東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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今年は目黒川に咲裸が花開いた。

桜もすっかりと散ってしまい、街は椿の花がまだ咲いている。もうすぐ燕子花や菖蒲、ツツジの花の季節がやってくる。四季を花で感じられるのは良いものだねぇ。

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先日、目黒の権ノ助坂上から目黒川沿いに咲く桜並木で友人たちが花見をしていたので、いなり寿司を作って散歩がてら差し入れに行ったのだ。本当は前日に根津の老舗いなり寿司屋「三花」で東京一ウマいおいなりさんを買おうと思ったのだけど、28日からご主人の具合が悪いらしく臨時休業が続いていたのだ。玄関に女将さんと娘さんらしき二人が何度も何度も頭をさげていた。ご主人も早く良くなってくれるといいのだが。でも、それくらいお花見にはいなり寿司なのだ。欠かせないマストアイテムなのだ。で、仕方ないから自分で作ったのだが、案外上手に出来たので図に乗って桐箱にまで入れてしまったのだ。程よく酔いが廻ってきたところで、目黒から中目黒まで桜並木に沿って歩いて行った。
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中目黒は目黒以上にお花見客で賑わっていたが、満開の桜が咲く中で川沿いのCASPER'S Galleryと云う会場でタボちゃんの展覧会が催された。そう、青学近くの屋根裏バー「MARUKUSU」の飲んだくれマスター、タボちゃんの個展である。
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『咲裸-SAKURA- 田保昌喜展』は4月9日まで開催されたが、週末のライブペインティングの時は溢れんばかりの人だかりになった。今回はしっかりと額装された作品や壁一面を占める程の大きな作品などもあり、今までの展覧会とは一線を画す圧倒的な力量の存在感を残していた。とは云え、今までがギャラリーでの個展ではなく、レストランバー等での展覧会ばかり見ていたので、絵に集中して客観的に捉えることが出来た初めての個展だったと感じた。
それにしても、今回様々な画風(描き方や絵のタッチ)の作品を見る事ができたけど、「女」と云うひとつのテーマでずっと描き続けている事が何よりもアートなのだと強烈に感じる事ができた。田保昌喜の絵筆を通じて描かれる女性達がどれもリアルな姿になって僕の中に飛び込んでくるのだ。あぁ、こんな女もいるなぁ、こんな娘見てみたいなぁ、と何度も同じ「女」の前で立ち止まってしまった。
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ライブペインティングが終わった時に誰かが「いやぁ、チンチンの先がずんずんしましたよっ」って言っていたが、わかる気がする。昔、「ウルトラマン」の中でひとりぼっちの少年が壁に書いた落書きの怪獣が壁から抜け出て本物の怪獣になるってドラマがあった。そんな勢いで、描いているその場から「艶があってエネルギッシュな女」が飛び出して来そうだった。うん、タボちゃんの創り出す「女」をぜひとも抱いてみたいものだ。
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日曜日に購入した絵を引き取りにまたギャラリーに足を運んだ。最終日だと言うのに結構人が来ていた。まぁ、花見の客で外もまだ賑わいを見せていたから、今回は実に良いタイミングでの展覧会だったね。風が吹くと会場の中にも桜の花びらがヒラヒラと舞い、壁面を飾る数々の女性たちもまるでお花見をしている様子に見えた。対で描かれた2枚の女性像は、いつかスナックでも開く時に飾りたいものだ。もちろん、カウンターの中にはタボちゃんの絵から飛び出して来た様な色っぽい女に任せたい、とまた今日もバカちんは、白昼夢を見ているのだ。
by cafegent | 2006-04-12 17:53 | ひとりごと