麻布十番『橘花樓』、長良川・天然鮎でサプライズ。
2007年 07月 12日
朝早く起きて、散歩でもしようと東大医科学研究所の構内を歩く。
都ホテルを過ぎ、白金高輪の駅を抜けて四の橋、天現時とグルッと回って40分程の散歩になった。うん、ほど良い汗をかいた。
夜は、今後の事業展開に向けて役員(と云ってもブタドクロ)たちと一席設けた。
麻布十番の『鳳仙花』を過ぎてしばらく歩いた左側あたり。角を曲がり静かに佇む懐石料理『橘花樓』へ。
それにしても夕方6時半頃の麻布十番の裏手側には怪しいスモークグラスのストレッチ仕様のメルセデスやオーストリッチなんかの小さな取っ手付きクラッチバッグを下げた一癖も二癖もありそうな方々が通り沿いにうようよしている。その手合いの事務所も多いエリアだからなぁ。
その日は、打合せと云う事もあり個室を用意してもらった。
その座敷が意外と小さくて図体のデカい男4人ではちとキツい印象がしたが、掘りごたつ式だったので多少は楽だったのでホッとした。
先付けに蛸とカボチャの冷製、そして鯛の刺身、生麩とじゅんさいのおすまし、等々が出て、さぁここの名物が登場だ。
丁度今の季節には長良川で育った天然鮎が出る。それもご主人の橘内さんがフランス料理のエッセンスで卵白で固めた塩で鮎をまるごと包んで焼く「天然鮎の塩釜焼き」なのだ。
パカッと二つに割れた塩釜の中にはふっくらしっとりと蒸し焼きになった鮎がいる。
香魚ならではの鮎の旨味が口の中でふわっと広がり、長良川の清流が頭の中いっぱいに広がってきた。
そう云えば、ブタドクロはかつて子供たちを集めて、「長良川冒険学校」を開催していたんだっけ。
続いて出たのは「アワビと鱧」。こちらのハモは、なんとお酢のジュレで戴くのである。夏に向って清涼感たっぷりの料理で、ジュレ好きにはたまらん一品だった。
〆は鯛飯に赤出しの味噌汁。あっさりと薄味に炊き上げた鯛飯がめっぽう美味くて皆おかわりをしていた。
料理はこれで全部出た。そんなに量が多い訳ではなかった筈なのに結構満腹になった。最後のご飯が効いたのかなぁ、苦しい。
一段落した処で素晴らしい茶器に点てた抹茶を戴き、腹を落ち着かせる。
お茶と一緒に出て来た甘味は、なんとも大人の味わい。
フワトロで冷え冷えの真っ白なブラマンジェは、さて何の味だろう。
女将に聞けば、日本酒の酒粕をたっぷりと使っていると云う。添えられた黒糖の水ようかんもさっぱりとして良い締めくくりになった。ご馳走さまでした。
さて、有意義な食事会になったと思いつつ、僕らは渋谷「のんべい横丁」へ。