東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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日々是日記/ゲリラ豪雨で酒場もヒマか!

昨日は仕事場のエアコンの室外機に何かが当たる音に驚いて窓を開けると、雹(ひょう)が降って来たのだった。
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都心では35度まで気温が上昇したため、地上の空気が暖められて空気中の水蒸気が空高く上昇したのだネ。これが、モクモクとした積乱雲となって夕立となった訳だ。

午後3時過ぎ、丁度原稿をアップしてメールで送信し終えたので呑みに出掛けようとした矢先の雹だったのだナ。雹が雨に変わりまだ小降りだったので、近くの酒場『牛太郎』へと出掛けた。

雨のせいで客足も遅く、僕を含めて4人しか居なかった。
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ビールを飲みながら雨を眺めていたら、突然空が光りドーンッと云う音が響いた。落雷だネ。
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雨足は益々強くなり、激しい土砂降りとなった。

昨日は二十四節気の「大暑」だったが、数日ぶりに猛暑となった。牛太郎前の通りでは知り合いのタクシー運転手の方がひっきりなしに駅から近場へとクルマを往復させていた。皆さん、突然のゲリラ豪雨に閉口して、タクシーのお世話になっていたんだネ。

落雷の音がどんどん近づいて来た。暫くすると雷鳴が高く轟き、酒場の向かいのマンションの屋上に立つ避雷針に落ちたのだ。

    夕立にひとり外みる女かな    其角

雷鳴轟く夕立の雨をぼんやりと眺めている女の後ろ姿。浴衣の襟元から覗くうなじが実に色っぽいのだナ。そんな光景が目に浮かぶ。

芭蕉の弟子、宝井其角(きかく)のこの句を誰かが「放心のエロス」と評していたことがある。其角は夕立の光景を詠んだのではなく、放心から漂ってくる空しいエロティシズムに狙いを定めた、と。
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うなじフェチの僕はそんな事が浮かびながら、この句を思い出した訳だが、酒場『牛太郎』の暖簾の前では店主のジョーさんがぼんやりと夕立を眺めていたのだナ。
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激しい豪雨は1時間程で止んだが、落雷による停電で電車の遅延や道路の浸水などで東京は大変な「大暑」となったのだネ。

雨の中、酒朋の渡部クンと橋本クンがやって来た。
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土砂降りの中、御苦労さまでした!
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茹でたての枝豆をアテに白波の水割りの杯もススんだ。雨も上がり、僕は神保町へと出掛けた。
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大雨で閑古鳥が鳴いていた『牛太郎』も、雨が上がったらいつもの様に激混みだった様子だ。商売繁盛、なによりだネ。
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雨上がりの街は夏の香りが漂っていた。
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神保町の路地裏には心地よい風が通り抜けて、酒場『兵六』の提灯を揺らしていた。
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手作りの餃子をアテに、さつま無双の白湯割りを戴く。

この日は、掌人形作家の丸口屋舌波さんや呑んべい女子のキクちゃんもやって来た。
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馴染みの酒場で、気心しれた酒朋たちと呑む酒ほど旨いものはないネ。
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夕暮れの空を眺めながら、心まで晴れ渡ったような一日だったナ。
by cafegent | 2013-07-24 12:19 | 飲み歩き