東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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カテゴリ:ひとりごと( 460 )

連休の中日、上野の東京都美術館にて「ポンピドゥーセンター傑作展」を観た。
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連休の最中なので、先日の伊藤若冲展の様に長い行列が出来ているかと思いきや、来館者数も比較的少なくてスムーズに会場内を回ることが出来た。
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パリのポンピドゥーセンターを訪れてからもう20年程が経っていたが、久しぶりに観ることが出来た作品も多く、時の流れと年齢を重ねた自分の作品との対峙を感慨深く感じながら一点一点をじっくりと鑑賞したのだナ。

今回の展示はとても面白かった。1906年から1977年までの間に発表された絵画、写真、彫刻、映像、グラフィックデザインなどを1年1作家の1作品を時系列に展示していることだネ。その年その年に世界で起きた出来事を思い浮かべながら作品を眺めていると、作家の想いなども伝わってくるかのようだった。

1961年のブースではクリストの作品「パッケージ」が展示されていた。とても小さな作品だったのだが、観た瞬間に1991年に茨城まで見に行った「アンブレラ・プロジェクト」の記憶が蘇ってきたのだナ。
物を包む、環境を包む、と云った「梱包芸術」がクリストの長年続けている活動だが、常陸太田市の田んぼに1300本以上もの大きな青い傘が立つ光景は圧巻だった。観る者の遠い記憶まで蘇らせてくれた本展覧会の企画は、とても素晴らしい。

デュシャンやシャガール、フジタと共にアヴェドンの写真やデュビュッフェのポップな作品を各年1作家に絞り、20世紀の芸術と云う斬新な切り口で展示構成したキュレーターのクリエイティヴィティに拍手を送りたい。

見応えのある展覧会を堪能し、美術館内に在るミュージアムショップにて1枚のポストカードを購入した。会場では、1926年のブースに架けられていたロベール・ドローネーの作品「エッフェル塔」のポストカードだ。
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久しぶりに拝見した「エッフェル塔」だが、観た途端に笠松紫浪の木版画「東京タワー」と照らし合わせてみたくなったのだナ。
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笠松紫浪の新版画は1959年に発表されたもので、前年に竣工したばかりの東京タワーをモダンに表現していた。笠松もドローネーのエッフェル塔を見ていたのかナァ。ハテ?
       ◇             ◇             ◇
上野の東京都美術館を出て、藝大前を歩き谷中へと散策した。
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7年前に復活した根津の『カヤバ珈琲』では、いつもながらの長い行列が出来ていたネ。
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銭湯を改築したギャラリー『スカイ・ザ・バスハウス』など谷中エリアにも新しい風が吹いているのだが、昨年オープンしたばかりの『谷中ビアホール』も賑わいを見せていたナ。
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昭和13年に建てられた古民家三軒を保存して生かそうとショップや事務所が入居した複合施設『上野桜木あたり』として営まれているスペースだ。
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店内で香ばしく燻されているスモークを肴にオリジナルの谷中ビールをゴクリ!
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あぁ、エールビール特有の旨味が爽快だ。
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汗も引いたので、夕焼けだんだんを歩いた。
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海外からの観光客も多く真っ直ぐ歩けない程に商店街は人で溢れていたナ。左右に点在するコロッケやメンチの店も大人気だ。その中で見つけた天ぷらの惣菜屋さんで紅生姜の天ぷらをゲットして買い食いだ。大阪の紅生姜の串カツともまた違う味わいでまたもやビールが欲しくなってしまったヨ。

午後3時を回ったので、JR日暮里駅から高田馬場まで移動した。目指すは、西武新宿線の野方駅だ。午後4時口開けのもつ焼き『秋元屋』では、馴染みの顔が集まっていたナ。

先ずは生ビールを頂こう。
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クゥーッ、最高だ!キンキンに冷えたビアジョッキに程よい温度の生ビールが絶妙だ。喉をクィクィと流れ落ちていくのだナ。

さて、焼き物は何にしようか?此処は焼き豚のみならず、焼き鳥の串も豊富なので、気分で選べるのが嬉しいのだナ。
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そして、今回はタン塩、豚バラ塩、レバー味噌からスタート!

ビールの次はホッピーだ!
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金宮焼酎とホッピー、それにジョッキも冷えた三冷ホッピーは爽快だ!
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インゲンを肴に酒がススむススむ。

よし、自家製つくねをタレで焼いて貰い生ピーマンに合わせるのだ。
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半分に割ったピーマンに焼きたてのつくねを押し込めば、勝手にピーマン肉詰めとなる訳だナ。おぉ、むふふ!な美味さだネ。
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秋田の酒蔵山本が造る純米吟醸「白爆 ドキドキ山本」の夏限定のブルーラベルはリンゴ酸が効いた酸味の有る夏らしい酒だったナ。
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鶏のレバーをタレで焼いて頂き、日本酒に合わせてみた。

「秋元屋」もいつの間にか満席になり、外にも席を待つ人たちが居たので、僕らも引き上げることにした。ご馳走さまでした!また、来週ネ。

店を出て、野方から高円寺へと歩く。クルマの往来が激しい環七通りを避けて、裏通りを進み早稲田通りへと向かう。みずほ銀行の脇を折れれば多くの店が軒を連ねる商店街だ。
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餃子の名店「赤天」や「カレーハウス コロンボ」、大衆酒場「バクダン」などが並ぶ一角に謎の酒場が在るのだナ。
それは、日曜だけ店を開く『その場しのぎの酒場』でアル。
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我が酒朋のシンゴ君が一人で切り盛りする酒場は、最近の僕らの「秋元屋」からの流れの定番となっている。各地のラーメンを食べ歩き、自身でも製麺機を持ち日夜ラーメン作りを探求しているだけあって、彼の自慢の手打ちラーメンが酔い覚ましの〆にもってこいって訳でアル。

シチリア産のレモン果汁をたっぷり使ったハイサワーを頂いた。あぁ、日々馴染んだ酒は旨いナァ。
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パクチーの効いたキーマカレー風煮込みも良い酒のツマミだネ。

そしてコレが、人気のメニュー「二郎のアタマ」だヨ。
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もやしとチャーシューにニンニクが効いて、美味いのなんの、南野陽子!なんちて。ハイサワーがクィクィと空いていく。
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酒朋マタェモンさんも「秋元屋」から移動してきたし、写真家のまき姐さんも登場だ。
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ダンディさんもイイ感じで酔っ払っていたネ。この日の〆のラーメンは、クリガニで取ったダシの冷やしラーメンだった。
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北海道では毛ガニよりも美味いと言う方も多いクリガニだけに、良いダシが出ていたナ。

連休の真ん中、こうして野方から高円寺の夜が更けていったのでアル。
by cafegent | 2016-07-19 13:29 | ひとりごと | Trackback | Comments(1)
暦では「小暑」を迎えたが、東京はまだ梅雨が明けず毎日鬱陶しい湿度に悩まされているのだナ。

それでも、近所の花屋で売られている鈴虫の音色を聴くと、どことなく涼を感じることが出来る。子供の頃は、街路樹の足元から自然の鈴虫が啼く声が響いていたが、今では全く聞こえなくなったネ。

毎朝歩く公園では、樹々の彼方此方から蝉の声が響き始めた。
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     別るるや夢一筋の天の川      漱石

先週は「七夕」だったネ。漱石が詠んだこの句だが、本人は特別な意味は無いと記述しているのだが、彦星と織姫の愛おしい別れ時、空に一筋の天の川が流れていた、と実に美しく詠んでいると思うのだナ。
僕は、病床に臥せっていた親友の正岡子規を見舞いに行ったときの別れ際の寂しさを彦星と織姫の別れに重ねているように思えてならない。

さて、そんな七夕の夕暮れ、僕は恵比寿ガーデンプレイス脇に在るサッポロビールの本社ビルに居た。
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今回は、酒場情報サイト「Syupo」を運営し、全国の居酒屋を日々訪れ続けている酒場巡りの強者(ツワモノ)女性、塩見なゆさんに誘われてサッポロビールが誇る「サッポロラガービール」を語る会に参加したのだナ。
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サッポロラガー、通称「赤星(アカボシ)」は、近年のビールとは違い、あえて熱処理をしているビールとして販売している。普段、赤星は小売店での販売はなく、居酒屋など飲食店を中心に業販がメインとなっているのだネ。それが今年、サッポロビールの創業140周年に当たり「ビール強化元年」と銘打ってコンビニエンスストアを中心に「サッポロラガービール缶」を数量限定で販売することになったのでアル。
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この日は、僕を含めた酒場と酒をこよなく愛するブロガーさん達27名を招いて「赤星」に関して大いに語り合うこととなった。サッポロビールの社員さん達が酒の肴を用意してくれて、赤星を存分に酌み交わすことが出来た。

僕の幼馴染が長年サッポロビールに勤めていて、北京支社長を経て本社にてワイン事業部長をしていた時期があり、仕事でも大変世話になっていた。故に彼と酒を飲むときは決まって「カンパーイ、サッポロッ!」が乾杯の音頭だったのだナ。サッポロビールの社員は全員がこの掛け声で酒を酌み交わしていることだろう。
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だが、今回は違った。サッポロラガービールのブランド戦略を担う担当の武田氏の発声は「カンパーイ、赤星!」であった。
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では我々も、と参加者全員が「カンパーイ、アカボーシッ!!」と元気いっぱいな声が七夕の夜に響き渡ったのでアル。
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参加者がそれぞれに赤星が飲める酒場を5か所紹介し、集計して人気の酒場が発表された。
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票数で一番人気だったのは、4名が票を入れた赤羽の「まるます家」と南千住の「丸千葉」、十条の「斉藤酒場」そして溝の口駅前の「かとりや」だったネ。祐天寺の「ばん」や東立石の「四ツ木製麺所」も人気だったナァ。
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今回の限定サッポロラガービール缶は、表には馴染みの赤星ラベルが記されているが、裏面に向けると1877年発売当時のラベルを再現してデザインされていた。
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こりゃ、なんともイキな計らいだネ。

この日は久しぶりに「酔わせて下町」ブログの藤原さんや「瓶ビール班長の飲み歩き日記」の會田さん等とも会うことが出来た。
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また、角打ちをこよなく愛するブログ「角打ち太郎!!」のジャイアント佐藤さんや「焼きそば名店探訪録」ブログの塩崎さん等々、新しいブロガーさんとも知り合うことが出来た。
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七夕の夕べ、発売前の赤星缶も飲ませて戴き、実に楽しいひと時を過ごさせて貰ったナ。サッポロビールの皆さん、そしてなゆちゃん、ありがとうございました!感謝多謝!

「赤星探偵団」の公式サイト
by cafegent | 2016-07-15 12:11 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)
今朝の東京は薄ねずみ色の空が広がり、開け放たれた窓からは湿り気を帯びた重たい空気がぬるりと流れ込み僕の躯にまとわりついた。
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こんな時、僕は冷たい飲み物よりも敢えて温かいものを飲むのだナ。

珈琲豆の瓶の蓋を開けると、深煎りの豆の香りが僕の鼻腔を刺激する。この時点でもう寝ぼけていた僕の躯がシャキッとするのだ。そして、ミルで豆を挽きペーパーフィルターの端を交互に折り、ドリッパーにセットして挽きたての粉を入れる。お湯がふつふつと湧いたら火を止めて、少し休ませて沸騰した湯が静かになるのを待つのだ。温度が下がり、熱い薬缶の口から水蒸気が飛び散らなくなったら、ゆっくりとお湯を注ぐのだナ。少しの間だけ蒸らしたら、再び上から湯を落としていく。
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キッチン全体に珈琲の深い香りが漂い始め、鬱陶しい梅雨の空気を何処かへと追いやってしまうのだ。今日はどのカップで飲もうか。大きなマグにしようか、それとも先日手に入れた古い蕎麦猪口で頂こうか、などなどと思案するともうすっかり頭も冴え出しているのだナ。
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朝から原稿書きや挿絵描きなどで根を詰める時は、ガブ飲み出来るように大きなケメックスのコーヒーメーカーでたっぷりと珈琲を淹れるのだ。朝の一杯をゆっくりと愉しみたい時は陶製のドリッパーを用いてカリタ式で一杯分を淹れる。あぁ、朝のちょっとした儀式で快適に目覚め、仕事場へと向かうことが出来るのだ。
     ◇           ◇           ◇
ムクゲやタチアオイの花が咲き、東京の街に彩りを添えているネ。
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今月の30日は「土用の丑の日」だネ。僕は6月ぐらいから鰻を食べる機会が多くなる。
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近所に美味い鰻を焼いてくれるフグの店が在るので、割とお邪魔しているのだネ。
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大好きな平松洋子さんが雑誌「dancyu」にて連載していたエッセイを単行本にまとめた「鰻にでもする?」の中に、本のタイトルにもなっているエッセイを久しぶりに読み返してみた。僕は、鰻をより一層美味しく戴くために、よくこの文章を読み返すのだ。
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《家庭で7月の終わり、母親の「暑いから今日は鰻にでもする?」の声に家族全員が沸き立つのだ。滅多に出前など取らない家なので、母が鰻屋まで足を運んで蒲焼を買ってきて、自宅でうな丼に仕立てる。この時ばかりは丼に蓋がしてあって、ご馳走気分を盛り上げてくれる。

家で食べる外の味。それは、ふいに巻き起こった風がおだやかな水面を叩き、右に左に波紋の連鎖を広げる。日常に、うれしい風穴が開く。》

あぁ、なんて素敵な文章なのだろうか。単純な僕は平松さんのエッセイの甘いワナにハマり、登場した食べ物を求めて出かけたり、調理道具などを買って来たりする。そんな自分も大好きなのだけれどネ。

そして平松さんは、こう締めくくる。

《鰻は、いくつになってもそわそわする。白焼き、蒲焼き、うざく、肝吸い。または鰻丼、鰻重。おとなのごほうびは鰻で決まりだ。
だから目下の者を労ってあげようというときも、鰻ほどぴったり来るものはない。》

さて、今日も昼飯は鰻にしようかナ。
by cafegent | 2016-07-13 10:39 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)
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11月を迎え東京もすっかり秋が深まった。今日は朝から冷たい雨が降り続いているネ。晩秋から初冬にかけて降り出す雨を「初時雨」(はつしぐれ)と云う。

季節を72種類に分けて表す七十二候では「霎時施」(しぐれ、ときどきふる)の頃。「霎」は、こさめとも読むが、しぐれの方がこの時季の小雨らしいよネ。

   旅人と我名(わがな)よばれん初しぐれ    芭蕉

昨年からずっと日本全国を旅しているが、先人の芭蕉翁も「旅人」として生きる誇りの様な何かを感じて旅のはじめに詠んだのだろうネ。

そんな訳でこの土日をかけて長野から軽井沢へと旅に出た。今回は仕事ではなくまったくのプライベートな旅行となった。何故ならば、ずっと乗りたかったしなの鉄道の観光列車「ろくもん」の切符が手に入ったからでアル。
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乗車二ヶ月前に電話での発売予約となるのだが、10月1日の朝10時、話し中に耐えて百回以上も掛け続けてやっと取れた日程が12月26日の土曜だった。だが、年末の軽井沢は殆どの店が冬仕舞いをしており、寒いだけだ。軽井沢に詳しいカミサンからもこんな時季の軽井沢に行っても楽しくないヨ、と剣もホロロだった。そして仕方無くキャンセルをしようと電話を掛けたら、なんと10月31日のキャンセルが出て二人席が取れたのだナ。
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東京駅を出発し、いざ「居酒屋新幹線」の旅が始まった。車両が動き始めたら缶ビールを開ける。プシュッと云う音が旅の高揚感を盛り上げるのだナ。
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そして、駅弁の蓋を取る。今回は「えび千両ちらし」をゲット!品川駅から新幹線に乗る場合はいつも「貝ずくし」を買うのだが、東京駅での贅沢弁当はこちらだナ。蓋を開けると一面に卵焼きが敷き詰められており、ワクワク感をかき立てる。
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そしてペロッと卵焼きをめくると下から鰻や小肌が顔を覗かせるのだ。むふふ、あぁこれは堪らんナァ。

はせがわ酒店で仕入れた「空木」のワンカップをゴクリ。ふぅ、旨い。高崎を過ぎると車窓の向こうの山々が秋色に染まっていた。美しい紅葉を愉しみながら、新幹線は軽井沢駅のホームへと到着した。
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軽井沢からしなの鉄道に乗り、上田へと向う。この日は見事な秋晴となった。駅から上田城址まで歩いたら汗をかいた。真田昌幸によって築城された上田城は二度に渡る徳川軍勢の攻撃を防いだのたが、関ヶ原の戦いの後に廃城になった。
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この日は秋の紅葉まつりを催しており、多くの人で賑わっていた。
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真田十勇士の兜を冠り、鎧を身に纏った地元の皆さんが記念撮影に応じていたナ。

上田から再び列車に乗り長野駅へ。観光列車の出発時間を確認し、善光寺へと歩いた。
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ゆるやかな坂道の参道では沢山の店が軒を連ねており、観光客が足を止めていた。

境内に入ると先ず仁王門だ。
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名彫刻家の高村光雲と米原雲海の手による巨大な阿吽の仁王像に出迎えられて門をくぐる。そして山門を抜けて本堂へ。
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旅の無事を願いお詣りをした。

さぁ、午後1時34分、長野から軽井沢へゆっくりと二時間をかけて走る観光列車「ろくもん2号」の旅が始まった。
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美しい車両の内外装は、JR九州の数々の車両デザインで知られるドーン・デザイン研究所の水戸岡鋭治さんが手掛けている。
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沿線の景色をゆったりと堪能出来る様に窓も大きい。軽井沢発の「ろくもん1号」は洋食のコースで、この長野発の列車は和食コースとなっている。小布施で名が知れた懐石料理の『小布施 鈴花』が手掛ける上質な料理がこの旅の最大の魅力なのだナ。
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地ビールは2本セットとなっており、軽井沢高原ビールの「ワイルドフォレスト」とオラホビールのアンバーエール「赤備(あかぞなえ)」が用意されていた。
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日本酒は信州小布施の地酒、松葉屋本店の純米大吟醸「北信流(ほくしんりゅう)」だ。
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壱の重、弐の重と上品な料理が続く。中でも子持ち鮎と紅葉豆腐は絶品だったナァ。
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そして熱々の湯葉しんじょうの吸い物と炊きたての栗おこわは素晴らしい味だった。
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小布施の持田農園が作る「銀寄せ」と云う品種の和栗は、ほっくりとして甘く忘れられない味となった。

途中停まる各駅でも駅長さんや地元の方々の真心溢れるおもてなしを受けて大満足だ。
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戸倉駅では上山田温泉の皆さんがお茶と珈琲を振る舞ってくれた。
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三両編成のろくもん号は各車両毎にデザインが異なっており3号車では見事な組木の障子戸の個室になっており、さながら動く旅館と云った趣きだ。

車窓から上田城を望み、上田駅に到着。ホームでは真田幸村に扮して乗車記念の写真をパチリ!
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旅はこんな無邪気な心が不可欠なのだナ。追加で頼んだワインを愉しみながら、旅は続く。

料理の最後には点てたばかりの抹茶と生落雁(らくがん)を戴いた。
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この落雁、しっとりとして『すや』の栗きんとんを思い出した。

赤ワインと白ワインを追加で注文し、再び車窓の向こうの紅葉を愉しみながら旅が続いた。
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浅間山を眺めたら、もうすぐ軽井沢駅に到着だ。好天に恵まれ、赤や黄色に色付いた山の樹々を目にたっぷりと焼き付けた。
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ホスピタリティに溢れたキャビンアテンダントの皆さんの笑顔も素敵な旅の思い出となった。季節毎に料理の内容も変わり、ワインに特化したイベント列車も企画されていると聞いた。
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また季節を変えて「ろくもん号」に乗車してみたくなった。
by cafegent | 2015-11-02 15:51 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)
今日の東京は快晴、気温も23度と高く朝の公園散歩もシャツ一枚で大丈夫だったナ。
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今日も小さな野の鳥、キビタキが顔を出してくれたが、いつもより数が少なかったから、この陽気で他の場所に移動してしまったのかもしれない。

先月あたりから秋冬の野鳥が次々と入り出しているが、一日二日で移動してしまう鳥も多い。
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オオルリは結局2度しか観ることが出来なかったし、いつもならもう来ている筈のマミチャジナイにも出逢えていない。もう少し寒くなって来たら、またいろんな鳥たちが入ってくるかナァ。

さて、十月の初旬、久しぶりに札幌の実家に帰省して来た。
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朝6時台の羽田発の飛行機にしたので、新千歳空港へは8時半に到着。空港からは列車で札幌駅へと向った。朝飯を食べていなかったので、地下鉄大通り駅に在る喫茶『さえら』へ。

此処は手作りのサンドイッチが名物で、2つの種類を組み合わせて注文出来るのがウレシイのだナ。毎回帰省する都度に此処のサンドイッチを食べている。テイクアウトも出来るから帰りの飛行機の中で食べることもある。

いつもはタラバ蟹のサンドとフルーツのサンドイッチを組み合わせるのだが、今回はパンをトーストしたタラバ蟹サンドを戴くことにした。
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こちらはイギリスパンをこんがりと焼いてあるので組み合わせは出来ず一種類の具材を選ぶことになるのだが、その分マヨネーズで和えたキャベツとタラバ蟹の身をたっぷりと味わうことが出来るのだヨ。
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人気のタラバ&フルーチサンドの他にもえびカツやスモークチキンサラダのサンドイッチも美味しいので是非札幌を訪れた際には食べてみて欲しいのだナ。

腹ごしらえをしたので市電に乗って実家に向うことにした。
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我が家は大通り駅から市電で15分程のところに在るので帰省しやすいのだナ。父も母も元気だが、父も今年80歳だし、母ももう86歳になるので、なるべく時間が出来たら帰省しようと思っている。

我が家から歩いて30分弱で北海道神宮の在る円山原始林へ行くことが出来る。
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此処は野鳥の宝庫なので、今回も望遠レンズを持参してきた。
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鬱蒼とした原生林の中を歩いてくと可愛いシマリスやエゾリスが出迎えてくれた。毎朝散歩に来る地元の方がヒマワリの種やクルミなどを撒くとリスたちの混じって小鳥たちもやって来る。

ヒマワリを好むハシブトガラが数羽飛んで来た。
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この小鳥は北海道にしか生息しておらず僕も出逢うのが愉しみだった。余り警戒心も少ないので近くでシャッターを切っても全く逃げることなく細かく砕いた餌を啄んでいたナ。
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ゴジュウカラもヒマワリに夢中!

つぶらな瞳が愛らしいエゾリスは、クルミを夢中でかじっていた。
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野鳥を探しながら山頂を目指して歩き進めていると、ラッパの様な奇妙な鳴き声が耳に入った。その声の方に目をやると大きなクマゲラが止まっていたのだナ。
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国の天然記念物に指定されている大型のキツツキだが、北海道と東北でしか観ることが出来ないのでとてもラッキーだった。
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大きな黒い躯に赤いベレー帽を冠った鳥は、インパクト大だったナ!

暫くは僕の目線の高さの木でコンコンと樹を突いていたので、シャッターを切ることが出来た。

円山の山頂から札幌の街を一望し、大きく深呼吸。
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さぁ、下山して酒場へと向おうか。午後2時に口開けの『第三モッキリセンター』へは、地下鉄で移動だ。テレビ塔の在るバスセンター前で下車して、徒歩数分で大好きな酒場に到着だ。
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コの字の細長いカウンターでは、既に大勢のお客さんが酒を愉しんでいる。先ずは、生ビールを戴いて円山散策の汗を拭うとしよう。
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ビールを一気に飲み干して、濁り酒へと切り替えた。
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グラスにモッキリ(盛り切り)の酒は口から持って行かないと零してしまう。大事な酒をカウンターに呑ませる訳にはいかないので、水飲み鳥の玩具の様に口を延ばして身体を折り曲げた。クゥーッ旨い!
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濁り酒のアテは、しめ鯖だ。此処のしめ鯖は結構しっかりと酢で〆ている。この酸味が濁り酒にとても合うのだナ。

そして、550円のつぶ鍋と冷酒1級白鹿を戴いた。
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モッキリの正一合で300円なのだから、ウレシイ限りだネ。

冷酒をお代わりして、程よく酔った。ご馳走さまでした。
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「第三モッキリセンター」を出て、テレビ塔前から大通り公園を歩く。
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この季節の札幌の愉しみは、市内数カ所で開催されている「さっぽろオータムフェスト」なのだナ。
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テレビ塔前の大通り1丁目から11丁目までの間を北海道の魅力溢れる味覚を提供する屋台がズラリと軒を連ねるのだ。
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好みの料理を探して、酒を求め公園内に設けられたテラスなどで大いに味わうのでアル。
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僕は、せたな町の出店する『浜の母ちゃん食堂』のうにごはんを購入。
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前浜産のウニをたっぷりと炊き込んだご飯の上に更に蒸したウニがてんこ盛りだ。
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サッポロクラシックの生ビールを飲みながら、うにごはんを頬張った。
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デュワースのブースを見つけたので、ハイボールを購入。
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秋空の下で飲むウィスキーハイボールのなんと旨いことか。

陽が翳りだし、少し肌寒くなってきたので「オータムフェスト20015」の会場を出た。ブラブラと街を歩き狸小路を10丁目まで。
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昭和の香りを色濃く残す飲み屋街がある10丁目は、小体の酒場が集まる「ひょうたん横丁」が在るのだが、やっぱり僕は札幌でも老舗の居酒屋『金冨士酒場』へと誘(いざな)われたのでアール。では、また!
by cafegent | 2015-10-14 12:57 | ひとりごと | Trackback | Comments(1)
暦ではもう夏の中日になったのだネ。

七十二候では「梅子黄」(うみのみ、きばむ)の頃となった。梅の実が熟し始めた。僕の廻りでも梅酒を漬けている人が多いが、我が家にも亡くなった叔母が漬けた20年物の梅酒が有る。トロリとして、ソーダで割ると美味いのだが、もったいなくて毎年チビリチビリと戴いている。
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先日観た是枝監督の映画『海街diary』の中でも庭の梅の木を摘み、梅酒を漬ける場面が登場した。三人姉妹の元に突然加わった末妹のすずが、懸命に梅の実を採る姿がとても印象的に映った。

この映画の原作である吉田秋生さんの描く鎌倉の街も、そこに登場する家族や彼女たちを取り囲む廻りの人々も僕は大好きなのだが、この映画には完全にヤラれたナ。
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写真家の瀧本幹也さんのカメラワークがとにかく素晴らしい。三女千佳を演じた夏帆の短いソックスにソソられたし、その彼氏役のレキシが好い味を出していて良かった。
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映画を観ながら、フトローレンス・カスダン監督が1983年に撮った映画『BIG CHILL』を思い出したのだ。邦題は「再会の時」だったと思うが、映画のキーパーソンである男の葬式で集まる旧友たちの人間模様を描いた話なのだが、その男が最初から最後まで一度も登場しないのだナ。

「海街diary」でも、この四人姉妹を引き合わせた父の姿は一度も登場しない。ただ、それだけの接点なのだが、何故かずっとあの映画が頭に浮かんだのだった。

まー、どーでもイー話だネ。だが、この映画を観て一番良かったのは、広瀬すずが可愛いかったことかナ。デビュー当時の宮澤りえを彷彿させ、スクリーンいっぱいに魅力のオーラを放ち、僕を釘付けにした。

梅雨入りした紫陽花の季節と映画の中が交差し、なんとも不思議な感覚だったナ。
     ◇          ◇          ◇
閑話休題。

僕の住んでいる街・武蔵小山とその両隣り不動前と西小山の飲食店を紹介したぴあのムック本『武蔵小山食本』が発売された。
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和食、洋食、ラーメン、居酒屋、バー等々、盛り沢山の内容で初めて武蔵小山周辺を訪れる方にとっても大変重宝する一冊だ。
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もちろん、武蔵小山の居酒屋に関しては僕が紹介しているので是非ともご一読して戴きたい限りでアール。
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そんな訳で夕暮れ時になると足が向いてしまうのが武蔵小山の働く人の酒場『牛太郎(ぎゅうたろう)』だ。
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店主の新井城介さん、通称ジョーさんが奥さんと二人で切り盛りするコの字カウンターの酒場なのだナ。

此処はホッピーも置いてあるが、先ずは地元に本社と工場が在る博水社のハイサワーを戴こう。
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レモン果汁がバッチリ効いた甘く無いレモンサワーは何杯でも飲めてしまうヨ。
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ビアレモンテイストの「ハイサワーハイッピー」はボクの一番のオススメだ。

酒のアテは迷わず「とんちゃん」を頼んでみよう。
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独自のニンニクダレに漬け込んだモツの部位数種を水分が飛ぶまで鍋でじっくりと炒めており、そこへオリジナルの味噌を載せるのだ。
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都内の居酒屋は数限りなく在るが、この料理は牛太郎以外でお目にかかったことが無い。病みつく美味さなので是非!

20人で満席なので、入口の両脇に在る待ち合い席で待つことになる。此処は長年通っているご常連さんだって後ろで30分以上も待つことがザラなのだから、満席でも臆することなく後ろで待ってみて欲しい。カウンターが空いたときの喜びと酒の旨さの感動がきっと倍増するからネ。

さて、今夜も「牛太郎」の暖簾を潜ろうかナ。
by cafegent | 2015-06-16 13:38 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)
風薫る五月、テレビのニュースでは、台風6号が今夜にも本州に上陸すると報じている。

ゴールデンウィークを過ぎて、暦では「初夏」となった。七十二候では「蚯蚓出」(みみず、いづる)の頃、蚯蚓(ミミズ)が地面の上を這いずり出る時季が来た訳だネ。
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気候が良くなり、やっと地上に出たと思ったミミズも油断する暇もなくムクドリなどの餌になって喰われてしまう。
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自然の摂理とは時に非情なものだが、こうやって地球は進化していくのだナ。

    出るやいな蚯蚓は蟻に引かれけり    一茶

地上に出た途端、人に踏まれたり灼熱の大陽によって干涸(ひから)びたりしてしまうミミズをしめしめと食糧として運ぶ蟻の群れを一茶は見たのだろうネ。

毎朝歩く公園では、キビタキのオスが美しい音色で囀(さえず)っている。
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この声を聴くと春から夏への移ろいを感じるのだが、今年は少し到来が遅かったようだ。だが、肝心のメスの姿が見えないので、オスも空振り状態が続いているのかもしれないナ。
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ウグイスもキビタキもメスの気を引くために、囀(さえず)るのだからネ。

五月も中旬を過ぎれば、今度はホトトギスや筒鳥が来る季節となる。だが、いつもの公園がどんどん整備されて雑木林が減っているので、今年は来てくれるかどうか微妙でアル。
      ◇           ◇           ◇
閑話休題。

さて、この連休は遠出をせずに日帰りで行ける小旅行に出掛けた。
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JRが販売している「休日おでかけパス」を利用すれば、2,670円で東京近郊の指定エリア内を一日中何度でも乗り降り自由となるので大変お得だ。しかも、特急券やグリーン券を購入すれば、普通列車のグリーン車や特急、新幹線まで利用出来るのだから嬉しい限りでアル。

今回は、品川駅から千葉の成田駅まで快適なグリーン車に乗って、暫しの「居酒屋グリーン」を愉しんだ。
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品川駅で買い込んだ駅弁はちょっと贅沢をして、東京が誇る老舗すき焼店『今半』が作るすき焼き弁当をチョイス。
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さすがに高いだけあって、牛肉の質が高かった。

船橋辺りを過ぎると、車窓の向こうの景色が一段と長閑になる。
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青々とした田んぼでは、田植えが始まっていた。二缶目のビールを飲み終える頃に成田に到着した。そこから電車を乗り換えて、砂原へと移動した。
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砂原の街は、倉敷の美観地区や小江戸川越の様に江戸時代にワープした様な家々が数多く残されている。
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よく時代劇の撮影にも使われているそうだが、最近のドラマ「東京バンドワゴン」の舞台にもなったらしいネ。
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豊かな水の郷では、沢山のツバメが宙を飛び廻っていたナ。
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東京でもツバメが営巣するが、こんなに沢山のツバメが巣を作っているなんて、やはり自然豊かな環境なのだネ。
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伊能忠敬の生家を見学し、街を歩いたあとは酒蔵見学へと向った。
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創業文政8年の歴史を誇る「東薫酒造」を訪れた。
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全国新酒鑑評会で金賞を受賞している大吟醸「叶」は、今もこの左側の年季の入った機械で搾っているのだそうだ。

酒蔵見学の後の試飲も愉しみの一つだが、搾りたて純米生原酒の瓶詰めを買うことが出来たのは嬉しかったネ。
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あぁ、来て良かった!

ツバメが多い中、違う鳴き声に目をやると電線にセグロセキレイの姿を見つけた。
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一眼レフを持って来なかったのが悔やまれたが、まぁ旅なんて記憶に残れば良いのだよナ。(と負け惜しみ!)
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砂原の街をグルリと廻り、大いに堪能した。
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再び成田へと戻り、成田山へお詣りすることにした。
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ゴールデンウィークなので、参道も凄い人通りだった。
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さぁ、参拝を終えた後はお待ちかね『川豊』での鰻だ。

成田山へ行く前に整理券を貰っていたので、店に戻ると丁度タイミング良く入店することが出来た。
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二階へと上がり、順番を待つ。この待つ間のひとときも鰻重の味を何倍にも盛り上げてくれるのだナ。
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フワフワに蒸してから焼いた鰻の美味いことったら、あぁ堪らない。

端午の節句を控えたこの日、子供に戻った様な心持ちで鰻重を頬張ったのでアール。
by cafegent | 2015-05-12 15:37 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)
ワタクシごとで恐縮ですが、昨年一年をかけて日本全国を巡り、各地の漁港を訪ね歩いた旅行記『日本の漁港を訪ね地魚に唸る』が3月24日に発売になります。魚のイラストは、僕の大好きなイラストレーター矢田勝美さんに描いて頂いた。各地の漁港は旅をした僕が描いてみた。
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この本の始めにも記したのだが、古い旅の記憶を辿り、それを思い出す度にその土地や風景の感じ方が変わってきた。いつの間にか僕自身が歳を重ね、遠い昔の旅の思い出自体が郷愁を秘めたものになって来ているからだろうナ。

若い頃は海外にばかり目が行ってしまい、日本を巡る旅など数える程だったが、この十年余り積極的に旅を企てるのは国内ばかり。旅をしてみて、改めて我が国は廻りを海に囲まれている島国なのだと気付かされた次第でアル。その海岸線沿いには、三千近くもの漁港が在った。北海道だけでも285漁港在り、全国規模に流通している漁港だけでも623漁港在ると知り、日本は世界に誇る魚大国なのだと感じたワケだ。

この旅の手帖は、約一年をかけて日本各地の漁港を尋ね歩き、地元の方や漁師さん、漁協の方々などに地元で水揚げされる魚介類を教えて頂き食べ歩いた記録だ。雑魚(ザコ)と呼ばれる地魚は、決して東京の魚屋には並ばないのだナ。中にはセリにもかけられず、漁師の自家消費となる魚などが有る事を知り、自分の足で日本の漁港を尋ねてみたいと思ったのがきっかけでアル。

旅の宿の朝、春はウグイスのさえずりで目がさめ、夏はツバメの啼く声に誘われて浜に出た。行き交う人達と挨拶を交わす。時には何時間もバスを待ち、漁港まで辿り着いたことに喜びを覚えたり、やっと着いたら大時化で休漁となり、目当ての魚が食べられず悔んだりした。思えば、五十余年の人生の中で初めての経験かもしれない。

道を尋ねたら、方言が強すぎて判らないこともご愛嬌だった。
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水平線の向こうに太陽が昇る頃、大漁旗を掲げたイカ釣り漁船が朝日を浴びて漁港に戻って来る姿に歓喜した。時には、茜色に染まる夕暮れの波止場に立つ自分が哀愁に浸っていることに照れ笑いしたことも忘れないだろうナァ。
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この旅は日本各地の海沿いばかりの旅とはいえ、海や浜辺の景色だけではなく、海の向こうを望む山々の稜線もくっきりと旅の思い出として僕の中に深く刻まれた。
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旅に携えたスケッチブックに見聞きしたメモを記し、それを頼りに漁港を巡る旅を綴ってみた。

心はもう次の新しい旅へと動いているのだ。

まだ知らぬ漁港が私を旅へと誘(いざな)う。新しい画帖を携えて、もっと自由気ままな旅に出掛けてみたい。そして更なる未知の魚たちに出逢いたいものだ。

この本を読んで漁港を旅した気分に浸るのも良し、実際に旅に出て、漁港を訪ね、地魚を食べに行くのも良し。読んで戴いた多くの皆さんの新しい旅への架け橋となって頂けたら幸いなり。
by cafegent | 2015-03-20 13:23 | ひとりごと | Trackback | Comments(9)
今日の東京は気温が21度まで上がるそうだ。シャツ1枚で歩いても汗ばむ陽気だネ。武蔵小山駅前の都立小山台高校のソメイヨシノが今年もまた一本だけ一足早く開花した。
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見事に咲き誇る桜の花蜜を求めヒヨドリやメジロがやって来ていたナ。
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公園に居着いていた渡り鳥たちも皆飛び立ってしまい、留鳥の四十雀(シジュウカラ)やウグイス、オナガ辺りが目立つ様になった。
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今朝は気温が高いせいか虫たちも出始めていた。
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キチョウも今年初見だし、うららかな春の陽射しを浴びながら散歩が出来た。
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先週末、天気も良かったので梅見物に出掛けることにした。

青春18きっぷを使い、先ずは上野へ。上野駅構内で駅弁を購入し、快速ラビットで居酒屋グリーンの旅の始まりだ。
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列車内で食べる弁当は、どうしてこんなにも美味しいのだろうか?
旅の高揚感が、何もかも美味しく感じさせてくれるのだネ。

水戸の偕楽園に行くには、偕楽園駅で降りずに水戸駅まで出て、そこからバスに乗る方が良い。
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何しろ、偕楽園駅は偕楽園の出口前に駅が在るので、本来の入口から入れずに出口から見て回ることになるのだナ。

無事にバスで偕楽園に到着したら、好文亭表門へと進むのだ。
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この道(旧岩間街道)は、水戸の城下町から偕楽園に入園する正式なルートでアル。
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此処から入園し、孟宗竹林を抜けると徳川斉昭(なりあき)公の陰陽(おんみょう)の考えを基に造られた庭園の「竹林の暗」から「梅林の明」への誘(いざな)いを体感することが出来る訳だ。
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ほぉ、見事な孟宗竹林だネ。
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好天に恵まれた土曜日だけに園内は大勢の人で賑わいを見せていた。
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見事な紅梅、白梅を愛で、心身共に癒された。
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巨大な大理石で出来た井筒から清冽(せいれつ)な水がこんこんと湧き出る吐玉泉(とぎょくせん)は、偕楽園が出来る以前から在った泉で、徳川斉昭公の時代、茶会にこの水が使われたそうだ。
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咲き誇る梅を眺め、偕楽園を堪能した。
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水戸黄門さん御一行にも出逢ったし、次へ移動しよう。
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常磐線の線路上を渡り、田鶴鳴(たづなき)梅林を抜けると広い仙波湖に出る。
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暫く湖を囲む仙波公園を歩き、水鳥たちを鑑賞した。
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コブハクチョウ、コクチョウ、オオバン、ユリカモメなどが長閑に泳いでいた。
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おや、D51も展示されているのだネ。
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コクチョウは、こんな処まで来るのだナ。
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千波湖をグルリと廻り、水戸芸術館へ。
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現代美術ギャラリーにて現在開催中の『山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ』を拝見した。
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山口さんの作品はいつ観ても刺激的だったナ。

水戸駅までバスに乗り、其処からは再び青春18きっぷで、酒場を求め宇都宮へと向ったのでアール。
by cafegent | 2015-03-17 14:50 | ひとりごと | Trackback(1) | Comments(0)
   堀崩す土手のはづれの菫(すみれ)かな  正岡子規
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春が着々と近づいて来ているネ。雨上がりの土の匂いも仄かに春の香りがするようだ。季節も啓蟄を迎えた。ベランダの植木にも小さな虫がやって来たり、公園でも地面から虫が這い出し始める季節となった。

季節を72に分けて表す七十二候では、「蟹虫啓戸」(すごもりむし、とをひらく)の頃。土の穴の中でじっと冬を過ごして来た虫たちが、土の扉を広げて出てくる時季が来た訳だナ。
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だけど、せっかく土から這い出した途端、モズやツグミに食べられちゃうのだから、自然界はキビシイよネ。
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桜が咲く頃になっても、まだ肌寒い日があるが、それでも晴れた週末には川沿いの土手でも散歩しに出掛けたくなるのだナ。

土筆(つくし)が土手から顔を出すのはいつ頃だろうか。今月も後半になれば可愛い菫(すみれ)の花が咲き始めるだろう。
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稲田堤辺りまで出掛けて、土手を歩いてみようか。程よく汗をかいたら『たぬきや』の酒が癒してくれるだろうからネ。
      ◇           ◇           ◇
閑話休題。

年に何度か神保町の酒場『兵六』(ひょうろく)に集う酒朋たちと「散歩の会」を催している。毎回、幹事が知恵を絞り、都内の散歩コースを決め、皆で半日程歩き回るのでアル。缶ビール片手に歩くも良し、神社をお詣りするも良し、何と言っても我ら呑んべいの集まりだ。最後の酒場での打ち上げ目当てに歩くのだナ。

今回の幹事は両国の私設図書館『眺花亭』の主人(あるじ)渡辺信夫さんだ。渡辺さんは雑誌「東京人」を総て所有しており、眺花亭で拝読することが出来る。
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今回の散歩ルートは「東京人」2012年8月号で特集を組んだ東京地形散歩から、東京の凸凹地形を歩くこととなった。

午後1時、江戸川橋駅に集合し、江戸川橋から田端まで「七つの丘」を踏破する東京地形散歩が始まった。午前中ずっと雨が降っていた東京だが、タイミング良く地下鉄の出口を上がると雨も上がっていた。

小石川植物園や田端文士村記念館に立ち寄り、山越え、谷越えの、さながらブラタモリな散歩の会なのだ。
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先ずは、江戸川橋を渡り、江戸川公園へ。
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緑溢れる都会の中の森では、ツグミやヒヨドリが啼いていた。
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さぁ、此処からもう階段を上がり高台へと進むのだ。息を切らせながら階段を昇り切ると瀟洒な造りの「サクラドミトリー文京」が現れた。
女子学生専門のドミトリーは、早稲田や上智、法政大学に通う女子大生たちが住んでいるのだろうネ。
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隣接するホテル椿山荘の前を過ぎ、目白通りを抜け音羽通りまで出る。
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高台へ目をやると鳩山会館がそびえ立っていた。脇の路地へ入り今宮神社へ。
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此処も小日向の丘と呼ばれ、急勾配が続くのだ。

     とぼとぼと老宣教師の登り来る
             春の暮れがたの切支丹坂
    
歌人・金子薫園(くんえん)が詠った歌だが、本当に文京区には坂が多い。
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鷺(さぎ)坂、大日坂、切支丹坂と、ひたすら坂を歩く。

切支丹坂は夏目漱石の小説『琴のそら音』にも登場したネ。
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途中、小日向の住宅地では、農政学者の新渡戸稲造の旧居跡が在った。
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そして、東京メトロの小石川車両基地の高架下トンネルを潜る。
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再び、庚申坂の階段を昇ると春日通りに出た。春日通りを茗荷谷駅方面へと歩き、小石川五丁目から播磨坂の桜並木を下った。
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もうあと一ヶ月もすれば見事な花が咲き誇るだろうか。

播磨坂を下り切ると東京大学大学院附属の小石川植物園に到着だ。
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雨上がりの空はまだ曇っていたが、ニュートンのリンゴの木(実際にニュートンの生家の木から接ぎ木したのだヨ!)や美しい寒緋桜の花を愛でる事が出来た。
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まだ蕾みも小さな桜の木の枝では、シメを見つけることが出来た。
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シメは、こんな鳥だヨ!
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アテツマンサクの黄色い花も見事に咲いていたナ。
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ウメ林では、白梅、紅梅と多くの品種の梅の花が咲き誇っていた。
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梅の花蜜を求めて沢山のメジロが群れで来ていたネ。
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白梅と黄色のサンシュユの花の競演も美しい。
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     植物園の松の花さへ咲くものを
          離れてひとり棲むよみやこに   若山牧水          

小石川植物園を堪能し、再び坂へ。
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かつて白山御殿が在った名残りの御殿坂を昇り、指ヶ谷へ。
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白山下から裏通りを抜けて階段を昇り白山神社へ。
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そこから、旧白山通りの坂を上がる。

散歩もいよいよ終盤戦だ。本駒込駅から右へ折れ、千駄木をひたすら真っ直ぐ歩く。不忍通りを渡り、田端駅へと向った。
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田端駅前に在る『田端文士村記念館』を訪れた。此処は入場無料だから、ちょっとした休息に良い。

田端周辺は、かつて多くの小説家や芸術家が住んで居たのだネ。館内に展示された資料や映像で、芥川龍之介や室生犀星、竹久夢二、平塚らいてう、サトウハチローなどの小説家たち、陶芸家の板谷波山、画家の小杉放庵など時代を牽引した文人墨客が集まった田端の歴史に触れることが出来た。

休憩を挟むことなく、一気に歩いたネ。田端からは京浜東北線に乗り二駅先の王子へと移動した。

さぁ、王子と云えばザ・大衆酒場の『山田屋』だネ。
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先ずは名物「半熟玉子」だ!
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コレ、卵と一緒に日本蕎麦と麺つゆが入っているので、酒を呑む前に食べておけば胃に優しいのだナ。
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瓶ビールを戴き、カンパイだ。
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渡辺さん、お疲れさまでした!
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このお好み焼き風きゃべつの天麩羅も此処に来たら食べなくちゃ!
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胡麻焼酎の「黒胡宝」のボトルも次々と空いて行く。

八海山が作る米焼酎「よろしく千萬あるべし」もボトルで戴いた。
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コレ、中々美味い焼酎だったナ。

薄さが良いハムカツや揚げたてメンチ、たらの芽の天麩羅、マグロぶつ、牛煮込み等々、大衆酒場ならではの味を存分に堪能した。

次の散歩の会は、何処を歩くのやら。あぁ、今から愉しみだナァ。
by cafegent | 2015-03-09 14:47 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)