東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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目黒の寿司屋で夏の魚を食べ尽くした夜。

夏の魚介が出揃って来たので、また目黒のお寿司屋さんにお邪魔した。

「寿司いずみ」は先日開業33周年を迎え、カウンター10席しかない小さな寿司屋を祝福する為になんと500人近い方々が駆けつけたのだ。林試の森公園に程近い目黒の住宅地でひっそりと営業をしている店だが、開店以来一度も暖簾を掲げていない。そして玄関にはいつも「準備中」の札が出ているのだ。コレすなわち常に予約で埋まっていると云う事なのである。

予約をしてあるので、親方は必ず季節の定番料理と共に新作料理を出してくれるのだ。

梅雨明け前の蒸し暑い夜、先ずは冷たいビールだ。
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サッポロ赤星はのんべえの為のビールだなぁ。あぁ、汗がふっ飛ぶだ。

先ず最初は「アワビと冬瓜」だ。
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大きな冬瓜をくり抜いて、日本酒のみで冬瓜をじっくりと煮る。
アルコールが飛び、日本酒の持つ旨味だけが凝縮されて冬瓜の中に染込むのだ。そして、其処へアワビを入れて更に煮込む。

キンキンに冷やされた極上の夏スープ、山口瞳じゃないが「寿司いずみのアワビと冬瓜を食べないと夏が来ない」のである。

続いて「アワビと貝とろ」だ。アワビ、サザエ、じゅんさい新芽を山芋と合わせてある。こりゃ初めて食べた味だ。美味い。
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シャコも申し分無い美味さで、感動しまくり千代子!?

お次はいわきで水揚げされた鰹だ。夏のカツオは程よく脂が乗っていて旨い。
これをお馴染み京都のクボタさんが作る本物の和芥子で戴くのだが、つけ醤油には和芥子の他、鰹の酒盗、和製ナンプラーのいしる、すり卸した淡路産新たまねぎが入っている。これだけナメてても十分酒のアテになる程に旨い。
カツオの刺身にたっぷりと載せて戴く。むふふ、の旨さ。
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そして、今度は更にその上に蔵王産クリームチーズを載せて食すのだ。もう、未体験ゾーン突入の味なのである。驚きだ、まったく。

「蛸の桜煮」が出て来た。
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ほんのり桜の良い香りが漂って来る。桜塩を少し振りかけても美味い。
タコも素晴らしいが、蛸の卵を出してくれた。
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これは日本酒だろうナ。ここで冷酒に切り替え、先ずは旭菊から。

次も夏ならではの一品「鬼サザエのガーリック、オリーブオイル焼き」だ。
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もうスペイン料理の世界だね、これは。酒もクイクイいってしまう。

二つ目の酒は長野の地酒「明鏡止水」。先日、酒蔵の大澤酒造さんから、蔵出しの秘蔵酒を吞ませて頂いたばかりだから、心して吞まないと。

この酒にはアワビのぶつ切り刺身だネ。
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何も付けずに食べるとアワビがエサにしている海藻の味が口の中一杯に広がるのだ。これも美味しいなぁ。そして、今度は鮑の肝で戴く。

アワビの肝乗せを食べていると親方から、ひと言アドバイス。
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アワビの肝に寿司飯を混ぜて食べさせてもらった。
これがもうたまらん旨さなのだ。旨さの大気圏突入って感じだったナ。
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酒のアテがもう少し欲しいと云うと、「サバの内蔵の塩辛」と「イサキの卵巣塩辛」、そして「アワビのひも」を出してくれた。
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酒は岩手の銘酒「平泉」に変わった。酒が進む進む、参ったネ。

さて、ここから握りに突入だ。
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先ずは「白鱚」から。キスも夏が旬だ。

続いて「青鱚」。
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青ギスは昭和28年に絶滅したキスだそうだが、北九州の豊前海では3本から5本しか捕れないので、漁師さんはずっと自分達で食べていたそうだ。親方がたまたまその事を知り、分けてもらったらしい。刺し網漁で捕ったそうだが、白鱚よりも味が濃く大変美味しかった。

四万十川で捕れた鮎の握りである。
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飯と鮎の間に鮎が食べている川藻がはさんであるのだ。天然青のりって感じの味わいだ。

お次は夏の定番、鯵(アジ)の赤酢握り、白酢握り。
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これも、もう少ししたらシンコの季節だ。

この日は、偶然二種類のウニを味わう事が出来たのだ。
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最初が「ノナ」と呼ばれる北紫ウニから。
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続いて馬糞ウニ。小粒だが濃厚で甘いのだ。

親方がヅケヅケと何か言っているかと思っていると、鮪ヅケが登場し、続いてミンク鯨のヅケが出て来た。
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クジラのヅケとは初めてだナ。酢飯との間にニンニクたまり漬けがはさんであり、実に旨かった。

酒は新潟の地酒「越の魂」になった。うーん、サッパリとした味わい。
これにはのどぐろだ。塩焼きでは良く食べるが、握りもイイネ。脂が乗っていて美味しかったヨ。
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いずみの定番「車海老のおぼろ握り」を戴き、煮蛤、煮穴子、と続くのだ。
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酒は「水芭蕉」に替わり、アオリイカを握ってもらった。
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春子(かすご)の昆布〆と赤貝の握りでそろそろお腹も満腹だ。
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三重の酒「三十六人衆」を最後に〆に干瓢巻を戴いた。
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あぁ、この夜も幸せな夜になった。

そう、酒も料理も文句無い美味さであったが、いずみのキャンディーズ、素敵な三人娘が店に花を添えていた。
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「いずみ感謝祭」の時に受付を手伝っていた方々だが、陽気で素敵な姫たちである。母娘とは思えない程、お母さんが若いのには参った。
by cafegent | 2008-07-18 12:57 | 食べる