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女将のフジ子さんが蛤の汁を出してくれた。いつもながら、心安らぐ一椀だ。

銘酒が置いてある訳じゃないが、何と言っても酒の肴がスバラシイ。

先日はビリー隊長含め三人でお邪魔したので、緑色の野菜だけ野菜炒め「オールグリン」や名物のオムレツを戴いた。
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本当にオールグリーンでしょ!

そう、三日月のオムレツは作家の田中小実昌さんが自身のエッセイの中で「世界一のオムレツ」と書いていた。
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卵7個を使ったボリュームたっぷりの一皿なのだ。

だが、今回は一人だったのでマスターのしめ鯖を戴いた。
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西の関の熱燗が、脂の乗った鯖を引き立ててくれるのだナ。

燗酒のお銚子が何本か空き、躯がホッコリと温まった。このまま和んだままで過ごしていたいが、次へ行かなくてはならない。

マスター、フジ子さん、美味しい酒と肴をご馳走様でした。
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路地を出た途端、派手な電飾看板とホステスたちの香水の香りに目眩を覚えた。しかし、この猥雑な界隈があるからこそ、三日月の様な酒場で憩うことが出来るのだナ。
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Commented by akira at 2012-12-08 10:43 x
シンゴさんの訃報に私も驚くばかりです。
私が昨年日本に戻って来て都内の飲み屋を探し歩いていた時、京成立石駅で挨拶を交わしたのが最初でした。
第一印象は「怒らせると怖いお方…」と感じてましたが、初対面の私にも暖かく皆さんの酒場へと迎えていただき、本当にうれしかったことを覚えています。
私はいつも人と会うときに「握手」をする癖があり、シンゴさんと時々出会うたびに握手をしていたのですが、体調を崩されていた時も優しく握手を交わしてくれました。ありがとうございます。

丁度同じ日に、歌舞伎役者の中村勘三郎がお亡くなりになられてたので、今頃二人で三途の川を渡った後の一杯でもされているのでしょうかね…
また今丁度土曜日の午前10時半。シンゴさんの吞み仲間は立石で献杯されているかと思います。
私の札幌で献杯します。

シンゴさん、どうか安らかにおやすみください。ご冥福をお祈りいたします。合掌
Commented by 荒木マタェモン at 2012-12-08 10:57 x
「シンゴちゃん」と聞いた時、何人かの“酒友”が浮かびました。その何方もが若い(アッシよりね)。
誰だろう。
写真の方だったのですね。アッシにとって、立石「宇ち多゙」そのものといったイメージの方です。「宇ち多゙」初心者の頃、注文の仕方、特に〝ナマ〟の美味さを教えて頂いた方です。

合掌
Commented by terute at 2012-12-08 17:34 x
え!しんごちゃん亡くなっちゃたんですか…先月あった時にはまた少し太り始めて軽口たたいて元気だったんですけどね..寂しさからか人をイジリに宇ち多までパトロールに来てましたね。僕も「なんで新幹線乗ってわざわざ沼津から来るんだ~?」って話しかけてくれました。たまに
「しんごちゃん小西さんのブログに出てたよ~!」なんて言うと「俺知らねーよ!」なんて照れ笑いしてました。寂しいですね…合掌
 話は変わりますが野方の秋元屋デビューしたいと思います!11日の
火曜日なんですが何時頃から並ぶべきすか?御伝授おねがいします!
Commented by こかじい。 at 2012-12-08 21:33 x
シンゴちゃんと一緒の写真があってうれしかったです。もう土曜日の倉井ストアにも行けないのですね。悲しい。
Commented by cafegent at 2012-12-10 14:16
teruteさま、コメントありがとうございます。

秋元屋は平日17時からですが、平日はそんなに混まないと思います。並ばなくても大丈夫じゃないかなぁ。
Commented by なおとん at 2012-12-24 15:04 x
小西さん、ご無沙汰。
名古屋に移り住んで早7ヶ月。
次に立石詣でを出来るのはいつかしらん、といつも夢想しています。
しかし、シンゴちゃんの件、吃驚しました。
確かに宇でご一緒したことは数回したありませんでしたが、
ゑびすではいつもデカイ声でいつも話題の中心でした。
初めまして、と何度も握手を求められたのには苦笑でしたが。
巨星堕つ、の感ですねえ・・・
毎年のように酒場の友・知り合いがアッチに行っちゃうのは
滅入りますね。

湿っぽいのも「らしくない」。
また、どこかでお会いした時にはよろしく!
Commented by cafegent at 2012-12-25 14:47
なおとんさん、ご無沙汰しております!

名古屋に越して、もう7ヶ月も経つのですね。
シンゴちゃんの訃報は、本当に突然の出来事でした。
誰もが前の週に会っていたのですから。

僕らも身体だけは気を付けなければ、ですネ。
今度名古屋の酒場で呑みたいですね!
良いクリスマスを!
by cafegent | 2012-12-07 14:47 | ひとりごと | Trackback | Comments(7)