東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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日々是日記/小春日和の午後、街の中華で憩う。

東京は今夜からまた雪が降るらしいネ。大寒も中頃を迎え、七十二候では「水沢腹く堅死」(みずさわあつくかたし)の季節、沢の水が分厚く氷り張りつめる時季が来たのだナ。

今の季節は「三寒四温」と云って、三日ほど寒い日が続いた後は、四日ぐらい暖かい日がやって来ると伝えられている。この1週間ほどは、正に三寒四温を肌で感じているネ。
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毎朝散歩する公園でもアオジやウグイスが地面に落ちた木の実や落ち葉の下の小さな虫などを探して食べている姿を見かけるようになった。また、民家の軒先などでは胸に色鮮やかな橙色を輝かせているジョウビタキのオスの啼く声を耳にする。
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ジョウビタキは人を余り恐れないので、近くからカメラを構えても逃げずに居てくれて、素敵なポーズを決めてくれるのだナ。
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昨年のデング熱の騒ぎから、野趣に溢れた公園も蚊の対策として一斉に草木が刈られてしまいハゲ野原になってしまった。草むらが無くなると野鳥たちが姿を隠す場所が無くなり、カラスや猛禽類に襲われる機会が増えてしまう為に、今まで毎年渡りの途中で飛来していた鳥たちが来なくなったと云う訳だ。

野鳥探しを毎朝の愉しみにしている僕にとっては、実にサビしい限りでアル。
        ◇            ◇            ◇
閑話休題。

今週も都立林試の森公園に野鳥を探しに出かけ、昼飯どきになったので何を食べようかと思案しながら我が家の方へと歩いた。

桐ヶ谷斎場の脇を不動前駅の方へと下り、攻玉社中学校の裏手で永年暖簾を出しているのが、『中華こばやし』だ。
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ガラリと戸を開けて赤い暖簾を潜ると、其処は「ザ・昭和」な世界にワープするのだナ。

テーブル席はそれぞれ一人客が居り、ラーメンを啜っている。カウンター席のお客さんはラーメンと餃子に半チャーハンだ。僕は此処のわんたんめんが好きなのだが、この日は店に到着する前から「軟らかいヤキソバ」にしようと心に決めていたのだ。それに餃子もお願いした。

此処は創業昭和40年、今年51年目を迎える老舗の街中華なのだネ。

「半わんたん」や「半チャーハン」があるので、その日の気分で組み合わせを変えるのも此処に来た時の楽しみのひとつなのでアル。

実はココ、偶然に見つけた中華屋さんなのだナ。30年以上住んだ白金台を離れ、新居を探している時に不動前周辺を歩き廻っている途中で見つけて、その佇まいに一目惚れして暖簾を潜ったのが8年前のこと。

そしてこの店から徒歩7、8分のところに住むことになったのだナ。以来、時々来ているってワケだ。

澄んだ醤油ベースのスープと柔らかめな細麺は、子供の頃に食べた屋台のラーメンの味そのものだった。この日に食べた「軟らかいヤキソバ」は生麺を使っており、その名の通り軟らかい焼きそばであり、どこかホッとする味なのでアル。
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武蔵小山『自慢亭』の軟らかい焼きそばとはまるで違う代物だが、僕は甲乙つけがたいほどにどちらも好物なのだナ。

カウンターに座ると正面に小林さんの奥さんが立っている。
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その横でご主人が黙々と中華鍋を振ってチャーハンを炒めている。この光景を眺めているだけで、朗らかな気持ちになれてしまうから不思議なのだよナァ。今日はどんな鳥が居たの?と奥さんから声を掛けられた。先ほど写したジョウビタキやウグイスの写真をお見せすると、この辺りでもメジロやウグイスが啼いているわネ、と答えてくれた。
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チャーハンを作り終えたご主人も僕の写した小鳥の写真を眺めて、ニコリと笑みを返してくれた。
餃子をつまみながら飲む昼間のビールも最高に旨い。
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此方の餃子は、ファイト餃子を小ぶりにしてもう少し柔らかくした感じなのだネ。もっちりとした厚めの皮が独特なのだナ。小さめのサイズなので6個でもペロリと食べられてしまうのがイイ。

 小さな店である事を恥じる事はないよ。
    この小さな私の店に人の心の美しさを一杯に満たそうよ。
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ご主人は店の壁に幾つもの言葉を貼っている。「生涯現役」の言葉も僕らにはウレシい限りなのだ。

此処が地元の小林さん、ご両親がかき氷屋さんなどをこの場所で営んでおり、23歳の時に中華食堂として開業したそうだ。今年74歳になるであろうご主人、白い帽子と白衣に年季の入ったブルージーンのエプロンが板についている。

小林ご夫妻のメガネの奥から覗く目も笑みを絶やさず、僕らを幸せにしてくれるのだナ。

よし、次回はわんたんめんと半チャーハンにしようかナ。三寒四温の冬の午後、眩しい日差しの中を歩いて我が家まで戻ったのでアール。
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by cafegent | 2016-01-29 17:04 | 食べる | Trackback | Comments(0)