東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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呑んだくれならではの、楽しい酒の本、創りたいなぁ。

呑んだくれのワタクシは、先日も『なるきよ』にて編集者の鈴木さんと「酒にまつわる仕事をしたいなぁ」と盛り上がっていたのだが、本屋に行っても酒と料理とかグルメ系に焦点を置いた本や雑誌しか見当たらない。

しかし、酒場で語るオッサンたちはそんな話題なんか別段興味ない。
酒呑んで話す事と云えば、モロチン、いや、もちろんオンナとエロな話しかないのであ〜る!!(と、ブタドクロ氏は盛り上がっていた。)

昭和30年代に寿屋(現サントリー)宣伝部が販売促進用に発行していた「洋酒天国」と云う冊子があった。編集長はあの開高健である。アンクルトリスを生んだ名イラストレーターの柳原良平も参加してとびきり大人なセンスとユーモアで酒が楽しくなるようなコラムや企画が満載だった。
執筆者も豪華で高橋義孝、山口瞳、吉行淳之介、吉田建一、稲垣足穂、野坂昭如、遠藤周作等々蒼々たるお歴々が書いていた。みな酒が好きと云うことで快く引受けたんだろうなぁ。

毎号、特集も洒落ていて、内容も多岐に渡っている。酒にまつわる話は当然のこと、時代をスパッと斬った辛口のコラムから、男にはたまらないエッチなネタであったり、ウィットに富んだ話が満載。また、表紙を含めた全体のアートディレクションも素晴らしく、クリエイティブセンスが光っていた。
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この号は、昭和34年に出た特集「TV GUIDE」である。丁度、日本の家庭にテレビが普及し始めの頃だ。
冊子全体がテレビガイド風の装丁になっており、扉をめくると「TV or not TV, that is the question.」(テレビを買うべきか、よすべきか、それが問題だ。アメリカ言喭)とある。
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もう、たまらなく洒落ているよね。

当時、トリスバーの常連たちは「洋酒天国」の新しい号が出るのを心待ちにして、そこで仕入れた極上のネタを夜の席で披露して、モテていたに違いない。

「夜の岩波新書」と呼ばれていた『洋酒天国』へのオマージュを捧げた冊子を創ってみたいものだ。博学で、可笑しくて、愉しくて、センス良くて、そしてエロいのである。これを今をトキメく各界の方々に登場して頂いて執筆してもらうのだ。

そうそう、忘れちゃならない雑誌がもう一つあった。赤塚不二夫責任編集の『まんがNo.1』だ。これは,1972年の冬に創刊した月刊誌だったのだが、創刊6号で休刊してしまった幻の雑誌である。表紙のデザインは横尾忠則、毎号ソノシートが付いている。それも井上陽水、中山千夏、三上寛、山下洋輔トリオなんかがこのためだけにレコーディングしたオリジナル曲だ。

中身も相当バカげてるって位にエロくて可笑し過ぎる。ページをめくると、赤塚不二夫本人のヌード写真から始まるし、漫画もコラムも兎に角エロとブラックジョーク、皮肉たっぷりなセンスで攻めまくっているのである。
赤塚氏自らニューヨークの『MAD』マガジンの編集部を訪れて、自分でも創りたいとの欲求から生まれた雑誌であるから、気合いの入れ具合が違った。しかし、金を掛けすぎたのと、全く売れなかったために6号目で休刊となってしまったのである。
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少し前にこの『まんがNo.1』が『ベスト オブ・まんがNo.1』として復刻されたのでオススメしたい。もちろん、ソノシートもCD化されて付いている。

と云う訳で、こんな酒呑みの「夜の愉しみ」となるような冊子を創ってみたいのである。さて、今日はこれにて酒場へ行くとするか。
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by cafegent | 2007-08-31 20:08 | ひとりごと