東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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新橋柳通りの『荒井商店』は、実に爽やかなペルー料理屋だ

世間がゴールデンウィークの真っただ中、いつもと変わらない土曜日をオフィスで過ごし、近くにランチでも食べに行こうと外へ出ると、まぁ何とも良い天気だこと。こんな日は昼からビールも美味しいかな、と近所でも人気のピッツェリアに行ってみたら、案の定ゴールデンウィークでお休みだった。トホホ、と思いつつ先週オープンしたてのレストランに行ってみた。メニューには、「中南米創作料理」と書いてあった。新しい店だし、休日にも開いており、気が利いてるなぁと入ってみた。若い夫婦らしい二人で店を切り盛りしているらしく、戸惑いながらも一所懸命頑張っている姿が微笑ましかったなぁ。訊けば、ペルー料理の店との事。南米ペルーと云えば「セビーチェ」が絶品だ。去年、ニューヨークに行った時も、中南米レストランが流行っており、その店々の独自のセビーチェをウリにしていたっけ。「セビーチェ」は、白身魚やタコなんかをハーブヤレモン、ライムに漬け込んだマリネだ。暑い夏なんかに、これ喰って冷たいモヒートなんかガバガバ飲んだら、もう最高だね。ブラジル料理と聞くと、シュラスコなんかの肉、肉、肉って云うのが浮かぶけど、となりの国のペルーとなるとアマゾン河の淡水魚料理とかムール貝なんかを思い出す。あっ、あと豆料理かな。

連休前にオープンしたこの店の名前は『荒井商店』。何とも人を食った名前だけど、僕の友人も近藤商店なる企画会社を営んでいるから、妙に馴染めたのだ。で、当然、若き店主の名前も荒井タカヒロ君と云う。写真でも判るように、かなりのイイ男だ。b0019140_17282511.jpg1974年生まれだと云うシェフのタカ君は、なんとフレンチの名店「オテル・ド・ミクニ」で修行したそうだ。ある時、自分の料理に悩んでいるときに読んだあるシェフの本がきっかけで中南米の料理に興味を持ち、スペイン語を学び、ペルーに飛んだそうだ。いくつになっても、こういう思い切りが出来るようじゃなくちゃイカんな。職人と云うのは、それが出来るから常々羨ましいと思う事がある。土曜日の天気の良い昼休み、誰かに逢う予定もないからビールを飲んだ。ペルーのCRISTALなるラガービールは、昼に飲むにはちょうど良い軽さだった。
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元来、気に入ると凝り性気味の僕は、翌日の日曜日にもまた『荒井商店』に足を運んでしまった。と、云うよりもランチだけではこの店の本来の味が判らんから、ゆっくりといろんな料理を食べてみたくなったのだ。隣のテーブルでは、ブラジルに長く住んでいたと云う連中が旨そうにあれやこれやと食べていた。どうして、人が食べているモンは旨そうに感じるのだろうか。蜂の巣を焼いた料理だったが、僕もそれを注文した。とても長い時間茹でてから、焼いたのだろう。口の中でとろけるような蜂の巣・トリッパの逸品だった。それからLomo Saltadoと云うペルーの肉野菜炒め。b0019140_1728216.jpgマダイのセビーチェ。カンチータなるペルーのとうもろこしも旨かった。ブドウの蒸留酒「ケブランタ」は強いけど、セビーチェにピッタリの酒だったなぁ。テーブル席が4つの小さな店内は、荒井君夫婦の手作りらしいが、白い壁と木の風合いが馴染んでいて、とても居心地の良い空間に仕上がっていた。こう云う小さな店では、あれこれ聞きながら、奥の深いペルーの料理を覚えていくのに良いかもね。本来ペルー料理って、植民地だった事もあって現地の味とスペイン料理がベースになっていて、それにアフリカとか中国とか日本の影響が混ざり合って、今のスタイルになっている訳だが、ミクニでしっかりとフランス料理の基礎を身に付けているシェフならではの、繊細な味のこだわりが更に混じり合って『荒井商店』スタイルの料理に進化しているのだった。b0019140_17372339.jpg
いやいや、美味しいひとときを楽しませてもらった。

新橋6丁目の『荒井商店』
当分通うかもなぁ。
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by cafegent | 2005-05-06 17:43 | 食べる