東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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『咲裸・満 TABO展』を観る。外では春雷が桜吹雪を舞わせていた。

先週末、桜並木が満開の中目黒では昨年に引き続き『CASPER'S Gallery』に於いて、田保昌喜展覧会『咲裸・満 TABO展』のライブペインティングと花見が開催された。
この日はあいにく駆けつけられなかったが、先程時間が出来たので観ることが出来た。
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今年は大きい作品ばかりの構成だが、布に描かれた女たちは、どれもが今にも動き出すのではないかと思う程の躍動感溢れる力強さを感じた。彼は強い女が好きなのだろうか?
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今回は布にペインティングしていたが、紙に描くのとはまた違った見え方になる。

田保昌喜の新作を観ていて感じたことがある。昔、イヴ・クラインがクライン・ブルーと云う名の独特の青色顔料を女性の裸体に塗り付けて画布に写した「人体測定」なる作品を創っていた。その青とも紺とも云えない独特のクライン・ブルーだけで描くモノクロームの世界を思い出したのだ。田保昌喜のモノクロームの女たちは、作家自らの筆で力強く描かれているが、生身の女以上に『オンナ』が溢れ出ている。

また、以前、展覧会用に書道家の横山豊蘭氏に依頼してアメコミのマーベルコミックスに登場するヒーローキャラクター「シルバーサーファー」を墨絵で描いてもらったことがあった。その作品もかなり迫力があり、モノクロームの墨絵の世界からシルバーサーファーが今にも飛び出さんばかりだった。今回、田保作品を観て書道家の『書画』にも相通じるものがあると思った。ギャラリーでは、ちょうど外国人二人が作品を鑑賞しながら、この絵の描き方について語っていた。
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今回の作品には「田保」の落款が押されていて、より一層書画的イメージが強くなっているのだが、そんな処も外国人を惹き付けているに違いない。そう云えば、昨年の展覧会でも通りすがりの外国人家族が田保昌喜の『女』に惹き付けられてしまい、衝動買いをしていたそうだ。

そして圧巻は会場のど真ん中にどーんと置かれた、酒瓶で出来た立体オブジェだった。
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割れた酒瓶で創られた「女」の突き出したお尻もかなりの迫力である。ずっと観ていると後ろから抱きたくなる程魅惑的なお尻だが、酔った勢いで抱きつくと血だらけになること間違いなしだろうなぁ。
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田保昌喜展覧会は4月8日(日)まで開催しているが、14日からニューヨーク、チェルシー地区のギャラリーで展覧会を開くらしい。凄いね、どんどんと活動の幅を広げて行ってるなぁ。目の肥えたニューヨークのアートコレクターたちも、彼の描く『女』に釘付けになってもらいたいものだ。
今年は、今井アレクサンドルもNYでの展覧会が決定したそうだが、時間がつくれればどちらも是非とも観に行きたいものだ。

急に雲行きが怪しくなり風と雨が降り出してきた。ギャラリーの中にも桜の花びらが吹き込んできた。
外に出ると遠くで落雷の音が響いている。春の嵐で、目黒川にも桜吹雪が舞っている。

春雷と散りゆく桜が何だか妙に物悲しくさせるのだ。何故だろう、何も悲しいことなんてないのに。
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by cafegent | 2007-04-04 18:22 | ひとりごと