東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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三寒四温の律動の中、桃の節句を終えた途端に春の訪れを感じるようになった。
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街に出れば、路傍の足元に小さな瑠璃唐草(ルリカラクサ 別名:オオイヌノフグリ)が咲き、頭上では見事な白木蓮の花が咲き誇っていた。
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路地裏では土の匂いに混じって沈丁花の強い香りが、民家を包み込んでいる。

だが、春の気配に浮かれてばかりもいられない。目はかゆいし、鼻の奥の方がツンツンとして、体調もなんだか優れないのでアル。以前に検査した時は、花粉には一切アレルギー反応は出ず、ハウスダストだけにアレルギーを持っていたのだ。加齢とともにアレルギーの範囲も増えているのだろうか。いやはや、参ってしまうナァ。
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さて、昨日は朝早くから原宿へと出かけた。明治神宮の野鳥探しが目的だ。
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朝9時開門と同時に御苑へ入る。明治天皇が昭憲皇太后と散歩を楽しんだ御苑には、菖蒲田が有り6月頃には花菖蒲が見事な花を咲かせるのだネ。また、加藤清正ゆかりの「清正井(きよまさのいど)」は都心では珍しい湧水の井戸であり、パワースポットしても知られ、いつも長い行列ができている。

明治神宮には、東京ドーム15個分の境内に、なんと17万本もの木々が生い茂る森となり、豊かな自然を求めて野鳥や昆虫が生息し、季節毎に渡りの野鳥も舞い降りるのだナ。

御苑の彼方此方から鳥の啼く声が響き渡り、声を頼りに探して歩くのが楽しいひとときなのでアル。
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清正井の向こうからは、アカゲラの啼く声が聞こえてくる。
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北門近くの木の上では、アオゲラが啼いていた。

昨日は渡りの途中に立ち寄ったトラツグミも居たし、隔雲亭(かくうんてい)の前の芝生ではジョウビタキのメスが餌を探していたナ。
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この日の目当ては、青い小鳥のルリビタキだ。
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もうそろそろ旅立ってしまう時季なので、出逢えて良かった。
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幸せを運ぶ青い鳥だネ!

こちらは、メスのルリビタキだ。
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色合いは地味だが、メスも可愛いよネ。

新芽が出ていた木の枝では、黄色い小鳥のアオジが佇んでいたヨ。
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まるでサラダでも食べるかのように新芽の横に居たナ。

   「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日   俵万智

日差しが強くなり、少し気温が高くなるとシロハラやヤマガラなども一斉に出てくるのだ。
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シロハラは懸命に土の中にクチバシを突っ込みミミズなどを探している。
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人懐っこいヤマガラは餌を求めて来館者の周りを飛び回るのだ。
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ほら、まるで手乗り文鳥のようだネ!
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空の上でカラスが騒ぎ出したと思ったら、猛禽類のノスリが飛び回っていた。
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小鳥を餌にしようと飛んでくるのだが、カラスの群れに追い返されていた。
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ウグイスもたくさん動き回っていたし、幾つかは撮影することも出来たから大いに満足した次第だ。
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約2時間の御苑散歩を終えて、原宿に在る僕の長年の行きつけの美容室へと向かった。冬の間、長く伸ばしていた髪を春に向けて短くしてみた。髪を短くしたら、なんだか足取りも軽やかになったような気がしたナ。

そんな訳で、原宿から恵比寿まで歩いてみたのだヨ。
# by cafegent | 2017-03-09 17:19 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)
桃の節句を終えて、季節は「啓蟄」を迎えたネ。啓蟄とは、土の中で眠っていた虫たちが春の気配を感じて動き出す頃と云う訳だ。季節を72に分けて表す七十二候でも、「蟄虫啓戸」(すごもりむし、とをひらく)の時季となった。土の中で冬眠していた虫が土の扉を開けて這い出してくるのだネ。

今日の東京も雨模様だが、この季節は一雨一雨降るごとに春が近づいていくのだナ。雨上がりの街では、木蓮や辛夷(コブシ)の花が咲き、沈丁花の強い香りが漂い始める。
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路傍の足元では小さなスミレの花も咲き始める頃か。

さて、昨日は地元の飲み仲間のケイタが出演する舞台を観に池袋まで出かけた。17時開演だったので、少し早めに池袋に行き居酒屋『ふくろ』で軽く引っ掛けることにした。

午後3時でも、此処はお客さんで一杯だ。カウンター席に腰を下ろし、生ビールを頂いた。
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あぁ、ちょうど良い冷え具合でクィクィと飲めてしまうナァ。

ビールを飲み干したところで、昼の部の公演を見終えた酒朋アベちゃんがやって来た。
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焼酎とホッピーを頂き、カンパイだ!此処は焼酎を頼むと緑色の小瓶に入った甲類焼酎が出てくる。これをジョッキに注ぎ、ホッピーやウーロン茶などを好きに割るのだネ。
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酒の肴にしめ鯖をお願いしたが、これまた良い塩梅で〆てあったナ。

小瓶の焼酎を全部飲み終えたところで、劇場に向かう時刻となった。池袋西口から10分ほど歩いた所に在る『木星劇場』へと向かった。この日は公演最終日という事もあり、開場と同時に続々と人が集まって来た。
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40人も入ったら満席の会場は早々に一杯となったので、早めに席を確保できて良かったナァ。1ドリンク付いていたので、カールスバーグの小瓶を頂いた。このビール、久しぶりに飲んだが観劇の前に、ちょうど良い軽さだったナ。

この日の芝居は「劇団東京晴々」の第8回公演『看取りたがる男たち』だ。
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男3人女1人の「兄妹」が、とうの昔に出て行った父の「最期を看取る」ことになり、バラバラに暮らす彼らの誰が父を看取るのか、を巡って言い争ったり、兄妹ならではの絆も垣間見えたりして、とても面白い作品だった。

今の僕らの世代が現実問題として直面しつつある「家族を看取る」ことをテーマにしたをウィットに富んだ笑いとアイロニーに満ちたセリフ回しに、グイグイと引き込まれてしまったナ。長男役を演じた塩原啓太クンは、普段はCFのナレーションなど声の仕事が多いのだが、俳優としての魅力も存分に発揮していたし、これからもっともっと顔を出す仕事も積極的にやって欲しいな、と感じたヨ。

小さな舞台での芝居は役者と観客の距離が、ほとんど無い。一番前の席だと、役者の口から飛ぶ唾さえかかってしまう近さだろう。役者だって演じながら、観客と目が合ってしまい、可成りやりづらいだろうナァ。でも、これが小演劇の魅力と醍醐味だよネ。あっという間の75分間だったナ。

作・演出の矢野未知生さん、出演したケイタ君、後藤啓太さん、鮎澤由祐さん、加藤朝飛さん、客演の太野裕子さん、お疲れ様!次の舞台も楽しみだネ。

池袋を後にして、一路赤羽へと移動した。向かうはもちろん『まるます家』だ。一階は相変わらず外に行列が出来ていたのだが、僕らは3人だったので、二階の座敷席に入れて戴いた。
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先ずは、ジャン酎(ジャンボ酎ハイ)モヒートをお願いした。氷の入ったグラスにハイリキを注ぎ、生ミントとライムをギュッと絞る。あぁ、爽やかな香りが漂い、小さな春を迎えた気分に浸れるのだナ。

此処に来たら真っ先に頼むのが、たぬき豆腐でアル。めんつゆと揚げ玉が絶妙に豆腐に絡み、酒の肴にも最高だ。
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名物イカフライと共にマグロの赤身と中トロ、しめ鯖を相盛りにして貰った。
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マグロの赤身がとっても美味かったナァ。
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食感が命の鯉の洗いもスバラシかったし、久しぶりのジャンボメンチカツも肉汁たっぷりで美味かったネ。
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酒を丸眞政宗の燗酒に切り替えた。
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酒朋ひょうちゃんと我がカミサンは、うなぎの白焼きだ。
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僕は飯を欲してたので、うな丼を頼んだ。
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あぁ、むふふの旨さだネ。

うな丼もペロリと平らげて、ご馳走様!この日は一階のレジ場を担当していた和子さんも二階に上がって来てくれた。美味しいお料理とお酒、ありがとうございました!

「まるます家」を出て路地の左手を覗くと、なんとまだ『丸健水産』が開いていた。これは、寄らずには帰れない!と云う訳で、丸健兄貴の処へお邪魔した。
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酒はもちろん丸眞政宗のマルカップだヨ。クゥーッ、旨い。

春の夜風が赤羽の路地裏を通り抜けていく。
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燗酒が五臓六腑に沁み渡るネ。熱々のちくわぶも美味いし、カレーボールも最高だ。

酒が残り少なくなったところで、兄貴におでんのダシ汁を注いで貰うのだ。
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オォ、ダシ割り酒は相変わらず旨いネ。

あぁ、こうして赤羽の夜が更けていくのであった。
# by cafegent | 2017-03-06 16:51 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)
2月の最終日、午後4時口開けの酒場へと足を運んだ。武蔵小山から地下鉄に乗り大手町で、東西線に乗り換える。日本橋、萱場町、門前仲町と駅を通り過ぎ、4つ目が木場の駅だ。地下鉄の駅を出て細長い階段の上を見上げると眩しい西日が目に入る。なるほど、東京の空は四角いのだナ。

階段を登りきると道幅の広い永代通りだ。通りを門前仲町方面へと進み、大横川が流れる木場二丁目の交差点を左へと折れる。川に架かる平野橋を渡ると橋の袂にひっそりと佇むように建っているのが、目指す酒場『河本』だ。

今は、暖簾を出さず、交差点の角に面した正面玄関は閉ざされている。
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橋に面した方の小さな扉を引くと、中から「いらっしゃい」と優しい声がかかる。今、店を切り盛りしているのは、お姉さん。名物女将の真寿美さんの義理の妹さんだ。真寿美さんは現在病気療養中で、二階で休んでいる。厨房で料理を受け持っていた弟の兄(あん)ちゃんも目を患ってから、休むことが多くなり、今は足も悪くなってしまい療養生活を送っており、兄ちゃんの奥さんが一人で頑張って店を守っているのだネ。
巷では、もう閉店してしまって営業していないのでは、との噂も立っていたが、どっこい『河本』は健在だ。

現在、此処の営業は火曜・木曜・土曜の週三日でアル。午後4時から8時まで開いており、土曜日だけは午後7時閉店となる。

『河本』には、なんとも言えない穏やかな空気が漂っている。
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僕は大抵一人で訪れ、静かにホッピーを愉しむのだが、時間が経つにつれ知った顔が集うので、他愛ない世間話に花を咲かせて、数杯のホッピーを戴くのだナ。
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酒の肴は、冷やっこだ。絹ごし豆腐半丁を鰹節の入った醤油につけて口へと運ぶ。昭和な佇まいの中で、冷やっこをつまみにホッピーをゴクリ。あぁ、至福のひと時だ。外を走るクルマの音や学校帰りの小学生たちの笑い声をBGMに酒がススむススむ。
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この日は二階から猫が降りてきた。お姉さんが焼いたアジの開きの匂いに敏感に反応したのだネ。
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昔は17、8匹飼っていた河本の猫たちも今では、この黒猫1匹になってしまった。毛がフサフサだったモコちゃんも昨年亡くなってしまったのだネ。

此処のホッピーは、東京で一番旨いと思うのだナ。氷を入れないホッピージョッキにサッと金宮焼酎を注ぐ真寿美さんの姿もこの酒場を訪れる客たちの目当てになっていた。ホッピーは自分たちでジョッキに注ぐのだ。上手く注げば、ちょうど良い塩梅でジョッキに入り切る。
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勢い良過ぎるても泡が溢れてしまうから、結構難しいんだよネ。

お姉さんのキンミヤの注ぎ方も結構板に付いてきた。時々サービスで出してくれる煮物も実に美味い。兄ちゃんも久しぶりに顔を出してくれたし、程よく酔っ払った。タイミングが合えば、二階から真寿美さんも降りてくる時があるので、暫く足が遠のいていた方々も是非また美味しいホッピーを飲みに来て欲しいのだナ。
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この日は、神保町の酒場『兵六』へハシゴ酒の予定だったので、小一時間で切り上げた。お姉さん、ご馳走さまでした。
     ◇          ◇          ◇
以前、書いた「東京黄昏酒場」の『河本』をもう一度紹介しようか。

☆東京黄昏酒場/その2.木場平野橋たもとの『河本』

木場駅を上り永代通りを門前仲町の方へ歩いて木場二丁目の交差点を左に曲がると大横川が流れている。

此処から新木場辺りは、広重の江戸百景にも見られる様に深川の堀割を整備し江戸城の築城に必要な大量の木材を保管する貯木場であった。木場の名もここから付いた。
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今はもう川が埋め立てられて、材木問屋も木場から新木場に移っている。江戸から続く川並衆が材木に乗る伝統芸「角乗り」の姿は、木場公園で年に何度か観ることが出来る。
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日が暮れ始め、夕映えが川面を茜色に染めると、波が生き生きと輝き出す。川に架かる平野橋を渡ると昭和の面影を色濃く残した侘びた佇まいが見える。
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交差点の角に面しており、川の高低差なのだろうか二カ所有る入口は通りより低くなっている。

石段を降り、暖簾を潜ると真寿美さんの笑顔が迎えてくれるのだ。

『河本』では、殆どの客がホッピーを頼む。すると真寿美さんが手慣れた仕草で厚手のグラスに金宮焼酎をなみなみ盛り切りに注ぐのだ。それをジョッキに入れるのだが、手首をクィっと曲げて美味い具合に注がれるのだ。
この光景を見るだけでも幸せな気分になれるのだナ。後は栓を抜いたホッピーと共に目の前に置かれるので、自分で作るのだ。

最近、何処の酒場でも一本のホッピーで焼酎のナカを何杯かお代わりする方が多くなっているが、此処でそれは禁物だ。「ナカひとつ!」なんて云おうものなら、真寿美さんが「ウチはホッピー屋だから、ナカソトなんて無いんだヨ!」と激が飛ぶ。
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此処『河本』の創業は昭和7年と古い。先代が、甘味処から大衆酒場へと変えたそうだ。疎開先の広島で原爆投下を受け、引き上げたのが木場である。真寿美さんは店の前に在る平久小学校に通いながら、12歳で父親の店を手伝っていたと聞く。

高価なビールに替わって、大衆向けにホッピーが生まれたのが昭和23年。河本では、その時からずっとホッピー一筋で営業しているのだ。
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鍋で煮込まれた牛モツをアテにホッピーを呑み干せば、一日の疲れも吹き飛ぶってものだ。此処は、仕事から開放され、独り酒と向き合うには打ってつけの酒場かもしれない。

冬の間は練炭で温められたおでんも美味い。つけ過ぎの芥子に泪しながら、三杯目のジョッキが空けば、いつしか心も軽くなる。
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外に出て平野橋を渡ると、頬に当たる風がこんなにも気持ちの良いものかと実感出来ることだろう。此処は、そんな酒場である。

そして、また幾日かが過ぎると、真寿美さんのホッピーが恋しくなるのだナ。

注)今は、牛モツ煮込みは出していないので、ご注意を!
# by cafegent | 2017-03-02 17:41 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
早いもので、もう三月だ。今年も1/6が終わってしまった訳だネ。

最近は、晴れていたと思いきや突然にわか雪が降ったり、今朝などは気温は低いが風はとても穏やかで日差しが眩しい冬晴れとなり、毎日の天候が読めないネ。まさに「三寒四温」という気候が続いているのだナ。

暦では、霞がたなびく頃となり、そろそろ土筆が土から頭を出しそうな気配を感じるようになった。
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僕の住む街では、いつもより一ヶ月ほど早くウグイスの囀(さえず)りを聞くことが出来た。住宅の生垣でもヤブツバキの花蜜を求めてメジロが集まっているし、木蓮の蕾も大きく膨らんでいたネ。

先週は、誕生日の翌日にインフルエンザにかかり、1週間家から一歩も出ないという日々を過ごした。まぁ、そのお陰で久しぶりの長期休肝日を設けることが出来たので、体の中は少しだけ浄化されたかもしれない。
    ◇           ◇           ◇
さて、インフルエンザを貰った日の前日は、札幌からの飲み友達が来ていたので、小岩で待ち合わせをすることにした。

小岩の駅は改札を出ると大きな栃錦関の力士像が出迎えてくれるのだ。
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今から半世紀ほど前、若乃花と共に日本の角界を沸かせた名力士だネ。今年は久しぶりの日本人横綱・稀勢の里が誕生したので、栃錦・若乃花時代のように相撲界を牽引していって欲しいものだナ。

一足早く仕事を終えた友人と駅で合流し、南口に出てサンロード商店街を一里塚の方面へと歩く。7、8分ほど進み小岩警察署まで来ると信用金庫の向かい側に目指す酒場が在るのだ。
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『酒の山田や』さんは、街の酒屋さんであり、店の脇で飲める「角打ち」が在るのだナ。日本酒はもとより、洋酒のバリエーションが豊富であり、しかも驚きの低価格で提供してくれるのが嬉しい限りでアル。
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先ずは、生ビールで喉を潤した。クゥ~ッ、旨い!

酒朋は、既に立ち飲みの焼き鳥屋で一杯引っかけてきているので、こちらではシングルモルトをお願いしていたゾ。
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なになに、ストラスアイラの12年が290円だと!!これは驚いたネ。クッとビールを飲み干して、僕もウィスキーにしようか。

選んだ酒は、カリラの12年だ。
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遠い異国のアイレイ・ウィスキーを小岩の地で味わう。うーん、味わい深いナァ。
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此処は右手は何処にでもある普通のお酒屋さんだが、左側がヨーロッパのパブ風の設えになっており、実に渋い雰囲気を醸し出している。 千葉が目と鼻の先の江戸川の下町にアイリッシュ酒場がワープしたようで、モルトウィスキーの味がさらに美味しく感じられるのだナ。
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此処のご主人はワインにも詳しく、店の入り口にはヨーロッパで有名なワインのソムリエと一緒に記念撮影したご主人の写真が飾られている。角打ちでちょいと引っ掛けた後は、ご主人に100銘柄以上も揃えてあるワインから、じっくりとオススメのワインを選んでもらうのも楽しいひと時だろうナァ。
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ココで、女子が合流し、ご主人も笑顔いっぱいだ。

さぁ、もうすぐ次の酒場の口開けの時刻だ。ご主人、旨い酒と愉しいひと時をありがとうございました。
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小岩の駅に戻り、電車で平井駅へと移動。平井駅の北口から斜めの道を進むと正面に目指す酒場『豊田屋』が見えてくる。
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午後4時半、口開けを待つ方々が10名ほど既に並んでいたネ。
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時間ぴったりに店主が暖簾を出して、皆さんゾロゾロと中へと導かれるのだヨ。
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先ずは、名物の「キイロ」(焼酎ハイボール)でカンパイだ!

氷無しのジョッキに独自の調合エキスで割った焼酎が入っている。
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そこへ炭酸の強目のアズマ炭酸をシュワシュワッと注ぐのだナ。オォ、相変わらず旨いナァ。

そこへ大きな鍋が運ばれてきた。今回は5人だったので、白子鍋とアン肝鍋の相盛りをお願いした。
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どうですか、コレ!痛風まっしぐらな鍋でしょう。

鍋に火を点けたら、あとは暫くの間、酒を飲みながらひたすら待つのだヨ。勝手にいじるとスグにご主人がやってきて「ダメだよ、勝手に触っちゃ!」とゲキが飛ぶ。そう、店主の言うことを守って、じっと待つのだネ。
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二杯目のキイロを飲み干したところで、「サァ、食べていいよ」との声が掛かった!

グツグツと沸騰した鍋の中で白子が踊っていたナ。
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ダシの沁みた白菜と豆腐も実に美味い。あぁ、白子の甘みが口いっぱいに広がり、そこへ冷たいハイボールを流し込む。むふふ、幸せなひと時だナ。

ダシに溶けたアン肝も最高だ。鍋はこうやって大勢で箸を突くのが楽しいネ。最初の鍋をペロリと平らげ、お次は牡蠣鍋をお願いした。
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おぉ、凄い!プリプリ大粒の牡蠣がこれでもかと云うぐらいに入っていたヨ。

奥に有る唯一の小上がり席では、豪快に6人前のあんこう鍋が準備されていたナ。
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見た目にも圧巻だ。
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酒を浅草無双に切り替えた。
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箸休めに頂いた煮こごりも酒に合うナァ。

牡蠣鍋も食べ終え、〆にうどんをお願いした。
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これも味が沁みて、最高な味わいだった。あぁ、ガッツリ食べて、大いに酔ったネ。ご主人、美味しい鍋と酒、ご馳走様でした。
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外の風は冷たかったが、僕らの身体はポカポカに温まったネ。
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そして、我々一行は駅の南口に在る『もつ焼き 松っちゃん』へと向かったのでアール。
# by cafegent | 2017-03-01 15:48 | 食べる | Trackback | Comments(0)
立春を迎え、東京は冬晴れが続き、今日も青空が広がっている。季節を72に分けて表す七十二候では、「黄鶯睍睆(こうおうけんかん)」うぐいすが鳴く季節となったのだネ。
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ホーホケキョと鳴くウグイスのさえずりはまだ聞こえず、ジッジッという地鳴きは朝の散歩の中で、彼方此方から聞こえてくる。この季節によく鳴いているので「春告鳥」とも呼ばれているが、梅の開花の頃にウグイスに出会うと、とてもウキウキとした気持ちになれるのだナ。

    鶯や柳のうしろ藪の前    芭蕉

柳の木の上に居たかと思ったら、もう藪の前に居る。チャカチャカと動き回るウグイス独特の姿を切り取って描写した一句だネ。

昨日も朝から天気が良かったので、家を出て明治神宮へと散歩に出かけた。原宿駅から南参道を歩き中ほどに在る東門より御苑内へと進む。日曜日ということもあり大勢の人たちが訪れており、パワースポットとして知られる「清正の井戸」では、百人以上の行列が出来ていた。

つつじ山では青い鳥ルリビタキが出迎えてくれた。
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愛らしい表情をしてポーズを決めていたナ。
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隔雲亭の前の小高い斜面の芝生の庭では、ジョウビタキのメスが餌を探していたナ。
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人懐っこいヤマガラも餌が欲しと鳴きながら飛び回っていたヨ。
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1時間半ほど、御苑内を歩き回ったので、大鳥居の前に先月リニューアルオープンしたばかりの『杜のテラス』で珈琲ブレイクをとった。
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此処の空間は木をふんだんに取り入れているのだが、国産の材木と明治神宮御造営時の献木の枯損木を再利用しており、釘の代わりに木のクサビを使用するなど、明治神宮の杜を肌に感じながら一服することが出来るのだネ。
    ◇            ◇            ◇
閑話休題。

先日、久しぶりに新橋の小さなお寿司やさん『すし処まさ』にお邪魔した。この日の予約は確か3年半ほど前だったかと思うが、訪れる度に予約を入れているので、年に数回は来られるのだナ。

この日は、酒朋のユウジ君と野鳥仲間のKさんをお誘いした。二人とも初訪問だったので、楽しみだった。同じ新橋駅前ビルの1号館の一階に在る『信州おさけ村』で集合。
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ビールで軽く0次会をして、長野の地酒を購入。
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さぁ、2号間の地下へと向かおうか。
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ガラリと戸を引くと笑顔の主人に迎えられた。
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今回は、上田の地酒「互 先発」純米吟醸生酒を持参した。
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ワォ、今回も極上の魚介が勢揃いしてるネ!
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まずは、北海道の水ダコと佐世保で水揚げされたブリのお造りから。
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程良く脂の乗ったブリは酒に合うナァ。噛むほどに甘みが出る水ダコも美味い。

こちらは、佐渡島のアワビ。
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柔らかくて、旨味が凝縮されている。

そして、名物メバチマグロの炙りの登場だ。
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生でも美味いメバチマグロを炙り、店主オリジナルのマスタード風味のつけダレをつけて戴くのだ。炙りに良く合うこのタレは、粒マスタードを裏ごしして醤油で伸ばし、酢を少々足している。
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あぁ、美味い!酒もクィクィとススんでしまうのだナ。

お次は、大豆の香り豊かな自家製豆腐だ。
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まずはそのまま口へと運び、風味豊かな大豆の味を楽しむ。二口目からは塩で戴くと美味い。

さぁ、ここから「まさ劇場」の第二幕、握りの始まりだ。
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最初は本マグロのヅケから。むふふ、相変わらず美味いナァ。

此処は間口一間ほどの小さな寿司屋なので、僕らの真正面に一人店主の鈴木優(まさる)さんが立つ。初めての方は、ちょっと緊張する筈だネ。でも大丈夫、その名に違わず、まささんは実に物腰の優しい方だからでアル。
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オープンしたての頃から訪れいているから、もう7年ぐらいになるだろうか。以前は十条駅前の『斎藤酒場』の近くで店を構えていたのだが、夫婦二人で切り盛りするには広過ぎたとの思いから、20人程のお客さんを待たせてしまうよりも3名の方にじっくりと美味しい料理を愉しんでもらいたいと場所を探していたら、此の場所に巡り会えたと伺った。新橋駅前ビルは、1号館も2号館も飲食街は小さなスナックや立ち飲み屋、居酒屋が集まっているのだが、その中でもひと際異彩を放っている寿司屋だネ。

お次は大分産の赤貝の握りだ。
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随分と立派な身だが、旨味も凝縮されていて唸るほどの美味さだったナ。

続いて、小肌だ。
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さぁ、どうですか!目にも鮮やかな手仕事の技、こうなるともう芸術の域に達しているネ。

こちらは、ミル貝の握り。
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二枚貝から太い水管がはみ出している、お馴染みの貝だが、甘みが強くて実に美味い。

そして登場したのは、細魚(さより)だ。
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またしても芸術品のような装いの握りでアル。目で愉しみ、香りを楽しみ、舌で味わう。あぁ、至福のひとときだ。

優さん、本当に愉しそうに寿司を握ってくれるのだナ。
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こんなに間近で客と対峙しているのだから、物凄く気疲れしそうだが、終始笑顔を絶やさないのだ。此処は本当に居心地の良い店でアル。

続いて出たのは、ヤリイカだ。
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イカ飯のように身の中に酢飯を詰めて煮切りのツメが塗ってある。おぉ、最高だ!
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最後は炙り穴子の握りで握り劇場の幕が下りた。

二人とも大いに満足してくれたみたいで、こちらも嬉しい限りでアル。
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ユウジ君、次回の予約を取っていたが、2023年と6年後の予約に驚愕していたネ。

優さん、今回も美味しい料理の数々、ご馳走様でした。また、次回も宜しく!
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『すし処まさ』さんを出て同じフロア内に在る立ち飲み居酒屋『こひなた』に移動した。
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此処で、酒朋キクさんと合流し、再びカンパイ!
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こうして長い夜が更けて行くのでアール。
# by cafegent | 2017-02-13 17:00 | 食べる | Trackback | Comments(0)
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大寒が過ぎ、毎朝歩く公園の池の水も寒さに凍り、舞い降りた鳩たちが足を滑らす姿を見て、思わずクスリと笑ってしまった。
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僕の住む街でも大寒の日は小雪が降り、冬の寒さに拍車がかかっているネ。

夏の間、山の方に生息していたアオジやシベリア辺りから渡って来たアトリたちが都心で越冬を始め、群れをなして地面に落ちた木の実などを啄む姿を毎朝眺めている。
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どちらもスズメに似ているが、胸が黄色いアオジや胸が橙色のアトリの羽はとても美しい。
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また住宅地のアンテナの上やベランダなどで「ヒーッヒッ」と啼く声がしたら、ジョウビタキに出会えるだろう。
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これも冬の渡り鳥だが、何故か林などより住宅地を好むのだナ。

野鳥観察が好きな僕には、冬は様々な鳥たちに出会える絶好の季節なのだ。
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空高く上を見上げるとオオタカやノスリ、チョウゲンボウなどが獲物を探して舞う姿を見つけることが出来るし、普段見られないような鳥も渡りの途中で立ち寄ることがあるからネ。
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公園の紅梅も見頃を迎え、河津桜の蕾も見るたびに膨らみ、もう幾つかの枝では花が咲いている。
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春の息吹を一足早く感じながら、野鳥と花を探して明日も歩こう。
       ◇           ◇           ◇
閑話休題。

品川区の住宅地、中延駅と荏原中延駅を結ぶ商店街「なかのぶスキップロード」は、武蔵小山「パルム商店街」「戸越銀座商店街」と並んで、どこか下町情緒に溢れている。お肉屋さんや総菜屋さんから聞こえる主婦とのやりとりが商店街の賑わいを作り、行き交う人々の姿がこの街に彩りを添えている。

昨年11月、なかのぶスキップロード商店街の中に一軒の酒場がオープンした。
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その名も『宅飲み酒場 アヤノヤ』だ。8年間、外食産業で経験を積んだ店主の西田彩乃さんはまだ20代と若いが、持ち前のバイタリティと明るい笑顔で僕らを惹きつけるのだナ。
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コンセプトも面白い。家のリビングで「宅飲み」している気分で、心地よく酒を愉しめる場を提供し、しかも飲み物は総て一律300円なのだから驚きだ。生ビール、チューハイはもちろんのこと、ウィスキーの山崎も300円で飲めるのだヨ。

彩乃さん曰く「1000円で三杯飲めて、お釣りまでくるお店。だからこそ、お客さまが週4で来てくれる」そんなお店を目指したそうだ。
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彼女は料理が作れない。だけど、美味しいお酒を提供し、楽しく語り合うことは出来る。
酒のつまみは店を取り囲む商店街の中で好きな惣菜を買っていけば良いのだ。
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持ち込み自由、しかもカラオケまで無料と思い切りが良すぎるのでアル。
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ユルいカーブのついたカウンター席とテーブル席には、開店以来、贔屓にしてくれている御常連たちが酒を楽しみ、笑い声も絶えない。

僕も武蔵小山でスタートしてから、此処に移動することが多い。
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『牛太郎』から歩いても15分〜20分ぐらいなので、酔い覚ましの散歩にも丁度良い。一人で訪れても、彩乃さんをはじめ、知った顔が大抵飲んでいるから、ホッと出来る。
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ハイサワーの杯もススむススむ。

15時からオープンしているので、たまの平日休みなどに訪れてみて欲しいナ。皆さんもきっと彩乃さんの笑顔に癒され、楽しく酔える筈だ。
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そうそう、1月28日にぴあmookより発売の「東京はしご酒」の巻頭特集の中でも、僕が『宅飲み酒場 アヤノヤ』を紹介しているので、是非とも読んで戴ければ幸い。

「宅飲み酒場 アヤノヤ」のサイト
# by cafegent | 2017-01-24 13:29 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
12月も半ばを過ぎて、街もクリスマスムード一色になってきたネ。商店街を歩けば、彼方此方からクリスマスソングが流れ、いつの間にか自分も鼻歌を鳴らしているのだナ。

暦では「大雪」を迎え、本格的な冬の到来となる訳だが、東京はまだ紅葉が続き晩秋の余韻を残しているネ。
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毎年、この季節は浅草「浅草寺」の境内で開催される「羽子板市」に出向いているのだが、今年はマンションの理事会やら忘年会などが続き行きそびれてしまったナ。
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羽子板市は元々「歳の市」と呼ばれており、正月用品や縁起物を売る露店が軒を連ねて、注連(しめ)飾りなどを此処で買い求め訪れる新年の縁起を担ぐ人たちで賑わっている。浅草では年間を通じて様々な行事が催されるが、一年の締めくくりのこの市が浅草人たちの総仕上げと言えようか。

冬の灯が夜空に映え、白い吐息が北風に揺れる。この北風に乗って街の雑踏や露店の啖呵売(たんかばい)などが入り乱れて聞こえてくるのだナ。「羽子板市」は昨日で終わってしまったが、来る年の無病息災を願い、浅草の観音様にお参りに出かけるとしようか。
       ◇           ◇           ◇
先日、飲み友達の百合子さんを誘って食事に出かけた。午後18時過ぎ、武蔵小山駅で待ち合わせをして、夜の都立林試の森公園を歩く。都会の喧騒が何処かへ消えたように静かな夜だ。風も無く冷たい空気が澄んでいて思い切り深呼吸が出来るほどだったナ。公園を抜け暗渠の道を進み、目黒の住宅街へと歩く。

住宅街の中にひっそりと佇んでいるのが、この日の目当て『寿司いずみ』でアル。
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入り口には相変わらず「準備中」の札が出ているのだが、ガラリと戸を開けるとすでに先客が来ており、大将が笑顔でダジャレを飛ばしていた。此処は一年中予約で埋まっているので、「営業中」の札を出したことがないのだヨ。

先ずは、ビールで乾杯!クゥーッ、旨い!
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此処はサッポロ赤星が置いてあるのが、嬉しいのだナ。
最初に登場したのは、能登産の海鼠(ナマコ)を使った「茶ぶりなまこのヅケ」だ。
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番茶に浸して柔らかくしたなまこは食感も良く風味も抜群だ。土佐酢で和えたなまこに自然薯のトロロとオクラを合わせており、いずみ定番の料理だネ。

続いて「変わり出汁巻き卵焼き」だ。
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芝海老のすり身を入れた卵焼きには赤山椒が合うのだナ。

そして、国産物の「鮟鱇の肝」だ。
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国内産のあん肝は、築地でも手に入りにくくなっているらしく、年々値が上がっていてキロ1,5~2万円もするそうだ。前回は山口県萩の鮟鱇だったけれど、今回は島根県産と伺った。これは、もう日本酒に行かなくちゃネ。

最初の酒は、宮内庁でしか手に入らない貴重な酒「御苑(みその)」を戴いた。
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濃い口の味わいにあん肝が合うナァ。

さぁ、あん肝は半分残しておくのだ。それを潰して陸奥湾で水揚げされた寒鮃(カンビラメ)に乗せて口へと運ぶ。
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むふふ、なんて贅沢なのだろう。

刺身をもう二つ、今度は寒ぶりと寒メジマグロだ。旭川で取れた野生のアイヌネギを溶いた醤油にすった淡路の新玉葱、それに京都宇治で作られる和芥子(からし)で戴くのだ。

酒は近江湖南の北島酒造が造る「北島」だ。低温熟成のひやおろしは、口当たりが優しくスーッと喉を流れていくヨ。

次の料理は、紅玉りんごを使った大将のアイディアいっぱいの一品だ。
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三陸牡鹿半島の外海で育った天然の真牡蠣とりんごの「土手焼き」だ。真牡蠣は粒が小さいが、味が濃厚でりんごの酸味と絶妙なバランスでマッチしている。土手になる味噌は白味噌と信州味噌を合わせており、不思議な取り合わせの素材を縁の下で支えているようだった。これぞ、正に「いずみの冬の名物」だナ。

七品目は、長崎県対馬産のブランドアナゴ『黄金穴子』を使った「みぞれ揚げ出し」の登場だ。
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水深1000メートルに生息し、深海イワシを食べて育ち、対馬市西沖の韓国との国境付近、水深2~300メートルの付近で獲れるので、とても脂が乗っている穴子だ。里芋にも味が沁みて実に美味い。

あぁ、幸せなひとときが続く続く。

これにて、いずみ劇場の第一部が終了だ。我ら夫婦と百合子さんは、日本酒も大好きだから、幕間に酒に合う珍味を用意して戴こう。痛風人生まっしぐらな酒盗とカラスミ類は、総て手間をかけて仕込んでいるのだナ。
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一年以上寝かせた鮪と鰹の酒盗は、僕の大好物でアル。あぁ、日本酒がススむススむ。
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左上が6ヶ月寝かせた鯛の魚卵の塩辛、右上が5ヶ月寝かせた金目鯛の魚卵の塩辛、右下が5ヶ月寝かせた鱧(ハモ)の魚卵の塩辛だ。

合わせる酒は、秋田の山本合名会社が造る「山本 和韻」の純米だ。
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米は「秋田小町」を使い、秋田の新酵母「UT-2」にブルゴーニュのシャルドネ種のワイン酵母を合わせて仕込んだ酒は、ワインと日本酒が見事に融合した新しい味わいだ。カミサンは、同じ酒の純米吟醸を戴いた。こちらは、美山錦の米にUT-2酵母とヌーボースタイルの赤ワインの酵母で仕込んだそうだ。スッキリとした味の奥にワインの香りが仄かに漂うのだネ。

さらに珍味が続くのだ。
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これは、ゴマフグの卵巣の塩辛だ。ちょっとずつ舐めながら、日本酒をクィっとやるのだナ。ぐふふ。
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この皿は、左から自家製カラスミ、カラスミ味噌漬け、筋子、鶏卵味噌漬けだ。この珍味のオンパレード、大将は「プリン体ア・ラ・モード」と呼んでいるのだヨ!八週間もの間、風干しして仕込んだカラスミは、極上な日本酒の相棒だナ。

さぁ、幕間を堪能し、いずみ劇場の第2ステージの始まりだ。

ちなみに此処の寿司は、総て手仕事を加えた魚しか使っていない。ヅケに使う醤油は、赤身魚用、白身魚用、光りもの用の三種類。米は赤酢、白酢の二種類。煮ツメに至っては、煮穴子、煮蛤、煮蛸、煮烏賊、煮鮑の、何と五種類!凄いよネ!

先ずは、いずみの代名詞である「小鰭(コハダ)四連発」から。
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最初は、赤酢〆の小肌から。そして、白酢(米酢)で〆た小鰭。
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こちらは、キビ酢〆でアル。4つ目は、白板昆布で〆た小鰭だネ。
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あぁ、最高だ!これが食べたいから年に何度かは足を運びたくなるのだナ。

酒は山形の菊勇(きくいさみ)が造る「三十六人衆」の純米大吟醸を戴いた。スッキリとした淡麗辛口で、リフレッシュした気分になれる酒だった。

カミサンと百合子さんの酒は富山の富美菊酒造が造る「羽根屋」の純米大吟醸ひやおろしだ。こちらは、ガツンとした味だったナ。

握りは熟成させたキハダマグロだ。
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甘みが強くて美味い。

こちらは、北九州の豊前海で採れた天然赤貝だ。
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これまた味が濃くて美味かったナァ。

続いて穴子の白蒸しだ。
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江戸前の仕事で、穴子の骨で出汁を取ってから蒸すのだそうだ。米と穴子の間に梅肉が挟まっておりスバラシイ握りだった。

そして、こちらもいずみ名物「車海老の酢おぼろ漬け」だ。
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冷蔵庫などまだ無かった江戸時代、魚の保存方法のひとつが「おぼろ」だ。車海老を保存用に漬け込んだおぼろを酢飯の代わりに握ったものがコレだ。酸味と甘みが渾然一体となった握りで、病みつく美味さだヨ。

握りをご覧頂いてお分かりだと思うが、寿司いずみでは、握りをスグに口に運んで欲しいとのことから、握りを置くゲタと云うものが無いのだネ。板前さんが握った寿司は直接こちらの手のひらに置いてくれるのだ。それをそのまま口へと持っていけば良いのでアル。

お次は、スミイカのヅケだ。
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柚子が効いて、イカの甘みが引き立っていた。

こちらは、先ほどりんごと一緒に食べた天然真牡蠣だ。
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小粒なので3つもの牡蠣が握られていたネ。牡蠣独特の磯の香りに思わずよだれが出てきたヨ。

さぁ、今度は幻のカニと呼ばれている浜名湖のどうまん蟹の握りの登場だ。
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内子と外子を混ぜて蟹身と和えてあり、かなり濃厚な味で旨味が凝縮して詰まっていたヨ。この蟹は、トゲノコギリガザミ」と云いガザミの一種だそうで、築地でも希少な蟹だそうだ。

こちらは、寒メジマグロのヅケだ。
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アクセントに乗った新玉ねぎが効いていた。

そして、甘海老の昆布〆だ。
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これは、ねっとりと甘くて美味かった。

手のひらに乗ったのは、真ダラの焼き白子の握りだ。
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おぉ、香ばしい香りが僕の鼻腔をくすぐるのだナ。そして口の中いっぱいに濃厚な旨味が広がった。
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銀色に輝くお椀に蓋を開けると、有明の新海苔と昆布出汁のお吸い物が現れた。
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香り良く、昆布の出汁も効いている。あぁ、美味い。半分ほど飲み終えたら、そこへバルサミコ酢と黒胡椒を加えるのだネ。ひと椀で二度美味しい吸物だった。

以上で、一通り握ってもらったのだが、僕と百合子さんは更に煮蛤を握って戴いた。
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そして、最後にカミサンのリクエストで山葵の効いたかんぴょう巻きをお願いした。
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ツーンと効いた山葵と甘いかんぴょうが実に良く合うのだネ。

これにて、いずみ劇場オンステージの終了だ。あぁ、大いに食べて、大いに呑んだネ。
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そうそう、『いずみ』の対象が雑誌「buono」に魚と究極のひと皿を紹介する連載を持ったそうだ。
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これを読めば、皆さんも此処を訪れたくなることだろうナァ。

大将、シュンスケさん、女将さん、大女将、相変わらずの素晴らしい料理の数々、ご馳走様でした!

冬の夜風は冷たかったが、僕らの身体はポカポカ気分だったナ。百合子さんをタクシーに乗せて、僕らは再び公園の中を通り抜けて武蔵小山へと戻ったのでアール。
# by cafegent | 2016-12-20 12:21 | 食べる | Trackback(1) | Comments(0)
今日の東京は気温が20度と高く、晩秋という気候ではなかったナァ。
昨夜は冷たい雨が降り、今朝は岩手、福島方面で大きな地震が起こったネ。我が家でも棚に飾っていたオブジェが落ちたぐらいで、大事には至らなかった。
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晩秋の頃、晴れていた空から突然雨がにわかにパラリと降りだすことがあるネ。昨日の夕暮れ時がそんな感じだったが、そんな雨を「秋時雨」(あきしぐれ)と云うのだナ。

    秋しぐれ塀をぬらしてやみにけり   久保田万太郎

昨夜は、家を出た時には降っていた雨も馴染みの居酒屋へと着いた頃には上がっていた。暗くなり始めた空を眺めていたら、万太郎のこの句を思い出したのだナ。
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街のイチョウの木も黄色く染まって来たし、青々としたモミジの葉も今朝は赤く色づいていたナ。もう少し紅葉しだしたら「もみじ狩り」にでも出かけようか。

     ◇           ◇           ◇

閑話休題。
先日の土曜日、いつも隅田川花火大会を一緒に楽しんでいる友人夫妻の企画で、江戸の伝統文化の幇間(ほうかん)芸を堪能しながらの酒宴を催した。
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場所は吉原大門のスグ傍に店を構える『金すし』だ。
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時々お邪魔してカウンター席で呑ませて戴いているが、握り寿司はもちろんの事、酒の肴も豊富で実に美味いのだナ。今回は20名以上も集まったので、二階の座敷を借り切った。
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先ずはビールで乾杯し、喉が潤ったところで日本酒に切り替えた。
酒は、宮城県の平孝酒造が造る「日高見」の超辛口純米酒でアル。
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キレの良いスッキリした口当たりでクィクィと喉を流れていくので、呑み過ぎは禁物だ。
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芸を観る前に寝落ちしちゃいけないからネ。
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刺身の盛り合わせは、マグロ、秋イカ、タコ、ホタテ、甘エビ、カツオ、サザエ、ヒラメ等々がボリュームたっぷりで供された。

刺身を食べ終えた頃に再び大きな皿が登場したヨ。
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これまたたっぷりと盛られたアンコウだ。さぁ、フツフツと沸いた出汁でアンコウ鍋の開始だネ。

鍋の準備をしている頃に、この日のゲスト幇間芸の櫻川七助さんが入ってきた。
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「幇間」とは、太鼓持ちと言ったほうがわかり易いかナ。女芸者さんたちと共に江戸時代から続いている伝統芸だ。

僕も随分と昔に櫻川米七さんの幇間芸を拝見したことがあったが、今回の七助さんは米七師匠の愛弟子だネ。
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僕より5歳若い七助さん、十代の頃は男性5人組のポップスグループのメンバーとして活躍し、その後はグラフィックデザイナーになったそうだが、1995年に米七師匠に弟子入りしたとのこと。そして、なんと2年の修行を経て’97年に櫻川七助を襲名したのだネ。
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芸を始める前に各席を回って乾杯をしてくれて、七助さんの人柄の良さに触れることが出来た。この、お客さんとの会話で「間」を盛り上げるのが、幇間さんの本領だ。
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さぁ、皆が程よく酔ってきたところで、七助さんの芸の始まりだ!

着物の裾をめくって帯に入れ、ステテコ姿になったら頭に手ぬぐいを巻いた。
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襖(ふすま)を一枚真ん中に立てて演じてくれたのは幇間芸の極め付けとも言える「屏風芸」だヨ。
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屏風の向こうに、あたかも誰かが居るかのごとくに一人芝居を演じるのだが、軽妙な動きに僕らも笑いが止まらなかった。七助さん、今が一番脂が乗っている時期なのだろうナァ。
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おぉ、生牡蠣も美味い!

途中、何度か我々と酒を酌み交わしながら場を盛り上げてくれ、再び舞台の方に立った。
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「♪カッポレ、カッポレ〜ッ♪」とお馴染みのフレーズに乗って滑稽に踊り出す七助さん、見事な舞いだったナ。
やっぱり「かっぽれ」を観ないことには、江戸の幇間芸は始まらないネ。
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「金すし」自慢の握り寿司も登場し、酒宴は一段と盛り上がりを見せていた。最後に再び踊りを披露してくれて、拍手喝采だ!
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それにしてもビールに日本酒、焼酎と一体何本の酒が空いただろうか。日頃から飲んでいるツワモノばかりが集まった酒宴だけに、お店の皆さんも大変だったろうナァ。
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浅草花柳界の貴重な幇間の櫻川七助さんを招いてくれたmooちゃん&小ヒロ夫妻には大感謝だネ。

次回は来月、我が家恒例の牡蠣パーティを催すので、二人には大いに飲んで食べて酔っ払って頂くとしよう。
# by cafegent | 2016-11-22 18:57 | 食べる | Trackback | Comments(0)
今日は、木枯らし第1号が吹いたとのニュースを聞いたが、気温もグンと下がり顔に当たる風も強くて冷たいネ。
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テレビでは、どのチャンネルでも米大統領選のニュースを流しており、今現在もトランプ氏が優勢と伝えいてる。ヒラリー女史は政治界の大ベテランだが、トランプ氏は叩き上げの商売人、どちらがアメリカ国民の本音に応えてくれるのか、僕には皆目わからない。ただ、どちらもTPP反対派である訳だから、安倍首相率いる日本国政府はふんどしを引き締めて、新大統領と向き合わなくちゃならないのだナ。

いずれにせよ、政府は我々日本国民の生活に冷たい木枯らしが吹き荒れないようにして欲しいと願うばかりでアル。
       ◇           ◇           ◇
閑話休題。

以前、神保町の古書まつりにて『亀屋忠兵衛 情歌集 都々逸 下町』なる本を手に入れた。丁寧な装丁と挿絵の美しい歌集なのだが、この本の中に新刊本(もちろん、その当時のだが)の案内の栞(しおり)が挟まっていたのだナ。
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出版社の「産報」が出している書籍の案内で、その新刊本は『落語的味覚論』と云い、著者は「加太(かた)こうじ」と記されていた。なんとも魅力的なタイトルではないか。また、その栞には「親代々江戸ッ子の著者が語る東京の味、庶民の味、明るい下町人情がそくそくと胸を打つ異色な味の話」と紹介されていた。

それからずっとその本のことが気になっていたのだが、なんとフラリと入った古本屋さんでその本のタイトルが目に飛び込んできた。しかも、昭和38年の初版本が1,000円だったので、すかさず手に入れた次第でアル。

古書店巡りを終えて、神保町の珈琲店『神田 伯刺西爾 (ぶらじる)』に入り小休止。美味い神田ブレンドを味わいながらページをめくる。

巻頭に載ったモノクロの写真を眺めていると、なんと僕の大好きな根岸の居酒屋『鍵屋』の移転前の旧店舗の外装と内装が紹介されているではないか。
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この建物は今現在、武蔵小金井の「江戸東京たてもの園」内に移築保存されているのだネ。店内も当時のままの姿で見学出来るようになっており、僕も何度か訪れたことがあった。

その当時の鍵屋で客が賑わう姿の写真は、初めて目にするものだったので、思わず興奮してしまったのだヨ。しかも、そこに書かれている文章では、「関東大震災でも無事、昭和二十年の空襲でも焼けなかった奇跡の一角が、この居酒屋・鍵屋」とあり、「できますものは江戸前の冷やっこ、うなぎのくりから焼き、おひたしに味噌おでん、たたみいわしに、さらしくじら」と記されている。なんと今の鍵屋さんの品書きとほぼ同じなのだネ。あぁ、鍵屋が「東京らしい居酒屋」と昔から言われていることが頷ける内容だ。
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浅草、上野界隈を中心としたエリアの和食、洋食、中華、居酒屋、珈琲店など当時著者が通っていた名店での思い出を綴っているのだが、最初の編「東京の味」に登場する紙芝居貸し出し業をしている小山国松と著者とのやりとりを読んでいると、まるで落語であり、故に二人が会話しながら呑んでいる情景がアリアリと脳裏に浮かぶのだナ。
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出版社も実に洒落たタイトルをつけたものだ。紙芝居の脚本と作画を仕事にしていた著者は、当初この本のタイトルは「東京の味」にしたかったそうだが、それを一編目のタイトルに持って行き、本全体の書名を「落語的味覚論」にしたのは大正解だ。

何処かでこの本を見つけたら、是非手に取ってみて欲しいナァ。古き良き東京下町の生活風景が目に浮かぶ筈だから。
そして、根岸『鍵屋』の暖簾でも潜ってみてくださいナ。では、また!
# by cafegent | 2016-11-09 15:59 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)
昨日から「霜月」、今年ももう残すところあと2ヶ月になったのだネ。
昨日の雨も上がり今朝は晴れたが、頬に当たる風は冷たかったナ。

朝の情報番組を流し見していたら、ことしは夏が長かったために秋の季節を楽しむことなく冬に移り変わるとのことだった。
今シーズンは、2013年~14年の冬の再来になるかもしれないとも伝えていたナ。あの年は東京でも豪雪となり、山梨あたりでは交通網が遮断され車内から出られない人たちが大勢出たのだったネ。

季節を表す七十二候では「霎時施」(こさめ、ときどきほどこす)の季節。読んで字の如く、時雨が降る時季の到来だ。急に強い雨が降ったかと思うと、スーッと雨が上がり雲から青空が顔を覗かせる、そんな晩秋から初冬にかけての気候だネ。

昨日の東京も朝から強い雨が降り続き、気温もグンと低くなった。秋の渡りの途中に立ち寄った野鳥たちも木々の葉の下や軒下あたりで雨宿りでもしていたのかしら。

    化けそうな傘かす寺のしぐれかな   与謝野蕪村

そう云えば、2013年の晩秋から翌年にかけては、普段都心では滅多にお目にかかれないような野鳥たちが何種類も渡って来て、バードウォッチャーの目を楽しませてくれたっけ。
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あの冬は可愛いルリビタキもずっと居てくれた。
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小さなヒガラや頭のてっぺんが黄色い菊のようなキクイタダキもネ。
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群れでやって来るマヒワも一冬を過ごしたナ。
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マヒワは、とてもカラフルな小鳥だよネ!
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家の近くの民家のテレビアンテナでもジョウビタキが見られるようになったし、もうすぐツグミもやって来るだろう。
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トラツグミもまた来ないかナァ。

野鳥探しは、朝の公園散歩での楽しみだ。おっと、夕暮れの酒場巡りも忘れちゃいけないネ!では、また。
# by cafegent | 2016-11-02 16:00 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)