東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent

2011年 09月 28日 ( 1 )

今日は空気も乾いて、気持ち良い秋日和となったネ。
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朝から近くの保育園では幼子たちが賑やかに遊び廻ってる。

仕事場に向かう途中、目黒不動尊では月に一度の縁日が催されている。
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こちらでは、お年寄りたちが大勢で訪れており、幼子以上に賑わいを見せていた。秋晴れは長続きしないと云うが、続いて欲しいものだネ。

     秋日和 外で園児も騒ぎをり   八十八
       ◇        ◇        ◇
さて、昨日は酒朋ビリー隊長と桜木町で合流した。
駅の地下道から野毛小路を抜けて、目指す先は『武蔵屋』さんだ。
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今年の夏、横浜の野毛で60余年に渡り営業を続けている酒場『武蔵屋』の木村喜久代さん、富久子さん姉妹に横浜市長から感謝状が贈られた。

永きに渡り、ハマの大衆文化を支えて来た功績が実った訳だネ。

先代である父の木村銀蔵さんが大正8年に創業した店は、昭和21年に中区の太田町から野毛の此の場所に移転して来たと云う。

学者、作家、画家、政治家と多くの文化人が此処で酒を酌み交し、銀蔵さんに宛てた色紙も壁を飾り、歴史を語っている。
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今は亡き日本画壇の巨匠、平山郁夫氏とコラムニストの青木雨彦氏も、かつて此処で邂逅したのだろうか。お二人とも『武蔵屋』をこよなく愛したと聞く。

感謝状は、横浜市の林文子市長が自ら『武蔵屋』を訪れて手渡ししたそうだ。
現在、富久子さんが体調を壊している為、お姉さんの喜久代さんが切り盛りしている。店を手伝う横浜国大の若者たちも、酒の注ぎ方が板に付いて来たネ。

夕べは、午後7時に訪れたのだが、タイミング良く小上がりに座る事が出来た。すぐ後に来た方々は、満席で入れなかったネ。

此処の小上がりは、メタボリックのバロメーターになる。
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コップ盛り切りに注がれた燗酒は、否が応でも口から持って行かなくては溢れてしまう。でっぷりした腹の持ち主だと前に屈めないものネ。
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僕もビリー体長も日頃のランニングのお陰で、なんとか屈めたのだナ。
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玉ねぎ酢漬けとおからをアテに最初の一杯が躯に沁みて行く。

甘口の桜正宗は、燗にすると実に美味い。此処はぬる燗と熱燗の間あたり、上燗ぐらいの燗酒でアル。
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網戸の外からは秋の虫が集(すだ)く声が聞こえ、そこはかとなく深まる秋の気配を感じるのだナ。
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しらすのたっぷりと乗ったタラ豆腐が運ばれた時、二杯目の酒をお願いした。

高い位置から注がれる酒は、実に上手くコップに納まるのだナ。
喜久代さんが注いでくれる時は、もう神ワザに近い。迷いなく土瓶を操るのだネ。
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これは夏の写真だが、この光景を眺めるのも、此処に来る愉しみのひとつでアル。

酒と共に出される突き出しは、一杯目が玉ねぎ酢漬け、おから、それにタラ豆腐だ。二杯目には、納豆が出る。

此処は酒三杯までがルールでアル。初代から頑に守られており、ご常連たちからも『三杯屋』と親しまれている。

テーブルもカウンターも小上がりも常に賑わっているが、皆三杯で終了だ。もっともビールは別に頼む事が出来る。これには落花生が付く。夏の暑い盛りは、先ずビールで喉の乾きを潤し、酒に移るのが良い。

そして、三杯目の酒にはお新香が出されるのだネ。
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沢庵や胡瓜のぬか漬けなどの盛り合わせだ。どの料理も躯に優しいものばかり。

小上がりのお客さんが帰った頃合いを見計らい看板猫のクロがノソノソっと上がって来た。
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座布団の上で大の字に座り毛繕いを始めたのだナ。
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此処にはこの口の廻りと手足が白い老猫と真っ黒のコイツが居る。
木場の『河本』同様に猫達は、酒場の人気者だ。
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結局、最後まで座布団の上で寛いでいたネ。

三杯目を呑み干し、さてお会計と思いきや。喜久代おばちゃんから、もう一杯とオキテ破りの振る舞い酒を戴いた。
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あぁ、これだから足繁く此処の戸を開いてしまうのだナ。

これから増々燗酒が美味しい季節がやって来る。変わらぬひとときを求めてまた訪れよう。

外に出るとヒンヤリとした海風が川面を伝って漂って来た。

酒朋ビリー隊長の足が川沿いの都橋商店街へと向かう。そう、目指す先は『ホッピー仙人』だ。
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此処も臨時休業が多い酒場なので、ネオンの灯りにホッとひと息。

トイレで用を足し、ドアを開く。相変わらず、いつも店内大賑わいだ。

此処も皆さん優しい人達ばかり。詰めて戴いて、なんとか奥に座らせて貰った。
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生の白ホッピーを戴いて、先ずは乾杯!『ホッピー仙人』も十周年を迎えるとの事。
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ホッピーミーナさんが作ってくれたと云う十周年記念ラベルの限定品もあった。

カウンターの入口付近に知った顔が見えた。呉から出張で来ていた『居酒屋礼賛』ブログの浜田さんだった。
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浜田さんは昼間の仕事も忙しいのに、最近出版した『さかなマニア』も好評みたいで増々大忙しですネ。

ビリー隊長のお隣では、画家の芦川雄二さんが、仙人にお祝いのイラストを描いてくれた。
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芦川さんは酒場でワインを吞むネコの作品を観た事がある。
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その場で、サッサッとペンを走らせてホッピーを吞む猫を仕上げた。
素晴らしいネ!流石だなぁ。
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十周年記念だろうか、「REAL HALF HOPPY」の特製台座に乗った、飛び切りのホッピーを戴いた。
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仙人曰く、台座のこの角度が重要らしい。ハテナ?台座にはしっかりと仙人が描かれているのだヨ。
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仙人、いつも美味しいホッピーをありがとう!
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そして、十周年おめでとうございます!

桜木町から横浜に出て、湘南新宿ラインに乗り換えた。途中でビリーと別れ、大崎から五反田に出て、戸越銀座へと向かった。

五反田から蒲田を結ぶ東急池上線は、3両編成のローカル線だ。どことなく札幌の市電を彷彿し、好きな電車なのだナ。

電車が踏切を過ぎるのを待っていると何処からか金木犀の香りが漂って来た。あぁ、もうそんな季節なのか。

最後はらーめん『えにし』で〆にした。此処は恵比寿に住んで居た頃から、好きだったが、食べる度に美味さが増して行くような進化するラーメンなのだナ。

醤油味が好きで、いつも塩にしてみようと思いつつ醤油になる。
ハートランドビールも飲もうかと思ったが、ここはグッと我慢だ。

サッと食べてご馳走様だ。涼しくなってきた夜に躯が温まった。

夕べも良き友と居心地の良い酒場で、美味い酒を酌み交せたナ。
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by cafegent | 2011-09-28 15:34 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)