東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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日々是日記/寿司『なかのや』の金ちゃん劇場!

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カミサンと映画を観に行こうと云うハナシになり、互いに今公開中の映画を調べ始めた。僕が「パシフィック・リムかマン・オブ・ドリームはどうか?」と聞くと、
「ワタシ、高等向けの映画ってダメなのヨ」とのこと。ハテ?そんなにこの二つの映画は難しい内容だったっけ、と思っていたのだが、後でちゃんと聞いたら「荒唐無稽の映画は苦手」と云ったのだったのだナ。
「高等向け」と「荒唐無稽」か。書くと聞くじゃ、大間違いなのだネ。

以前もベランダに置いていたロッカーの扉を開けたカミサンが「物質の匂いがするから掃除しよう!」と云ったのだが、ハテ?何の物質なのだろうと思ったのだナ。

で、「何の物質の匂いなんだ?」と聞くと「高校の頃の部室の匂いよ」とのことだった。「部室の匂い」を「物質の匂い」と勘違いしていたのだネ。

歳とって酔いの廻りが早くなっただけかと思いきや、耳までボケて来たらしい。トホホ。


ボケは日々進行するのだナ、と思っていたが、先日読んだ作家阿川弘之のエッセイの中にまるで僕と同じ様なエピソードが出ていて笑ってしまった。

 〈女房と娘が台所で何か面白そうに話し合っているから、「墨イカがどうしたって?」口をはさんだら、
「イカの話なんかしてません。スニーカー、運動靴。夏祭の派手な浴衣姿で電車に乗って来た若い女の人の足元、ふと見ると、スニーカーはいてるんですもの。世の中どうなっちゃったのかと思って」

 その世の中が「最中」に聞こえる。「汚職事件」の前後が聞き取れなくて「お食事券」と間違える。

一々例を挙げればきりが無いけれど、「未だ九時前じゃない」が「又栗まんじゅうだ」、「三分の一の値段」を「サンドイッチの値段」、「エドワード・ケネディ」は「江戸前の鰻」うんぬん。〉

 この先生は、全てが喰うことに聞き間違える傾向があるらしいネ!
あぁ、僕も気をつけなくちゃ!
     ◇            ◇            ◇
閑話休題。

土曜日の寒さから打って変わって、日曜は朝から空が晴れ渡ったネ。

午前中はいつもの公園に野鳥を探しに出掛け、戻ってから家の掃除を終えた。

午後2時過ぎ、武蔵小山を出て高田馬場経由で新井薬師へ。此処から二駅散歩をしてビールが旨く感じる様に体を仕上げるのだナ。

西武新宿線沿線は、東京オリンピックの頃を目指して線路の地下化を進めているらしい。
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この風景が観られるのももう残り数年なのだネ。

午後3時45分、野方に到着だ。午後になっても西日が強く汗をかいた。
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酒朋マタェモンさんや皆川さん、豊川さんといつもの面々が集ってる。
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そして、ホッシーも到着だ。

日曜は、4時丁度に『秋元屋』は開店だ。
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いつもの席に皆で並ぶのだネ。
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ひと汗かいたから、生ビールを戴いた。さぁ、カンパイ!
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喉ごし爽やかに冷えたビールが体をシャキッとしてくれるのだナ。
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ホッシーはTシャツに合わせて、サッポロ黒ラベルだネ。
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ガツ酢をアテにビールがクィクィと入っていったネ。

特製ハイボールに切り替えて、カシラやせせりの味噌焼きを戴いた。

この日は、サクッと吞んでご馳走さま!一時間の滞在でした。

皆さんと早々に別れ、僕らは目黒方面へと戻った。

久しぶりに不動前の『寿司 なかのや』に来た。
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『秋元屋』でビールを戴いたので、日本酒から開始した。
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福岡は久留米の山口酒造場の特別純米「庭のうぐいす」を戴いた。
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キンちゃん、最初に胃に炭水化物を入れておくと悪酔いしないとのことで、白身魚のアラで取ったダシに貝ひも等のダシを合わせた吸い物に鮓飯を入れた椀を出してくれた。
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キンちゃんこと金城毅さんは、東京の名店中の名店『寿司いずみ』で16年間修行を積み一年前の十月に独立し、此の地に店を構えたのだネ。

キンちゃんの兄弟弟子には、ミシュランで三ツ星を取っている銀座『あら輝』の店主、荒木水都弘氏なのだナ。荒木さんはロンドンに移るらしいが、キンちゃんはこの地に根付いて欲しいものだ。

『いずみ』の親方直伝の料理は、本当に丁寧な仕事が施されている。ことば数の少なかった当時のキンちゃんが何処へ行ったのかと思うほど、会話が弾む様になった。矢張り、この一年で店の主としての身構えが出来たのだネ。
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料理は、甘鯛塩で〆て、酒で湯引きしたものが登場。

続いて、千葉県産のアワビを蒸したもの。
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海の海苔を餌にして育ったアワビは味も香りもよく、柔らかく蒸し上がっていたナ。

こちらは、長崎の穴子白焼きだ。
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香ばしく、酒がススむススむ。

北海道のブリ、淡路の鯖の刺身の登場。
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『いずみ』ならば新玉葱のすりおろしと和芥子だが、こちらでは普通に山葵で戴くのだネ。

酒は宮城の純米辛口「阿部勘」に切り替える。これも旨い酒だネ。
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山葵の茎は、さっぱりとして箸休めに良い。

醤油のみで仕込んだいくらは、目から鱗だったナ。
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今まで我が家でも酒やみりん、醤油などいろんな合わせ方で試してみてが、醤油のみがこんなに美味しかったなんて驚きだった。

さぁ、珍味といこう。『いずみ』でもお馴染みの「痛風まっしぐら」だネ!
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べっこう玉子とマナガツオの玉子でアル。これをチビチビと嘗めながら、酒をクィッと飲れば、ドッと幸せが舞い降りるってもんだ。

続いて登場したのは、甘鯛の酒廻し焼き。
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日本酒を廻し掛けしながら焼いた甘鯛は良い味と香りだ。

酒は長野の酒「豊香 秋あがり 別囲い純米生一本」を戴いた。
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夏を越した秋あがりの純米は、まろやかで深みある味と香りだった。

墨イカのゲソを鰹酒盗に漬けて焼いたものは、秋あがりの酒との愛称抜群だったナ。
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濃厚な鰹の酒盗が絡み合って、イカゲソの美味いのなんの、南野陽子!なんちて。
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さぁ、ここから握り寿司劇場の始まりだ。

先ずは、小鯛の酢おぼろ漬けだ。
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江戸の仕事を再現した酢おぼろは、素晴らしいネ。

そして、カワハギ肝乗せでアル。
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もう云うこと無しの美味さだ。

お次ぎは、小肌の米酢の登場だ。
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『いずみ』と云えば小肌三種の酢が名物だが、キンちゃんはその味を見事に継承しているのだネ。

ここで、岡山の純米の限定生詰原酒「燦然」を戴いた。
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こちらは、愛知のアオヤギだ。
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適度に脂の乗った鯵も最高だネ。
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マグロづけを戴いて、沢庵で箸休め。
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あぁ、酒がスィスィと入っていくなぁ。

どうですか、この中トロらしい中トロは!
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もうとろけてしまうなぁ。

続いて、スミイカを戴く。
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これは、ねっとりと甘く美味い。

カミサンはこの辺りで満腹になったらしく、打ち止めだ。

こちらは、桑名の煮蛤わた付きだ。あぁ、もう駄目だ。
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蛤を煮詰めてとったツメもまた最高の味で身を引き立たせている。幸せだ!
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キンちゃん、素晴らしい仕事ぶりだネ!

お次ぎは、金目鯛のづけ。
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皮の部分も本当に美味かったなぁ。

こちらは、ブリの砂ずりだ。
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天然鰤の腹の部位は、脂の乗りが良く、口の中でトロける程だったナ。

こちらは、ホッキ貝だネ。
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北海道生まれの僕は、北寄貝には目がないのだ。

そして、マグロ霜降り!
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凄いでしょう、コレ。
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キンちゃんオススメの白海老は、ねっとりとして甘かったネ。

こちらは、キンちゃん自慢の鉄板焼き白子だ。
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白子を香ばしく鉄板で焼いて酢飯に乗せてあるのだヨ。香り高く、濃厚な味わいはこの季節にぴったりだったネ。

さぁ、最後の握りは、煮穴子だ。
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これもまた口の中で、とろけてしまうのだ。

この日は、大いに食べたなぁ。いつもならば、とっくに満腹になっている筈だが、すこぶる体調が良かったのかナ。
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最後にカミサンのリクエストでかんぴょう山葵巻を戴いた。
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お茶を戴き、ホッと一息。

ここでキンちゃんから恩納村の古酒泡盛の「萬座」をご馳走になった。
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万人に愛される泡盛と云う意味を込めてこの名がついた酒だと聞いた。古酒43度の酒は、濃厚で甘い。口の中でトロけるような柔らかい口当たりは、病みつく旨さだナ。
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恩納村出身のキンちゃんもまた皆に愛される優しい人柄ゆえに、此処に通うファンも多くなっているご様子だ。
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此処もまた『寿司いずみ』同様に予約で一杯になると外に準備中の札が出ているものネ。
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最後に長ネギの赤出しを戴いて、ご馳走さま。

極上の寿司と旨い酒で、我ら夫婦も大満足であった。

そして、何よりも歩いて家路に着けるのが嬉しい限り。次もまたハレの日は、『なかのや』の寿司を食べに来たいものだ。

外に出ると、ようやく涼しい秋風が吹くようになっていた。
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カネツキムシの声を聴きながら、千鳥足で帰る二人であった。
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by cafegent | 2013-10-10 15:54 | 食べる | Trackback | Comments(0)