三寒四温の律動の中、桃の節句を終えた途端に春の訪れを感じるようになった。
街に出れば、路傍の足元に小さな瑠璃唐草(ルリカラクサ 別名:オオイヌノフグリ)が咲き、頭上では見事な白木蓮の花が咲き誇っていた。
路地裏では土の匂いに混じって沈丁花の強い香りが、民家を包み込んでいる。
だが、春の気配に浮かれてばかりもいられない。目はかゆいし、鼻の奥の方がツンツンとして、体調もなんだか優れないのでアル。以前に検査した時は、花粉には一切アレルギー反応は出ず、ハウスダストだけにアレルギーを持っていたのだ。加齢とともにアレルギーの範囲も増えているのだろうか。いやはや、参ってしまうナァ。
さて、昨日は朝早くから原宿へと出かけた。明治神宮の野鳥探しが目的だ。
朝9時開門と同時に御苑へ入る。明治天皇が昭憲皇太后と散歩を楽しんだ御苑には、菖蒲田が有り6月頃には花菖蒲が見事な花を咲かせるのだネ。また、加藤清正ゆかりの「清正井(きよまさのいど)」は都心では珍しい湧水の井戸であり、パワースポットしても知られ、いつも長い行列ができている。
明治神宮には、東京ドーム15個分の境内に、なんと17万本もの木々が生い茂る森となり、豊かな自然を求めて野鳥や昆虫が生息し、季節毎に渡りの野鳥も舞い降りるのだナ。
御苑の彼方此方から鳥の啼く声が響き渡り、声を頼りに探して歩くのが楽しいひとときなのでアル。
清正井の向こうからは、アカゲラの啼く声が聞こえてくる。
北門近くの木の上では、アオゲラが啼いていた。
昨日は渡りの途中に立ち寄ったトラツグミも居たし、隔雲亭(かくうんてい)の前の芝生ではジョウビタキのメスが餌を探していたナ。
この日の目当ては、青い小鳥のルリビタキだ。
もうそろそろ旅立ってしまう時季なので、出逢えて良かった。
幸せを運ぶ青い鳥だネ!
こちらは、メスのルリビタキだ。
色合いは地味だが、メスも可愛いよネ。
新芽が出ていた木の枝では、黄色い小鳥のアオジが佇んでいたヨ。
まるでサラダでも食べるかのように新芽の横に居たナ。
「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日 俵万智
日差しが強くなり、少し気温が高くなるとシロハラやヤマガラなども一斉に出てくるのだ。
シロハラは懸命に土の中にクチバシを突っ込みミミズなどを探している。
人懐っこいヤマガラは餌を求めて来館者の周りを飛び回るのだ。
ほら、まるで手乗り文鳥のようだネ!
空の上でカラスが騒ぎ出したと思ったら、猛禽類のノスリが飛び回っていた。
小鳥を餌にしようと飛んでくるのだが、カラスの群れに追い返されていた。
ウグイスもたくさん動き回っていたし、幾つかは撮影することも出来たから大いに満足した次第だ。
約2時間の御苑散歩を終えて、原宿に在る僕の長年の行きつけの美容室へと向かった。冬の間、長く伸ばしていた髪を春に向けて短くしてみた。髪を短くしたら、なんだか足取りも軽やかになったような気がしたナ。
そんな訳で、原宿から恵比寿まで歩いてみたのだヨ。