緑眩しい季節、梅雨前の東京の青空は清々しく気持ちが良い。
昨日は、高知から友人夫婦が遊びに来た。丁度一年前、武蔵小山『牛太郎』に招いて愉しいひとときを過ごしたのだが、今回は何処にお連れしようかと、チト悩んだ。
『牛太郎』で一人0次会を催そうと暖簾を潜ると酒朋モリンコが居た。隣りに座り、瓶ビールで乾杯。これぞ、地元の至福でアル。
そして、午後四時半、恵比寿駅へと向かう。
改札を出ると既に横山夫妻が到着していた。
一年ぶりの再会を果たし、旨い酒が呑める様に恵比寿神社をお詣り!
そして午後五時丁度、『さいき』の暖簾を潜る。
先ずは生ビールで乾杯!
開け放たれた戸口から心地良い五月の風が駆け抜ける。
誰も居ないL字カウンターを眺めながら飲むビールが、何だか新鮮だナ。
この日のお通し三点がやって来る。最初は、鰤のアラ煮から。
牛蒡と人参が甘くて美味い。
続いて、ハス芋の酢の物だ。
ハス芋のハスは蓮ではない。切り口が蜂の巣の様だから、この名が付いた夏野菜だネ。酢で〆ているので、エグ味も少なく酒のアテに持って来いだナ。
三品目は、此の店自慢の刺身でアル。
この日は、真鰈(カレイ)の昆布〆と鯵の刺身だ。これにはビールより酒だろう。と、云う訳で一の蔵の凍結酒を戴いた。
このシャーベット状の酒が、風薫る季節に見事にハマるのだネ。
やっぱり、口から持っていかないとネ。
横山夫妻は、高知の愛宕山で喫茶『日曜社』を営んでいる。
僕は未だ訪れていないのだが自家焙煎の珈琲豆を送って戴いたので、美味しい日曜社の珈琲は飲んだことがあるのだナ。
高知で美味い酒場を教えて戴いた。その名は『にこみちゃん』だ。
はりまや橋の近く、菜園場町に在る居酒屋なのだが、立石『宇ち多゛』のファンらしく梅割りを出しているそうだ。今度、四国を訪れたら迷わず其所で自慢の煮込みで、梅割りを呑まなくちゃネ!
僕も愉しく酔い始めた。
凍結酒の杯もススみ、『さいき』名物の海老しんじょうを戴いた。
外はカリカリ、中はフワフワのしんじょうは頬が緩むのだナ。
『さいき』はいつも店主の邦さんに躾(しつけ)られた可愛いコたちが切り盛りしている。
この日も新しく入ったコが笑顔でテキパキともてなしてくれた。
最後は冷やで酒を戴き、至福のひとときを締めた。
暖簾の向こうでは、邦さんが夕涼みをしてる。
こんな素敵な背中が似合う爺ぃになりたい!
さぁ、ご馳走さま。
久しぶりに邦さんとパチリ!
恵比寿の路地を心地良い風が駆け抜けた。
続いて向かうは、JRで一駅移動して『富士屋本店』へ。
此処は、本当に和む酒場だナ。
ホッピーで乾杯し、ハムカツを戴いた。
陽気な呑んべい達の賑わいは、酒を一層美味しくさせるのだネ。
初訪の『富士屋本店』、気に入って貰えて何より!
この日限定の煮込みハンバーグをアテに酒がススむススむ。
一年ぶりに東京に遊びに来た二人は愉しく酔えただろうか。
結局、毎度の事ながら僕の記憶は、このあと目黒の『づゅる麺池田』のつけ麺を食べた辺りで途切れている。
だが、朝ちゃんと家に居たので寝落ちせずに帰宅したのだろう。
そんな訳で、高知の酒朋との酒宴が無事に終わったでアール。