東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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昭和の殿堂「新宿コマ」で渚ようこリサイタルを観た。

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週末は天気も良く、立石へ向かう電車への足取りも軽かった。
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前日も神保町「兵六」で随分と呑み、酔ったが無双のお湯割りは躯に優しい。
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それに比べて、立石宇ち多”の迎え酒はガツンと強烈なパンチ攻撃だ。
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ひとみ姐さんと「栄寿司」へ移動し、恵比寿の小瓶で胃を休め、シャコ爪にツブ肝の握りを戴いた。
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相変わらず、旨い。

夕方から新宿へ移動し、年末でその幕を閉じる「新宿コマ劇場」へと足を運んだ。と云っても、北島三郎座長公演を観る訳では無い。
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この日は、なんと渚ようこの公演「新宿ゲバゲバリサイタル」が催されたのだ。
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昭和歌謡のエッセンスたっぷりに歌う彼女のライブと云えば、渋谷の「青い部屋」で観たのが最初だった。当時、友人に「渚ゆうこのライブが近くで有るけど行かない?」って誘われたのだが、その時は完璧に、あの「京都慕情」の渚ゆうこの復活かと思っていたのだ。 ベンチャーズは毎年来ていたのに、渚ゆうこはどうしたのだろうか、と思っていたからとても楽しみにしていたのだが、それが全く別人の「渚ようこ」と云う歌手だった時には軽い目眩を覚えたけど、聴き入ってしまった。青い部屋のハコにもとても合っていたと思った。

そして、すぐに彼女の歌う唄が好きになってしまった。横山剣プロデュースのアルバム「YOKO ELEGANCE」は今でも良く聴くアルバムだ。
彼女が新宿ゴールデン街にバー「汀」をオープンしたと云う話は随分と各方面から聞いていたが何故か機会が無く一度もお邪魔した事がない。向かいや隣の店には良く出入りしているのに、だ。

その昔、新宿ゴールデン街の「ジャックの豆の木」にタモリや三上寛などが集っていた頃、僕はあの異様な雰囲気に興味を覚えたものの、足を踏み入れる勇気を持ち合わせていなかった。かろうじて知り合いに連れて行って貰った「呑家しの」は生前の赤塚不二夫さんや田中小実昌さんなどが呑んで居た酒場で、ゴールデン街の中でも可成り古い方だろう。たこ八郎が常連だった「クラクラ」も内藤陳さんが居る「深夜+1」ももう当時から伝説だったナ。

あれから数十年が経ち、ゴールデン街も随分と様変わりして、小洒落たバーが出来たり、女性達に人気の酒場なども多く出来た。先日も「汀」の隣の「フラッパー」から「ソワレ」とハシゴ酒をした。
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午後4時開場だったので、入り口付近で友人たちと待ち合わせをした。高田文夫さんや画家の宇野亜喜良さん等々、新宿らしい面々がコマ劇場の中へと入って行く。
野宮真貴さんにもお会いしたが、ヴィヴィアンと一緒だったので一際目立っていたナ。ってヴィヴィアンが凄かったのだけどネ。
サエキけんぞうさんにもお会いした。サエキさんは先日もエスケンさんの結婚式以来だが、この日もきっと会うだろうと思っていた。良く「青い部屋」のイベントの途中にも会っていたしね。

開演時間が近づき、友人富塚君たちがやって来た。彼等は前日も渋谷でCKBのライブを観ているので、随分とゴキゲンな様子だった。この日もコマ劇場の前から5列目かぶりつきの席を取っている。凄いなぁ。こーゆーのがファンと云うのだナ。

さて、沢山のファンが集ったコマ劇場だが、この日が見納めだろうか。
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赤いベルヴェットの緞帳(どんちょう)幕と円形のステージが昭和な雰囲気だ。コマ劇場は1956年開館だから、僕よりも数年長く世の中を見続けた事になるのか。池袋「人世横丁」も今年で無くなると云うし、昭和ブーム到来の中、本物の昭和の誇りが消えて行くのだ。実に寂しいネ。

幕が上がり、渚ようこのリサイタルが始まった。本人がずっと夢に描いていたと云うコマ劇場での公演は、本人が一番楽しんで唄っている様子が伝わって来た。コマ劇場の舞台らしい演出で、綿密に練られた選曲や舞台進行は本当に愉しいひとときだった。
スペシャルゲストには、新宿を舞台にした映画が多い若松孝二監督が登場したり、三上寛さん、山谷初男さんまでゲストライブを行った。
丁度、二年前の正月にBSで二人のライブを観て、懐かしさが蘇っていたばかりだったので、グッドタイミングなゲストだった。三上さんは「ひらく夢などあるじゃなし」と云う名盤を残しているが、この日は名曲「夢は夜ひらく」と、同郷の寺山修司作詞の唄を披露してくれた。
俳優の山谷初男さんも寺山修司作の唄「ジプシーローズ嬢賛江」を唄ってくれた。格好イイネ、素晴らしいね。二人とも。

そして、なんと内藤陳さんがゲストとして登場したのだ。これは凄い事だ。しかも「内藤陳とトリオ・ザ・パンチ2008」としてお馴染みの西部劇コントを演じ、あの「ハードボイルドだど!」を披露してくれた。
これには満場の拍手が鳴り響いたネ。いやぁ、感動したっ!

第2部での渚ようこの唄は「阿久悠コーナー」へと移り、遺作となった「どうせ天国へ行ったって」他、数々の名曲を唄ってくれたのだが、八代亜紀の「舟歌」を唄った時には背中が震える程の衝撃が走った。彼女の歌声は決して澄んだ透明感では無く、少しシャギーなのだが、それが新宿の街の持つ雰囲気にマッチするのだ。うーん、あの「舟歌」には泣けたナ。

リサイタルも終盤、壇上の下から登場したのは前日「クレイジーケンバンド」のコンサートを終えたばかりの横山剣だ。名曲「かっこいいブーガルー」を生で聴けるとは嬉しい限り。三時間に及んだステージはあっと云う間だった。

新宿コマ劇場の舞台の魅力を存分に使って構成されたステージは、今まで小さな小屋でしか観た事のなかった渚ようこの歌謡曲歌手としての結果のあらわれを見せて戴いたと云う感じだ。本当に楽しく、素晴らしいリサイタルだった。
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森山大道が撮った花園神社での渚ようこも素晴らしかったし、今回の音楽監督を務めた元はちみつぱいの渡辺勝さんのバックも良かった。
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感動の余韻に浸り、新宿コマ劇場に別れを告げて、新宿を後にした。

恵比寿「カドヤ」へ移動し、皆で音楽談義に大いに湧いた夜となった。
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最近、カドヤに「バイス」が有る様になった。恵比寿で、コレが呑めるってのはイイネッ!
そして、朝まで酩酊なのであった。
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by cafegent | 2008-10-06 19:39 | ひとりごと