東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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カテゴリ:飲み歩き( 765 )

2月の最終日、午後4時口開けの酒場へと足を運んだ。武蔵小山から地下鉄に乗り大手町で、東西線に乗り換える。日本橋、萱場町、門前仲町と駅を通り過ぎ、4つ目が木場の駅だ。地下鉄の駅を出て細長い階段の上を見上げると眩しい西日が目に入る。なるほど、東京の空は四角いのだナ。

階段を登りきると道幅の広い永代通りだ。通りを門前仲町方面へと進み、大横川が流れる木場二丁目の交差点を左へと折れる。川に架かる平野橋を渡ると橋の袂にひっそりと佇むように建っているのが、目指す酒場『河本』だ。

今は、暖簾を出さず、交差点の角に面した正面玄関は閉ざされている。
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橋に面した方の小さな扉を引くと、中から「いらっしゃい」と優しい声がかかる。今、店を切り盛りしているのは、お姉さん。名物女将の真寿美さんの義理の妹さんだ。真寿美さんは現在病気療養中で、二階で休んでいる。厨房で料理を受け持っていた弟の兄(あん)ちゃんも目を患ってから、休むことが多くなり、今は足も悪くなってしまい療養生活を送っており、兄ちゃんの奥さんが一人で頑張って店を守っているのだネ。
巷では、もう閉店してしまって営業していないのでは、との噂も立っていたが、どっこい『河本』は健在だ。

現在、此処の営業は火曜・木曜・土曜の週三日でアル。午後4時から8時まで開いており、土曜日だけは午後7時閉店となる。

『河本』には、なんとも言えない穏やかな空気が漂っている。
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僕は大抵一人で訪れ、静かにホッピーを愉しむのだが、時間が経つにつれ知った顔が集うので、他愛ない世間話に花を咲かせて、数杯のホッピーを戴くのだナ。
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酒の肴は、冷やっこだ。絹ごし豆腐半丁を鰹節の入った醤油につけて口へと運ぶ。昭和な佇まいの中で、冷やっこをつまみにホッピーをゴクリ。あぁ、至福のひと時だ。外を走るクルマの音や学校帰りの小学生たちの笑い声をBGMに酒がススむススむ。
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この日は二階から猫が降りてきた。お姉さんが焼いたアジの開きの匂いに敏感に反応したのだネ。
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昔は17、8匹飼っていた河本の猫たちも今では、この黒猫1匹になってしまった。毛がフサフサだったモコちゃんも昨年亡くなってしまったのだネ。

此処のホッピーは、東京で一番旨いと思うのだナ。氷を入れないホッピージョッキにサッと金宮焼酎を注ぐ真寿美さんの姿もこの酒場を訪れる客たちの目当てになっていた。ホッピーは自分たちでジョッキに注ぐのだ。上手く注げば、ちょうど良い塩梅でジョッキに入り切る。
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勢い良過ぎるても泡が溢れてしまうから、結構難しいんだよネ。

お姉さんのキンミヤの注ぎ方も結構板に付いてきた。時々サービスで出してくれる煮物も実に美味い。兄ちゃんも久しぶりに顔を出してくれたし、程よく酔っ払った。タイミングが合えば、二階から真寿美さんも降りてくる時があるので、暫く足が遠のいていた方々も是非また美味しいホッピーを飲みに来て欲しいのだナ。
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この日は、神保町の酒場『兵六』へハシゴ酒の予定だったので、小一時間で切り上げた。お姉さん、ご馳走さまでした。
     ◇          ◇          ◇
以前、書いた「東京黄昏酒場」の『河本』をもう一度紹介しようか。

☆東京黄昏酒場/その2.木場平野橋たもとの『河本』

木場駅を上り永代通りを門前仲町の方へ歩いて木場二丁目の交差点を左に曲がると大横川が流れている。

此処から新木場辺りは、広重の江戸百景にも見られる様に深川の堀割を整備し江戸城の築城に必要な大量の木材を保管する貯木場であった。木場の名もここから付いた。
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今はもう川が埋め立てられて、材木問屋も木場から新木場に移っている。江戸から続く川並衆が材木に乗る伝統芸「角乗り」の姿は、木場公園で年に何度か観ることが出来る。
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日が暮れ始め、夕映えが川面を茜色に染めると、波が生き生きと輝き出す。川に架かる平野橋を渡ると昭和の面影を色濃く残した侘びた佇まいが見える。
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交差点の角に面しており、川の高低差なのだろうか二カ所有る入口は通りより低くなっている。

石段を降り、暖簾を潜ると真寿美さんの笑顔が迎えてくれるのだ。

『河本』では、殆どの客がホッピーを頼む。すると真寿美さんが手慣れた仕草で厚手のグラスに金宮焼酎をなみなみ盛り切りに注ぐのだ。それをジョッキに入れるのだが、手首をクィっと曲げて美味い具合に注がれるのだ。
この光景を見るだけでも幸せな気分になれるのだナ。後は栓を抜いたホッピーと共に目の前に置かれるので、自分で作るのだ。

最近、何処の酒場でも一本のホッピーで焼酎のナカを何杯かお代わりする方が多くなっているが、此処でそれは禁物だ。「ナカひとつ!」なんて云おうものなら、真寿美さんが「ウチはホッピー屋だから、ナカソトなんて無いんだヨ!」と激が飛ぶ。
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此処『河本』の創業は昭和7年と古い。先代が、甘味処から大衆酒場へと変えたそうだ。疎開先の広島で原爆投下を受け、引き上げたのが木場である。真寿美さんは店の前に在る平久小学校に通いながら、12歳で父親の店を手伝っていたと聞く。

高価なビールに替わって、大衆向けにホッピーが生まれたのが昭和23年。河本では、その時からずっとホッピー一筋で営業しているのだ。
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鍋で煮込まれた牛モツをアテにホッピーを呑み干せば、一日の疲れも吹き飛ぶってものだ。此処は、仕事から開放され、独り酒と向き合うには打ってつけの酒場かもしれない。

冬の間は練炭で温められたおでんも美味い。つけ過ぎの芥子に泪しながら、三杯目のジョッキが空けば、いつしか心も軽くなる。
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外に出て平野橋を渡ると、頬に当たる風がこんなにも気持ちの良いものかと実感出来ることだろう。此処は、そんな酒場である。

そして、また幾日かが過ぎると、真寿美さんのホッピーが恋しくなるのだナ。

注)今は、牛モツ煮込みは出していないので、ご注意を!
by cafegent | 2017-03-02 17:41 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
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大寒が過ぎ、毎朝歩く公園の池の水も寒さに凍り、舞い降りた鳩たちが足を滑らす姿を見て、思わずクスリと笑ってしまった。
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僕の住む街でも大寒の日は小雪が降り、冬の寒さに拍車がかかっているネ。

夏の間、山の方に生息していたアオジやシベリア辺りから渡って来たアトリたちが都心で越冬を始め、群れをなして地面に落ちた木の実などを啄む姿を毎朝眺めている。
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どちらもスズメに似ているが、胸が黄色いアオジや胸が橙色のアトリの羽はとても美しい。
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また住宅地のアンテナの上やベランダなどで「ヒーッヒッ」と啼く声がしたら、ジョウビタキに出会えるだろう。
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これも冬の渡り鳥だが、何故か林などより住宅地を好むのだナ。

野鳥観察が好きな僕には、冬は様々な鳥たちに出会える絶好の季節なのだ。
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空高く上を見上げるとオオタカやノスリ、チョウゲンボウなどが獲物を探して舞う姿を見つけることが出来るし、普段見られないような鳥も渡りの途中で立ち寄ることがあるからネ。
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公園の紅梅も見頃を迎え、河津桜の蕾も見るたびに膨らみ、もう幾つかの枝では花が咲いている。
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春の息吹を一足早く感じながら、野鳥と花を探して明日も歩こう。
       ◇           ◇           ◇
閑話休題。

品川区の住宅地、中延駅と荏原中延駅を結ぶ商店街「なかのぶスキップロード」は、武蔵小山「パルム商店街」「戸越銀座商店街」と並んで、どこか下町情緒に溢れている。お肉屋さんや総菜屋さんから聞こえる主婦とのやりとりが商店街の賑わいを作り、行き交う人々の姿がこの街に彩りを添えている。

昨年11月、なかのぶスキップロード商店街の中に一軒の酒場がオープンした。
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その名も『宅飲み酒場 アヤノヤ』だ。8年間、外食産業で経験を積んだ店主の西田彩乃さんはまだ20代と若いが、持ち前のバイタリティと明るい笑顔で僕らを惹きつけるのだナ。
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コンセプトも面白い。家のリビングで「宅飲み」している気分で、心地よく酒を愉しめる場を提供し、しかも飲み物は総て一律300円なのだから驚きだ。生ビール、チューハイはもちろんのこと、ウィスキーの山崎も300円で飲めるのだヨ。

彩乃さん曰く「1000円で三杯飲めて、お釣りまでくるお店。だからこそ、お客さまが週4で来てくれる」そんなお店を目指したそうだ。
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彼女は料理が作れない。だけど、美味しいお酒を提供し、楽しく語り合うことは出来る。
酒のつまみは店を取り囲む商店街の中で好きな惣菜を買っていけば良いのだ。
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持ち込み自由、しかもカラオケまで無料と思い切りが良すぎるのでアル。
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ユルいカーブのついたカウンター席とテーブル席には、開店以来、贔屓にしてくれている御常連たちが酒を楽しみ、笑い声も絶えない。

僕も武蔵小山でスタートしてから、此処に移動することが多い。
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『牛太郎』から歩いても15分〜20分ぐらいなので、酔い覚ましの散歩にも丁度良い。一人で訪れても、彩乃さんをはじめ、知った顔が大抵飲んでいるから、ホッと出来る。
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ハイサワーの杯もススむススむ。

15時からオープンしているので、たまの平日休みなどに訪れてみて欲しいナ。皆さんもきっと彩乃さんの笑顔に癒され、楽しく酔える筈だ。
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そうそう、1月28日にぴあmookより発売の「東京はしご酒」の巻頭特集の中でも、僕が『宅飲み酒場 アヤノヤ』を紹介しているので、是非とも読んで戴ければ幸い。

「宅飲み酒場 アヤノヤ」のサイト
by cafegent | 2017-01-24 13:29 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
「街歌」(がいか)と云う言葉を知った。庶民の住む街の情景を歌った、いわゆる都々逸(どどいつ)のことでアル。

俳句と違い七・七・七・五の26文字で男女の色恋や日常の風景などを詠んだ口語の定形詩だネ。

誰もが一度は聞いたことがあるだろう有名な都々逸をちょっと紹介してみようか。

    君は野に咲くあざみの花よ 見ればやさしや寄れば刺す

    ぬしと私は玉子の仲よ わたしゃ白身できみを抱く

    信州信濃の新蕎麦よりも わたしゃお前のそばが良い

    惚れた数から振られた数を 引けば女房が残るだけ

まるでフーテンの寅さんの口上のような粋な歌だよネ。
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先日、神保町の古書店で一冊の美しい装丁の本を見つけた。
「亀屋忠兵衛 情歌集 都々逸 下町」と云う都々逸集なのだが、粋な歌に加え各ページに描かれた装画が実に美しいのだナ。
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明治から昭和初期に活躍した新聞記者、平山蘆江(ろこう)が東京新聞の前身である都新聞に連載していた都々逸のことを先に記した「街歌」と呼んだ、とこの本の中で知ることが出来た。
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亀屋忠兵衛の詠んだ都々逸は情歌と言うよりも、実に詩的な歌が多いのだナ。

    嫌いではないさりとて好きと いえぬ二人で踏む落ち葉

    このまま死んでもいい極楽の 夢をうずめる雨の音

    風の便りも淋しい秋の 独りぼっちを泣かす雨

    海の広さは男のこころ 波は女の小(ち)さい胸

この最後の歌なんか、好いよネェ。 

今まで俳句ばかり詠んでいたけれど、これからは即興の都々逸を歌ってみようかナァ。
     ◇         ◇         ◇
閑話休題。
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先日、木場のホッピー酒場『河本』へお邪魔した。

表向きには昨年の6月より長期の休業となっていたのだが、先月からは「仮営業」という形をとって営業を再開したのだネ。
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女将の眞寿美さん、厨房に立っていた眞寿美さんの弟さんの「あんちゃん」もまだ療養中の身ではあるが、時折店にも顔を出してくれるので、タイミングが合えばご挨拶できることだろうネ。

現在はアンチャンの奥様が一人で切り盛りをしているので、名物の牛モツ煮込みも冬のおでんも無い。だが、日本一旨いホッピーと冷や奴は健在だ。
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また、一袋200円のスナック菓子も幾つか用意してあるので、ホッピーのつまみには事欠かないだろう。
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いつもはハシゴ酒をするので、此処のホッピーは二杯までと決めているのだが、この日は偶然にも酒朋のフルキさんが先客で飲んでいたので、ハシゴをせずにじっくりとホッピーを酌み交わすことにしたのでアル。(久しぶりに沢山のホッピー空瓶が並んだナァ)
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そうそう、「仮営業」と云うのは営業日が火曜・木曜・土曜(但し、第3火曜、第2土曜休み)で営業時間は16時から20時(土曜は19時)までと以前と同じだ。また、正面の入り口は閉めており暖簾も出していないので、永代通り寄りの小さい方の入り口から入ってくださいナ。

お姉さん(アンチャンの奥様)も新しいお客様大歓迎と言ってくれました。しかも、火・木・土曜は、入って右側の「大ご常連席」(笑)も自由に座ることが出来るので、暫く「河本」をご無沙汰していた皆さんも是非是非遠慮なく再訪してみてください。
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暫くの間セルフサービスで作っていたホッピーもお姉さんがちゃんと引き継いで作ってくれます!

と云う訳で、『河本』営業再開のご案内でした!CHAO!
by cafegent | 2016-10-24 16:21 | 飲み歩き | Trackback | Comments(2)
ここ数日間、東京に青空が広がっているネ。気温も高く夏日となった。それでももう10月も後半、路地の草むらからは秋の虫が集(すだ)く声が聞こえている。

気温が高いと何処からともなく様々な蝶々がやって来る。今朝もユラユラと飛来するアサギマダラを見つけることが出来た。
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アサギマダラは2千キロもの距離を飛ぶ旅する蝶だネ。
福島で翅にマーキングしたアサギマダラを沖縄の黒島で捕獲したことがあり、これが2,140キロメートルと日本記録となったとニュースにもなったことがある。
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東京でも自然教育園で孵化したアサギマダラもいるので、今朝見かけた蝶は旅の途中なのかどうかは判らないナ。

秋が深まると渡りの途中の野鳥たちが続々と都内にも舞い降りてくる。僕の住む街の公園でも木の実や小さな虫を求めて旅の途中に立ち寄る鳥が多い。
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キビタキ、オオルリ、センダイムシクイ、コサメビタキ、エゾビタキ、マミチャジナイ、クロツグミ等々が次々とやって来て鳥好きの僕を愉しませてくれるのだナ。

昨日はカケスやアオバトを見つけることが出来た。
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カケスはジェイジェイと鳴き声こそ美声とは言えないが、その姿は実に美しいのだヨ。特に羽の脇の水色は特に美しい。

アオバトもとても美しいハトだ。
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頭は黄色味がかっており、全体にはオリーブグリーンなのだネ。

今朝はマミチャジナイ(眉が白いアカハラ)にも遭遇した。
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ツィーッと独特の声で鳴くので居ることは判るのだが、高い木の上を飛び回るので見つけるのは容易ではないのだナ。

季節を楽しむ七十二候では「蟋蟀戸に在り」(きりぎりす、とにあり)の季節。キリギリスが家の戸口辺りで鳴く時季が来たって訳だ。

マンションが多く立ち並ぶ都会ではギッチョンギッチョンと鳴くキリギリスの声も余り聞けなくなったかもしれないネ。
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それでもカネタタキやコオロギの鳴く声はマンションの上階まで響き渡るのだから恐れ入る。

秋の夜長、窓を開けて虫の音を聞きながら飲む酒も実に旨いのだナ。
     ◇          ◇          ◇
閑話休題。

さて、僕が毎朝歩く都立林試の森公園の近くにひっそりと佇む渋い居酒屋が在る。その名も『豚太郎』(とんたろう)だ。
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武蔵小山駅近くには老舗の居酒屋『牛太郎』(ぎゅうたろう)が在るのだが、どちらも実に居心地の良い酒場なのだナ。

ガラリと戸を開けるとコの字のカウンター席がドーンと構えてあり、その奥に小上がり席が在る。
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和服姿に割烹着が似合う女将さんが笑顔で迎え入れてくれるので、初めて訪れる方でもホッと出来ること間違い無いだろう。
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カウンター上の冷蔵ケースの中には20種類近くもの魚介類が並べられ、その上には幾つものおばんざい料理の器が並ぶ。

昨夜は酒朋ワタベ君を誘って、お邪魔した。いつもならレモンサワーにするところだが、この日はご常連さんからのお裾分けのカボスで酎ハイを戴いた。
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此処は昭和38年創業なので、今年で53年になるのだネ。道路拡張で45年前にこの場所に移ってきたそうだが、石造りの内壁や年季の入った冷蔵庫に昭和の香りが染み付いており、まるで小津安二郎の映画のワンシーンに出て来そうな酒場なのでアル。

さぁ、カボスサワーでカンパ〜イ!
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新鮮なカボスは香りも味も良いナァ。

ハイ、こちらは自家製のバクダンだネ。
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中身は卵にひじき、インゲンに人参だ。おぉ、これは美味い。

こちらは、ミートボール!
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玉ねぎとケチャップで和えた肉団子は、懐かしい家庭の味だナ。
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カボスサワーもススむススむ。

お次は、牡蠣とほうれん草炒めだネ。
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小粒ながら牡蠣の旨味がほうれん草に沁みていたヨ。そして、女将さん特製のスペアリブだネ。
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付け合わせのブロッコリーも人参、カリフラワーも柔らかく蒸されていたナ。

カボスサワーの杯もススみ、女将さんからお雑煮のお裾分け。
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関東風に三つ葉だけの実に清いお雑煮だった。あぁ、美味し!
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前回は小さなお蕎麦の椀を戴いたのだが、このささやかな気遣いが嬉しくて、また来てしまうのだネ。

焼き物の注文が入ると仕込み担当のご主人が奥からやって来て入口脇の焼き場に立つのだヨ。
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このなんともアットホームな居酒屋『豚太郎』は、正に「武蔵小山の良心」と呼ぶに相応しい一軒だネ。

皆さんもこの街を訪れたら、是非『牛太郎』からスタートして『長平』『豚太郎』とハシゴ酒を楽しんでみては如何かナ? では、また!
by cafegent | 2016-10-21 16:13 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
東京も道端の足元辺りから、秋の虫が集(すだ)く季節となったネ。暦では「寒露」を迎えた。夏から秋へと移ろう頃にかけて、路傍の野草に宿る冷たい露のことを「寒露」と呼ぶ。葉に乗った露で水分補給をするのが、蝶々たちだ。

朝の公園でもユラユラと飛来するアサギマダラの姿を見ることが出来るし、水を飲むムラサキツバメ蝶なども見つけられるのだナ。
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水を飲みに来るのは蝶々だけではない。秋の渡り鳥たちも食事を終えた後に水場に舞い降りてくる。
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水分補給をしたり、水浴びをするためだネ。キビタキやメジロなどの小さな鳥たちが水を浴びる姿は、なんとも愛らしい。
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これから、まだいろんな野鳥がやって来るだろうから、朝の公園散歩もやめられないナ。

     ◇           ◇           ◇
先日、久しぶりに札幌の実家に里帰りをした。今回は大腸ガンの手術を無事に終えた母の見舞いも兼ねての帰省だったのだが、急遽東京に暮らす母の妹の叔母を連れて行くことになった。

母ももうスグ88歳の米寿を迎えるのだが、叔母ももう84歳と高齢な上にリウマチを患っており、手足が思うように動かない。それでも、元気なうちに札幌に居る姉に会いに行きたい、と願っていたのだネ。そんな訳で、僕が付添いながら札幌の母の元に向かったのでアル。

母は抗がん剤の治療も終わったらしく、思いの外元気だったのが何よりだった。
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それにしても、羽田も新千歳空港も航空会社の方々が親切に応対してくれて、車椅子での搭乗もスムーズに運び、感謝しっぱなしだったナ。

無事に叔母ちゃんを連れて帰ると、母も大喜びし、10年ぶりの再会に話も尽きないようだった。こうなると、僕のことなどお構いなしになってしまうので、こっちも早々に酒場へと繰り出すことにしたのだナ。

我が家は札幌市内を循環する市電の電停近くなので、チンチン電車に乗り繁華街へと出るのだ。
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前回帰省した時には、まだこの電車は循環しておらず、ススキノ駅と大通り4丁目駅の間が繋がっていなかったのだネ。だから、文庫本に夢中になって4丁目駅に到着しても終点だから乗り過ごすことがなかった。それが、今年から新駅が増えてグルグル回ることになったのから、一駅乗り過ごしてしまったのだヨ。一人アウェー感を抱きながら、電車を降りたのでアル。トホホ。

アーケードが続く狸小路を抜けて、1丁目まで歩く。テレビ塔の近くまで進むと目当ての酒場『第3モッキリセンター』の暖簾が揺れていた。
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ガラリと戸を開けて、細長いコの字カウンターの左手へと向かう。
あぁ、札幌に戻って来た!、と云う実感が湧いてくる。

先ずは、生ビールを頂こう。酒の肴はしめ鯖だ。
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強く〆た酢の味に体が思わず震えるのだナ。これは酒がススむススむ。クィッとビールを飲み干して、にごり酒に切り替えた。
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熱々のツブ鍋も良い酒の肴だナ。札幌の人は本当にツブ貝が大好きだと思う。花見や行楽の席にも必ずと言って良いほどツブ貝煮が登場するしネ。おでん屋でも寿司屋でも外せない食材だ。

ご主人の加藤さんにご挨拶をすると、先日僕の本を持参したお客様が店を訪れたと伺った。なんとも嬉しい限りでアル。
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札幌は飲食店の宝庫だけれども、此処は値段良し、味良し、雰囲気良しと三拍子揃った名店だ。あぁ、燗酒も胃に沁みるナァ。札幌の良心、皆さんも札幌を訪れたら是非!
by cafegent | 2016-10-11 17:08 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
梅雨が明ける少し前、暦が大暑を迎えた時季、新幹線で新山口まで旅に出た。缶ビールと缶酎ハイを買い込み、朝8時30分発ののぞみを東京駅で待つ。平日は自由席でも十分座れるし、快適な「居酒屋新幹線」のスタートだ。

旅に出掛ける時は、全国各地の駅弁を買い求めるが、今回は東京の味で愉しもう。東京駅改札内のグランスタに在るすき焼きの名店『浅草今半』は、エキナカなのに店内の厨房で出来立てホヤホヤのお弁当を提供してくれるのが嬉しい。
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創業明治28年の老舗のお弁当は、甘辛く煮た牛肉が温かいご飯に染みて実に美味い。
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焼き豆腐と紅生姜、そしてグリーンピースもなんだか懐かしい。

読みかけの文庫本を数冊カバンに入れてきたので、4時間ちょっとの列車も苦にならない。缶酎ハイで少し酔いが廻ったのか、うたた寝をしているうちに新山口に到着した。
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皆さんは旅支度に何を持って行くのかな。今ならスマートフォンが有れば、音楽もゲームも小説だって読めるから、何も要らないかもしれないネ。

この日は真夏の陽気で、駅前で東萩行きのバスが到着するまで散策したら汗をかいた。さぁ、バスが来た。
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乗客は僕一人だった。連絡バスで約1時間40分で東萩駅だ。

中国自動車道を進み、バスは山間の農地を走り抜ける。
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途中、雄大に空を泳ぐ季節外れの鯉のぼりを見かけた。こんな長閑な風景は、東京よりも映えるのだナ。

三角州の中で栄えた萩の街は、萩駅よりも東萩駅が中心部と言える。
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しかし、風情で言えば萩駅の方が魅力的だ。今は無人駅なのだが、駅舎がそのまま鉄道博物館になっており、是非立ち寄って欲しいナァ。

東萩駅の隣りに在る萩ロイヤルインテリジェントホテルにチェックインして、酒場巡りの前に荷物を降ろした。このホテルは、フロント脇にパソコンが三台設置してあり、無料で使う事が出来るのだネ。これで萩の地図を確認し、歩く道をチェックした。

午後5時半、東萩駅前から松本川を渡り東萩中学校を曲がり、「高札場跡」へ。
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高札場とは、江戸時代に幕府からの御触れを記した「高札」を提示する処で、全国の宿場町などに設けられたのだ。

悪事を働いた者を磔(はりつけ)や処刑し庶民に見せしめる晒場(さらしば)も設けられ、発掘調査により見つかり、復元されたそうだ。ちょっと、怖い気もするネ。

高札場跡の脇を抜けるとアーケード街「ジョイフルたまち」に出る。
このアーケード周辺が、所謂(いわゆる)繁華街なのだ。繁華街と云っても新宿歌舞伎町や札幌のススキノを想像してはいけない。お寺が多いエリアの中にポツンポツンと飲み屋街が在るのだナ。
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スナックや寿司屋、居酒屋が軒を連ねる下五間町を歩き、おそらく大衆酒場であろう『紫』を見つけた。
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窓も無く中が見えず、ただ白壁に「紫」の灯りが出ているだけなので、入るのを躊躇しそうな雰囲気が滲み出ているのだ。だが、永年の酒場嗅覚には自信がある。

エイッとドアを開けてみると、笑顔が素敵な女将さんが迎えてくれた。初めての店で中が見えないと皆さんもきっと躊躇うよネ。でも、勇気を出して入ってみるとパラダイスだったりするのだナ。

此処は大衆酒場だが、店内の雰囲気は完全にスナックでアル。
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店主の平野律子さんが45年程前に開いた酒場で、高度成長と共に店は流行り15年前までは若い女性を雇っていたそうだ。

先ずは生ビールを戴いた。長旅の疲れを癒すのは、矢張りビールかナ。皆もそう思わないかい。

「萩に来たら、これを食べてごらん」と出してくれたのは「ごぼう巻」だった。
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蒲鉾の主原料であるエソの使わない皮の部分を甘いタレに漬け込んで、牛蒡に巻いて焼き上げたもの。元々は捨てられるエソの皮の再利用から生まれた食べ物で、今では立派な萩の名物になったと伺った。これ、ビールのアテに最高だ。牛蒡の歯ごたえと香ばしい皮の甘味に酒がススむススむ。

東京から呑みに来たと伝えると、「ウチはヨソから来ても値段は一緒やから安心してネ!」と笑う。二杯目の生ビールを飲み干し、焼酎白波に切り替えた。

女将さん、「ごぼう巻が気に入ってくれたんで、秘密のカマボコ出してやるネ」と冷蔵庫から出してくれたのは、「板魚」(いたうお)と云う名の蒲鉾だ。
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「板魚」とは萩出身の日本画家、松林桂月(まつばやしけいげつ)が命名し、包みの題字も書いたらしい。

女将さん、大胆に一本まるごと切ってくれて皿に盛りつけてくれた。
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これが、実に美味かった。ふわふわな食感の蒲鉾は風味も良く焼酎にも合うナァ。
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「板魚」は大草章弘商店が製造販売している萩の名物だが、口の達者な女将さん「これが萩で一番美味しい蒲鉾だけんど、社長が少し天狗になっているから本当は買いたくないのヨ!」と一刀両断だ。腹を抱えて笑ってしまった。

この酒場の最高齢のご常連さんは、今年90歳のおばあちゃんだそうだ。この日は残念ながら来られないと伺ったが、次回は是非お会いして一献賜りたいものでアル。
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最後に40度もあるむぎ焼酎「天盃 宝壺」をご馳走になった。
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原価で9,000円もする高級焼酎を、常連さんのだからイイのよとオン・ザ・ロックで出してくれた。
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これだから旅の酒場巡りはヤメられない。散々呑んでお会計3,700円なのだから、大衆酒場『紫』恐るべし。
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律子ママ、ご馳走様でした!

お次は板長が『紫』のお客さんだと云う、割烹『千代』にお邪魔した。
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雰囲気の良いモダンなインテリアの割烹料理店で広い和室も用意されているが、僕は檜の一枚板のカウンター席へ。
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燗酒は山口の地酒「長門峡上撰」だ。うん、これは刺身に合うナ。

お造りの盛り合せは、萩のとらふぐ、バイ貝と剣先イカだ。
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地魚が自慢だけあって、どれも本当に美味かった。とらふぐはオレンジの上に載せているので、果実の風味が身にほんのりとついている。それを自家製ポン酢で戴くのだから最高に美味い。どうだい、ヨダレが出て来そうだネ。バイ貝はシャキシャキの歯ごたえだし、剣先イカは口の中でとろける程に甘くて美味かった。

此処は女将の高木幾子さんの実家だそうで、今年創業48年目を迎えると伺った。今は息子さんの板長が三代目を継いでくれているので、一安心だそうだ。

女将さんオススメの一品は「千代の石焼き」だった。
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熱々の石の上で剣先イカを焼くのだが、イカを鰹の酒盗で下味をつけているので酒の肴に最高の一品だ。
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むふふ、な美味さだナ。

品の良い女将さんは、今年76歳とは思えないほど若くてチャーミングな方だったナ。
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三本目の熱燗が空いたので、ご馳走様。
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季節毎に旬の地魚料理で酒を愉しめるので是非山口県に来たら足を伸ばして欲しい。
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ご主人、女将さん、ご馳走様でした。
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外に出ると海風が心地良く頬に当たった。小さな街なので、もう少し歩いてみよう。

吉田町から高札場跡に戻り、アーケード商店街「ジョイフル・たまち」の中へを進むとバーを発見。
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『SEI'S BAR Cocktail』のプレートが出ていたのでカクテルバーなのだろう。

ドアを開けると可成り広いので驚いてしまった。幅の広い板張りのカウンターとテーブル席が目に入る。
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壁も一面同様の木板で覆われているので、どこか山小屋の酒場に辿り着いた気がした。

先客が一人、ショートカクテルを飲んでいた。これは期待が持てそうだナァ。そして、メニューを開いて驚いた。殆どのカクテルが、なんと600円なのだから。つまみも5~600円と懐に優しいバーなのだネ。

では、ギムレットを戴こう。
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皆さんはバーに入ったら、先ず何を頼むのだろう。外国映画などを観ていると仕事終わりの一杯目は、マティーニが多く登場する。強いジンでオンとオフをきっちりと切り替えるのはカッコイイと思ったものだ。

マスターが丁寧にジンとライムをシェイカーに注ぎ、手際良くシェイクする。ショートグラスにきっちりと注がれた酒は、眺めているだけでも美しいのだナ。こぼさない様に手を添えて、口から持って行く。あぁ、五臓六腑に沁み渡る。

セイズ・バーは、この近くで21年前に開店し、5年前にアーケード内に移転したそうだ。マスターの白上誠治さんのバーだから『SEI'S BAR』と命名したのだネ。週末は団体客が多いので、この広い店内で良かったと語ってくれた。
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人当たりが良く爽やかな笑顔のマスターは、皆に好かれていることだろう。

もう一杯、戴こう。今度はホワイトレディにしてみた。
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一人旅の夜、夏服を着た素敵なレディを思い浮かべながら、酒の大海原を漂うことにした。
by cafegent | 2016-07-29 16:43 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
七月も後半となり、暦では「大暑」を迎えたネ。郵便受けを開けるとご無沙汰している方々から暑中見舞いの葉書が届く季節となる。

いつもならば、関東ももう梅雨明けする時季だが、今年はなんだかはっきりしない日が続いているネ。

今朝の東京も薄曇りの空で気温も低く「大暑」など何処吹く風と言った感じだナ。

七十二候では「桐始めて花を結ぶ」の季節、桐の花が咲く頃と云う意味だが、薄紫色の美しい桐の花が実際に咲く季節は五月頃であり、今とは随分とズレている。これは、七十二候が日本に根付いた江戸の頃の旧暦での時候であり、また「桐の花を結ぶ」とあるように花が咲く頃を過ぎて「結実」してカタい実が成る頃を表しているのだナ。

ハテ、桐の花ってどんなのだろう?と思っている方は、花札の十二月札を思い出せば良い。
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「桐に鳳凰」の図柄はお馴染みだよネ。花札の12月が何故「桐の花」になったかと云えば、「もう、これっきり」だから最後の月になったそうだ。ホントかどうかは定かじゃないが、まぁ、良いか。

さて、今週末の土曜日は東京の夏の風物詩「隅田川花火大会」が催されるネ。
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江戸から続く行事に皆胸を躍らせている。浅草の夜を彩る大輪の花火、今年はどうか雨が降らないように願いたいものだ。
また、この日は「土用丑の日」だネ。
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我が家の近所の鰻屋も、土曜日は朝から晩まで大忙しだろうナァ。ベランダに出て、鰻屋の換気扇から漂う、香ばしく焼かれた蒲焼の香りをオカズに白飯でもかっ喰らうとするか!
      ◇          ◇          ◇
土曜の丑の日は、この週末だが鰻好きなボクは夏場は毎週でも鰻が食べたくなるのだ。
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そんな訳で、先日も赤羽まで足を伸ばして鰻を肴に呑むことにした。
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鯉とうなぎで有名な『まるます家』は、いつもひっきりなしに行列が出来ていて活気あふれる酒場だネ。この日は小雨降る平日の昼過ぎということもあり、タイミングよく座ることが出来た。

先ずは、サッポロ赤星で乾いた喉を潤した。
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クゥーッ、旨い!ビールの友は、僕の大好きな「たぬき豆腐」だナ。豆腐に刻んだキュウリと天かすがたっぷりと乗り、蕎麦つゆ味の冷奴なのだヨ。
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カニカマが二つ添えられているのもウレシイ限り。おぉ、相変わらず美味いナァ。

続いて、揚げたてのイカフライの登場だ。むふふ、
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イカの風味豊かな香りが僕の鼻腔をくすぐるネ。
よし、ビールをグビッと飲み干して「ジャン酎モヒート」に切り替えよう。
1リットルのハイリキ「ジャンボ酎ハイ」はそのままジョッキに注げば良いのだからラクチンだ。
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生のミントの葉を潰し、フレッシュライムをギュッと絞る。おぉ、これで絶品モヒートの完成だ。

ちなみにこのハイリキ1リットル瓶を「ジャン酎」と名付けたのは、レジを取り仕切る幸子姉さんだそうだ。それまで扱っていた300㎖に比べて大きいので「ジャンボな酎ハイ」となり、それを略して「ジャン酎」と呼んで注文を通すようになったからとのこと。ちなみに300㎖の方は「チビ酎」と呼ぶのだネ。

ついでにもう一つ、まるます家豆知識!「まるます家」の屋号の由来はご存知だろうか?
創業者、石渡増次(いしわたりますじ)さんの「増」から、当初は「ますや」と名付けるつもりだったそうだ。ところが、ます=升「□」だと角(かど)が立っていけねぇってんで、マスをまる(〇)で囲もうと云うことになったそうだ。で、「ます」の前に「まる」をつけて、晴れて『まるます家』となったのだネ。

とか知った風なことを言ってしまったが、実はみんな若女将の和子さんのウケウリだ。失礼しました!
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熱々の里芋フライも冷たい焼酎に合うナァ。2本目のジャン酎と一緒にお待ちかね「うな重」がやって来た。
今のご時世、このボリュームで2,500円なのだから、ウレシイよネ。

香ばしく焼かれた蒲焼をつまみながら、酎ハイをゴクリ!あぁ、堪らんナァ。
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蒲焼の半身は酒の肴として愉しむのだネ。そして、残った蒲焼でタレの沁みた飯を頂くのだヨ。うふふ、幸せなひと時だ。

ペロリと平らげて、ご馳走さま!次々と新しいお客さんが入ってくるので、席を譲るとしよう。

お次は、久しぶりの立ち飲み屋『いこい』へ。
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赤貝ヒモと煮込みをつまみにビールをゴクリ!

ビールの次は、日本酒「副将軍」を冷やで!水戸の明利酒造が造る酒はクィクィと喉を流れてったナ。

午後のいこいは、もう少し続いたのでアール。
by cafegent | 2016-07-27 14:36 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
東京では、入谷の朝顔市が終わるとスグに浅草ほおづき市が催される。
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『浅草寺』の境内には所狭しとほおづき売りの露店が軒を連ね、行き交う人々に威勢の良い声を掛けている。
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「四万六千日、お暑い盛りでぇございます」

あぁ、もう何度も書いているのだが、黒門町の桂文楽師匠の十八番(オハコ)の落語『船徳』を聞かないと僕の夏は来ない。

毎年、七月の九日・十日の二日間に開かれる浅草のほおづき市は「四万六千日」と呼ばれいる。この間に浅草の観音様にお詣りすると、46,000日お詣りしたのと同じだけの功徳が得られるとされているのだナ。これはなんともトクした気分に浸れるのだナ。しかし、よくよく考えてみれば、一度お詣りをすれば、その後126年間はお詣りしなくてもご利益が有るってことだよネ!ハテ?

九日、土曜日は朝から文楽師匠の落語を聴いて気分を盛り上げた。本当は浴衣姿で出かけたいものだが、外は生憎の雨降りだ。浴衣は梅雨が明けるまでお預けとした。

午前中だと云うのに、浅草は尋常じゃない人だかりだった。沢山の外国人観光客の渦を掻き分けて、雷門から仲見世をまっつぐと歩く。
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大草鞋(わらじ)の祀られた宝蔵門を潜れば本堂だ。お水舎でお清めを済ませ、帽子を取って本堂の階段を上がる。
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賑わう人の列に混じってお賽銭を投げてお詣りを済ませた。この日だけに授与される雷除けのお札を手に入れたら、露店の屋台を廻ってみようか。
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東京の夏を彩る風物詩を愉しんだら、今度は思い切り夏を食(は)むとしようか。

仲見世を脇にそれて、国際通りへと歩く。
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公園六区入り口の交差点を渡れば、目当ての店『飯田屋』に到着だ。

明治期に創業した老舗の風格は、通りから「どぜう」の文字が見えた辺りから胸が高鳴ってしまうのだ。
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立石「宇ち多゛」の酒朋ダンディさんと毎夏の楽しみにしているのが、此処のドジョウ鍋なのだナ。

今回は、ドジョウが初めてだと云う我がカミサンも初挑戦だ。

昼を少し回った時刻にお邪魔したが、幸い待つこともなく入ることが出来た。解放感溢れる店内には時折外からの風が入り込み、心地良い。
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僕らは、一階の座敷奥に腰を下ろし、先ずは冷えたビールで喉を潤すことにした。粒のしっかりとした「枝豆」は緑の色が鮮やかで見事だったネ。おぉ、茹で加減も絶妙だ。こりゃビールがススむナァ。

お運びのお姉さんが「マグロぬた」を届けてくれたので、冷酒もお願いした。
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純米酒「笹の川」は呑み口爽やかで、水のようにクィクィと喉を流れていく。
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マグロと和えられたウドも夏の味だネ。
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クゥッ、酒がススむススむ!

肴をつまみながら酒を酌(や)っていると、お待ちかね「どぜう鍋」(丸鍋)が運ばれてきた。
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ドジョウの上にたんまりと千切りのゴボウを乗せて、更に刻みネギをてんこ盛りだ。
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既に火を入れているから、フツフツと煮立ってゴボウが柔らかくなり始めたら食べ頃だ。

山椒と七味を振り掛けて熱々を口へと運ぶのだ。あぁ、夏は京都のスッポン鍋と東京のどぜう鍋に限るナァ。骨まで丸ごと入ったドジョウは歯ごたえがよく、シャキシャキのゴボウとの相性も抜群だネ。
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冷酒の瓶が次々と空になっていく。

二人前のどぜう鍋を食べ終える頃に「うざく」がやって来た。
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キュウリと鰻もどうしてこんなにも相性が良いのだろうか。鰻と梅干はダメだって言われているのにネェ。

4本目の冷酒と共に「ヌキ」(ほねぬき鍋)が運ばれて来た。
こっちは、ドジョウを捌いて丁寧に骨を取り除いてあるから、ドジョウが初めての方でも比較的食べ易いのだナ。
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ヌキの上にたんまりと乗っているのは、ドジョウの卵だヨ。「どたま」と云って、これは今の時季だけしか味わえない珍味なのだナ。今は産卵期のために子持ちのドジョウが旬なのだ。むふふ、の美味さだナァ。
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ドジョウを食べ終えたら、残った煮汁も勿体ない。刻みネギは、頼めば持ってきてくれるので、ネギを投入して再び火にかける。これに山椒をたっぷりと振りかければ、またしても良い酒のアテとなるのでアル。

よし、ドジョウもたっぷりと味わったし、〆にしようか。ダンディさんとカミさんは蒲焼と白飯を頼み、僕は鰻重をお願いした。
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僕はシャバシャバしたツユだくの飯が好きなので、ご飯と鰻は一緒盛りの方が好きなのだ。香ばしく焼けた鰻の蒲焼きも最高に美味い。

ペロリと平らげ、ご馳走さま。
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「飯田屋」を出ると沢山のハーレー・ダビッドソンが後ろにチビッコを乗せて走行パレードをしていたヨ。
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「下町七夕まつり」のエキシビジョンなのだネ。
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それにしてもスゴい装飾だネ!

再び浅草寺近くまで戻って来た。雨も降ったり止んだりだナ!
次に向かったのは『サンボア・バー』だ。
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此処も昼間っから酒を愉しむことが出来るから嬉しい限りでアル。
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バーテンダーの松林さんにハイボールをお願いした。

仄かに感じる柑橘香が、美味いハイボールを口へと導いてくれるのだ。
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クゥーッ、旨い!こりゃ、堪らない一杯だネ。

ジトッとした梅雨の鬱陶しさを払拭してくれるようだナ。
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ダンディさんは二杯目もハイボールにしていたネ。

僕はミントジュレップにして、カミサンはモヒートをお願いした。
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此処は屋上でフレッシュミントを栽培しており、摘みたてのミントをすり潰して旨味を引き出しているのだナ。

ご馳走さまでした。見送ってくれた若手のバーテンダー君とパチリ!
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真夏には一足早いが、旨い夏の酒を堪能したネ。

ほろ酔い気味の躯を癒そうと、甘味処へと向かうことにした。
この季節、冷たいかき氷を求めてどの店も混んでいるのだろうナァ、と人気の「花月堂」や「梅むら」「いづ美」は素通りだ。

そしてお邪魔したのは、新仲見世通りに在る「かと里」だ。此処は食堂ながら、甘味処としても人気を誇っている。

僕は宇治金時のかき氷を選び、カミサンは宇治金時白玉にして、ダンディさんは宇治金時ミルクに白玉の追加をお願いしていたヨ。

良い塩梅に炊いてある小豆が美味い。
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こめかみのキンキンする痛さと戦いながら、抹茶の渋みと小豆の甘味の絶妙なコンビネーションを味わった。
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四万六千日、皆さんにも良き功徳が訪れますように。では、また!
by cafegent | 2016-07-14 12:41 | 飲み歩き | Trackback | Comments(2)
六月ももう残り二日となり、ジメジメした梅雨ともあと少しでおさらばだネ。
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街中の紫陽花も見頃を過ぎ、ムクゲの花が咲き始め、半夏生(はんげしょう)がおしろいで化粧をし始める季節となった。
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来週には、夏の風物詩「入谷の朝顔まつり」が催される。
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毎年、世話になっている方々に朝顔の鉢を贈り始めて何年が経ったのだろうか。
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冷えたキュウリをかじりながら威勢のいい掛け声が飛び交う朝顔商の露店が並ぶ通りを歩くのも初夏の愉しみのひとつとなった。

自宅用と馴染みの酒場への土産の朝顔を買い終えると、根岸の居酒屋『鍵屋』へと向かうのだ。
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毎年、ボクと同じことを考えている御仁たちの鉢が店の入り口脇に並ぶのもお馴染みの光景となっている。ひと夏我が家を彩ってくれる朝顔に思いを馳せて、櫻正宗のぬる燗を味わうのだナ。
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夏の「鍵屋」は、お通しに煮凍りや心太(ところてん)が出る。酢醤油が効いた心太が出てくるところが東京の居酒屋らしくて良いのだネ。先ずは、これでお銚子を一本空けて、二本目は名物「うなぎのくりから焼き」でクィッとヤるのだナ。
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あぁ、これをヤらなくちゃボクの夏は来ないのだ。

あぁ、来週が待ち遠しいナ。
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閑話休題。

根岸の「鍵屋」と同様に夏になると楽しみなのが、恵比寿の居酒屋『さいき』の夏の酒でアル。
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東京の街も随分と日が長くなり、午後五時でも昼間のように明るい。こんな日の高いウチから呑んでイイのか!などと云う後ろめたさを吹き飛ばし、ガラリと戸を開ける。すると、中から「おかえりなさ~いッ」と優しい声が迎えてくれるのだナ。

先ずは生ビールで乾いた喉を潤した。クゥーッ、美味い!「さいき」は店主のクニさんが体調を壊してからも頼もしいスタッフたちが店を支え、切り盛りしている。僕は此処の若い女のコたちのテキパキと動く姿を眺めながら呑む酒が大好きでアル。

此処は黙って座れば、日替わりの酒の肴が三品出てくるので、一人客ならばそれだけでも十分酒を愉しめるのだナ。
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この日は合鴨のスモーク、春雨和え、そしてカツオの刺身が出た。

最初のビールには合鴨スモークが合うナァ。
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暫くすると、ツレがやって来た。彼女がビールを飲み干すのを待ってから、日本酒に切り替えた。

夏の「さいき」と云えば、何てったって凍結酒だネ。
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「一ノ蔵」をキンキンに凍らさせてシャーベット状にしたものをモッキリで注いでくれるのだから、あぁタマラナイ!
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カツオの刺身をアテに冷たい酒が僕を幸せにしてくれた。よし、酒の肴を追加しよう。壁に掛けられた黒板に目を通すと「鱧」の文字を見つけた。そうかそうか、もうハモの季節か。関西では梅雨入りから七月頃が一番脂の乗る時季だものナ。よし、祇園祭を思い浮かべながらハモの天ぷらを戴くとしよう。
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からりと揚がったハモの天ぷら、サクッと噛むと衣の中から柔らかな身の豊かな風味が口いっぱいに広がるのだナ。アァ、こりゃタマランチ会長!なんちて。

お次は万願寺唐がらしだ。
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細切りの鰹節に醤油を垂らし、万願寺を口へと運ぶ。おぉ、これも酒がススむアテダナ。クィクィと酒がススみ、結局二人で凍結酒四杯ずつ呑んでしまったネ。

店のカウンターの中に背の高い女のコが居たのだが、そのコから「武蔵小山の『豚星』で飲んでますよネ」と声を掛けられた。
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最近、此処で働き始めたコなのだが、なんと「豚星」の黒田クンの田舎での同級生とのことだった。当然ながら渋谷のバー『8カウント』の店主、京平クンとも同級とのことで、またしても世間は狭いバナシに花が咲いたのでアール。

この日も旨い酒と美味い料理で僕らを楽しく酔わせてくれた。ご馳走さまでした。「いってらっしゃ~い!」の声に送り出されて「さいき」を出た。

「さいき」から徒歩数秒、『縄のれん』の暖簾を潜った。
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此処は都内でも屈指の牛モツ焼きの名店だ。城南地区では珍しかった下町ハイボールを何十年も前から提供してくれた貴重な立ち飲み酒場なのだナ。

大好きなハラミ串、レバー串、ミノ串、そしてシビレ串といつもの串をお願いして、ボールの杯が重なるのであった。

「縄のれん」もひっきりなしに混んでいるので、食って飲んだら早々に引き上げる。
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この後は、恵比寿神社脇の『はなゆき』へと吸い込まれていったのでアール。
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そして、いつの間にやら酩酊!
by cafegent | 2016-06-29 09:38 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
季節は立夏を迎えたネ。七十二候では、「竹笋生」(たけのこ、しょうず)の時季、読んで字の如く筍が生えて頭を出してくる季節となった訳だ。現在では、筍の筍と言えば春だよネ。でも、俳句などでは筍は夏の季語となっている。
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    笋の雲にとゞいて時鳥(ほととぎす)

    筍に雲もさはらぬ日和かな

    筍のへんてつもなく伸びにけり

正岡子規は、筍を詠んだ句をたくさん残している。35歳で亡くなった明治35年にも数句詠んでいる。

    竹の子も鳥の子も只やすやすと 

孟宗竹の筍が過ぎ、今は淡竹(はちく)や真竹が食べ頃を迎えている。まだまだ、美味しい筍をアテに酒を楽しめる季節だナ。

さて、東京では初夏の風物詩「三社祭」が終わり、完全燃焼した祭り好き達の殆どが、力尽きて仕事も手につかず朦朧とした日々を過ごしているんじゃないかなぁ。
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毎年、僕も浅草寿一丁目に出向いて地元の友人達と祭りの熱気に浸っていたのだが、今年はどういう訳か発熱してしまい、祭が終わる前に朦朧として寝込んでしまった。

この10年ぐらいで、風邪でこんなにも寝込むのは初めての様な気がする。そんな訳で、図らずも酒を四日間も絶っている。次の本の最後の原稿を入稿したので、気が緩んで風邪を引いたのだろうナァ。ここは無理をせずにじっくりと休養しなくちゃいけないナ。
     ◇           ◇           ◇
閑話休題。

先週は、酒朋キクさんとバーバラと虎ノ門のクラフトビアバー『ヴルストハウス』で夕暮れ酒からスタートした。
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この日は店内が貸切だったのだが、外飲みが心地よい温かな気候だったので、外でカンパイ!
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丁度、開店3周年を迎えてビールが一杯500円とウレシイ記念日だったネ。僕はエルディンガーのヴァイスビアデュンケルを戴いた。
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途中でカミサンが合流し、4人で次へと移動した。

お次は、新橋まで歩き『博多とりかわ長政』へ。
この界隈は、札幌ジンギスカンの「しろくま」や焼き豚の「野焼」などが在る酒場激戦区だが、「しろくま」の真向かいに出来たのが、この店だ。
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入り口のテーブル席は予約が入っており、L字型のカウンター席も一杯だったのだが、お客さんたちが詰めてくれて、なんとか4人座ることが出来た。皆さんに感謝多謝!

生ビールを戴き、とりかわ串を待つ。
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10本セット1,800円を2皿お願いし、ビールをゴクリ。あぁ、旨い。博多名物のとりかわ串は、仕込みに丸四日間を費やすのだネ。人串に2羽分の皮を使い、タレに漬け込み、焼いては冷やし、焼いては冷やしを繰り返し、五日目にやっと客席の前で最後の焼きを施すのだヨ。
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余計な脂分が落ちて、外はカリカリ、中はジューシーな味に仕上がっているのだナ。
こりゃ、何本でもイケるし、酒もススムってわけだ。
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サクッと飲んで、食べてご馳走様。続いて向かうのは、ニュー新橋ビル地下だ。『立ち呑居酒屋 破天荒』は、昨年九月にオープンした立ち飲み屋だが、此処は大島の繁盛店「番外地」の姉妹店なのでアル。現在、「番外地」は大将が切り盛りし、「破天荒」は女将さんが営んでいるのだナ。

カウンターの上には女将さん手作りの惣菜類がたくさん並んでいる。また、大将が毎朝釣ってくるという刺身の盛り合わせもスバラシイ!酒は「ロ万」(ろまん)を戴いた。
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会津の花泉酒造が造る純米吟醸は地元の米と水を用いて仕込まれた会津自慢の地酒だ。おぉ、吟醸香も香り高く旨い。
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たまごサラダも実に美味い。

キクさんはチューハイだネ。
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此処は酒もアテも殆どが300円というのもウレシイのだネ。
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キャッシュ・オン・デリバリーなのも明朗会計で良し!

チューハイは、生レモンがフリーなので、レモンサワーが気軽に楽しめるってわけだナ。

そして、店イチオシのお任せ刺身盛り合わせだ。
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どうですか、これで500円とはスバラシイでしょ!
二杯目の日本酒も飲み干してご馳走様!

続いて向かったのは、新橋駅から汐留方面へ進んだJR高架下に在る隠れ家『DRY-DOCK』だ。
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此処は、世界各国から選んだ選りすぐりのクラフトビアを常時60種類以上揃えているのだが、中でもアサヒスーパードライを日本一美味しく飲ませる酒場として知られているのだネ。
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美味しい生ビールと言えば、同じ新橋に在る「ビアライゼ’96」が有名だが、こちらの生も温度、泡立ち、口当たり、香りなどなど実に素晴らし味を提供してくれるのだヨ。
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さぁ、日本一旨いスーパードライで、カンパイ!
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この日は日が暮れても爽やかな気候だったので、再び外で飲むことにした。
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JRの高架下なので、電車が通る度に会話が聞こえなくなり大声になる。これもまた楽しいひとときだ。
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揚げたてのチキンバスケットをアテに生ビールがススむススむ。
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虎ノ門からの新橋ハシゴ酒を終えて、最後は神保町へと移動した。

最後はいつもの酒場『兵六』へ。
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さつま無双の白湯割をじっくりと味わうのだナ。
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あぁ、熱い焼酎が五臓六腑に染み渡る。
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しめ鯖とわけぎのぬたも良い酒のアテだ。
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あぁ、気心知れた友と酌み交わす酒の、なんと旨いことか。そして、夜はまだまだ続くのであった。

それにしても、この時はまだ風邪で四日間も寝込むとは思ってもいなかったのでアール。トホホ。
by cafegent | 2016-05-18 18:40 | 飲み歩き | Trackback | Comments(2)