東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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料理の枠を越えた料理人。こんな男が大成をなすのだナ。

ここ数日の東京の空は気まぐれである。朝の土砂降りの後、陽がさしてきたなと思って気を抜いていると、また急に大粒の雨を落として来るのだから困りもの。
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路傍の草花も雨に負けず元気に咲いていた。よし、よし。

験(ゲン)を担ぐのが好きな僕は朝首都高の脇道を歩きながら、今日一日の自分の運気を計るべく対象を探すのだ。
そして案外とすぐに担ぐ先が見つかるのである。
雨が上がった後の高架の下は、頭上からポタポタと雫が垂れているではないか。
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その落ちて来る雨後の露に一滴も当たらずにくぐり抜けられたら、その日一日実に気分爽快になるのだ。まるで子供だね、こりゃあ。

この朝も運良く雨露に当たらずに通り抜けが出来たので気分上々。あぁこのまま晴れてくれれば良いなぁと仕事場へ向かう。午後、渋谷に出ると宮益坂を登っている途中でまたも土砂降りの雨に遭う。これから取材だって云うのにナンタルチャ!と一瞬イカったが、朝の験担ぎを思い出し怒りを懐へ仕舞うのである。

WEBマガジン『カーソル』の取材で僕の夜遊び場を紹介して欲しいと頼まれ、日々世話になっている酒場を教えることにした。そして、無理を言って『立ち飲み なるきよ』にて僕が呑んでいるところを撮影、取材することとなった。
ライフスタイルWEBマガジン「カーソル」

店主の吉田成清君からはいつも「兄貴、兄貴」と慕われているのだが、まぁこんなロクデナシの兄貴を持っていいのだろーか。

それでも取材中、彼が「僕は一料理人として終わりたいとは思わないんですよ。音楽だって、洋服だって大好きですし、料理もその一部なんです。この先、いろんな事にチャレンジしていきたい。兄貴と出会って、東京の面白さを教えてもらって、料理以外の世界を沢山知る事ようになったし勉強になるっスよ。ホント兄貴のお陰ですよ。」と語ってくれたのは嬉しかったな。爺ぃの目に涙である。彼らのような若者が次の時代の文化を創っていくのだ、とつくづく思うのだった。

夜、目黒『権ノ助ハイボール』にて口開けの客となり、ハイボールを戴く。店主の武田君と銀座のバーの話になる。
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正統派のバーと云えば、帝国ホテル出身の佐藤さんの店『ル・ヴェール』や上田さんの『テンダー』、そして毛利さんの『モーリバー』の名が挙がる。いずれも素晴らしいバーだが僕には敷居が高い店だ。と云うか、息苦しいのかな。
どの店も初めて行った時にソっけなくあしらわれ、その時の印象を引きずってしまっているんだろうなぁ。
であるから気を使わなくて済むホテルのバーなどになっちまうのだナ。

残念ながら今はもう無いが『トニー』や『クール』は、もっと若い頃に背伸びして通った店だが、随分と酒の呑み方を教わったものだ。

酒は愉しみながらやるものなのだから、空気が重いと駄目だね。だから『銀座サンボア』にも行かないのである。幾ら昔気質の正統派バーだからって、酒しか知らぬ酒一筋では、楽しい会話も生まれないだろうに。
映画や絵の話だってもっと出来れば、沢山通いたくなるのにナ。

昼間に成清君が言った言葉が思い出された。東京には何でも在るのだ。他を知ることも大事だよね。

さて、僕の好物である「おでん」を土産に戴いた。銀座界隈にはおでんの名店がひしめいている。老舗ならではの銀座おでんを味わうならば『お多幸』『やす幸』『おぐ羅』か。
昭和の風情を楽しみながら良心的な値段で呑めるのは『江戸源』。ここは、昭和30年創業で、芸者の置屋だった木造の一軒家で酒場好きにはたまらない。
「トマトおでん」などの新しい味を求めるならば、『力』(りき)『よしひろ』が良い。この2件はデートにも良いか。
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そして、お土産は『おぐ羅』のおでんである。
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タッパー容器にいっぱいのおでんが詰まっている。
老舗『やす幸』で修行したのちに数寄屋橋通りに出した名店だが、僕はこちらの方が好みである。
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アジのつみれと大根、がんもどきがバカウマであるが、串に刺さったゴボウがこれまた結構な美味しさだった。銀座土産には洒落た酒で一献つけようと、またも戴きモノの福光屋の純米吟醸『鏡花』を開けた。
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『福光屋』は、金沢の酒蔵だが、早くからパッケージ・デザインなどに力を入れており、銘酒『加賀鳶』と差別化を図った『鏡花』は置いてあるだけで美しいボトルだ。
また、ここの銀座店のインテリアも秀逸で併設の『サケバー』では、季節のオススメ飲み比べセットなんてのもある。

僕は味がしっとりと染み込んだおでんが好きなので、こうやって家でヒタヒタになったおでんをアテに酒が酌めるなんて最高である。酒もすこぶる旨い。
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秋の夜長に大変結構なご馳走であった。
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今週の土曜日にディスカバリーナショナル・オークション主宰で開催される「北王路魯山人 特別オークション」のカタログを眺め、一人気分は美食倶楽部である。
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それにしてもどの器も入札価格が尋常じゃないな。とても手を出せる値段では無いので、カタログだけで諦めるとしよう。
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そう云えば、安倍首相が辞任した。これじゃあ、ホント辞任党だね。
内部に企む男一人在り。あっソー、なんちて。
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by cafegent | 2007-09-13 18:08 | 食べる