東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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紫陽花の季節は、やっぱり鱧ハモしれない。なんちて。

子母澤 寛(しもざわ かん)の『二丁目の角の物語』と云う本を手に入れた。

随分と探したけれど運良く昭和38年に文芸春秋社から発行された初版本を見つける事が出来て嬉しいのだ。子母澤 寛は、「新撰組始末記」や「勝海舟」で作家として活躍したが、もとは読売新聞の記者をしながら執筆活動をしていたらしい。
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北海道から夜逃げ同然で東京に出て来て、銀座のど真ん中の2丁目の角に在る「日出の木商会」なる不可思議な怪しい会社(と云うより、詐欺まがいの事ばかりで借金を貯めて倒産したインチキ会社)に就職したが、給金もロクに貰えず、困り果てたあげくに運良く読売新聞に記者として働きだした主人公『私』の物語なのだが、子母澤本人の自伝小説だ。実はこの本、飲み仲間であり、青山のバーbrutを営んでいるKeyさんに以前教えてもらった事があった。『立ち飲みなるきよ』で飲んでいる時に、「丁度、GATTACAのマスター、ボーイさんに貸すので持っているんだよ」、と云って見せてくれたのだった。今年、大河ドラマのシリーズになった『新撰組!』の脚本家/三谷幸喜さんもドラマの参考にしているのだと思う。それと、この本の装画も実に味があって良いのだけれど、なんとグラフィックデザイナーをしていた頃の故伊丹十三氏の絵と文字だったのだ。タイトルも活字の様に見えて実は手書き文字だったりして、伊丹さんの『超こだわり』はここにも表われていて驚いた。
ネットで、子母澤 寛の事を拾ってたら、「新撰組!」からドラマ「タイガー&ドラゴン」につながって、糸井重里さんの「ほぼ日刊イトイ新聞」の中のすげー面白い記事を見つけたから、みんなにも読んで笑ってほしい。兎に角オカシい!!

「タイガー&ドラゴン with ほぼ日テレビガイド」


僕は、酒とか料理とかを題材にした随筆が好きでいろいろと集めているんだけれど、まぁそれも少しづつ紹介しようかなぁ。
吉田健一の『舌鼓ところどころ』とか狩野近雄の『好食一代』、 池波正太郎 の『食卓のつぶやき』、他にも山口瞳の『行きつけの店』なんかだなぁ。
子母澤寛の作品でも『味覚極楽』と云う食に関する随筆、いわゆるエッセイもすごく面白い。
「 蛤の藻潮蒸し」だの、「冷や飯に沢庵」だの、「 鯉の麦酒だき」と云った話が満載していて、読みながらよだれが垂れてくる本なのだ。

先日、仕事先の方と神田明神下にある『佐々舎』に行って竹の子と鯛しゃぶをご馳走になってきた。神田に着いたとたん土砂降りの大雨、それは、それはもの凄い洪水の様な雨な訳で、靴の中はぐしょぐしょ状態になっていた。
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さすがに、こんなに濡れた足で座敷にはあがれないなぁ、と思っていたら女将さんが新品のソックスを持って来てくれたのだ。ジャケットもちゃんと乾かしてくれたり、いたれりつくせりで、心遣いに感謝感激だった。京都の新竹の子も美味かったし、鯛のしゃぶしゃぶも絶品だった。この店は、山口瞳さんが贔屓にしていた店で、本来はふぐが美味しい店だ。カウンターを悠々自適にかっ歩する猫も妙に馴染んでいるし、ご主人も女将さんも良い方だったし、食事は美味いし、で云う事なしだった。僕も歳をとったら、こういう店を贔屓に持ちたいものだな。ちょうど梅雨の季節には、『はも』が始まるころだ。淡路玉葱の鱧すき、京湯葉の鱧しゃぶ、うぅ...書きながらよだれが出て来たわい。
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神田明神下  ふく四季御料理 佐々舎
千代田区外神田2-10-2 
03-3255-4969
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by cafegent | 2005-06-17 20:07 | 食べる