早いもので、もう三月だ。今年も1/6が終わってしまった訳だネ。
最近は、晴れていたと思いきや突然にわか雪が降ったり、今朝などは気温は低いが風はとても穏やかで日差しが眩しい冬晴れとなり、毎日の天候が読めないネ。まさに「三寒四温」という気候が続いているのだナ。
暦では、霞がたなびく頃となり、そろそろ土筆が土から頭を出しそうな気配を感じるようになった。
僕の住む街では、いつもより一ヶ月ほど早くウグイスの囀(さえず)りを聞くことが出来た。住宅の生垣でもヤブツバキの花蜜を求めてメジロが集まっているし、木蓮の蕾も大きく膨らんでいたネ。
先週は、誕生日の翌日にインフルエンザにかかり、1週間家から一歩も出ないという日々を過ごした。まぁ、そのお陰で久しぶりの長期休肝日を設けることが出来たので、体の中は少しだけ浄化されたかもしれない。
◇ ◇ ◇
さて、インフルエンザを貰った日の前日は、札幌からの飲み友達が来ていたので、小岩で待ち合わせをすることにした。
小岩の駅は改札を出ると大きな栃錦関の力士像が出迎えてくれるのだ。
今から半世紀ほど前、若乃花と共に日本の角界を沸かせた名力士だネ。今年は久しぶりの日本人横綱・稀勢の里が誕生したので、栃錦・若乃花時代のように相撲界を牽引していって欲しいものだナ。
一足早く仕事を終えた友人と駅で合流し、南口に出てサンロード商店街を一里塚の方面へと歩く。7、8分ほど進み小岩警察署まで来ると信用金庫の向かい側に目指す酒場が在るのだ。
『酒の山田や』さんは、街の酒屋さんであり、店の脇で飲める「角打ち」が在るのだナ。日本酒はもとより、洋酒のバリエーションが豊富であり、しかも驚きの低価格で提供してくれるのが嬉しい限りでアル。
先ずは、生ビールで喉を潤した。クゥ~ッ、旨い!
酒朋は、既に立ち飲みの焼き鳥屋で一杯引っかけてきているので、こちらではシングルモルトをお願いしていたゾ。
なになに、ストラスアイラの12年が290円だと!!これは驚いたネ。クッとビールを飲み干して、僕もウィスキーにしようか。
選んだ酒は、カリラの12年だ。
遠い異国のアイレイ・ウィスキーを小岩の地で味わう。うーん、味わい深いナァ。
此処は右手は何処にでもある普通のお酒屋さんだが、左側がヨーロッパのパブ風の設えになっており、実に渋い雰囲気を醸し出している。 千葉が目と鼻の先の江戸川の下町にアイリッシュ酒場がワープしたようで、モルトウィスキーの味がさらに美味しく感じられるのだナ。
此処のご主人はワインにも詳しく、店の入り口にはヨーロッパで有名なワインのソムリエと一緒に記念撮影したご主人の写真が飾られている。角打ちでちょいと引っ掛けた後は、ご主人に100銘柄以上も揃えてあるワインから、じっくりとオススメのワインを選んでもらうのも楽しいひと時だろうナァ。
ココで、女子が合流し、ご主人も笑顔いっぱいだ。
さぁ、もうすぐ次の酒場の口開けの時刻だ。ご主人、旨い酒と愉しいひと時をありがとうございました。
小岩の駅に戻り、電車で平井駅へと移動。平井駅の北口から斜めの道を進むと正面に目指す酒場『豊田屋』が見えてくる。
午後4時半、口開けを待つ方々が10名ほど既に並んでいたネ。
時間ぴったりに店主が暖簾を出して、皆さんゾロゾロと中へと導かれるのだヨ。
先ずは、名物の「キイロ」(焼酎ハイボール)でカンパイだ!
氷無しのジョッキに独自の調合エキスで割った焼酎が入っている。
そこへ炭酸の強目のアズマ炭酸をシュワシュワッと注ぐのだナ。オォ、相変わらず旨いナァ。
そこへ大きな鍋が運ばれてきた。今回は5人だったので、白子鍋とアン肝鍋の相盛りをお願いした。
どうですか、コレ!痛風まっしぐらな鍋でしょう。
鍋に火を点けたら、あとは暫くの間、酒を飲みながらひたすら待つのだヨ。勝手にいじるとスグにご主人がやってきて「ダメだよ、勝手に触っちゃ!」とゲキが飛ぶ。そう、店主の言うことを守って、じっと待つのだネ。
二杯目のキイロを飲み干したところで、「サァ、食べていいよ」との声が掛かった!
グツグツと沸騰した鍋の中で白子が踊っていたナ。
ダシの沁みた白菜と豆腐も実に美味い。あぁ、白子の甘みが口いっぱいに広がり、そこへ冷たいハイボールを流し込む。むふふ、幸せなひと時だナ。
ダシに溶けたアン肝も最高だ。鍋はこうやって大勢で箸を突くのが楽しいネ。最初の鍋をペロリと平らげ、お次は牡蠣鍋をお願いした。
おぉ、凄い!プリプリ大粒の牡蠣がこれでもかと云うぐらいに入っていたヨ。
奥に有る唯一の小上がり席では、豪快に6人前のあんこう鍋が準備されていたナ。
見た目にも圧巻だ。
酒を浅草無双に切り替えた。
箸休めに頂いた煮こごりも酒に合うナァ。
牡蠣鍋も食べ終え、〆にうどんをお願いした。
これも味が沁みて、最高な味わいだった。あぁ、ガッツリ食べて、大いに酔ったネ。ご主人、美味しい鍋と酒、ご馳走様でした。
外の風は冷たかったが、僕らの身体はポカポカに温まったネ。
そして、我々一行は駅の南口に在る『もつ焼き 松っちゃん』へと向かったのでアール。