東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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カテゴリ:ひとりごと( 471 )

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東京は一気に春めいて、街中の染井吉野も開花の速度を増している。
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ムラサキハナナも咲きだし、ヒヤシンスの花も開き始めたネ。
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昨年末に千葉市美術館で開催されていた『誕生130年 川瀬巴水展 郷愁の日本風景』を観そびれていたが、巡回され横浜高島屋ギャラリーで観ることが出来た。
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日本画の巨匠、鏑木清方に弟子入りした巴水だが、同門の伊東深水の手による連作「近江八景」を見て木版画に魅了されたのだネ。そして、版画の版元である渡邊庄三郎とタッグを組み浮世絵とはひと味もふた味も違う「新版画」の連作を発表。圧倒的な画力により全国を旅して風景を写し取ったスケッチが実に素晴らしい。

旅から戻ると丁寧に描いたスケッチと心に焼き付いた風景を元に版画の原画となる水彩画を作成。その作品を彫り師と摺り師の匠な技術によって美しい木版画が完成する。

本展覧会では、スケッチから水彩画、試し摺りから最終版までの行程も展示され、実に興味深かったナ。

今回は、川瀬巴水の傑作「田子の浦の夕」の水彩画の原画が展示されていた。今回の展覧会で一番愉しみにしていた絵だったので、暫く立ちすくんで魅入ってしまった。
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僕が米国のコレクターから手に入れたモノは、昭和15年に創られた初摺りの版画だが、70年も経っていると云うのに色褪せず美し富士山の夕景だ。手前の松と土手を行く荷馬車夫、富士の構図が素晴らしい。

版画の良いところは、版木が残っていれば、今でも手に入ることだネ。
この「田子の浦の夕」も後摺りの作品は、銀座の『渡邊木版美術舗』で手に入る。値段も二万円程度なので、季節によって掛け変えるのにも手頃なのでアル。

そんな訳で、今日は酒を語らず!
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by cafegent | 2014-03-28 18:14 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)
七十二候では、「桃始笑」(もも、はじめてさく)の頃。春の訪れを感じ、桃の蕾みがほころび、花が咲き始める時季が来たのだネ。

東京は今日も冬の寒さが続いているが、樹々の新芽が続々と膨らみ始めている。
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都立林試の森公園の河津桜は満開を迎えており、メジロが花蜜を求めて集まっている。

白梅の木ではツグミが佇んでいたナ。
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頬にあたる風は冷たいが、春は足早に近づいている。

日曜日は、河津桜を観に伊豆の河津まで出掛けた。

品川駅から青春18きっぷを使い、伊東まで行きそこからは伊豆急でのんびりと河津駅へと向かった。
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熱海まではグリーン券を買えばグリーン車が使えるので、快適な旅となるのだネ。
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つばめグリルのハンバーグ弁当なんぞを買い込み、いざ居酒屋グリーンの出発となった。
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途中、いろんな場所で桜が咲いているのを見かけた。
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伊豆急電車は途中の待ち時間が多いから時間がかかるネ。河津駅に着くと駅前から人が溢れていたナ。
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ちょうど「河津桜まつり」が開催中であり桜並木の下では沢山の屋台が出ていた。
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青空が広がり、陽が出て来たのでビールで喉を潤した。

足元では色鮮やかな菜の花も沢山咲いていた。
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川沿いではハクセキレイが飛び回り、土手に水仙の花も見つけた。
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のんびりと数キロの道を歩き河津桜を満喫した。
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途中、友人の飼い犬に似たコが居るなぁ、と思っていたら地元の友人夫婦とその家族だった。
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皆、桜見物に来たそうだが、こんなに人が溢れている中で、偶然にも地元の友に出逢うとは驚いた。
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帰りの電車はさぞ混むだろうと、早めに駅へと戻り、電車を待つ事にした。それが功を奏し夫婦共に座ることが出来た。満員の電車で熱海まで戻り、再びグリーン車へ。
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帰りは缶チューハイの旅となったのでアール。
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by cafegent | 2014-03-11 14:21 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)
昨日から季節は二十四節気の「啓蟄」を迎えたネ。山梨など雪崩の被害が起きたり、北海道でも厳しい寒さが続いているが、列島は少しずつ春に向かっている。
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「啓」とは、開くこと、「蟄」とは土の中で越冬した虫のこと。土の中で眠っていた虫たちが、春の気配を感じて土の上に這い出してくるのが「啓蟄」なのだネ。

今朝の公園では、昨日の雨で土が柔らかくなっていたのかツグミが地面を突いて大きなミミズを探し出した。
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思わぬご馳走に大満足だったかナ。一雨ごとに春が近づいて来る。そんな季節の移ろいを感じながら虫や野鳥を探して歩くのが愉しい。

今日は風が強いが青空が広がった。
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公園の広場では子ども達が河津桜の咲く木の下でお弁当を開いていた。
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桜の花の蜜を求めて、メジロたちも沢山やって来る。

    ◇         ◇         ◇
閑話休題。

誰もが一度は触れたであろう絵本「ぐりとぐら」が最初の発表から五十年を迎えたのだネ。1963年と云えば、僕ももう三歳、母親に沢山の絵本を読み聴かせてもらった。中でも「ぐりとぐら」シリーズは大人になっても時々書棚から取り出して眺めたりしている。

中川李枝子さんと実妹の山脇百合子さんの生み出した「ぐりとぐら」は日本のみらならず世界中で愛されている絵本だネ。中川さんによれば、絵本に教訓など要らないそうだ。いろんなお話しに子どもたちが魅了され、いつのまにか本を読むことの楽しさを身に付けてくれれば良いのだそうだ。「どこで誰に会って、どんな本に出逢うかが大切」と云う。

暫く絵本作りから遠ざかっていた中川さんは、或るサイン会で手紙を受け取ったそうだ。幼くして娘すみれちゃんを亡くした母親が、娘は「ぐりとぐら」に出逢って幸せでした、と記されていたそうだ。そして、実に19年ぶりにシリーズの新作『ぐりとぐらとすみれちゃん』を発表したのだネ。
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ぐりとぐらとすみれちゃん (こどものとも傑作集―ぐりとぐらの絵本)

この絵本で初めて人間を登場させたそうだが、かぼちゃの入った大きなリュックを背負ったすみれちゃんが何とも言えず可愛かったナァ。

東京の松屋銀座で開催されている『誕生50周年記念 ぐりとぐら展』では、絵本シリーズの原画約70点や初版本、制作資料などが展示されている。姉妹の最初の作品「いやいやえん」の表紙原画も展示されているそうで、愉しみだ。

また会場デザインを手掛けているのが家具デザイナーの小泉誠さんだ。僕の大好きなデザイナーで、一度『牛太郎』でお会いしたことがある。

これを機に「ぐりとぐら」全7作品を読み返してみようかナ。
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   山路来てなにやらゆかしすみれ草(くさ)

これから菫(すみれ)の花も咲き始める時季、日本には百種以上もの菫が有るのだそうだ。足元の小さな紫色のたちつぼ菫を探して箱根辺りの山道を歩きたいものだ。

「誕生50周年記念 ぐりとぐら展」のサイト
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by cafegent | 2014-03-07 11:37 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)
暦では「大寒」に入ったネ。一年で最も寒さ厳しくなる季節の到来だ。

今週の火曜日、深夜から朝にかけて東京でも雪が舞った。それでも昨日あたりから春の様な穏やかな天気が続いている。明日も15度近くまで気温が上がると、朝の番組の気象予報士が伝えていた。
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「三寒四温」と云う言葉がある。冬の気候の変化をさすのだナ。
寒い日が三日続いたあとは温かい日が四日間続く。七日周期で寒暖が繰り返されることを云うのだが、最近では冬より春先の時季に使われることが多いらしい。今週末にかけては、正にこの三寒四温が当てはまる天気だネ。

季節を72種類に表した「七十二候」では、今日まで「款冬華」(ふきのはな、さく)の頃だ。厳しい冬の中で、蕗の薹の蕾みが土から顔を出す時季が来た訳だ。

     蕗の薹 岩間の土にひきしまる   西東三鬼

霜が降りた寒さ厳しい中で、土を盛り上げて芽を出したふきのとうの姿が眼に浮かぶなぁ。頑張って蕾みを膨らませ様とする姿に三鬼自身も身を引き締める思いで眺めていたのかナ。

  「三次郎、熱い酒(の)をひとつ頼む!」

鬼平になった気分で『五鉄』の暖簾を潜り、軍鶏鍋を待つ間に一献だ。
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あぁ、ふき味噌で燗酒を吞(や)りたくなった。
     ◇           ◇           ◇
さて、今日は亀戸天神社恒例の行事「うそ替え神事」へ出掛けて来た。
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鷽(ウソ)は幸運を招く鳥とされ、毎年新しい木彫りの「うそ鳥」に替えることで、昨年までの悪しき事が総てウソになり一年の吉兆を招き開運や出世、幸運を得ると云われている。
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毎年一月の24、25日の両日は多くの参拝者で賑わうのだナ。そんな訳で僕も昨年のうそ鳥を持参し新しいモノと交換して来た。

ちなみに実際の鷽は、こんな鳥だ。
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オスは胸辺りが美しい紅色で頭と尾が黒い。
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雀より大きく、冬になると近所の公園にも姿を見せる。桜の芽などを食べるので、桜の木を観て廻ると出逢う機会に恵まれるのだナ。

今日は風も無く穏やかな気候だった。
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境内では梅の花も咲き始めていた。
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二時間近くも並んだが寒くもなく本を読みながら待ち無事にお詣りが済んだ。
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亀戸天神社の「うそ鳥」は檜の木を神職の方々が一体一体、手彫りしたのだヨ。
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愛くるしい表情をしたうそ鳥をまた一年家に飾り家族の福を願おう。
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お詣りの後は腹ごしらえだ。
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いつも鳩が居る『但元いり豆店』の前を歩く。

亀戸駅前まで戻り、『亀戸餃子』の暖簾を潜る。
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昼時だったが、カウンターの一番奥に座る事が出来た。
此処は黙って座れば焼き餃子が出てくる。
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最低二皿がマストなので、3個程食べ終えた辺りで、次の皿が出てくるのだナ。

カウンター越しの真向かいに知った顔があった。神保町の酒場『兵六』で時々お会いする方だったが、あちらも亀戸天神の帰りとの事だった。

此処の餃子は実にあっさりしており、何個でも食べられる気がする。実際、昔は老酒を呑みながら8皿は軽く食べていたものだ。カウンターにはお酢と醤油そしてラー油も用意してあるが、小皿には最初から芥子が付いている。これがまたこの餃子に合うのだナ。最初はお酢と芥子だけで戴き、次に醤油とラー油を垂らして喰う。

此処は老酒の他に白乾児(パイカル)酒、五加皮(ウカピ)酒なんてのも有る。
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しかし今日は休肝日、ウーロン茶で腹を満たしたのだ。

冬晴れの青空の下、駅に戻り『船橋屋』のくず餅を買って帰ったのでアール。
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by cafegent | 2014-01-24 17:59 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)
皆様、新年明けましておめでとうございます。
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今日は1月6日、二十四節気では「小寒」を迎えたネ。冬至と大寒の丁度真ん中辺り、いわゆる「寒の入り」が来た訳だ。東京もこの時期から寒さが一層厳しくなる頃、冬本番だネ。
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明日7日の朝に「七草粥」を戴いて、この一年無病息災で居られる様にと願うのも日本人ならではの新年の風習だ。

季節を72に分けて表す「七十二候」では「芹乃栄」(せり、すなわちさかう)の頃。芹とは七草粥に入る具材の野菜だ。

セリの他に、ナズナ、ゴギョウ(母子草)、ハコベラ(はこべ)、ホトケノザ、スズナ(蕪)、スズシロ(大根)を入れた粥は、青菜が不足がちな時代の古人の知恵だが、消化吸収も良く、暴飲暴食の正月で疲れた胃腸を休めるのにも良いのだナ。

今日から仕事始めとなったが、七草粥や鏡開きなどの行事は新年の事始めとして、忘れぬ様にしたいものだネ。
      ◇           ◇           ◇
この年末年始は、カミサンの実家である岡山/箕島で過ごした。今回は餅搗きをしなかったので、広島まで旅に出てみた。
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先ずは腹ごしらえと東総社に在る讃岐うどんの名店『よこた手打ちうどん』へ。
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此処のぶっかけうどんが、兎に角美味いのだナ。
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山菜や野菜の天ぷらが良いアクセントとなり、うどんがススむススむ。

腹を満たし、一路広島へと向かった。向かう先は安岐の宮島でアル。今まで一度も訪れた事が無かったので、胸躍る旅となった。

三陽自動車道を進み、尾道、呉を抜けて広島市へ。
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瀬戸内海では、牡蠣の養殖をしていたネ。

二日市で高速を降り、宮島口へ。
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物凄い人とクルマの数だったが、何とか駐車場を見つけてフェリーに乗る事が出来た。
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さぁ、フェリーが出発し、厳島神社へと向かう。
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フェリーの向こうにそびえ立つ赤い大鳥居がどんどん近づいて来るのだナ。
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さぁ、到着だ。

神社へと続く参道では、鹿たちが長閑に過ごしていた。
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人懐っこくて、奈良の鹿ともまた違って愛らしい姿で往来の人たちを楽しませていたネ。
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訪れた時刻は干潮だったので、海に浮かぶ幽玄な姿とは行かなかったが、本社火焼前(ひたさき)より88間の海面にそびえ立つ朱塗りの大鳥居まで歩いて行くことが出来た。
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秀吉が献上した「千畳閣」も見事だった。
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本殿や回廊を歩き、海の上に立つ神社を築いた平清盛や毛利元就の時代の歴史ロマンに浸ることが出来た。
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次回は、是非とも満潮時に訪れてみたいのだナ。
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厳島神社を後にして銘菓もみじまんじゅうで有名な『藤い屋菓寮』で一休み。
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店の奥のカフェにてもみじまんじゅうと珈琲を戴いた。
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作り立てのまんじゅうは、香りが立ち、実に美味しかったナ。食べた後に気付いたのだが、藤色のこし餡の他に、抹茶、カスタードクリーム、ブルーベリー餡なども有ったのだネ。
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フェリー乗り場へと向かう途中、海岸沿いにセグロセキレイの姿を見つけることが出来た。
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お酒屋さんの『参匠』で宮島の地酒も手に入れた。
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そして宮島駅近くに在る『原商店』で自家瓶詰めの純米吟醸無濾過生原酒を戴いた。
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お婆ちゃんがこうやって瓶に詰めてくれるのだナ。
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土産も買ったし、再びフェリーに乗り、宮島を後にしたのでアール。
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by cafegent | 2014-01-06 12:45 | ひとりごと | Trackback | Comments(1)
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    うつくしき羽子板市や買はで過(す)ぐ  高浜虚子
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浅草の「かんのんさま」は、何と言っても浅草の象徴でアル。

かんのんさまの表玄関が「雷門」、正しくは「風雷神門」と云う。
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この門の正面には、『金龍山』と云う額が掛けてある。
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此処から表参道、すなわち仲見世を抜けると、門の左右に仁王尊像が安置されている。
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宝蔵門には『浅草寺』の額が掛けられており、そして本堂には『観音堂』の額が掛けられているのだナ。
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つまり三枚の額が揃うと『金龍山浅草寺観音堂』となる。

浅草寺と宝蔵門一帯にかけて、毎年12月17日から三日間「羽子板市」と「歳の市」が催される。
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人形の老舗『吉徳』や『原島』、『眼楽亭』といった羽子板店などの市が立ち、早咲き梅の盆栽や福寿草などの小盆栽の店なども所狭しと店を並べ、一段と盛り上がりを見せるのだ。

浅草の行事の締めくくりと云えば「歳の市」だネ。
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最も浅草が、浅草ならではと思える行事のひとつでアル。浅草寺境内では新年の初詣に始まり、亡者送りなど数々催される行事の総仕上げとなるのが、歳の市。これで浅草の一年が無事終結、一足早い歳の暮れを感じる時なのだナ。
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冬の灯が夜空に冴え、浅草寺名物の老公孫樹の葉が木末に幾枚か残して北風に揺れている。この北風に乗って雑踏や羽子板市の啖呵などが入り乱れて聞こえてくる。

浅草寺の行事と云えば、あとは大晦日に除夜の鐘を撞くだけだネ。

羽子板市では、江戸から続く技巧を受け継いだ職人たちだ作る見事な羽子板が並ぶ。
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伝統的な物から、今年の話題を取り入れた社会風刺や芸能ネタを表現した変わり羽子板も多く、店の前に人集りが出来ている。
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ふなっしーやくまモンの羽子板も有った。
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縁起物の羽子板を一年間飾り商売繁盛を願う店も多いネ。ご祝儀を付けて羽子板を購入すると威勢の良い掛け声で、手締めとなる。
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「家内安全・商売繁盛」と廻りの客も交えて大勢で手を打つのは、最高に盛り上がる瞬間なのだナ。

    年の市何しに出たと人のいふ    小林一茶

結局、僕も虚子や一茶の様に羽子板を買わず、買っている人たちに柏手を打つだけだったナ。
     ◇          ◇          ◇
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納めの観音、浅草寺でお詣りを済ませ、歳の市を楽しんだ。

浅草寺を出て、染め絵手拭いの『ふじ屋』さんへ。今年世話になった方へ贈る日本手拭いを買ってきた。

東京に雪が降るなんてニュースを聞いたので、我が家に飾る手拭いも冬仕様に衣更えしてみた。
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素朴な雪だるまが赤に映えて、イイネ!

用事も済ませたし、夕暮れの浅草を再び歩く。だが、足は勝手に酒場へと向かうのだナ。
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『浅草サンボア』のドアを開くと、バーテンダー松林さんの笑顔が迎えてくれた。
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カウンターに立つだけで、背筋がピンと伸び、酒と対峙出来るのだナ。
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松林さんの作るハイボールは、本当に旨い。

キリリと冷えたハイボールを戴き、喉の乾きを潤す。街が乾燥しているから、一段と美味しく感じるネ。
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丁度一年前、雑誌『ぴあ』の取材を快く引き受けてくれた松林さんに来年も連載が継続した事を伝え、お礼が出来た。
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晩秋から初冬の夕暮れ、バーで飲むハイボール、それも主人が暖炉に火を入れ、店内にはまだ数人しか客が居ない頃に飲むハイボールの素晴らしさを僕は身をもって知っている。一緒にグラスを掲げてカンパイが出来る酒朋が居れば、なおさら旨いことだろう。

暖炉は無いにせよ、『サンボア』の店内は程よい暖房が効いており、かじかんだ手を解してくれる。

二杯目はホットウィスキーをお願いした。
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クローヴの実が、お湯により香りを引き立たせていたナ。

徐々にカウンターに立つお客さんが増えて来たので、ご馳走さま。

心も躯も温まり、歳の瀬で賑わう浅草を後にした。
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by cafegent | 2013-12-18 16:21 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)
青山・表参道の交差点近く。午前11時、人々が行き交う青山通りに深い珈琲の香りが漂っている。
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雑居ビルの二階に在る『大坊珈琲店』では、店主の大坊さんが手回しの焙煎機で、丁寧に豆をローストしている。
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カウンター席に腰を降ろし、僕は決まって「3番」の珈琲を頼むのだ。

   1 30g 100cc  700円
   2 25g 100cc  650円
   3 20g 100cc  600円
   4 25g  50cc  700円
   5 15g 150cc  600円

「深煎りで苦甘」に焙煎された珈琲は、その豆の量とお湯の量で、選ぶ事が出来るので、好みの番号を伝えれば良いのでアル。

もう十数年前になるが、仕事場を表参道に構えて居たので、朝の所用を済ませると此処に珈琲を飲みに来ていた。1時間程、決まって二杯の珈琲を飲んで仕事場に戻った。僕の服に焙煎煙の匂いが移っているから、スタッフからも「今日も大坊さんのところですか?」と笑われたっけ。
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外の喧噪に逆らうかの様に、此処には憩いが在る。小さな音量で流れるジャズも憩いのひとときを邪魔しない。大坊さんの廻す焙煎機の音と焦げた様な珈琲豆の香りも全てが見事に調和している。小鳥のくちばしの様に細い口のポットからゆっくりとお湯が布のフィルターに注がれていく。じっくりと蒸らした珈琲豆に静かにお湯を注ぎ、次第に珈琲が出来上がる。

此処の珈琲は、余り熱くない。出来上がりをスグに口に運ぶ事が出来る様に絶妙な温度設定にしてあるのだナ。もちろん、熱いのが好きな方には熱くしてくれる。
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カウンターの上にびっしりと並んだ文庫本は永年の焙煎と煙草の煙により、飴色になっている。ハヤカワミステリーをはじめ、司馬遼太郎、池波正太郎の小説作品が目に入る。

寡黙な店主だが、一段落すると気さくに話をしてくれるのだナ。此処の壁には清楚な女性がこの店で、珈琲を飲む姿を描いた油絵が飾られている。画家・牧野邦夫が描いた作品だ。

以前、僕のコレクションしている画家・斎藤真一の瞽女(ごぜ)の油絵を一ヶ月程『大坊珈琲店』に飾って戴いたことがあった。

絵の話で盛り上がり、故・斎藤真一の絵画を多くの方に知って貰いたいと話をしたら、快く飾って戴いたのだ。
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1975年の開店から38年間、変わらぬスタイルで珈琲を提供し続けている『大坊珈琲店』だが、ビルの取り壊しの為、来月一杯で閉店することとなった。

新しい場所での再開など、今はまだ未定だそうだが、大坊さんの珈琲を贔屓にしているお客さんは数限りない筈だ。
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あと一ヶ月とちょっと、深煎り苦甘の珈琲を求めて足を運ぼうかナ。
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by cafegent | 2013-11-25 16:24 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)
先日、新聞のコラムに目を通していて、懐かしい言葉に出逢った。

それは、18世紀初めの賢人で、オクスフォード大学の学寮長を務めたヘンリー・オールドリッチが残した言葉だ。

  余のつらつら思うところに過ちなくば、
          酒を飲むのには5つの理由がある。

    良酒あらば飲むべし
    友来たらば飲むべし
    のど、渇きたらば飲むべし
    もしくは、渇くおそれあらば飲むべし
    もしくは、いかなる理由ありても飲むべし。
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そのコラムでは、漫画原作者である城アラキ氏が、まだ駆け出しのライターだった30年程前、鎌倉・小町通りの居酒屋で取材をした詩人の田村隆一氏のことを綴っていた。田村隆一は痩身な躯を軽くひねり、右肘をついてウィスキーグラスを傾け、実に格好良く酒を飲んでいたらしい。

戦後を代表する詩人田村隆一は、かのヘンリー・オールドリッチの言葉を好んでいたそうだ。田村隆一が没して15年、城氏もいつか田村隆一の様な酒の飲み方が出来るようになりたいと思いつつ、まだ果たせないでいると記していた。

先の酒を飲む5つの理由は、その田村隆一が翻訳を手掛けた「わが酒の讃歌=うた」の中で知ったのだナ。
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著者は、イギリスの作家で評論家のコリン・ウィルソンだ。

副題には「文学。音楽・そしてワインの旅」とあり、ワインを飲む愉しみを読者に伝えるために書いたのだそうだ。ワインにまつわるエピソードや歴史、ワインを求めてイタリア、スペイン、ポルトガル、果てはアメリカのワイナリーまでを旅して廻り、酒や音楽の話に引き込まれてしまうのだナ。

新聞のコラムから久しぶりにコリン・ウィルソンの本を思い出した。そして、僕も田村隆一にならって、ヘンリー・オールドリッチの残した5つの飲み方の様な酒呑みになりたいものだ。
     ◇           ◇           ◇
閑話休題。

ワタクシごとで恐縮だが、連載中の季刊情報誌『冬ぴあ』が発売となった。
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1月の『早春ぴあ』からスタートし、なんとか一年間連載が続いた。来年も引き続き書くので、ハシゴ酒する街を探さなくちゃならないのだナ。
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今回の『冬ぴあ』では、赤羽~十条を歩いた。

『まるます家』の若女将、和子さんには大変お世話になった。
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いつもは二階を仕切って切り盛りしているのだが、撮影用に忙しい中、下に降りて来てくれた。感謝多謝!
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また、料理の撮影で二階を使わせて頂いたのだが、その間もビールやジャン酎を出して頂き恐縮至極でアル。

お店のお姐さんたちも僕らの取材を気遣ってくれて、他のお客さんたちに説明してくれたり、と本当に頭が下がる思いだった。
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良い酒場とは何かを、いつも教えられる最高の店なのだネ。
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大好きな『丸健水産』も若旦那がメチャメチャ気を使ってくれて、出来立て薩摩揚げの美味しい食べ方を伝授してくれたり、料理撮影以外にも沢山のおでん種を出してくれたのだナ。
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此処はずっと酒朋ビリー隊長と共に訪れていたのだが、最近はずっと一人で伺っている。
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強面(こわもて)だとばかり思っていた兄貴だが、実はこんなにも優しい気遣いの持ち主なのだ。
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ひっきりなしにお客さんが途切れないのもおでんの味に加え、若旦那を始め、お母さんやスタッフの皆さんの気遣いが有るからだネ。
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丸眞正宗のマルカップのおでんダシ割りが美味しい季節。是非、足を運んで欲しいものだ。

また、十条では『斉藤酒場』のご主人と女将さんに大変親切にして戴いた。
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『まるます家』と『丸健水産』は営業中の取材だったが、こちらは営業前に撮影を行った。
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冬の季節に大人気の大根煮や自慢の串かつ等もご主人に丁寧に作って戴いた。
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燗酒など撮影なのだから水で構わないと申し上げたのに、しっかり熱燗を出して頂き、撮影が終わってもお銚子を運んで来てくれました。
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本当に下町の人情溢れる酒場だと云うことを再認識させて戴いた。

一月発売の『早春ぴあ』では、渋谷界隈をハシゴしようと考えている。

読者の皆様、来年の『季刊ぴあ』も宜しくお願いします!是非!
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by cafegent | 2013-11-21 15:41 | ひとりごと | Trackback | Comments(2)
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     水仙や白き障子のとも映り   芭蕉

週末からの温かさから一転し、今日の東京は天気は良いが寒い。暦の上では「立冬」の末候、もう冬を迎えたのだネ。

今年は冬の訪れを告げる木枯らし1号が、昨年より7日も早く吹いたそうだ。寒い日と暖かい日が交互に続くと体調が変になる。

冬季には、寒い日が三日続き、そのあと四日ほど温暖な日が続き、また寒くなることがある。「三寒四温」と呼ぶのだが、気候の変化が著しく、春や秋でもこんな天候となるそうだ。

冬が近づくと空気も澄み、夜空に浮かぶ月も丸く大きく浮いて見える。夕べも美しい満月が漆黒の闇に輝いていたナ。

季節を七十二種に表す「七十二候」では、「金盞香」(きんせんか、さく)の頃。

金盞(きんせん)とは、黄金の杯のことで「水仙」の花の異名だ。香り高き水仙の花を表している。冬の寒さに負けず、背筋を真っ直ぐに伸ばし、凛として咲くは実に美しいネ。
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先日訪れた木場の酒場『河本』でも、真壽美さんの立つ横に水仙が生けてあったナ。

     水仙や木場の酔客迎えをり    八十八

そろそろ、『河本』のおでんは始まった頃だろうか。
     ◇           ◇           ◇
閑話休題。

さて、先週の土曜日は、神保町の酒場『兵六』に集う酒朋たちと、恒例の「兵六散歩の会」となった。

今回の案内人は、ドーンッ!で同じみの荒木マタェモンさんでアル。
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新井薬師駅前で集合し、出発だ。この日は前日の雨と打って変わって、爽やかな秋晴れとなった。

先ずは、良く行く焼き串の酒場『焼串』(やくし)の前を通る。
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もちろん、まだ営業していないが、吞んべい達はその佇まいだけでも拝みたいらしい。此処は全国から届く生牡蛎が美味いのだナ。厚岸の牡蠣など最高に美味い。

酒場の前を過ぎて、向かうは『尾崎尺八工房』だ。
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此処も「酒場放浪記」で類さんが訪れていたナ。
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新井薬師の参道を進み、新井薬師「荒井山梅照院」へ。
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此処は新東京百景にも選ばれている。此処に奉納されている十二神将は見事だ。
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薬師如来さまが、人々を苦しみから救い出したいと「十二大願」を立てて、苦行に励んだ。その修行を魔障たちが邪魔しないように守り戦ったのが十二人の神将なのだネ。

新たに仏師により制作された色鮮やかな十二神将を拝む事が出来て良かったナ。

お参りを済ませ、境内裏手から中野通りへと進む。
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ここで、もう迷子が出た。カオルちゃんが居ないことに気付き、再び境内に戻ったが居ない。

携帯で連絡が取れ、15分程のロスで再び出会えたのだナ。
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続いて向かったのは「哲学堂公園」だ。
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妙正寺川沿いに在る広い園内には野球場やテニスコート、弓道場まで在るのだネ。
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この川は人工的に広げたらしい。
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ガンジーさんにご挨拶。
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こちらは達磨大師だネ。
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この六賢臺(ろっけんだい)には聖徳太子や菅原道真など東洋の六賢人を祀っている。

自然溢れた公園をグルリと歩き、新青梅街道に出て「水の塔公園」へ。この塔は、関東大震災の復興時に大勢の人々に水を供給する為に立てられたそうだ。戦争中の空爆で塔に銃撃を受け、その痕跡が残っている。裏の幼稚園側からじゃないと見えないのだナ。

江古田大橋から再び妙正寺川沿いを歩いた。
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川面にはキセキレイが舞い降りていた。
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黄色いハシゴに黄色い鳥だから判りづらいナ。
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続いて向かうは、沼袋「氷川神社」だ。
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この日は七五三のお参りの家族連れが多かったネ。
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お次ぎは、「百観音 明治寺」へ。
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僅かながらモミジが紅葉を始めていた。
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これは「かみなり銀杏(いちょう)」と云い、平成二十年九月に避雷針の如くに落雷を一身に受けて寺を守ってくれたそうだ。大したものだ。
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観音様を拝見し、沼袋方面へと歩く。

吞べい達は、沼袋で酒を補給!
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トクちゃん、ヨイトマケは度数が高かったネ!
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ドラマ「孤独のグルメ」で井之頭五郎さんが訪れた焼肉屋『平和苑』を拝み、再び歩く。
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中野駅周辺の飲み屋街を歩き、散歩の会は無事に終了だ。
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実に中野らしいポスターとパチリ!

一行は阿佐ヶ谷に向かい、いざ打ち上げへ。

今回の打ち上げ場所は『阿佐ヶ谷麦酒道場』だ。
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そう、高円寺の人気クラフトビール屋さんの姉妹店でアル。
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ここからは酒朋キクさんも合流し、愉しい酒宴が始まった。
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此処は月毎に種類が変わる自家製ビール工房なのだナ。

先ずは、ブロンドから戴いた。
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ハイ、皆さんカンパ〜イ!お疲れさまでした。
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次々と登場する出来立ての料理も取り放題だし、美味いビールが安価で飲めるのが人気の秘訣だネ!
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アンバービールも濃くと苦みが強く、旨い。
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途中から、Qちゃんも登場し、兵六仲間で賑わった。
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キクさん、カオルちゃんもゴキゲンなご様子!

再びブロンドを戴いた。
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飲み易くてクィクィと喉を通って行くのだナ。
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屋上には炬燵が出ており、月明かりの下で飲む女のコたちも居たネ。

腹も満たし、程よく酔ってきたので、打ち上げ終了!マタェモンさんお疲れさまでした!
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次回の幹事は、大食いの木谷ちゃんだ。ヨロシクネ〜!

仕事を終えた我がカミサンが阿佐ヶ谷駅に到着したと連絡が入ったので、駅へ迎えに行き『立ち吞み 風太くん』へと移動した。
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一人千円札一枚を〼に入れて、センベロ開始!
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さぁ、ヘベレケたちの勢いは止まらない!
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僕は「だし割り」を戴いた。
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カツオ節、サバ節、昆布で取ったダシで割った焼酎お湯割りでアル。
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おでん盛り合わせや辛い煮込みも酒がススんだネ。
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おや、マタェモンさんは風太くんになり切って、ドーンッ!とネ。
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カオルちゃんもヘベのレケかな?
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結局、一人1500円オールで、相当飲みましたナ。

皆さん、ヘベのレケになり今年の「兵六散歩の会」も盛況に終わったのだナ。
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最後に記念撮影をパチリ!
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こうして三々五々、阿佐ヶ谷の街に消えて行ったのでアール。
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by cafegent | 2013-11-19 18:09 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)
毎週通っている神保町の酒場『兵六』での酒仲間、ライターの中西隆紀さんが突然お亡くなりになった。享年66歳とは若過ぎる。
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雲一つない秋晴れの日曜日、京急蒲田の『天祥院』にて告別式が行われた。酒呑み達の結束はこんなにも堅かったのかと思わんばかりに兵六仲間が勢揃いした。
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中西さんは皆から「神保町の宮崎駿さん」と云われて親しまれていたが、本当に良く似ていたのだナ。以前、秋葉原で外国人からサインを求められ、宮崎駿と書いてやった、なんて話を聞かせてくれたっけ。憎めないオヤジだった。
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中西さんは鉄道の歴史に造詣が深く、幻の東京赤煉瓦駅 新橋・東京・万世橋 (平凡社新書)と云う新書を平凡社新書から出版したり、2010年には河出書房新社より日本の鉄道創世記---幕末明治の鉄道発達史と云う鉄道発達の歴史本を上梓した。
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僕もよく『兵六』のカウンターで万世橋の歴史などの話を伺いながら、一献傾けたことがあった。中西さんは、得意な話になると夢中で話してくれたなぁ。
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また中西さんと僕と酒朋ハッシー、紅一点の薫ちゃんと「兵六山部」を作り、登山や散策を楽しんでいたのだナ。
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兵六の呑み仲間たちとも年に何度か「兵六散歩の会」を催し、中西さんも毎回参加していた。
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酒場番長矢野クンと中西さんが幹事となって二子玉川から等々力渓谷、尾山台を歩いたこともあった。
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中西さんはこの辺りに住んでいたので、等々力不動など詳しく案内してくれた。

ただ、可成りマイペースな御仁だったので、途中で一人電車で移動したり、喫茶店で煙草タイムを取ったりしていたものだ。

一番可笑しかったのは、一緒に大山に登った時だったナ。
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電車の中では「大山なんてたいしたこと無い!ちょろいちょろい!」なんて云っていたのだが、中西さんが一番ヘトヘトになって辛そうだったのだ。そして、よくよく聞けば一度も登ったことが無いと云うじゃないか。散々、僕らに吹聴していたのに、まったくいい加減な人だった。
こんな笑い話ももう聞けないのだネ。

渋谷『富士屋本店』でも良く遭遇したナ。最後に一緒に呑みに行ったのは、酒ガール二人と荻窪に出掛けた時だった。駅前で待ち合わせの筈が、中西さんだけ来ない。で、連絡すると既に『やき屋』で吞んで居るとのこと。

いつもがいつもこんな調子だから、まぁ仕方無い。
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僕らも『やき屋』に急いだったネ。
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この日は居酒屋『田中屋』にも行ったのだが、中西さんは店の奥の神棚に夢中だったっけ。
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散歩の会は、世田谷や中野、僕の企画した日暮里・谷中界隈も参加してくれた。
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毎年4月には、北の丸公園に集まり、中西さんが見つけた穴場で夜の花見の酒宴を催したネ。
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通称「中西桜」を眺めながら、燗酒で夜桜を楽しんだ。
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僕が最後に一緒に酒を酌み交わしたのは、9月30日の『兵六』だった。隣りに座ったので、7年後の東京五輪の話などをしたナ。自分の著作本にサインを求められたと云って、可成り上機嫌だったのが最後の中西さんの笑顔だった。

それから1週間程して、皆から中西さんと連絡が取れないと云う話を聞いた。友人の大谷さんが自宅まで訪ねてくれたのだが、不在の様子だった。行方不明になったのか、はたまた入院でもしたのか、誰も判らなかったのだが、結局僕らが知ったのはお亡くなりになったと云う知らせだったのだネ。

出棺を見送り、僕らは餃子が好きだった中西さんを偲んで蒲田『金春』で献杯となった。
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20数名も居たが、タイミング良く全員で入れたネ。これも中西さんのお導きかナ。
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作家の高部さんのご挨拶で、献杯。
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神保町の酒場は出版関係や作家が多い。僕も毎週一度は中西さんにお会いしていたかなぁ。

来年の花見もきっと「中西桜」に集まるだろう。どこからともなく煙草の煙が漂ってきたら、中西さんだろうナ。

今日も神保町『兵六』には変わらぬ酒朋たちが集うことだろう。そして、皆中西さんを偲んで酒を酌む。
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神保町の宮崎駿さん、安らかに。

慎んでご冥福をお祈り申し上げます。合掌
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by cafegent | 2013-10-28 16:57 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)