東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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今日から7月。今年もあと半分かぁ。

今日から七月だ。もう今年も半年終わってしまったんだね。
七十二候では、今週は「半夏生」、はんげ、しょうずと読む。雑草の烏柄杓(カラスビシャク)が田畑や道端に生える頃と云う意味だ。これから一層暑くなると思うと厳しいなぁ。

昨日の夜は、恵比寿横丁の「でんらく」で酎ハイを呑み、軽くおでんを摘んでみた。
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雨も上がり、横丁を通り抜ける風も心地良い。
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通りの向こう側に見えるえびすストアのネオンがまた安酒場での郷愁を誘うのだ。此処で飲んでいると時々地方都市にワープしたような錯覚に陥ることがある。

渋谷まで移動し、呑んべい横丁の「Non」で酒をちょいと引っ掛けた。
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此処の入り口から見える山手線の土手も好きな景色だナ。雨上がりが一番美しいのだ。

隣の「莢」では働くDJイトウさんがスーツ姿で愉しそうに吞んでいた。この人、某代理店の役員で、広尾の明治屋の上のオフィスにDJブースを創ってしまった凄い人なのだ。エライ!!

「Non」も新しいお客さんが増えているネ。
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よっさんも毎日張り切っているし、店は賑わってナンボだナ。

また恵比寿まで歩いて帰ろうと歩いていたら、赤いネオンで「油そば」の文字が光っている。だが、江戸川橋とは名前が違っていた。何何?
「東京油組総本店 渋谷店」、何だか仰々しい名前付けたもんだナ。
そう云えば、赤坂見附の駅近くにも同じネオンが在ったが、その支店なのだろう。
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懐かしい「油そば」の響きに誘われて、フラフラと入ってしまった。店の作りも小綺麗だし江戸川橋の「東京麺珍亭本舗」とは違う店なのだろうが、その味やお酢、辣油を回し掛けするところまで、まんまそっくりだった。温泉玉子も入れて、たっぷりとお酢、辣油を回し掛けし、グチャグチャにして一気にズズーッと食べてみた。
あぁ、ん~美味い。

初めて「油そば」を食べたのは、江戸川橋の近くに在る「東京麺珍亭本舗」と云う店だった。看板にデッカく油と書かれているのでクルマで通る度に気になっていたのだった。麺の太さやちぢれ麺、ストレート麺と種類も選べて、温泉玉子を落とすと美味さが格段にアップしたのだ。

お酢と辣油をドンブリの中一杯にかけて、一気に混ぜる。僕はいつも豪快にドンブリ3周は廻してかけるのだ。そして、混ぜたらすぐにズルッとイクのが良いのだ。麺が熱々のうちに具茶まぜにして、冷める前に一気に食べるのだ。
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そう云えば、最近ぐちゃぐちゃに混ぜて食べるモノが減って来た。子供の頃は矢鱈滅多等に何でもかき混ぜていた。茶碗蒸しやプリンをぐちゃぐちゃにして食べなくなったのは、ガールフレンドと二人で温泉に行ってからだろう。それまでの僕はカレーライスも全部ご飯とルゥを一緒くたにぐちゃぐちゃにして食べなくちゃ駄目だった。

昔のガールフレンドが小日向に住んで居た頃、良く外苑東通りを真っすぐ走り、四谷を抜けてドン突きの江戸川橋あたり、鶴巻町の左角に在ったのが、この油そば屋だった。クルマで送った後、独りで良く食べたのを思い出した。

それにしても、あの油そばと似ていたが、彼所で働いていた人が独立した店なのだろうか。渋谷駅から並木橋にかけての明治通り、この界隈は最近出店ラッシュだね。油そばに近い汁無し担々麺の「麻辣麺 雷伝」も昨年出来たばかりだし、恵比寿の「俺のハンバーグ山本」も並んで出店したばかりだね。

しかし、最近焼き鳥の今井屋総本店だの、この東京油組総本店だのどこに出店しても総本店て付けてるが、何なのだろう。何処が本当の総本店なのだ、って思ってしまうのだ、オジサンは。

家に戻り、まだちょっと飲み足りなかったので、貰い物のシャンパンを抜いてみた。
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オールドバカラのグラスに注ぎ、「Non」で友人から貰った本を読むことにしたのだ。

田久保英夫の「薔薇の眠り」と云う小説だった。
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この人の本は随分昔に「水中花」を読んだ事が有るが、それ以来だ。

この小説には、随分と官能的な女性が登場する。純文学ならが読んで居て勃起してしまう程だった。

シャンパンの香りに酔ったのか、「ニンフォマニア(性的狂気)」な薔薇農園の女性に戸惑いながらも身を委ねて行く主人公と、次第に自分が重なって読後、寝ていると薔薇の棘に刺されながら愛欲に溺れていく夢を見た。田久保英夫は芥川賞作家だが、この作品では詩的な描写が多く描かれており、小説の最後にも詩が詠われていた。

朝目が覚めた時、一瞬自分が薔薇に付くアブラ虫になったかと思った。
どっと汗をかいて、前の日の酒がすべて抜け切ったようだった。
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by cafegent | 2008-07-01 17:32 | 食べる