東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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蓮の花の美しさに、しばし浮世を忘れるとしよう。

朝、ちょいと早起きをして、散歩してみた。
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東大医科研の木々では、様々な種類の蝉が羽化していた。
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葉っぱの裏側で羽化するのだネ。

ちょうど今は蓮の花も綺麗に咲いているのだろうナと思い立ち、上野不忍池まで足を伸ばしてみた。

御徒町で電車を降り、上野広小路から鈴本演芸場を過ぎた三橋跡で左に曲がると上野公園に隣接する不忍池に出る。朝6時だと云うのに大勢の人が池の畔に集っている。毎日の散歩に来る人、ウォーキングを楽しむ老夫婦、朝まで此処で過ごした方々などだ。中でも目立つのは矢張り一眼レフのデジカメを持った人たちだ。
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皆、不忍池の畔に向かってシャッターを切っている。
ほら、夏の時期になると、水面一杯に美しい蓮の花が咲き誇るのだヨ。

蓮の花は早朝に開花するので、皆さん朝早くから此処にやって来る。
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池の真中に位置する辯天堂を背景に花々を写そうと思うのだが、周辺の高層ビルなどが邪魔をして中々上手い具合に撮れないのだナ、これが。
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さて、水上音楽堂の脇では、今年もまた「蓮見茶屋」が始まっている。
此処は、仕事帰りにちょいと浮世を忘れて一休みするのに持って来いの休み処なのだ。
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そんな訳で、夜またやって来たのだ。

仄かな灯りに照らされた蓮の花を眺めながら、冷酒を一献つけるのだ。
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水面から吹く心地良い涼風に和み、盃に映る月の灯りをぐいと呑む。
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お盆休みの最中、夕暮れの辯天堂の向こうでは暗雲が立ち込めて稲妻が輝いているが、不忍池上空は晴れている。
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まるで、あの世の世界にでも誘われたかのような錯覚をして仕舞う。

今年も、京都のお盆では大文字焼きが催されたが、この「大文字の送り火」の灯りを頼りに、ご先祖様が冥途へ帰るのだそうだ。
昔から、この明りを盃の酒に映し、願い事をしながら呑み干すと願いが叶うとの「言い伝え」がある。
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京都までは行けないが、幻想的な蓮の花を照らす月明りを大文字に見立てて、呑んでみるのも粋だろう。
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此処は東京都と台東区が協力し運営しているそうだが、店に入ると石原慎太郎都知事の書いた「蓮見茶屋」の額が掛けられていた。
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都知事も毎年必ず立ち寄るそうだ。

中では一文百円の木札が用いられる。
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千円の十文札を貰い、酒と特製蓮見弁当のセットを戴くのだ。
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酒は冷酒の一合徳利や生ビールのジョッキ出し、特製弁当も蓮根をふんだんに使った松花堂弁当風の逸品で、これが酒に合う。
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ほら、凄いでしょ。

酒の肴もえいひれ、板わさ、合鴨薫製などと豊富だし、本日の銘酒もあるのだ。この夜も出羽桜の吟醸酒に麦焼酎のとっぺんだった。これ全て五文なので、ワンコイン酒場ってな具合だね。
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畔に突き出た桟敷席で眺める蓮の群は見事だ。蓮の花の向こうには美しく輝く弁天堂や五重の塔の遠景も愉しめる。
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早朝にポンと咲く花も素晴らしいが、今にも咲きそうな蕾みたちも実に美しい姿をしている。
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ちょいと浮世を忘れたら、辯天堂の弁天様にお詣りして帰るのも良いだろう。
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「蓮見茶屋」は9月末までの間、午後5時から9時まで営業しているので、存分に楽しめる。また、毎晩午後6時には江戸芸や落語、講談などの演芸も催されるので、大いに酒が進むのである。もちろん、昼から抹茶に和菓子も楽しめるので、たっぷりと江戸情緒を味わってみると良いだろうネ。
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by cafegent | 2008-08-18 17:04 | ひとりごと