東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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冬の京都、安くて旨い味を求め町を彷徨う。

冬の京都は素敵だ。東京に比べ、寒さが厳しく耳が千切れそうになる程空気も冷たい。それでも、この季節の京都は格別なのである。
所用で前日、尾道に行き、夜京都に着いた。
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寒い夜は熱燗が良いナ、と思いながら先ずはホテルにチェックイン。
本当は八坂神社の近く、「祇園畑中」に泊まりたかったのだが、急すぎて一杯だった。ここは値段も手頃だし、八坂神社と高台寺に囲まれた風情溢れる市中の山居なのだが残念。
そんな訳で古いホテルだが、鴨川が一望出来る二条大橋畔に在る「ホテルフジタ京都」にした。

荷物を置いて、早々に夜の京都歓楽街へ。
先ずは「寺町サンボア」で一杯引っ掛け、しみじみと京都へ来たんだと云う事を実感する。
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今どきの若いコたちに「中川家」と云えば、兄弟の漫才コンビだが、僕の中の中川家と云えば、この「サンボア」バーのオーナー家族である。京都、大阪、東京と全国に今11店舗暖簾分けのサンボアが在るそうだ。「祇園サンボア」には、かの山口瞳先生が描いた暖簾が架かっている。
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「木屋町サンボア」は老舗ながら、緩い空気が流れていてホっと出来るバーだ。
でも、僕は寺町サンボアが一番しっくりくるかナ。
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ここのカウンターで「ハイ、夕刊」ってマスターが渡してくれる新聞読みながら呑むハイボールが最高ナノダ。

サンボアを出て、新京極、先斗町、木屋町通りを散歩し、四条河原町近くの小さな路地道を入った処に在る「珍竹林」へ。ここは高瀬川に面しており、侘びた佇まいも良い。
すぐ近所、「カルド」の明太スパも捨てがたかったが、何よりも躯が熱燗を欲していたので、民芸茶屋のこっちにしたのだった。
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出汁巻き卵で先ずはビール。うぅ、腹に沁みるわい。
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熱燗に切り替えて、粟麩田楽を食す。イイネっ!、やっぱ日本酒にはこれが合う。
愛想の良いお母さんが笑顔で「良いネギが入ったから食べてね」って云うもんだから、下仁田葱の天ぷらを戴く。あぁ、これ塩で食べると美味いナぁ。
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すっぽん雑炊とかに釜飯を注文。
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ここは、一年中鍋や釜飯が食べられて、しかも安くて旨いのが嬉しい。すっぽん雑炊1,500円は泣けてくるだろう。
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すっかり、躯が温まったので、今度は四条新京極裏手路地に在る「ホルモンさん吉」へ。
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コンロで焼くホルモンがたまらなく旨いのだ。この店、カウンターでチャッチャッと食べてサッと帰る客が多いのだが、ハシゴ酒の途中に寄りたい店なのでアル。

満腹後は、ロックなバーでウィスキー。
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昔からストレイキャッツが好きだったんだろう風情の親父がロン毛リーゼントで、ジャックダニエルズをロックで作ってくれた。
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ホテルに戻ると、バタンキューだった。ふぅ、酒のお陰でこの夜もぐっすりと眠れた。
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朝の鴨川は実に清々しい。
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熱いシャワーで目を覚まし、朝早くホテルを出る。
堺町三条のイノダコーヒへ朝食を食べに行くことにした。イノダは朝7時から開いているから嬉しい。
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本店の開店当時の面影を再現してある禁煙ルームでミルク、砂糖入りのお馴染みモカ・マタリ珈琲「アラビアの真珠」とハムトーストで腹を満たす。
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イノダは朝から大人気だ。外に出るともう大行列が出来ているのだ。
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腹ごしらえに堺町から二条城まで散歩。
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新年は25日まで正月特別公開をしており、沢山の人が訪れていた。
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茶室や庭園を拝見し、しばし和む。
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後楽園などもそうだが、城の天守閣から眺めるためだけに造られた庭園は、なんて贅沢なのだろかうか。歴史のロマンを感じつつも、ひがんだりシテ。
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二条城を出て、祇園まで移動し八坂神社へ。
7月の八坂神社は「祇園祭」で物凄い数の人で賑わうが、この日も大層な人の出だった。
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八坂神社でお参りを済ませると昼時になっていた。円山公園を少し散策し、また西楼門より四条河原町方面へ戻ることにした。途中、「何必館 京都現代美術館」では「MAYA MAXX」展が開催されていた。この方には以前、展覧会の作品依頼をして断られた事があったナぁ。
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何必館の脇の小さな路地に入ると、創業120年を誇る老舗の和菓子屋が在る。
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「甘泉堂」は生菓子や最中が有名だが、「栗蒸し羊羹」がすこぶる美味い。また、「とりどり最中」なる大き目の最中は中に4種の餡が入っており、目でも舌でも実に楽しい。
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栗蒸し羊羹と一緒に土産に「懐中汁粉」を買って行く。

前の晩に入った「珍竹林」の真向かいに在る天麩羅屋「高瀬舟」で天ぷら定食を食べることにした。ここも古くから有り、たぶん4、50年は経つんじゃないだろうか。先代の奥さんも元気に働いているし、二代目のご主人もカウンターでせっせと天ぷらを揚げている。
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目の前で揚げてくれる天ぷらは何とも云えず食欲をそそるのだ。ガラリと戸を開けるとさすがに昼時、カウンターは満席だ。女将さんが二階へどうぞ、と言ってくれたので、細い階段を上がる。ビールで喉を潤し、定食を頼む。ここは何と云っても安いのが嬉しい。今時、天ぷら定食が800円である。女性ならばこれで十分満足だろう。
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男の場合は少しボリュームのある1500円の定食にするのが良い。この店の味噌汁は珍しく赤出しである。
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これに揚げたての春雨を入れるとジュワっと音がして、「あぁ、また高瀬舟に来たんだナ」って気分に浸れるのだ。先斗町で天ぷら食べたら、ここの4倍は取られるだろうナ。
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京阪電車に乗って、宇治まで足を伸ばす。

高校の修学旅行以来となる「平等院」を見物することにした。
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平等院の鳳凰堂は十円玉の図案でお馴染みだが、改めて観ても素晴らしい建造物だ。
2000年に上野の国立博物館で観た「国宝 平等院」展では建造当時の鳳凰堂の色鮮やかな内部を再現したデジタル映像に衝撃を受けたっけ。かなりインドなどの影響を受けていた事が伺えて、驚きだった。あの展覧会では、鳳凰堂内の52体の「空中供養菩薩」が全て揃って展示されたのだが、あれも可成りの迫力だった。
実際に平等院まで来ても全てを観られる訳ではないので、あの展覧会は観ておいて良かった。
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平等院を出て宇治橋まで行く参道の両脇には沢山のお茶屋が軒を連ねている。
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宇治茶の老舗「中村藤吉」平等院支店で一休みした。
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玉露のかぶせ茶とここの名物で、甘くない「生茶ゼリィ」を戴いた。これは、病みつく食感と味で、すっかり虜になってしまったのだ。ただ、一人じゃ多いかナ。
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お茶も流石に美味しい。丁寧に茶の煎れ方まで説明してあり、至れり尽くせりだ。
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宇治橋を渡り、駅からまた京阪電車にて四条へ戻る。
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新京極「スタンド」で串カツでビールを一杯。
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月桂冠の熱燗を酌る。スタンドも昭和3年開業の大衆食堂だ。
ここの酒は基本が月桂冠だが、黙って熱燗って頼むと一級酒が来る。これが確か420円だったかな。そしてもっと安い二級酒も有るので懐具合で楽しめる名店である。
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ゆっくりしてたら、新幹線の時間が迫ってきた。道が混んできたからタクシーじゃアカんな。烏丸駅から電車で京都駅へ。551の豚まんを買う時間が無くなったのがチト残念。
しかし、まぁ懐に優しく、楽しく酔える冬の京都を堪能したのだった。
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by cafegent | 2008-01-16 17:31 | 食べる